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第一章
エピローグという名の蛇足
しおりを挟む第二王子妃ヘクセは魔女であると民草の間ではまことしやかに囁かれている。
その姿は光を映さぬ漆黒の髪に漆黒の瞳。そして妖艶で残忍な血の滴るような赤い唇。男を惑わす飽満で淫媚な体つき。
褐色の肌の異邦人を情夫に従え、その情夫は魔女の使い魔であるらしい。
魔女と情夫はたびたび城下に降り立ち、人攫いを企て、かの悪名高き色欲の塔へ攫っている姿が目撃されている。
宿屋で乱交に及んでいるとの話もある。
倫理に悖り、あまりに乱れきった魔女の有り様だが、その妖艶な美しさと魔性に、愚かな好色王子はすっかり骨抜きのようだ。
また魔女の生家である元公爵家の転落ぶりも、悲劇に満ち涙を誘う。
魔女の父親である元公爵は、傲慢で非情な前妻がいた。それは元公爵の地位と美貌に目をつけた伯爵家の令嬢だった。
その伯爵令嬢との間に生まれた娘。それが魔女ヘクセだ。
前妻が産褥死すると、魔女は父親である元公爵と婚姻前からの恋人であった現夫人、またその間に生まれていた魔女の異母姉に悪質な嫌がらせを繰り返したという。
その嫌がらせはとても幼子のすることとは思えず、また悪辣極まりなく、筆舌に尽くしがたい。
度重なる嫌がらせにも負けず、元公爵は婚姻前からの恋人であった現夫人との真実の愛を貫き、正式に婚姻を結んだ。元公爵は幸せを掴んだかに思われた。
しかし魔女は魔女である。
怪しげな術を駆使し、使い魔を従え。神をも恐れぬ様々な悪行、快楽に興じ耽った。
そして魔女は更なる地位に権力、金を求め、第二王子の妃の座に狙いを定めた。
清廉な第一王子である王太子は、手が出せぬと踏んだのであろう。
そして魔女はその悍ましい術を介して、愚かな第二王子を傀儡とすることに成功した。
傀儡となった第二王子は魔女の望むがまま、元公爵を断罪した。
その罪の全ては魔女が為していたことであり、冤罪を父親に被せたのだと囁かれている。
第二王子妃となるために、魔女は父親に罪を擦り付けることで、己の悪行の清算をしたのだ。
その最もたるものが人身売買であったらしい。ゲルプ王国では人身売買も奴隷も禁止されている。
第二王子が元公爵に冤罪を被せ断罪に成功すると、魔女自身は奴隷として購入した情夫を侍従として、第二王子の離宮に連れて行ったという。
ああ、愚かな第二王子。
己の好色ゆえに身を滅ぼすのだ。
好色王子はまた、魔女により快楽の虜となり、自身に与えられた離宮を『色欲の塔』などと呼ばれる、非常に不名誉で不道徳な悪の巣窟へと変貌させてしまった。
魔女と好色王子は、日夜『色欲の塔』で淫蕩の日々を送っているそうだ。
冤罪を着せられた哀れな元公爵は、公平なる国王陛下と王太子の情けにより、城下の一角に小さな屋敷を与えられ、そこで家族揃って暮らしているそうだ。
爵位と領地は取り上げられたが、元公爵に流れる血までは、魔女と云えど手が出せない。元公爵は貴族籍だけは守ることができた。
真実の愛を貫いた夫人と、そしてその娘と。きっと慎ましくも幸せに暮らしていることだろう。
「――……っていう話を耳にしたぜ」
「そうですか」
男はつまらなそうに相槌を打つ。その目の前に座る壮絶な美貌の、男か女か判別できない者は床までつく白金の髪をバサリと掻きあげた。髪の一本一本が、ゆっくりと空中を舞って弧を描き、蝶の鱗粉のような煌めきが軌跡を描く。
「こちらは喰わなかったのかい?」
