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24話 ミラノ以外の幹部達
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魔王城の一室。
ここでは魔王軍の幹部達が会議などをすることに使われる。
長机を囲うように六席用意されていて、その椅子が普段余ることはない。
しかし、今は一席だけ余っている。
「全く、クラティス様は何を考えているんだが」
赤髪を搔きむしりながら大きなため息をついているのは、クラティスの右腕として国全体を管理しているティフォンだ。
幹部の中でも一番の権力を持っていて、何か問題が発生した時に会議を行って、それでも解決しなかった場合、ティフォンの意見が幹部全員の意見として通される。
それだけ他の幹部からも信頼が置かれているのだ。
よくミラノと共に行動しているが、なぜか恋人かと勘違いされることが多い。
「ミラノもミラノよ。よく聖剣使いと一緒にいられるわね」
頭部から生えている角を撫で、金の髪で右目を隠す少女は、クラティスの支配下に置かれている街などの財務を担当するハネだ。
外から見ればどこかしらのお嬢様のような雰囲気で、何も出来ないのではないかと思われることも多い。
しかし、そんな皆の認識とは真逆に、細かいミスにすぐに気づくことが出来る異常な注意力を持っている。
故にそれがクラティスに買われ、軍隊の兵士から幹部へ昇格した。
「僕もあの聖剣使いは危ないと思うけどね。だってボルトを人質に取ってたし。人間の味方がやることじゃないよ」
白髪をいじりながらティフォンに同意するのは、魔王城付近の治安維持を担当するスネークだ。
治安を維持する役割を担っているということで、その実力はティフォンの次だ。
性格は穏やかそうに感じるが、それは戦闘外だけだ。
戦場に出れば二重人格かと疑いたくなる程性格は荒くなり、時には味方の兵士さえ攻撃する。
一番治安を乱してしまいそうな人物である。
「あれは仕方ないだろっ! 俺がよそ見してたからで、正々堂々と戦っていたら俺が負けることはない!」
そう言いつつ、真正面からクリムと戦い敗北したボルトは、魔王軍の指揮を担当している。
幹部の中ではこんな感じではあるが、軍への指揮は正確なため多くの兵士から信頼を置かれている。
クリムは頭部からは黒髪を退かし二本が生えているが、ボルトは角なんて邪魔だと思っている。
魔族の約半分は角が生えているため、あったとしても特に可笑しなことでない。
別に体内にしまうことは出来るのだが、不快感を覚えてしまうためクリムが角を引っ込めることはない。
しかしそれが理由で、戦闘面では邪魔になることがあるため、いつか角が抜け落ちてしまえば良いと考えているのだ。
「……ねむ」
まだ会議が始まっていないのにも関わらず、薄赤の髪をゆらゆらと揺らしながら眠りにつこうとしているのは、敵勢力からの防衛を担当しているミーシェンだ。
ミーシェンの所持しているスキル《鷹の目》が評価され、防衛を任されたのだ。
このスキルは、目を瞑れば上空から下の景色を見ることが出来るというスキルで、敵勢力の監視に適している。
ミラノとこの五人が幹部として君臨し、偉大なる魔王クラティスに忠誠を誓っているのだ。
「聖剣使い……一体アイツがどれだけの魔族を殺してと思っているんだ……」
「確かにそうね。でも、クラティス様が言うように仲間になれば戦力になるっているのは納得できるわ」
「俺は絶対に認めないぞ。聖剣使いなんぞ、信用できるかっ!」
「僕も同意見。聖剣使いは危ないよー。さらに、あのクリムってのは聖剣使いの中でも上位の実力を持ってるんじゃないかな。だって、前僕が殺した聖剣使いは、背後に回って腕で腹を貫いただけで死んじゃったからね」
