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癒しの歌
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「口から魔虫吐きながら何言ってんのよ!不潔よ、不浄よ!」
アルヴィーナがものすごく嫌な顔をして指を刺したのを見て、俺は慌てて王子を見た。
「ああっ!?まだ完全に浄化されてない!《キュア》!《浄化》!《ウォッシュ》!」
チカチカと光りながら、泡立ったり黒い霧を口から吐き出したり、シンファエルは結界の中で翻弄された。幾分口から瘴気沼の泥を飲み込んでしまったから、体内はすでに瘴気に侵され魔虫の食物庫になっていた。
『ああ、其奴はおそらく神経中枢がやられておるぞ。もっと確実な方法でないと、いずれ魔物になる。今のうち殺した方がーー』
『いやいやいや!ダメダメダメだから!一応王子だからね、この国唯一の!』
『ダメなのか。ならば、森を浄化して我を治してもらえぬか?さすれば我の力を貸しても良い』
『森の浄化!?この森は広すぎて一度では無理だ。この森は瘴気が生まれやすいみたいで、何度浄化しても湧き出てくるんだ』
『では其奴は諦めて、殺ーー』
『やります!やらせていただきます』
あまりにもあっさりと諦めろと言われエヴァンは引き攣った。こんなことをアルヴィーナに言えば、喜んで手放すだろうが、エヴァンの立場上そうもいかない。
「アルヴィーナ。森の浄化をして緑竜を治癒できるか?」
「えぇ~。無理でしょ?ドラゴンはまだしも森はもう何年もやってるじゃない」
「ひとまずこの辺りだけでも浄化してみないか?もちろん俺も補助するし、緑竜も可哀想だろ?」
あくまでも緑竜と森のためにと念を押す。シンファエルのシの字も出してはいけない。
「一緒に?」
「一緒にだ」
「……しょうがないなあ。じゃ、できるだけ広範囲でね」
「ありがとう。さすが俺のアルヴィーナだ」
「えへへ」
『……お主、うまいな』
『ふ。まあな』
何年かけてると思っている。エヴァンはちょっぴり自慢げに胸を張った。【調教】のスキルはきっとアルヴィーナの養育から来ているに違いない。
「それじゃ、久々に本気出すとするか」
「神の手、使うの?」
「それじゃなきゃ、森全体は難しいからな」
「じゃあわたくしも、最上級の聖魔法、試してみていい?」
「女神の歌声か!?完成したのか!」
「まだ使ったことないからわからないけれど、多分」
その間、シンファエルは完全に無視され、自分のお尻のあたりからわさわさと虫が這い出てくるのを感じて、もぞもぞと居心地悪く座り込んだ。
「おい、私は城に帰りたいと言ったのだぞ」
「殿下。殿下は今ご自分が魔物になりそうだってことだけはご理解くださいね。その状態で城に帰っても切り払われるだけですから、ちゃんと治療しましょう?」
「え?魔物?」
「ああ、そうだ!乾布摩擦で心を落ち着けますか?」
「へちまは?」
「勿論こちらに」
エヴァンが空間収納からへちまを取り出すと、王子は笑顔になった。結界はエヴァンの魔力で作られているためエヴァンの腕を拒むことはなく、へちまを結界の中に突っ込んだ。まるでむずかる赤子におもちゃを渡す様な感覚だ。
「あ、あとこれを舐めていてください」
そう言って、胡桃大の飴玉を渡すと王子は何も言わず、疑いもなく喜んで口に放り込んだ。モゴモゴと口の中で転がそうとするがかなりでかい。だが蜂蜜味で甘い。
実はこれは、毒消しと魔蝶卵で作った飴玉だ。本来なら人に使うものではなく、魔獣や騎獣の虫くだしなのだが、すでに魔物化しつつあるシンファエルならいけるかもしれない。体内に巣食った魔虫を、体内で孵化した魔蝶の幼虫が食べ尽くしてくれるだろう。まあ、成長した蝶が口から飛び出してくかもしれないが、ゲジゲジのような悍ましい魔虫よりはマシだと思う。魔蝶の成虫は幻想的で美しい。口からそんな蝶が出てきたら、シンファエルなら喜びそうだ。鱗粉で口が干からびるかもしれないが、それは後で心配しよう。
キラービーの蜂蜜でコーティングされた飴玉がお腹を空かした王子を満足させた。何せここまで口に入れたのは毒物ばかりだったのだから。食べ終わったら、もう一個強請ろうとも考えている。
「生命力だけは人一倍よね…。殺しても死ななそう」
『同意するぞ、娘よ』
言葉はわからなくても、隣で頷く緑竜を見て、なんとなく意思疎通のできるアルヴィーナであった。
乾布摩擦のためにいそいそと服を脱ぎだした王子を見て、一瞬眉を顰め、視界に入れないようそっぽを向いたアルヴィーナは、エヴァンの隣で魔力を練り始めた。巨大な魔法陣が空中に浮かび上がり、その魔法陣にアルヴィーナが重ね書きをしていく。青白い魔法陣と白銀の魔法陣が混じり合い、魔力が重なり合っていく。
このわずかな時間がアルヴィーナは大好きだった。エヴァンの魔力が指先に、頬に、肩に触れるか触れないかの距離で香る、自分だけが知っているエヴァンの香り。
大好きなエヴァン。
わたくしのエヴァン。
あなたが望むものならば、なんだってあげる。
そんな気持ちを魔力に乗せる。
エヴァンは気がついていなかった。アルヴィーナの持つ聖魔力は、エヴァンに寄せる愛から成り立っているのだと。エヴァンがそばにいて初めてアルヴィーナの聖魔力は発揮されるのだ。
