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第15話 それぞれの事情(後篇)
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「――あれ、鈴木……?」
そう――あおいを迎えに走ってきたのは、雪花とマークの上司である浦河だった。
「おねえちゃん、おとうさんのことしってるの?」
あおいの声ではっと我に返り、雪花は笑顔を作る。
「う、うん、ちょっとね……」
「あおい、だめだろ。お父さんがトイレ行ってる間に居なくなっちゃあ」
「だっておとうさん、ぜんぜんかえってこないんだもん。だめだよおとうさん、まいごになっちゃあ」
あおいの言葉に、浦河は「ったく口ばっかり達者になりやがって」と溜め息を吐いた。雪花はその間にも、浦河とあおいの顔を見比べる。あまり顔が似ていないように見えたが、このやり取りを聞く限り正真正銘の親子だろう。
この前も偶然鳥飼に出くわしてしまったが、会社の人間のプライベートの姿を見るのはなかなか慣れない。
そんなことを考えていると、浦河の顔がこちらを向いた。
「鈴木悪いな、あおいの面倒見てもらって。インフォメーションセンター回ってもなかなか見付からねぇし、焦ったわ」
「いえ、こちらこそすみません。早くそちらにお伺いできれば良かったんですけど」
「本当子どもってすぐどっか行くよな。あ、マークもありがとな――」
そう言って雪花の背後に視線を移した浦河の表情が、一瞬で変わる。
それを見て、雪花が振り返ると――そこには、マークが立っていた。しかし、その顔色はすこぶる悪く、呼吸が荒い。
次の瞬間、マークがバランスを崩して倒れ込んだ。
「マークさん!」
雪花が叫んだ時には、駆け出した浦河がマークを抱き止めている。雪花も慌てて駆け寄った。マークは「ウラカワ課長、すみません……」と小さく呟く。
「どうした? 大丈夫か?」
「はい……少し疲れが出たようです……身体的な損傷はありません……」
「JAXAの姉ちゃんに連絡するか?」
「いえ……そこまでの事態ではありません……休めば直に良くなります……」
苦しそうなマークを見て、雪花の頭の中を今日の出来事が駆け巡った。
休憩は適度に取ったつもりだったが、足りなかったのかも知れない。何よりも、あおいを肩車しようとした時に、きちんと止めるべきだった。地球人の自分でも重さを感じるのだ。地球の1/3の重力の世界で生きてきたマークにとっては、かなりの負担だっただろう――。
思わず口唇を噛んでマークを見守っていると、マークが雪花の顔を見て、少し微笑んでみせた。
「セツカさん、ご心配をおかけしてすみません……こんな姿をお見せして、申し訳ない……」
「そんな……マークさん、私が気を付けていなかったから……」
「いえ、これは私の責任です……セツカさんは決して気にしないでください……」
そこまで言って、マークは力なく項垂れる。雪花は目の前が真っ暗になった。
***
「鈴木、今日は本当にありがとな。色々と迷惑かけて悪かった」
結局、4人はタクシーで浦河の家まで帰ってきた。
雪花はリビングで浦河と向き合って座っている。古内に連絡を取ろうかとも考えたが、マークがその必要はないと何度も言うので、一旦今日は様子を見ることにした。
マークは奥の部屋で横になっている。つられて眠くなったのか、あおいもその隣に並んで昼寝をしていた。
「いえ、こちらこそ、マークさんを運んで頂いてありがとうございます」
「まぁあいつが倒れたのは俺達のせいだしな。今日は泊まっていってもらうわ。明日になっても体調が戻らないようだったら、俺から古内さんに一報入れるよ」
浦河はそう言って、ちらりと雪花の目を見る。
「――だから、鈴木は気にすんな」
雪花はその言葉に、ただ小さく頷くことしかできなかった。
動物園でマークにも同じことを言われた。そんなに自分を責めているように見えただろうか。何もできなかったのに、周囲に気ばかり遣わせてしまっている――雪花は心底自分のことが嫌になった。
それでも、このまま何も話さなければ余計に気を遣わせてしまうだろう。雪花は気になっていたことを訊いてみることにした。
「あの、浦河課長。奥様は大丈夫ですか?」
「ん? あぁ――そういや鈴木には言ってなかったな」
浦河は手元のコーヒーを一口飲んで、口唇を湿らせる。
「かみさん身体弱いんだよ。あおいを産んでからも、結構入院することが多くてな。毎週末見舞いに行く度にあおいも連れていくんだが、この前昔動物園行った時の話をしたから、火が点いちゃったんだろうなぁ……たまたまうちの実家から電話がかかってきて、喋ってる内にあおい居なくなってるし、むちゃくちゃ焦ったわ」
そう言って、浦河は屈託なく笑った。その笑いは決して強がりでも何でもなく、いつもの浦河の姿そのものに雪花には見える。
「まぁ折角来たんだから、コーヒーくらい飲んでいけよ」
