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49話 限界とその先に
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「少しお前は黙るといい」
フネアスは黒い靄を出す紐のようなものを作った。
それがフネアスの手から離れると、大蛇に如くのように動き始めた。
「あれに縛られたら暫く動けなさそうだね。だからフネアス、君に返すよ」
反射の力を使い、シーミナは大蛇を跳ね返した。
予想外の出来事に、フネアスは反応する事が出来ず体を拘束された。
「どうしてだ……! 全く動かない……!」
「どれだけ力を入れても無理だよ。その蛇みたいなやつには、僕の反射の力が纏わりついているからね。力の効果が切れるまで逃げることが出来ないよ」
運良くフネアスから一時的にでも自由を奪えた。
でも相手が相手なだけに、僕の力は通常よりも早く切れてしまうはず。
このままフネアスを元に戻す方法を探したいけど、他にやらなくてはいけない事もある。
悩むけど……今は別の事を優先するべきだね。
「リリルは気絶してる五人を、安全な場所に避難させてあげて」
「分かった。ていうかシーミナさ、そんなに上手く力を――」
「じゃあお願いね!」
あ、行っちゃった。
どうやって力の制御が出来るようにしたのか、聞こうと思ったのになぁ。
◇◆◇
「どけクソ雑魚悪魔共! 皆殺しにしてやるよっ!」
「ちょっとジューザラス! そんなに無理したら駄目だよ!」
「うるせぇ! 俺は今むかついてんだよ! それに力も回復してきやがったから問題ねぇ!」
ジューザラスはこう言っているが、実際はそれ程力は回復していない。
ヘルラレンに至っては、普段の一割程しか回復していない。
ジューザラスと同様、ヘルラレンも力を大量に消耗している。
まったく……。
私はついて行くだけでしんどいのに……どうしてジューザラスはこんなに元気なの……?
意味がわからないよ……ん?
ヘルラレンは呆れながらジューザラスを見ると、遠くの方から誰かが向かってきているのが見えた。
だが明らかに雰囲気が悪魔ではない。
どちらかといえば神に近い――。
「ライ?」
「あ? なんだ?」
呼ばれるはずのない名が聞こえ、暴れていたジューザラスも動きを止める。
二人は同じ場所を見つめ、目を見開く。
「あいつ本当にライか?」
「多分間違いないよ」
距離は次第に縮まっていき、そして顔を捉えることのできる距離になった。
「やあ、久しぶり」
「やっぱりライじゃん」
「てめぇ馬鹿かよ。久しぶりとか意味わからないこと言ってんのに、どうしてそこをスルーすんだよ」
少し着眼点がおかしいヘルラレンに呆れながら、ジューザラスはシーミナとなったライに詰め寄った。
だがそのことを知らない二人にとって、今のライは様子のおかしくなっているようにしか見えていない。
「なんでライがここにいんだよ」
「僕はライじゃなくて、今はシーミナだよ」
「はぁ? 本当にどうしちまったんだよ。頭でもやられたか?」
「まあ、確かにライは死にかけてたけど、問題ないよ」
「変なこと急に言い出しやがって――」
「待ってジューザラス。今のライは、本当にシーミナだよ」
「そんな訳ねぇだろ」
「こんなこと急に言われても混乱するよね」
シーミナはジューザラスの肩に軽く手を乗せて、簡単に経緯を説明した。
最初は幻覚でも見たと疑っていたジューザラスだったが、話を聞き終わる頃には納得していた。
「それで二人に頼みがあるんだけど」
「なんだ」
「下級悪魔を殲滅して欲しいんだ」
「え? それ本気で言ってる?」
ヘルラレンは、信じられないことを聞いたかのような表情を見せた。
下級悪魔はまだキリがない程残っている。
勇者達は逃げ出し、さらに騎士や冒険者が苦戦していることで、悪魔側の戦力を削ることが出来ていない。
それにも関わらず、シーミナは力を消耗しているジューザラス達に残りの悪魔の殲滅を頼んだのだ。