「ほとんどの種族は腹を貫かれたら死ぬだろ……。まあ要するに、隙が多かったってことだろ? こんなこと言うのもいい気はしないが、アイツの実力だけは本物だ」
「だから負けて人質に取られたんでしょ?」
「違うって!」
この会議は今まで以上に重要な内容である。
前まで敵だったものを仲間として加えるか否か。
普通に考えてば、当然、否に決まっている。
しかし、ここのトップである魔王が仲間として加えた以上、それを覆すのは難しいことだ。
さらには、喜ぶべきなのか悲しむべきなのか、クリムを仲間に加えることには大きなメリットが存在する。
そのメリットとは、今の戦況が良い方へ傾く可能性が大きいという事。
現在、複数の国と戦争をしているクラティス達は戦況が良いと決して言うことが出来ない。
領地拡大のため仕掛けた戦争だが、開戦当初は良かったものの、次第に敵の反撃が強まり後退すべき場所も出てきてしまっていた。
魔族は心臓をつぶさないと死なない為、脆弱な人間よりも少ない数で戦争を行うことが出来る。
そうだとしても、やはり厳しい。
それが理由となり、一時期停戦を持ち込む話も出たが、それはすぐに却下された。
それもクラティスに。
戦況が良くないのにも関わらず笑顔で「大丈夫だ」と言ったのだ。
それを配下たちは信じて戦っていたが、今の戦況は何も良くない。
だからこそ、幹部内で意見が割れてしまっている。
「とにかく俺は反対だ。ミラノが帰って来たら、魔王様を加えてもう一度会議を開く。いくら魔王様であったとしても、この判断は納得できない」
「魔王様が意見を曲げてくれるかね。俺は無理だと思うけ――」
「失礼しますっ!」
ボルトの言葉を遮るように扉が勢いよく開き、息を荒立てながら入ってきた兵士に幹部達は視線を向けた。
通常なら許されない行為だが、その兵士の様子から今回は誰も何かを言うことはなかった。
「どうした」
「先程一部の前線が突破され、オースナム革命国の軍隊が魔王城付近まで接近してきております!」
「なんだと!? おいミーシェンこれは――」
「えぁ……?」
突然の大声に半開きの目で周りを確認した後、頭を軽く振った。
「お前……! どうして寝ているんだ! 敵が攻めてきているんだぞっ!」
「え……? やば……寝てた」
「そんなこと知ってるわよ!」
「もう兵士は向かわせたか!」
「第八部隊、第九部隊が向かっております! ですが、前線からの連絡によると、三個ほどの大隊が確認された他、その大隊を率いるように五人の人間が移動しているのが確認されました!」
「オースナム革命国……五人……《執行人》か」
「あいつらが五人まとめて来たんだったら、前線が突破されてしまうのも仕方ないわね」
《執行人》と呼ばれる者たちは、オースナム革命国の精鋭の中のうち、さらに選抜を行い集められた五人の事である。
装備は統一されておらず、各々好きな装備を身に付けている。
それが許されるのは、《執行人》たちがそれだけの実力を持っているからである。
魔王軍の侵攻が止まってしまって時、ハネは暇つぶしに前線に足を運んだのだが、その時に初めて《執行人》と対峙をした。
所詮は人間と考えて戦ってたハネであったが、スキルの熟練度、無詠唱での魔法発動、基本的身体能力の高さに圧倒され、退散させることは出来たものの、殺すことが出来なかった。
ハネはそのことを思い出し、拳を握って椅子から勢いよく立ち上がった。
「私が行くわ。今回は必ず殺す」
「俺も行く。魔王城の危機だ。ミーシェンはスキルで監視を開始しろ。スネークとボルトは民間人の避難を――」
「なんじゃなんじゃ。妾を抜いて楽しいパーティーの話か」
その声が聞こえた途端、その場にいた者に緊張が走り皆一斉に立ち上がる。
そして、全員の視線が集まる先には、開いたままの扉にもたれ掛かる魔王クラティスがいた。