浦河に勧められるままに、雪花はコーヒーを口にした。部屋の様子が視界に入るが、綺麗に整理整頓されていて、この家の穏やかさが伝わってくる。
話を聞いてみると、平日は朝浦河があおいを保育園に連れて行き、夕方浦河が行けない時はこの近くに住んでいる浦河の母があおいを迎えに行くそうだ。浦河の勤務スタイルに理由があったことを、雪花はその時初めて知った。
「そうなんですね……全然知りませんでした」
「まぁ、このこと知ってるのは鳥飼部長くらいだからな。今の部署に異動させてもらったり、色々と配慮してもらって助かったわ。鈴木には負担かけちまって悪いけど」
「いえ、そんな」
そんな雪花の様子を見て、浦河はニヤリと笑う。
「そういうわけだから、これからも俺が遅刻しまくったり早退しまくっても許してくれよな」
「えっ……ま、まぁ、時と場合によりますけど……」
「ばーか、冗談だよ。ちゃんと会社は行くっつーの」
そして浦河は「本当鈴木は真面目ちゃんでおもしれーわ」とけらけら笑った。
雪花は何だか救われたような心持ちになる。
ふと腕時計を見ると、もう17時になっていた。浦河家の夕食の準備などもあるだろうし、そろそろお暇した方がいいだろう。
帰りがけに、雪花は奥の部屋にマークの様子を見に行くことにした。
そっと引き戸を横に滑らせると、部屋の手前でマークはただ静かに横たわっている。息をしているのか心配になる程の静けさに、雪花がドキドキしながら顔を近付けると、小さく呼吸の音がした。水分も十分に摂ったからか、顔色は先程よりも随分と良くなっている。雪花はほっと胸を撫で下ろした。
そう安心したのも束の間、不意にマークが眉を顰める。その内、マークの口から、うなされるような声が洩れ始めた。
「――マークさん? 大丈夫ですか?」
その苦しさを少しでも軽減しようと、思わず声をかける。
すると、マークがそれに応えるように、口を開き――そこから零れ落ちた言葉は、雪花の心をかき乱すものだった。
「――リサ……」
雪花は思わず目を見開いて、マークの顔を見つめる。
単なる寝言かも知れない。深い意味などないのかも知れない。
それでも、彼の口からは確かに古内の名前が紡がれた。
別に気にすることではないのに――何故こんなに私は動揺しているんだろう。
雪花はその戸惑いを抑え込むように、一つ小さな深呼吸をして笑みを浮かべる。
たとえマークの瞳に映らなかったとしても、せめてそれくらいはしたかった。曇った表情を見せてしまうと、きっとあなたは心配してしまうから。
「――マークさん、早く良くなってくださいね」
雪花はマークにそうとだけ囁いて、部屋のドアを静かに閉めた。
第15話 それぞれの事情 (了)
そう――あおいを迎えに走ってきたのは、雪花とマークの上司である浦河だった。
「おねえちゃん、おとうさんのことしってるの?」
あおいの声ではっと我に返り、雪花は笑顔を作る。
「う、うん、ちょっとね……」
「あおい、だめだろ。お父さんがトイレ行ってる間に居なくなっちゃあ」
「だっておとうさん、ぜんぜんかえってこないんだもん。だめだよおとうさん、まいごになっちゃあ」
あおいの言葉に、浦河は「ったく口ばっかり達者になりやがって」と溜め息を吐いた。雪花はその間にも、浦河とあおいの顔を見比べる。あまり顔が似ていないように見えたが、このやり取りを聞く限り正真正銘の親子だろう。
この前も偶然鳥飼に出くわしてしまったが、会社の人間のプライベートの姿を見るのはなかなか慣れない。
そんなことを考えていると、浦河の顔がこちらを向いた。
「鈴木悪いな、あおいの面倒見てもらって。インフォメーションセンター回ってもなかなか見付からねぇし、焦ったわ」
「いえ、こちらこそすみません。早くそちらにお伺いできれば良かったんですけど」
「本当子どもってすぐどっか行くよな。あ、マークもありがとな――」
そう言って雪花の背後に視線を移した浦河の表情が、一瞬で変わる。
それを見て、雪花が振り返ると――そこには、マークが立っていた。しかし、その顔色はすこぶる悪く、呼吸が荒い。
次の瞬間、マークがバランスを崩して倒れ込んだ。
「マークさん!」
雪花が叫んだ時には、駆け出した浦河がマークを抱き止めている。雪花も慌てて駆け寄った。マークは「ウラカワ課長、すみません……」と小さく呟く。
「どうした? 大丈夫か?」
「はい……少し疲れが出たようです……身体的な損傷はありません……」
「JAXAの姉ちゃんに連絡するか?」
「いえ……そこまでの事態ではありません……休めば直に良くなります……」
苦しそうなマークを見て、雪花の頭の中を今日の出来事が駆け巡った。
休憩は適度に取ったつもりだったが、足りなかったのかも知れない。何よりも、あおいを肩車しようとした時に、きちんと止めるべきだった。地球人の自分でも重さを感じるのだ。地球の1/3の重力の世界で生きてきたマークにとっては、かなりの負担だっただろう――。
思わず口唇を噛んでマークを見守っていると、マークが雪花の顔を見て、少し微笑んでみせた。