「不味そうでしたからね。私めは美食家なのです。ご存知でしょう?」
「まあ、アンタはそういうやつだよ。勿体ない。オレに譲ってくれりゃあよかったのに」
「それは契約違反でしょう」
「生真面目だなあ」
揶揄するように男女がにいっと嗤うと、相手は小さく嘆息した。
「それでお話は終わりですか?」
この猥雑な酒場にはそぐわないきっちりとした、貴族邸の上級使用人のようなお仕着せを身に着けた男は、芳醇なコニャックのような甘く蠱惑的な琥珀色――いや、黄金色だろうか――の瞳をとろりと流して美貌の男女に向ける。男女は複雑な多面カットの施された美しいクープ型のグラスを二つ懐から取り出し、一つをお仕着せ男へ、ぐいと押し出した。それから尖って長い爪でコツリとグラスの縁を叩く。すると男女の新緑に染められていた爪は、淡い光を放ち、いつの間にかグラスには琥珀色の液体が満ちている。
「いいや? ほかにも面白い話を耳にしたよ。アンタ、どっかの国の王妃を喰らったろう」
男女はお仕着せ男に「お飲みよ。美食家のアンタの満足するコニャックさ」と勧める。
「そうですか。ありがたくいただきます」
嬉しそうにするでもなく淡々と礼を述べると、お仕着せ男は官能的な唇をグラスに押し付けた。何かの紋様を描いた複雑なカッティングが炎の揺らめきを受けて、ちらちらと弱弱しい光を返す。
お仕着せ男の喉がごくりと上下する様は怪しげな色香を放ち、禁欲的なお仕着せがまた背徳的な欲望を誘う。男女は目を細めてその様を眺めた。
「ああ、いいねえ。アンタは本当に絵になる」
「ありがとうございます。お誘いならいつでもお受けいたしますよ」
にこりと微笑む姿は艶然としていて、男女は舌なめずりをした。お仕着せ男の頬を深緑の長い爪でつい、と引っ掻く。褐色の肌に小さな裂け目ができ、そこから琥珀色の粘度の高い液体がくぷりと玉のように浮かんだ。
「そうかい? お代はいくらだい? オレは今、手持ちがあんまりなくてね。何せアンタに獲物の『ご側妃様』を殺されちまったからねぇ」
男女は長く尖った爪の先に付着した琥珀色の液体をべろりと舐める。お仕着せ男が小首を傾げるので、首後ろで一つにまとめて胸元へと垂らした小麦色の髪がサラリと揺れた。
「ああ……。アレは貴方の契約予定者だったのですか。それでは尚のこと、喰らわなくてよかったのではないですか? アレの魂は大層澱んでおりましたから。あんなものを喰らえば、流石の貴方とて腹を下したでしょうに」
男女は忌々しそうに舌打ちすると、長い爪をさらに長く長く伸ばしてお仕着せ男の額のど真ん中に突き刺した。男女の深緑の爪は琥珀色の液体を纏い、ズルリとお仕着せ男の後頭部から、貫通させたその先端を覗かせている。
「うるさいね! オレはアンタみたいに魂の色なんざ気にしちゃいないんだよ。喰えればいい。オレの名を忘れたかい、アスモデウス」
アスモデウスと呼ばれたお仕着せ男は、自身の額を貫く爪に人差し指で軽く触れる。途端に男女の長い深緑の爪はパキリと折れ、キラキラと光りながら霧散した。
「そこまで物忘れは激しくありませんよ。ベルゼブブ」
「それならば何故オレの印のついた獲物を殺した!」
「何を言うのです。アレとはまだ契約を結んでおられなかったでしょう。あの醜い魂には何の鎖もついていませんでしたよ」
「白々しい! オレの匂いをたっぷりつけておいた筈だ! わからんとは言わせんぞ!」
激高するベルゼブブは、美しい白金の髪を逆立てる。きらきらと虹色の鱗粉が舞って酒場中を照らす。
