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68話 休戦
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「リウス様、我は戻って敵を殺してきてみせます」
「わかった。俺たちも周りの敵を対処する」
「失礼します!」
傷が治ったことのより、さっきよりも体が軽くなったのか銀毛を靡かせながら、ここからは目視できない敵へと向かって行った。
「皆んな聞いてくれ。これから俺達は戦闘に入る。ミルマ、今すぐ妹の居るところへ駆けつけたいかもしれないが、その場所は1番危険な場所だ。だから……」
「リウス様。大丈夫です」
馬鹿だ俺は。
自分の都合で、仲間が死んでしまうのが怖いからって……。
これではまるでミルマの事を信じてないみたいじゃないか。
「すまない。お前の妹のことは任せたぞ」
「はい!」
「それで覇獣士は、この辺りにいる敵の対処をしてもらう」
「えー、それって雑魚の集まり?」
「雑魚もいれば、強いのもいる」
「ならいっか」
「ということで各自行動を開始して……」
「リウス様、私の事をお忘れになっておりませんか?」
突如背後から声が聞こえ、皆ギョッとした表情で俺の後ろを見ると、そこには礼儀正しく立つゼーラがいた。
「え? なんでいるんだ?」
「影移動でやって参りました」
「いや、そういう事じゃなくて。ファイアーウルフ達は?」
「無事送り届けました」
こいつは仕事ができる奴だな。
さすがゼーラだ。
「あ、それとある方を連れてきました」
やっぱりこいつ仕事できるか分からないな。
なんで問題を増やすような事を……
「この方達です」
そう言って、ゼーラが出て来たのであろう影に手を突っ込み、何かを摘むと力尽くで引き上げた。
「おいお前! 離せよ!」
「少し大人しくしてください」
ゼーラに捕まれ、影から出てきたのは怒声をあげる男だった。
「もう一人います」
そしてゼーラはもう一度手を入れて、誰かを引き上げる。
「なんでこんなに強いのこいつ!」
一体ゼーラは誰を連れてきたんだか。
どう考えても獣人の国の者ではなさそうだ。
「この者達は私がここに来る前に、崖の上で話していたのを見つけたので連れてきました。会話の内容からマラオス王国の者だと思われます。ちなみに名前はダオクとマナだそうです」
「何勝手に人の話を聞いてんだ!」
「貴方達が気づかない方が悪いのでは?」
まぁ、恐らくゼーラが言うようにこの二人はマラオス王国の連中だろうな。
だが、マラオス王国の象徴が彫られた鎧を身につけていないことからして、ギルドに所属しているのだろう。
「なになに、これが私たちの相手してくれるの?」
「やっと僕の出番ですか」
勝手に戦闘モードに入って、目の前の二人から目を離さない覇獣士達。
まるで獲物を見つけた猛獣のようだ。
「マジかよ……この状況今までで1番ヤバいわ」
「あいつがここに連れて連れてきたせいで……!」
ゼーラに連れてこられた2人も、剣を引き抜いて構える。
だがここで戦闘が始まってもあっという間の結果がつくだろうな。
なにせ、ファイアーウルフ達を捕まえた兵士達をあっという間に壊滅させてしまうほどの力を持っているのだから。
「まあまあ一旦落ち着い――」
「死ねぇぇぇえええ!!!」
俺が落ち着かせようと声をかけた瞬間、俺の背後に何者かが接近し、大声を上げた。
すぐさま背後を向くと、俺の頭目掛けて大剣を振り下ろされていた。
振り下ろされた剣を受け止めようと、腕を前に伸ばし――俺が受け止める前に、シェビーが足で大剣を受け止めた。
「クヒヒッ」
「なにっ!」
大剣を握る大柄の男は後ろに退避し、体制を整える。
退避した先には、遠くから走ってきたのか、息を切らして疲れている様子の2人がいた。
「新しい獲物はっけーん!」
「誰が獲物だ! ふざけたこと抜かしやがって!」
「マガトスじゃん!」
「それにフルカとユワーノも!」
どうやら新たに現れたこの3人は仲間のようだ。
でもこれで探す手間が省けたな。
「なんでお前達は捕まってんだよ」
「だって急に影に引きずり下ろしてくるから」
「仕方ないだろ」
「ちっ! 言い訳ばっかしやがって! やっぱお前達みたいな雑魚は放っておくべきだったな」
なんだ?