ティフォン達とは違い余裕の笑みを浮かべ、やさしい声音で恐ろしい言葉を言い放つ。
「お前達は何もしなくて良い。人間ごとき、妾一人で十分じゃ」
ここでは魔王軍の幹部達が会議などをすることに使われる。
長机を囲うように六席用意されていて、その椅子が普段余ることはない。
しかし、今は一席だけ余っている。
「全く、クラティス様は何を考えているんだが」
赤髪を搔きむしりながら大きなため息をついているのは、クラティスの右腕として国全体を管理しているティフォンだ。
幹部の中でも一番の権力を持っていて、何か問題が発生した時に会議を行って、それでも解決しなかった場合、ティフォンの意見が幹部全員の意見として通される。
それだけ他の幹部からも信頼が置かれているのだ。
よくミラノと共に行動しているが、なぜか恋人かと勘違いされることが多い。
「ミラノもミラノよ。よく聖剣使いと一緒にいられるわね」
頭部から生えている角を撫で、金の髪で右目を隠す少女は、クラティスの支配下に置かれている街などの財務を担当するハネだ。
外から見ればどこかしらのお嬢様のような雰囲気で、何も出来ないのではないかと思われることも多い。
しかし、そんな皆の認識とは真逆に、細かいミスにすぐに気づくことが出来る異常な注意力を持っている。
故にそれがクラティスに買われ、軍隊の兵士から幹部へ昇格した。
「僕もあの聖剣使いは危ないと思うけどね。だってボルトを人質に取ってたし。人間の味方がやることじゃないよ」
白髪をいじりながらティフォンに同意するのは、魔王城付近の治安維持を担当するスネークだ。
治安を維持する役割を担っているということで、その実力はティフォンの次だ。
性格は穏やかそうに感じるが、それは戦闘外だけだ。
戦場に出れば二重人格かと疑いたくなる程性格は荒くなり、時には味方の兵士さえ攻撃する。
一番治安を乱してしまいそうな人物である。
「あれは仕方ないだろっ! 俺がよそ見してたからで、正々堂々と戦っていたら俺が負けることはない!」
そう言いつつ、真正面からクリムと戦い敗北したボルトは、魔王軍の指揮を担当している。
幹部の中ではこんな感じではあるが、軍への指揮は正確なため多くの兵士から信頼を置かれている。
クリムは頭部からは黒髪を退かし二本が生えているが、ボルトは角なんて邪魔だと思っている。
魔族の約半分は角が生えているため、あったとしても特に可笑しなことでない。
別に体内にしまうことは出来るのだが、不快感を覚えてしまうためクリムが角を引っ込めることはない。
しかしそれが理由で、戦闘面では邪魔になることがあるため、いつか角が抜け落ちてしまえば良いと考えているのだ。
「……ねむ」
まだ会議が始まっていないのにも関わらず、薄赤の髪をゆらゆらと揺らしながら眠りにつこうとしているのは、敵勢力からの防衛を担当しているミーシェンだ。
ミーシェンの所持しているスキル《鷹の目》が評価され、防衛を任されたのだ。
このスキルは、目を瞑れば上空から下の景色を見ることが出来るというスキルで、敵勢力の監視に適している。
ミラノとこの五人が幹部として君臨し、偉大なる魔王クラティスに忠誠を誓っているのだ。
「聖剣使い……一体アイツがどれだけの魔族を殺してと思っているんだ……」
「確かにそうね。でも、クラティス様が言うように仲間になれば戦力になるっているのは納得できるわ」
「俺は絶対に認めないぞ。聖剣使いなんぞ、信用できるかっ!」
「僕も同意見。聖剣使いは危ないよー。さらに、あのクリムってのは聖剣使いの中でも上位の実力を持ってるんじゃないかな。だって、前僕が殺した聖剣使いは、背後に回って腕で腹を貫いただけで死んじゃったからね」
「ほとんどの種族は腹を貫かれたら死ぬだろ……。まあ要するに、隙が多かったってことだろ? こんなこと言うのもいい気はしないが、アイツの実力だけは本物だ」