「匂いだなんて……。まるで奥様のようなことを口にする。嗚呼……今頃奥様は愛欲に耽っているのでしょうね……。一度でいいから私めもお二人に混ざりたい。さぞかし気持ちの良いことでしょう」
「はあ?」
どこか遠くへと意識を飛ばし、うっとりと浸るアスモデウスにベルゼブブは憤怒を取り下げた。憤怒はベルゼブブの管轄ではないから、そう長くは続かないのだ。
天井や壁まで逆立てていた白金の髪が鱗粉を纏ってゆっくりと降りてくる。
「……ふん。まあいいさ。アンタが律儀に王妃殿の魂しか喰らわないから、オレがあの気高い二つの魂を喰らってやったよ。アイツらの魂は極上だったねぇ。確かに高潔な魂ってやつは旨いもんだ。アンタが美食家を気取るのもわからなくはない」
べろりべろり。舌なめずりを繰り返すベルゼブブにアスモデウスは呆れ顔を向ける。
「あれほどの短時間で、あの王子達と契約を結んだのですか。流石ですね」
「逆にアンタが何故アイツらを喰らわなかったのか、不思議でならないよ」
アスモデウスは再びグラスに手を伸ばし、コニャックで舌を湿らせた。
「貴方が契約をしてしまったのなら仕方がありません。私めにはもう手出しが出来ない」
「当然だ。アンタごときがオレに張り合おうとすること自体、お笑い草さ。しかし、なんだい? アイツらの願いに問題があったのかい?」
「ええ。まあ。ですが、私めの愛するお二人に直接関与するのでなければ、些末なことです」
今度はベルゼブブはアスモデウスに呆れ顔をする。こちらは色っぽく悩ましい風など何もなく、せっかくの恐ろしいほどの美貌が嘆かわしいくらい、粗雑に歪められている。
「アンタはまた、懲りずに人間に入れこんでいるのかい。馬鹿馬鹿しい。そのせいでアンタは羽を毟られたっていうのに」
「お互い様でしょう。ベルゼブブ。貴方も懲りずに食い散らかしている。私めが国を乱さぬよう天に送ろうとした魂を貴方は喰らってしまった。しばらく隠れなければ、あの国の神だとかいう青二才が貴方を懲らしめますよ」
ベルゼブブは鼻で笑った。
「はん! 生まれて千年も経たぬ神もどきがオレを害せるわけがあるか。与太話も大概にしろよ」
「それならばいいですけどね。あの青二才、太古の神を第三王子の魂に刻んだようですよ。――……貴方の喰らった王子達の弟王子ですがね」
ベルゼブブはぎょっとしたように目を剥いた。再び白金の髪が空中を舞う。ベルゼブブの困惑を示すかのように、うねうねと蛇のように縮んだり伸びたり。
「太古の神だと! それはどこの神だ!」
「さあ? 私めも神は嫌いですからね。――それだというのに、私めの愛するお方の弟王子もまた太古の神の名を冠するし、その弟王子の相手は雷神の血まで引き、火の神まで従えようとしている。まったく。地に墜ちたというのに、なぜこうまで神と縁を持たねばならないのか……」
「アンタの事情なんざどうでもいい! クソ! こうなってはアイツらの魂を吐き出さにゃならんわ」
荒れ狂うベルゼブブの白金の髪が酒場全体を覆いつくし、既に他の客は皆逃げた。酒瓶やグラスは倒れて割れて床を濡らし、あらゆる酒精の匂いが立ち込め、酷い臭いだ。これではヘクセでなくても、鼻をつまみたくなるというものだ。
アスモデウスはゆるゆると首を振った。
「吐き出したとて無駄でしょう。貴方の仰った通り、貴方の匂いがたっぷりついていますし、それどころか魂に契約が刻まれている。まあ、貴方ならば契約の破棄くらい、強引にやってのけそうですがね」