「神の手」
「女神の歌声」
混じり合った魔力は完全な調和を持って、水紋のように広がった。
アルヴィーナがものすごく嫌な顔をして指を刺したのを見て、俺は慌てて王子を見た。
「ああっ!?まだ完全に浄化されてない!《キュア》!《浄化》!《ウォッシュ》!」
チカチカと光りながら、泡立ったり黒い霧を口から吐き出したり、シンファエルは結界の中で翻弄された。幾分口から瘴気沼の泥を飲み込んでしまったから、体内はすでに瘴気に侵され魔虫の食物庫になっていた。
『ああ、其奴はおそらく神経中枢がやられておるぞ。もっと確実な方法でないと、いずれ魔物になる。今のうち殺した方がーー』
『いやいやいや!ダメダメダメだから!一応王子だからね、この国唯一の!』
『ダメなのか。ならば、森を浄化して我を治してもらえぬか?さすれば我の力を貸しても良い』
『森の浄化!?この森は広すぎて一度では無理だ。この森は瘴気が生まれやすいみたいで、何度浄化しても湧き出てくるんだ』
『では其奴は諦めて、殺ーー』
『やります!やらせていただきます』
あまりにもあっさりと諦めろと言われエヴァンは引き攣った。こんなことをアルヴィーナに言えば、喜んで手放すだろうが、エヴァンの立場上そうもいかない。
「アルヴィーナ。森の浄化をして緑竜を治癒できるか?」
「えぇ~。無理でしょ?ドラゴンはまだしも森はもう何年もやってるじゃない」
「ひとまずこの辺りだけでも浄化してみないか?もちろん俺も補助するし、緑竜も可哀想だろ?」
あくまでも緑竜と森のためにと念を押す。シンファエルのシの字も出してはいけない。
「一緒に?」
「一緒にだ」
「……しょうがないなあ。じゃ、できるだけ広範囲でね」
「ありがとう。さすが俺のアルヴィーナだ」
「えへへ」
『……お主、うまいな』
『ふ。まあな』
何年かけてると思っている。エヴァンはちょっぴり自慢げに胸を張った。【調教】のスキルはきっとアルヴィーナの養育から来ているに違いない。
「それじゃ、久々に本気出すとするか」
「神の手、使うの?」
「それじゃなきゃ、森全体は難しいからな」
「じゃあわたくしも、最上級の聖魔法、試してみていい?」
「女神の歌声か!?完成したのか!」
「まだ使ったことないからわからないけれど、多分」
その間、シンファエルは完全に無視され、自分のお尻のあたりからわさわさと虫が這い出てくるのを感じて、もぞもぞと居心地悪く座り込んだ。
「おい、私は城に帰りたいと言ったのだぞ」
「殿下。殿下は今ご自分が魔物になりそうだってことだけはご理解くださいね。その状態で城に帰っても切り払われるだけですから、ちゃんと治療しましょう?」
「え?魔物?」
「ああ、そうだ!乾布摩擦で心を落ち着けますか?」
「へちまは?」
「勿論こちらに」
エヴァンが空間収納からへちまを取り出すと、王子は笑顔になった。結界はエヴァンの魔力で作られているためエヴァンの腕を拒むことはなく、へちまを結界の中に突っ込んだ。まるでむずかる赤子におもちゃを渡す様な感覚だ。
「あ、あとこれを舐めていてください」
そう言って、胡桃大の飴玉を渡すと王子は何も言わず、疑いもなく喜んで口に放り込んだ。モゴモゴと口の中で転がそうとするがかなりでかい。だが蜂蜜味で甘い。
実はこれは、毒消しと魔蝶卵で作った飴玉だ。本来なら人に使うものではなく、魔獣や騎獣の虫くだしなのだが、すでに魔物化しつつあるシンファエルならいけるかもしれない。体内に巣食った魔虫を、体内で孵化した魔蝶の幼虫が食べ尽くしてくれるだろう。まあ、成長した蝶が口から飛び出してくかもしれないが、ゲジゲジのような悍ましい魔虫よりはマシだと思う。魔蝶の成虫は幻想的で美しい。口からそんな蝶が出てきたら、シンファエルなら喜びそうだ。鱗粉で口が干からびるかもしれないが、それは後で心配しよう。
キラービーの蜂蜜でコーティングされた飴玉がお腹を空かした王子を満足させた。何せここまで口に入れたのは毒物ばかりだったのだから。食べ終わったら、もう一個強請ろうとも考えている。
「生命力だけは人一倍よね…。殺しても死ななそう」
『同意するぞ、娘よ』
言葉はわからなくても、隣で頷く緑竜を見て、なんとなく意思疎通のできるアルヴィーナであった。
乾布摩擦のためにいそいそと服を脱ぎだした王子を見て、一瞬眉を顰め、視界に入れないようそっぽを向いたアルヴィーナは、エヴァンの隣で魔力を練り始めた。巨大な魔法陣が空中に浮かび上がり、その魔法陣にアルヴィーナが重ね書きをしていく。青白い魔法陣と白銀の魔法陣が混じり合い、魔力が重なり合っていく。
このわずかな時間がアルヴィーナは大好きだった。エヴァンの魔力が指先に、頬に、肩に触れるか触れないかの距離で香る、自分だけが知っているエヴァンの香り。
大好きなエヴァン。
わたくしのエヴァン。
あなたが望むものならば、なんだってあげる。
そんな気持ちを魔力に乗せる。
エヴァンは気がついていなかった。アルヴィーナの持つ聖魔力は、エヴァンに寄せる愛から成り立っているのだと。エヴァンがそばにいて初めてアルヴィーナの聖魔力は発揮されるのだ。
「神の手」
「女神の歌声」
混じり合った魔力は完全な調和を持って、水紋のように広がった。
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