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「こんにちはー。この度はありがとうございます」

玄関扉をあけると先ほどインターホンのカメラ越しにいた女が目の前に立っていた。

「沢田由美子と申します。この度は健康食品のご紹介に…」

黒に近い紺色のスーツ姿の女性。
カメラ越しに見た彼女よりもきれいな女性だった。
幼い顔立ち…というよりは優しそうな顔立ちの女性らしい雰囲気の人。
背中まで伸びたウエーブのある栗色の髪の毛が、その優しさをより思わせる。

「こちらはこういったプランになってまして」

健康食品の訪問販売を行っている会社らしい。
声も甘い感じの、眠気を誘ういい声だ。
訪問販売員としてはダメなのかもしれないが。

そしてカメラで見たときよりも豊満だった。
女性らしいシルエットを強調する、少しタイトなスーツ。
ジャケットのボタンはかろうじて止まっているといった感じで、大きな胸を支えていた。
その胸もワイシャツからはみ出んばかりに大きさを強調する。
胸元が開いているため、身長のある俺からは、上から胸の谷間が丸見えだ。

上半身だけでもこんなにすごいのに下半身もすごい。
短すぎるのではないかと思えるようなスカートからきれいで長い太ももが露になっている。
薄いストッキングがまた綺麗さをよく強調する。

アダルトビデオなんかでよく見る、エロいOLが目の前にいた。

「…という感じなんですがどうでしょう」

「どうでしょうと言われても…」

ごくりと唾を飲む。
もし仮に、アダルトビデオみたいな殺し文句を言ったらどうなるのだろう。

そうですね。もしあなたの体を好きにしてくれるなら、購入も考えますが…

なんて言ってみたら…。
いやいや、セクハラなんてレベルじゃない。
この手の話を持ちかけられることなんて多いだろうし、録音なんてされてたら人生が終わる。

「すみませんが…」

そう言って扉を閉じようとしたら、彼女は一歩前に出てそれを阻む。

「そうですよね。いきなりこんなこと言われても…困りますよね」

「…」

近い…。
目の前に大きな胸が…。

「でも、諦めません。私…」

ぐっと、顔を近づけてくる。

「営業部の中で、一番口が上手いって…言われてるんですよ?試してみますか…?」

暖かい陽気な空気が入り込んでくる。
それと一緒に彼女の香水だろうか。
女の匂いが香った。

口が上手い。
それは営業トーク?
いや彼女の顔はそうとは言ってなかった。

少し赤らめた顔を見せる彼女。

ぺろりと唇を舐める由美子さんは…先ほどまでの柔らかな暖かい雰囲気から、なまめかしい雰囲気に様変わりした。
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