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10話 作戦会議
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「ま、まあ気を取り直して会議を続けましょうか……」
フェイが魂が抜けたような老人たちに声をかけると、いくつか資料を机に出した。
「ええと、リウス様によりますと幹部の方たちからギルドに向けて魔獣を殺すように要請があった、とのことです。あっていますわよね……?」
自信なさげに確認をしてくるフェイに対し、俺は軽く頷きながら追加情報を伝えることにした。
「ギルドに申請があったと言っても全てのギルドに要請があったわけじゃない」
「そうなのですか?」
「ああ、要請が来たのは全部で10つのギルドだ」
「何故10つのギルドだけなのじゃ?」
ハブ爺が自分の髭を触りながら、小さな声でつぶやいた。
「何故10つのギルドだけなのか、という話なんだが、俺がいた国ではギルドにランキングが付けられていて、20位から11位のギルドに今回の要請が来たんだ」
あのー、と言いながらひとりの男が手を挙げた。
「俺の名前はアマウスと言います。質問してもよろしいでしょうか?」
「全然いいよ」
「なぜ選ばれたのが10位から1位のギルドではないのでしょうか?」
なぜ10位から1位ではないのか、か……。
「多分だが……20位から11位で戦力が十分だと判断されたからだろうな」
「なに!?我らファイアーウルフをその程度だと思っているのか!?」
「くそ!!!人間どもめ!!返り討ちにしてくれる!!」
「俺の牙で首を食いちぎってやる!!!」
「ちょっとうるさすぎるんじゃないかしら?」
俺の発言で騒がしくなってしまった部屋を、一瞬にしてフェイは沈黙させた。
「あなたたちは今誰がお話されているのかわかってるの?」
「いや、悪いのは俺だ。申し訳ない」
「おい貴様ら。また我が主がお話されている間に騒ぎ出したりすれば……どうなるかわかっているな」
「やめろカロス。誤解を生むような発言をしたのは俺なんだから」
「でも、リウス様。私達ファイアーウルフがなめられているのは本当なのでしょう?」
一人の男は額に血管を浮かべながら、それでも呼吸を整えながら俺に質問してきた。
「ああ、多分完全になめられている。でもそれでいいんだ」
今の俺の発言にまた部屋中がざわつきだした。
「何故なめられていた方がいいのでしょうか?」
「ううん……これは言い難いことなんだけど……多分10位から1位のギルドに攻められたら俺たちは一瞬で敗北する」
「なに!?」
「我らが一瞬で……!?」
「おい貴様ら。次に騒いだら」
「今はいい、カロス」
俺は今にも暴走しそうなカロスに触れ、落ち着かせる。
「承知致しました。我が主よ」
「話を続けてもいいかな?それで今話したように、10位から1位だと一瞬で敗北してしまう。だが20位から11位の連中には勝利する確率の方が高いんだ」
と、俺は言ったが本当は、20位から11位のギルドにも勝つことが難しいと思っている。
今の状況では、だが。
「なら私たちが勝つことができるのですね!」
「いや、勝つ確率が高いという話だ。だがまだ負ける確率も決して低いわけではない」
俺の意見を聞くと活気が戻った人たちは、また肩を落としていった。
だがな……まだ肩を落とすのは早いかな。
「ここで一つ提案がある。俺と一緒に勝つ確率を100%に近づけたくはないか?」
フェイが魂が抜けたような老人たちに声をかけると、いくつか資料を机に出した。
「ええと、リウス様によりますと幹部の方たちからギルドに向けて魔獣を殺すように要請があった、とのことです。あっていますわよね……?」
自信なさげに確認をしてくるフェイに対し、俺は軽く頷きながら追加情報を伝えることにした。
「ギルドに申請があったと言っても全てのギルドに要請があったわけじゃない」
「そうなのですか?」
「ああ、要請が来たのは全部で10つのギルドだ」
「何故10つのギルドだけなのじゃ?」
ハブ爺が自分の髭を触りながら、小さな声でつぶやいた。
「何故10つのギルドだけなのか、という話なんだが、俺がいた国ではギルドにランキングが付けられていて、20位から11位のギルドに今回の要請が来たんだ」
あのー、と言いながらひとりの男が手を挙げた。
「俺の名前はアマウスと言います。質問してもよろしいでしょうか?」
「全然いいよ」
「なぜ選ばれたのが10位から1位のギルドではないのでしょうか?」
なぜ10位から1位ではないのか、か……。
「多分だが……20位から11位で戦力が十分だと判断されたからだろうな」
「なに!?我らファイアーウルフをその程度だと思っているのか!?」
「くそ!!!人間どもめ!!返り討ちにしてくれる!!」
「俺の牙で首を食いちぎってやる!!!」
「ちょっとうるさすぎるんじゃないかしら?」
俺の発言で騒がしくなってしまった部屋を、一瞬にしてフェイは沈黙させた。
「あなたたちは今誰がお話されているのかわかってるの?」
「いや、悪いのは俺だ。申し訳ない」
「おい貴様ら。また我が主がお話されている間に騒ぎ出したりすれば……どうなるかわかっているな」
「やめろカロス。誤解を生むような発言をしたのは俺なんだから」
「でも、リウス様。私達ファイアーウルフがなめられているのは本当なのでしょう?」
一人の男は額に血管を浮かべながら、それでも呼吸を整えながら俺に質問してきた。
「ああ、多分完全になめられている。でもそれでいいんだ」
今の俺の発言にまた部屋中がざわつきだした。
「何故なめられていた方がいいのでしょうか?」
「ううん……これは言い難いことなんだけど……多分10位から1位のギルドに攻められたら俺たちは一瞬で敗北する」
「なに!?」
「我らが一瞬で……!?」
「おい貴様ら。次に騒いだら」
「今はいい、カロス」
俺は今にも暴走しそうなカロスに触れ、落ち着かせる。
「承知致しました。我が主よ」
「話を続けてもいいかな?それで今話したように、10位から1位だと一瞬で敗北してしまう。だが20位から11位の連中には勝利する確率の方が高いんだ」
と、俺は言ったが本当は、20位から11位のギルドにも勝つことが難しいと思っている。
今の状況では、だが。
「なら私たちが勝つことができるのですね!」
「いや、勝つ確率が高いという話だ。だがまだ負ける確率も決して低いわけではない」
俺の意見を聞くと活気が戻った人たちは、また肩を落としていった。
だがな……まだ肩を落とすのは早いかな。
「ここで一つ提案がある。俺と一緒に勝つ確率を100%に近づけたくはないか?」
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