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ルトの魔法

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「ヴィンネルト様ぁ!」

さっきの人の声が途切れることなく聞こえてるけど、ルトは無視してるみたい。
ルトの声は、さっきの怒鳴り声以外聞こえていない。

「ルト……?」

また何処かに行っちゃった訳ないよね!!?
早く帰りたい……

呼び掛けても返事がないので悲しくなってくる

( ᵒ̴̶̷̥́௰ᵒ̴̶̷̣̥̀     )ウル……

「シノ」

「ぴゃっ」

俯いていたら急に頭上に声が飛んできて驚く
でもこれは、ルトの声だ!

「るとぉお……寂しかったよおおおお」

ルトに慰めてもらおうと、手を前に広げる

「すみません、シノ。本当に……目を離さなければ良かった……すみません。怖い思いをさせました、全部私の責任です」

ルトが謝ったかと思うと、僕を抱き上げて、苦しいくらいに抱きしめられた。

というか、何でそんなに謝ってるの?
僕もちゃんと注意してれば良かったよね

「僕は大丈夫だよ、ルト」

「良かったです……悪いですが、少し待っていて下さい」

帰れるのかと思ったら、また待ってと言われたので頭には?が浮かんでいる

僕は何で?という意で首を傾げた

「貴方を誘拐した屑な人間に罪を与えるだけですよ」

屑……?またルトの口から怖いワードが……
罪、という事は、あの人に何かするってこと?
僕は特に何もされてな……くはないけど、怪我したわけじゃないし、それよりも早く帰りたい

「僕はいいよ?早く帰りたいし……」

「すみません。貴方が許していても、私が許さないのです」

「そっか……軽くでいいからね?」

あんまり本気でやられると、怖いし、可愛いそうだから

「……はい」

っ、なんだその間は!
心配だよ……さすがに殺すのはやめて欲しいな

ルトは再び僕を降ろして行ってしまった

まぁ、見えないだけいいか
音が聞こえるのは怖いなぁ、大人しくしてよ

ルトが離れていってしばらくすると、2人の会話が聞こえた

「ヴィンネルト様ぁ!僕、貴方にとても会いたかったんですよぉ!」

「そうですか。私にはどうでもいい事です。私の大切な大切なシノを誘拐した罪は償って頂けますよね?」

( ˙꒳​˙  )oh......黒いオーラが感じるよ?

「っ……ぼっ、僕はヴィンネルト様に会いたかっただけで」

「そんな事知りません。例え、誘拐したのが誰であろうと、この国の法に反する事に違いはありません。貴方にはその分の罪を償う必要が十分にあるのです」

ルトがそう言うと、何か呟き始めた

「お、お待ちください!今回の件は謝ります!ですから、制裁はおやめ下さい!」

ルトは呟くのをやめない

何が起こっているのかは分からないが、あちらの声が震えているのを聞くと、「せいさい」と言うものが罰になるのだろう。

「神樹の神よ、この闇をまとう者に制裁を与えよ……!」

ルトがそう唱えたかと思えば、一瞬で辺りに植物らしき香りが漂う
ルトが魔法を使ったのだろうか

「いっ、嫌だ!嫌だ!!!!」

悲痛な叫び声がする

「死にはしませんよ、シノがわざわざ貴方のような屑を助けてくださったのですよ?喜びなさい」

「っぁ……ぅ、あぁ」

叫び声が押し殺したような声に変わり、次第に小さくなっていく
本当に大丈夫だろうか

……

声が聞こえなくなって静かになる

「シノ、終わりましたよ。帰りましょうか」

先程より落ち着いたルトの声がした

「……うん」

さっきの人が心配だが、死んではない……(多分)ので大丈夫だろう(?)

僕はルトに抱き上げられた後、安心したからか眠ってしまった










やっぱり、誰かが苦しむ姿(声)は好きじゃないな
でも、罪を償うのは必要不可欠な事なのだと改めて思った

後のシノによる体験談である(?)
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みんなの感想(1件)

OZ
2020.03.10 OZ

シノって失明してるんですよね?
なんか色々と失明してる設定忘れてません?
普通に見えてるように進んでるところありますけど…
口挟んですいません🙇‍♀️🙇‍♀️

るて
2020.03.10 るて

え、本当ですか:( ;´꒳`;):
具体的にどんな所か教えて頂けると助かります……
自分、忘れやすくて進めたいように進めてしまうので……すみません( ´ཫ` )

解除

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