こいつらこんな時に仲間割れしてるのか?
どうしようもない奴らだ。
「お前らあれだろ。今ヴァミアと五大魔獣が戦ってる奴の仲間だろ」
「違うんだが」
「嘘をつくな! 今ここでお前達を殺してやる!」
「マガトス、あなた馬鹿なんじゃないの?」
「はぁ?ユワーノお前――」
なぜか後ろにいる仲間?に馬鹿にされ、顔に血管を浮かび上がらせる大柄の男。
「さっき上から見てたでしょ。この人達と氷結の白狼が話してるの」
「……」
「今、五大魔獣達とヴァミアはマガトスの言った謎の男と戦ってるんだよ? それなのに、この人達が謎の男の仲間なら氷結の白狼が殺さないわけがないでしょ?」
「そうだ。その人の言う通り。だから俺達はその謎の男の仲間じゃなくて、俺達の仲間は氷結の白狼だ」
「なら俺たちの敵に違いねぇな」
確かにそれは間違いないな。
「だから! 今ヴァミアと五大魔獣達は一時的に手を組んで戦ってるの! それなのに私達がここで殺し合ったら自分から負けに行くようなものじゃん!」
「珍しくマガトスが押されてる」
「まぁ、ユワーノが言ってることが正しいからね」
「だからここで戦うのはやめて――」
「でもよ……」
マガトスと呼ばれた男は、怒鳴るわけでもなく、暴言を吐くわけでもなく、ただ冷たい声で言った。
「どうせ目的果たせなかったら、俺たち殺されるんだぜ?」
「わかった。俺たちも周りの敵を対処する」
「失礼します!」
傷が治ったことのより、さっきよりも体が軽くなったのか銀毛を靡かせながら、ここからは目視できない敵へと向かって行った。
「皆んな聞いてくれ。これから俺達は戦闘に入る。ミルマ、今すぐ妹の居るところへ駆けつけたいかもしれないが、その場所は1番危険な場所だ。だから……」
「リウス様。大丈夫です」
馬鹿だ俺は。
自分の都合で、仲間が死んでしまうのが怖いからって……。
これではまるでミルマの事を信じてないみたいじゃないか。
「すまない。お前の妹のことは任せたぞ」
「はい!」
「それで覇獣士は、この辺りにいる敵の対処をしてもらう」
「えー、それって雑魚の集まり?」
「雑魚もいれば、強いのもいる」
「ならいっか」
「ということで各自行動を開始して……」
「リウス様、私の事をお忘れになっておりませんか?」
突如背後から声が聞こえ、皆ギョッとした表情で俺の後ろを見ると、そこには礼儀正しく立つゼーラがいた。
「え? なんでいるんだ?」
「影移動でやって参りました」
「いや、そういう事じゃなくて。ファイアーウルフ達は?」
「無事送り届けました」
こいつは仕事ができる奴だな。
さすがゼーラだ。
「あ、それとある方を連れてきました」
やっぱりこいつ仕事できるか分からないな。
なんで問題を増やすような事を……
「この方達です」
そう言って、ゼーラが出て来たのであろう影に手を突っ込み、何かを摘むと力尽くで引き上げた。
「おいお前! 離せよ!」
「少し大人しくしてください」
ゼーラに捕まれ、影から出てきたのは怒声をあげる男だった。
「もう一人います」
そしてゼーラはもう一度手を入れて、誰かを引き上げる。
「なんでこんなに強いのこいつ!」
一体ゼーラは誰を連れてきたんだか。
どう考えても獣人の国の者ではなさそうだ。
「この者達は私がここに来る前に、崖の上で話していたのを見つけたので連れてきました。会話の内容からマラオス王国の者だと思われます。ちなみに名前はダオクとマナだそうです」