「だから負けて人質に取られたんでしょ?」
「違うって!」
この会議は今まで以上に重要な内容である。
前まで敵だったものを仲間として加えるか否か。
普通に考えてば、当然、否に決まっている。
しかし、ここのトップである魔王が仲間として加えた以上、それを覆すのは難しいことだ。
さらには、喜ぶべきなのか悲しむべきなのか、クリムを仲間に加えることには大きなメリットが存在する。
そのメリットとは、今の戦況が良い方へ傾く可能性が大きいという事。
現在、複数の国と戦争をしているクラティス達は戦況が良いと決して言うことが出来ない。
領地拡大のため仕掛けた戦争だが、開戦当初は良かったものの、次第に敵の反撃が強まり後退すべき場所も出てきてしまっていた。
魔族は心臓をつぶさないと死なない為、脆弱な人間よりも少ない数で戦争を行うことが出来る。
そうだとしても、やはり厳しい。
それが理由となり、一時期停戦を持ち込む話も出たが、それはすぐに却下された。
それもクラティスに。
戦況が良くないのにも関わらず笑顔で「大丈夫だ」と言ったのだ。
それを配下たちは信じて戦っていたが、今の戦況は何も良くない。
だからこそ、幹部内で意見が割れてしまっている。
「とにかく俺は反対だ。ミラノが帰って来たら、魔王様を加えてもう一度会議を開く。いくら魔王様であったとしても、この判断は納得できない」
「魔王様が意見を曲げてくれるかね。俺は無理だと思うけ――」
「失礼しますっ!」
ボルトの言葉を遮るように扉が勢いよく開き、息を荒立てながら入ってきた兵士に幹部達は視線を向けた。
通常なら許されない行為だが、その兵士の様子から今回は誰も何かを言うことはなかった。
「どうした」
「先程一部の前線が突破され、オースナム革命国の軍隊が魔王城付近まで接近してきております!」
「なんだと!? おいミーシェンこれは――」
「えぁ……?」
突然の大声に半開きの目で周りを確認した後、頭を軽く振った。
「お前……! どうして寝ているんだ! 敵が攻めてきているんだぞっ!」
「え……? やば……寝てた」
「そんなこと知ってるわよ!」
「もう兵士は向かわせたか!」
「第八部隊、第九部隊が向かっております! ですが、前線からの連絡によると、三個ほどの大隊が確認された他、その大隊を率いるように五人の人間が移動しているのが確認されました!」
「オースナム革命国……五人……《執行人》か」
「あいつらが五人まとめて来たんだったら、前線が突破されてしまうのも仕方ないわね」
《執行人》と呼ばれる者たちは、オースナム革命国の精鋭の中のうち、さらに選抜を行い集められた五人の事である。
装備は統一されておらず、各々好きな装備を身に付けている。
それが許されるのは、《執行人》たちがそれだけの実力を持っているからである。
魔王軍の侵攻が止まってしまって時、ハネは暇つぶしに前線に足を運んだのだが、その時に初めて《執行人》と対峙をした。
所詮は人間と考えて戦ってたハネであったが、スキルの熟練度、無詠唱での魔法発動、基本的身体能力の高さに圧倒され、退散させることは出来たものの、殺すことが出来なかった。
ハネはそのことを思い出し、拳を握って椅子から勢いよく立ち上がった。
「私が行くわ。今回は必ず殺す」
「俺も行く。魔王城の危機だ。ミーシェンはスキルで監視を開始しろ。スネークとボルトは民間人の避難を――」
「なんじゃなんじゃ。妾を抜いて楽しいパーティーの話か」
その声が聞こえた途端、その場にいた者に緊張が走り皆一斉に立ち上がる。
そして、全員の視線が集まる先には、開いたままの扉にもたれ掛かる魔王クラティスがいた。
ティフォン達とは違い余裕の笑みを浮かべ、やさしい声音で恐ろしい言葉を言い放つ。
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