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第2章 白の貴婦人
第10話 オークを捕らえる
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道中モンスター退治を続けていると、ようやくツギノ村が見えてきた。
ツギノ村は山へと続く森から少し離れたところにあった。元は森のすぐ側にあったのだろうが、木を切り倒して家や薪の材料にしているうちに、森と村との間に少し開けた空間ができたのだろう。その空間も含め、村の周りは畑で囲まれていた。
オレは森の端に何か動くものがあるのに気付いた。かなり遠いが目に見える範囲であればミョルニルが使える。オレはウォーハンマーを振り上げ、思い切って投げた。
ミョルニルは森に向かって一直線に進むと、俺たちが見たことのある生物をくっつけて返ってきた。オークだった。
ミョルニルがオレの手に戻ると、そのオークは我々4人の真ん中に落下した。オークはオレを顔を見て恐怖の表情を浮かべた。
「このオーク、こないだの洞窟から逃げていった残党じゃないか?」
ゲネオスが口を開いた。オークの顔を一つ一つ覚えてはいないが、この反応から察するに逃げていったオークのうちの1匹のようだ。
「お前はどこに行くつもりだったのだ?」
オレがミョルニルを振り上げて詰問すると、オークは凄い早口でキーキー答えた。
先だっての戦闘中は全く分からなかったが、耳を傾けて聞いてみると非常に稚拙な言葉と崩れた文法ではあるものの、我々と同じ言葉を使っていることが分かった。
それでも言葉の端々でノイズが混じりほとんど何を言っているか分からない。ただ一言、
「貴婦人の元へ」
と言っているのが聞き取れた。
「貴婦人? オーク・レディーやオーク・クイーンでもいるのか?」
オレは仲間に振り返って聞いてみたが、皆首を傾げるばかりだった。
オークは既に抵抗を諦めていた。ここから命を取るのはさすがにはばかられたので、腰縄を付けてそのままツギノ村まで連れて行った。
ツギノ村は山へと続く森から少し離れたところにあった。元は森のすぐ側にあったのだろうが、木を切り倒して家や薪の材料にしているうちに、森と村との間に少し開けた空間ができたのだろう。その空間も含め、村の周りは畑で囲まれていた。
オレは森の端に何か動くものがあるのに気付いた。かなり遠いが目に見える範囲であればミョルニルが使える。オレはウォーハンマーを振り上げ、思い切って投げた。
ミョルニルは森に向かって一直線に進むと、俺たちが見たことのある生物をくっつけて返ってきた。オークだった。
ミョルニルがオレの手に戻ると、そのオークは我々4人の真ん中に落下した。オークはオレを顔を見て恐怖の表情を浮かべた。
「このオーク、こないだの洞窟から逃げていった残党じゃないか?」
ゲネオスが口を開いた。オークの顔を一つ一つ覚えてはいないが、この反応から察するに逃げていったオークのうちの1匹のようだ。
「お前はどこに行くつもりだったのだ?」
オレがミョルニルを振り上げて詰問すると、オークは凄い早口でキーキー答えた。
先だっての戦闘中は全く分からなかったが、耳を傾けて聞いてみると非常に稚拙な言葉と崩れた文法ではあるものの、我々と同じ言葉を使っていることが分かった。
それでも言葉の端々でノイズが混じりほとんど何を言っているか分からない。ただ一言、
「貴婦人の元へ」
と言っているのが聞き取れた。
「貴婦人? オーク・レディーやオーク・クイーンでもいるのか?」
オレは仲間に振り返って聞いてみたが、皆首を傾げるばかりだった。
オークは既に抵抗を諦めていた。ここから命を取るのはさすがにはばかられたので、腰縄を付けてそのままツギノ村まで連れて行った。
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