「セツカさん、ご心配をおかけしてすみません……こんな姿をお見せして、申し訳ない……」
「そんな……マークさん、私が気を付けていなかったから……」
「いえ、これは私の責任です……セツカさんは決して気にしないでください……」
そこまで言って、マークは力なく項垂れる。雪花は目の前が真っ暗になった。
***
「鈴木、今日は本当にありがとな。色々と迷惑かけて悪かった」
結局、4人はタクシーで浦河の家まで帰ってきた。
雪花はリビングで浦河と向き合って座っている。古内に連絡を取ろうかとも考えたが、マークがその必要はないと何度も言うので、一旦今日は様子を見ることにした。
マークは奥の部屋で横になっている。つられて眠くなったのか、あおいもその隣に並んで昼寝をしていた。
「いえ、こちらこそ、マークさんを運んで頂いてありがとうございます」
「まぁあいつが倒れたのは俺達のせいだしな。今日は泊まっていってもらうわ。明日になっても体調が戻らないようだったら、俺から古内さんに一報入れるよ」
浦河はそう言って、ちらりと雪花の目を見る。
「――だから、鈴木は気にすんな」
雪花はその言葉に、ただ小さく頷くことしかできなかった。
動物園でマークにも同じことを言われた。そんなに自分を責めているように見えただろうか。何もできなかったのに、周囲に気ばかり遣わせてしまっている――雪花は心底自分のことが嫌になった。
それでも、このまま何も話さなければ余計に気を遣わせてしまうだろう。雪花は気になっていたことを訊いてみることにした。
「あの、浦河課長。奥様は大丈夫ですか?」
「ん? あぁ――そういや鈴木には言ってなかったな」
浦河は手元のコーヒーを一口飲んで、口唇を湿らせる。
「かみさん身体弱いんだよ。あおいを産んでからも、結構入院することが多くてな。毎週末見舞いに行く度にあおいも連れていくんだが、この前昔動物園行った時の話をしたから、火が点いちゃったんだろうなぁ……たまたまうちの実家から電話がかかってきて、喋ってる内にあおい居なくなってるし、むちゃくちゃ焦ったわ」
そう言って、浦河は屈託なく笑った。その笑いは決して強がりでも何でもなく、いつもの浦河の姿そのものに雪花には見える。
「まぁ折角来たんだから、コーヒーくらい飲んでいけよ」
浦河に勧められるままに、雪花はコーヒーを口にした。部屋の様子が視界に入るが、綺麗に整理整頓されていて、この家の穏やかさが伝わってくる。
話を聞いてみると、平日は朝浦河があおいを保育園に連れて行き、夕方浦河が行けない時はこの近くに住んでいる浦河の母があおいを迎えに行くそうだ。浦河の勤務スタイルに理由があったことを、雪花はその時初めて知った。
「そうなんですね……全然知りませんでした」
「まぁ、このこと知ってるのは鳥飼部長くらいだからな。今の部署に異動させてもらったり、色々と配慮してもらって助かったわ。鈴木には負担かけちまって悪いけど」
「いえ、そんな」
そんな雪花の様子を見て、浦河はニヤリと笑う。
「そういうわけだから、これからも俺が遅刻しまくったり早退しまくっても許してくれよな」
「えっ……ま、まぁ、時と場合によりますけど……」
「ばーか、冗談だよ。ちゃんと会社は行くっつーの」
そして浦河は「本当鈴木は真面目ちゃんでおもしれーわ」とけらけら笑った。
雪花は何だか救われたような心持ちになる。
ふと腕時計を見ると、もう17時になっていた。浦河家の夕食の準備などもあるだろうし、そろそろお暇した方がいいだろう。
帰りがけに、雪花は奥の部屋にマークの様子を見に行くことにした。
そっと引き戸を横に滑らせると、部屋の手前でマークはただ静かに横たわっている。息をしているのか心配になる程の静けさに、雪花がドキドキしながら顔を近付けると、小さく呼吸の音がした。水分も十分に摂ったからか、顔色は先程よりも随分と良くなっている。雪花はほっと胸を撫で下ろした。
そう安心したのも束の間、不意にマークが眉を顰める。その内、マークの口から、うなされるような声が洩れ始めた。
「――マークさん? 大丈夫ですか?」
その苦しさを少しでも軽減しようと、思わず声をかける。
すると、マークがそれに応えるように、口を開き――そこから零れ落ちた言葉は、雪花の心をかき乱すものだった。
「――リサ……」
雪花は思わず目を見開いて、マークの顔を見つめる。
単なる寝言かも知れない。深い意味などないのかも知れない。
それでも、彼の口からは確かに古内の名前が紡がれた。
別に気にすることではないのに――何故こんなに私は動揺しているんだろう。
雪花はその戸惑いを抑え込むように、一つ小さな深呼吸をして笑みを浮かべる。
たとえマークの瞳に映らなかったとしても、せめてそれくらいはしたかった。曇った表情を見せてしまうと、きっとあなたは心配してしまうから。
「――マークさん、早く良くなってくださいね」
雪花はマークにそうとだけ囁いて、部屋のドアを静かに閉めた。
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