砕魔のミョルニル

松山さくら

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第5章 砂漠のエルフ(上)

第50話 物資調達

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「わ、分かりました。1万ゴールドでお売りしますからこの物騒ぶっそうなものを仕舞しまってください」
商人は顔を動かさず、視線だけをこちらに向けて話した。
オレはシミターをさやに戻した。
「まあまあサルダドもそんなに怖い顔をしないで。ご主人、砂漠に行くのに必要なものはここで買わせてもらうから。ただし適正価格でね♥️」
パマーダはそう言うと、周りの商品を物色し始めた。

オレ達は全身をおおう白い服を買った。これは鎧の上から着ることができる。
砂漠では身体を白い服で包まないと、あっという間に日焼けで火傷をしてしまうらしい。
顔までおおうので砂嵐にも耐えられる。できれば砂嵐は勘弁してほしいものだが。
マスキロは黒いローブにこだわりがあるかと思ったが、オレ達と同じように白いローブを買った。
黒いローブはどこかにいってしまった。何処どこへ収納したんだ!?
その他水筒やら、駱駝らくだに荷物を載せるための便利グッズなどを買い込んだ。
「じゃ、明日の朝までに駱駝を用意しておいてね。みんな、明日出発でいいよね?」
オレ達はうなずいた。

翌朝、オレ達は広場に戻った。
宿屋のあるじにはしっかりと心付けを渡して、オアシスへの旅には十分な食料と水を用意してもらった。
宿屋のボーイに物資を運んでもらいつつ、駱駝を買った商人のところに行くと、そこには昨日見たものとは別の駱駝が座っていた。
体毛が全体的に黒く、身体からだも少し大きいようだ。
しかし商人に促されて立ち上がった|駱駝は、少し足を引きずっていた。
「駱駝を売ってくれと言われたんだ。うちの駱駝とは言われてないぞ」
商人はオレ達の考えを先取りして、そう言った。
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