ヘルラレンがあんな反応をするのも無理はない。
「仕方ねぇな。俺達がその頼みを受けてやるよ」
「え!? ……仕方ないかぁ。ジューザラスもやる気だし」
「シーミナは早く戻ってフネアスを救ってやれ。今度はお前が救う番だ」
「うん。ありがとう。じゃあ行くね」
シーミナは二人に背を向けて走り出したが、足を止めて振り返った。
「それと……」
「なんだ? まだなんかあんのか」
「二人とも、今までありがとね」
そう笑顔で言い残すと、また別の方向に向かって走っていった。
「こんな時間が経って礼を言われんの、俺達ぐらいじゃねぇか?」
「だろうね。何十年、何百年経っても感謝を伝えたり伝えられたりするのは、神の特権だね」
二人は顔に笑みを浮かべると、周りで騎士達と交戦する悪魔達に目をやった。
「じゃ、やるか。水の力で俺を浮かばせてくれ」
「何やるの?」
「残り少ない力で、このクソどもを殺すんだよ」
「へぇ、面白そう」
ヘルラレンは地面に手を当てると、残り少ない力を使用した。
地面から水が溢れ始め、ジューザラスの足に纏わりついていくと、蔓のように伸びて空高く運んだ。
「次は俺の出番だぜ」
ジューザラスは胸の前で火球を作り出すと、それを右手で掴み空に向けて突き上げた。
その火球は暗い空を照らし、大きさは勢いを強めながら大きくなっていく。
「まだまだぁ!」
火球はジューザラスと同じ程の大きさになっても、一向に止まる気配はない。
それどころか、巨大化する速度を上げていっている。
「おい! 悪魔ども!」
どこまでも響き渡るような声で声を発すると、呼びかけに反応するかのように周囲にいた悪魔達はジューザラスに目を向けた。
「今からこれをくれてやるよっ!」
「ちょっと! そんなにぶつけたら人間も死んじゃうよ!?」
「んなことわかってるに決まってんだろ。だからそうならねぇように、悪魔しか燃えねえ火球を作ったんだろうが」
ジューザラスは神らしくない笑顔を浮かべる。
その顔はまるで悪魔のような顔だ――。
「死にやがれ。雑魚ども」
地面に投げつけられる火球は、炎を撒き散らしながら落下していき、地面にぶつかると同時に辺り一面を赤く染め上げた。
◇◆◇
「くぅ……!」
「なんだ。これでもう終わりか」
レレファスに首を掴まれて持ち上げられているルーレルは、血に染まる顔に苦痛の表情を浮かべた。
「最初は中々戦いがある奴だと思っていたのだが……所詮はこんなものか。ふんっ!」
「がぁ……!」
地面に叩きつけられ、全身に悲鳴を上げる。
私は……勝てない……。
これが私の限界……。
限界なのに勝てないなら……無理だ……。
もう私に力は残っていない……。
限界……限界……。
限界……?
どうして私は……悪魔に負けるのを認めている……?
限界だからって言い訳にして……負けてもいいと思っている……?
「そんなの……だめ……」
「何の話だ」
限界を迎えた。
それでも勝てない。
だから無理、ではない。
限界を迎えた。
それでも勝てない。
それなら限界を越えればいい。
「ついに狂ったか。まあ良い。どうせ殺すのだからな」
レレファスは地面に倒れるルーレルの肩を掴み、持ち上げようとした。
「……な」
「なんだ?」
「……触るな……」
「貴様……何を――」
「私に……触るな……!」
ルーレルから出たとは思えない声で怒鳴りつけると、肩を掴む腕に噛み付いた。
「っ!? 何をする!」
腕に噛み付くという神とは思えぬ行動に、レレファスは反射的に投げ飛ばした。
勢いよく投げ飛ばされたルーレルは、地面を無様に転がっていく――事はなかった。
「貴様ぁ……!」
力が残っていないにも関わらず、限界に達しているのにも関わらず、それでも受け身をとり立ち上がった。
「まだ力が残っていたのか。何のために隠したのだ」
「別に隠してない……。ただ……」
下を向いていた顔が上がり、黒と赤に光る瞳にレレファスは睨みつけられる。
それはさっきから何度も見た瞳。
それなのにも関わらず、レレファスは体中に寒気を怯え、震えた。