「何勝手に人の話を聞いてんだ!」
「貴方達が気づかない方が悪いのでは?」
まぁ、恐らくゼーラが言うようにこの二人はマラオス王国の連中だろうな。
だが、マラオス王国の象徴が彫られた鎧を身につけていないことからして、ギルドに所属しているのだろう。
「なになに、これが私たちの相手してくれるの?」
「やっと僕の出番ですか」
勝手に戦闘モードに入って、目の前の二人から目を離さない覇獣士達。
まるで獲物を見つけた猛獣のようだ。
「マジかよ……この状況今までで1番ヤバいわ」
「あいつがここに連れて連れてきたせいで……!」
ゼーラに連れてこられた2人も、剣を引き抜いて構える。
だがここで戦闘が始まってもあっという間の結果がつくだろうな。
なにせ、ファイアーウルフ達を捕まえた兵士達をあっという間に壊滅させてしまうほどの力を持っているのだから。
「まあまあ一旦落ち着い――」
「死ねぇぇぇえええ!!!」
俺が落ち着かせようと声をかけた瞬間、俺の背後に何者かが接近し、大声を上げた。
すぐさま背後を向くと、俺の頭目掛けて大剣を振り下ろされていた。
振り下ろされた剣を受け止めようと、腕を前に伸ばし――俺が受け止める前に、シェビーが足で大剣を受け止めた。
「クヒヒッ」
「なにっ!」
大剣を握る大柄の男は後ろに退避し、体制を整える。
退避した先には、遠くから走ってきたのか、息を切らして疲れている様子の2人がいた。
「新しい獲物はっけーん!」
「誰が獲物だ! ふざけたこと抜かしやがって!」
「マガトスじゃん!」
「それにフルカとユワーノも!」
どうやら新たに現れたこの3人は仲間のようだ。
でもこれで探す手間が省けたな。
「なんでお前達は捕まってんだよ」
「だって急に影に引きずり下ろしてくるから」
「仕方ないだろ」
「ちっ! 言い訳ばっかしやがって! やっぱお前達みたいな雑魚は放っておくべきだったな」
なんだ?
こいつらこんな時に仲間割れしてるのか?
どうしようもない奴らだ。
「お前らあれだろ。今ヴァミアと五大魔獣が戦ってる奴の仲間だろ」
「違うんだが」
「嘘をつくな! 今ここでお前達を殺してやる!」
「マガトス、あなた馬鹿なんじゃないの?」
「はぁ?ユワーノお前――」
なぜか後ろにいる仲間?に馬鹿にされ、顔に血管を浮かび上がらせる大柄の男。
「さっき上から見てたでしょ。この人達と氷結の白狼が話してるの」
「……」
「今、五大魔獣達とヴァミアはマガトスの言った謎の男と戦ってるんだよ? それなのに、この人達が謎の男の仲間なら氷結の白狼が殺さないわけがないでしょ?」
「そうだ。その人の言う通り。だから俺達はその謎の男の仲間じゃなくて、俺達の仲間は氷結の白狼だ」
「なら俺たちの敵に違いねぇな」
確かにそれは間違いないな。
「だから! 今ヴァミアと五大魔獣達は一時的に手を組んで戦ってるの! それなのに私達がここで殺し合ったら自分から負けに行くようなものじゃん!」
「珍しくマガトスが押されてる」
「まぁ、ユワーノが言ってることが正しいからね」
「だからここで戦うのはやめて――」
「でもよ……」
マガトスと呼ばれた男は、怒鳴るわけでもなく、暴言を吐くわけでもなく、ただ冷たい声で言った。
「どうせ目的果たせなかったら、俺たち殺されるんだぜ?」
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