「クソッ! クソッ! とんだ無駄骨だ! 忌々しい! 契約破棄だと? どれほどの賠償をせねばならんと思う!」
「知りませんよ。私めのような力のない悪魔では契約破棄など出来ませんからね。まあこれに懲りて、少しは悪食を見直せばよろしい」
アスモデウスは興味なさそうに冷たく言い捨てた。するとベルゼブブが天井や壁、床をびたんびたんと白金の髪で勢いよく叩きつけ始める。テーブルや椅子が舞い、窓ガラスが割れる。大惨事だ。
「だから! 懲りずに人間に惚れ込んでるアンタにゃ言われたくないんだよ! どうせまた飽きるまで繰り返し輪廻転生を追う気なんだろう」
「ええ。飽きるまでではなく永遠に、ですよ」
アスモデウスは真っすぐに立てた人差し指を唇に軽く押しつける。駄々洩れてくる色香がベルゼブブの怒りを宥める。
「永遠に保つ魂なんざあるもんか。どうせ擦り切れて、アンタがそのうち興味をなくすのが目に見えている」
「私めの愛する方々の悪口は許せませんねぇ……」
琥珀色と黄金の中間のような蠱惑的な瞳を細め、美しく妖艶な微笑を浮かべるアスモデウスにベルゼブブは呆れかえった。
「……アンタ本当に入れ込んでるんだねえ。これまでにない惚れようじゃないか」
アスモデウスは嬉しそうに目尻を下げる。
「ええ、ええ。私めの最愛のお二人ですから。この長い生で、これほどまでに胸が高鳴ったことはございません。何しろ、この私めが処女も童貞もいただかなかったのです。どうです? 驚くことでしょう?」
嬉々として語るアスモデウスに、ベルゼブブは今度こそ理解できない、とばかりに大きな溜息をついた。暴れまわっていた白金の髪は落ち着き、既に床におろしている。
「色欲の悪魔が人間の純潔を散らさないのかい。何をやってるんだ。まったく。アンタは本当に理解不能だよ」
「お褒めに預かり、ありがとうございます。私めは純潔より更に素晴らしいものを愛するあの方々からいただいたのです」
ベルゼブブは既に興味は失せたようで、深緑の長い爪を一振りし、店内をある程度元に戻した。
純潔より素晴らしいもの。アスモデウスはそう言うが、ベルゼブブはそもそも、純潔にさほどの価値を見出していない。くれると言うならいただくし、気が向けば悪戯に散らしてみせるが、魂さえ喰らえればそれでいい。
「そうかい。まあどうでもいいこった。オレはまあ、アイツらの魂を送り戻したら、しばらく地獄に隠れるよ。何かあったら地獄で会おう。じゃあな」
「ええ。またお会いしましょう」
アスモデウスが礼を言い終える前に消えたベルゼブブ。相変わらずだとアスモデウスは散乱した店内を見渡した。
グラスも酒瓶も皿も料理も。何もかもが床に投げ出されている。ベルゼブブの戻したのは、割れた窓ガラスを元通りにして、転がっていたテーブルとイスを床に真っすぐ立てただけ。
「これでは、本当に奥様の鼻が曲がってしまいます……」
アスモデウスは嘆息すると手を一振りし、床を汚していたあらゆるものを消滅させた。店内には最早テーブルとイスしかない。
「これでいいでしょう」
にっこりと笑うと、アスモデウスは店の扉を開けた。
「嗚呼。帰ったらお二人に頭を撫でていただこう。私めを家族と呼んでくださる、愛しいあの方々に」
そして扉の外へと踏み出した足から霧がかかったように白く霞み、少しのシワも汚れもない、清潔で美しいお仕着せをぴしっと着こなした悪魔の姿は、ゆっくりと消えていった。
(第一章 了)
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