「限界を……超えただけ……」
フネアスは黒い靄を出す紐のようなものを作った。
それがフネアスの手から離れると、大蛇に如くのように動き始めた。
「あれに縛られたら暫く動けなさそうだね。だからフネアス、君に返すよ」
反射の力を使い、シーミナは大蛇を跳ね返した。
予想外の出来事に、フネアスは反応する事が出来ず体を拘束された。
「どうしてだ……! 全く動かない……!」
「どれだけ力を入れても無理だよ。その蛇みたいなやつには、僕の反射の力が纏わりついているからね。力の効果が切れるまで逃げることが出来ないよ」
運良くフネアスから一時的にでも自由を奪えた。
でも相手が相手なだけに、僕の力は通常よりも早く切れてしまうはず。
このままフネアスを元に戻す方法を探したいけど、他にやらなくてはいけない事もある。
悩むけど……今は別の事を優先するべきだね。
「リリルは気絶してる五人を、安全な場所に避難させてあげて」
「分かった。ていうかシーミナさ、そんなに上手く力を――」
「じゃあお願いね!」
あ、行っちゃった。
どうやって力の制御が出来るようにしたのか、聞こうと思ったのになぁ。
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「どけクソ雑魚悪魔共! 皆殺しにしてやるよっ!」
「ちょっとジューザラス! そんなに無理したら駄目だよ!」
「うるせぇ! 俺は今むかついてんだよ! それに力も回復してきやがったから問題ねぇ!」
ジューザラスはこう言っているが、実際はそれ程力は回復していない。
ヘルラレンに至っては、普段の一割程しか回復していない。
ジューザラスと同様、ヘルラレンも力を大量に消耗している。
まったく……。
私はついて行くだけでしんどいのに……どうしてジューザラスはこんなに元気なの……?
意味がわからないよ……ん?
ヘルラレンは呆れながらジューザラスを見ると、遠くの方から誰かが向かってきているのが見えた。
だが明らかに雰囲気が悪魔ではない。
どちらかといえば神に近い――。
「ライ?」
「あ? なんだ?」
呼ばれるはずのない名が聞こえ、暴れていたジューザラスも動きを止める。
二人は同じ場所を見つめ、目を見開く。
「あいつ本当にライか?」
「多分間違いないよ」
距離は次第に縮まっていき、そして顔を捉えることのできる距離になった。
「やあ、久しぶり」
「やっぱりライじゃん」
「てめぇ馬鹿かよ。久しぶりとか意味わからないこと言ってんのに、どうしてそこをスルーすんだよ」
少し着眼点がおかしいヘルラレンに呆れながら、ジューザラスはシーミナとなったライに詰め寄った。
だがそのことを知らない二人にとって、今のライは様子のおかしくなっているようにしか見えていない。
「なんでライがここにいんだよ」
「僕はライじゃなくて、今はシーミナだよ」
「はぁ? 本当にどうしちまったんだよ。頭でもやられたか?」
「まあ、確かにライは死にかけてたけど、問題ないよ」
「変なこと急に言い出しやがって――」
「待ってジューザラス。今のライは、本当にシーミナだよ」
「そんな訳ねぇだろ」
「こんなこと急に言われても混乱するよね」
シーミナはジューザラスの肩に軽く手を乗せて、簡単に経緯を説明した。
最初は幻覚でも見たと疑っていたジューザラスだったが、話を聞き終わる頃には納得していた。
「それで二人に頼みがあるんだけど」
「なんだ」
「下級悪魔を殲滅して欲しいんだ」
「え? それ本気で言ってる?」
ヘルラレンは、信じられないことを聞いたかのような表情を見せた。
下級悪魔はまだキリがない程残っている。
勇者達は逃げ出し、さらに騎士や冒険者が苦戦していることで、悪魔側の戦力を削ることが出来ていない。
それにも関わらず、シーミナは力を消耗しているジューザラス達に残りの悪魔の殲滅を頼んだのだ。
ヘルラレンがあんな反応をするのも無理はない。
「仕方ねぇな。俺達がその頼みを受けてやるよ」
「え!? ……仕方ないかぁ。ジューザラスもやる気だし」
「シーミナは早く戻ってフネアスを救ってやれ。今度はお前が救う番だ」
「うん。ありがとう。じゃあ行くね」
シーミナは二人に背を向けて走り出したが、足を止めて振り返った。
「それと……」
「なんだ? まだなんかあんのか」
「二人とも、今までありがとね」
そう笑顔で言い残すと、また別の方向に向かって走っていった。
「こんな時間が経って礼を言われんの、俺達ぐらいじゃねぇか?」
「だろうね。何十年、何百年経っても感謝を伝えたり伝えられたりするのは、神の特権だね」
二人は顔に笑みを浮かべると、周りで騎士達と交戦する悪魔達に目をやった。
「じゃ、やるか。水の力で俺を浮かばせてくれ」
「何やるの?」
「残り少ない力で、このクソどもを殺すんだよ」
「へぇ、面白そう」
ヘルラレンは地面に手を当てると、残り少ない力を使用した。
地面から水が溢れ始め、ジューザラスの足に纏わりついていくと、蔓のように伸びて空高く運んだ。
「次は俺の出番だぜ」
ジューザラスは胸の前で火球を作り出すと、それを右手で掴み空に向けて突き上げた。
その火球は暗い空を照らし、大きさは勢いを強めながら大きくなっていく。
「まだまだぁ!」
火球はジューザラスと同じ程の大きさになっても、一向に止まる気配はない。
それどころか、巨大化する速度を上げていっている。
「おい! 悪魔ども!」
どこまでも響き渡るような声で声を発すると、呼びかけに反応するかのように周囲にいた悪魔達はジューザラスに目を向けた。
「今からこれをくれてやるよっ!」
「ちょっと! そんなにぶつけたら人間も死んじゃうよ!?」
「んなことわかってるに決まってんだろ。だからそうならねぇように、悪魔しか燃えねえ火球を作ったんだろうが」
ジューザラスは神らしくない笑顔を浮かべる。
その顔はまるで悪魔のような顔だ――。
「死にやがれ。雑魚ども」
地面に投げつけられる火球は、炎を撒き散らしながら落下していき、地面にぶつかると同時に辺り一面を赤く染め上げた。
◇◆◇
「くぅ……!」
「なんだ。これでもう終わりか」
レレファスに首を掴まれて持ち上げられているルーレルは、血に染まる顔に苦痛の表情を浮かべた。
「最初は中々戦いがある奴だと思っていたのだが……所詮はこんなものか。ふんっ!」
「がぁ……!」
地面に叩きつけられ、全身に悲鳴を上げる。
私は……勝てない……。
これが私の限界……。
限界なのに勝てないなら……無理だ……。
もう私に力は残っていない……。
限界……限界……。
限界……?
どうして私は……悪魔に負けるのを認めている……?
限界だからって言い訳にして……負けてもいいと思っている……?
「そんなの……だめ……」
「何の話だ」
限界を迎えた。
それでも勝てない。
だから無理、ではない。
限界を迎えた。
それでも勝てない。
それなら限界を越えればいい。
「ついに狂ったか。まあ良い。どうせ殺すのだからな」
レレファスは地面に倒れるルーレルの肩を掴み、持ち上げようとした。
「……な」
「なんだ?」
「……触るな……」
「貴様……何を――」
「私に……触るな……!」
ルーレルから出たとは思えない声で怒鳴りつけると、肩を掴む腕に噛み付いた。
「っ!? 何をする!」
腕に噛み付くという神とは思えぬ行動に、レレファスは反射的に投げ飛ばした。
勢いよく投げ飛ばされたルーレルは、地面を無様に転がっていく――事はなかった。
「貴様ぁ……!」
力が残っていないにも関わらず、限界に達しているのにも関わらず、それでも受け身をとり立ち上がった。
「まだ力が残っていたのか。何のために隠したのだ」
「別に隠してない……。ただ……」
下を向いていた顔が上がり、黒と赤に光る瞳にレレファスは睨みつけられる。
それはさっきから何度も見た瞳。
それなのにも関わらず、レレファスは体中に寒気を怯え、震えた。
「限界を……超えただけ……」
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