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ホテルの診察室
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王子が元気になったと聞いて、王様はとても喜びました。
早速先生を自分の住まいに招かれ、何度も何度もお礼の言葉を述べられました。そしてしばらくこの国に留まって休暇を楽しんでほしいとおっしゃいました。
先生は喜んでその申し出を受けました。
そうしたわけで、私たちは一時この国に滞在することになりました。しかし休暇を楽しむというわけにはいきませんでした。これからそのお話をします。
王子の診察をした翌朝、私たちはホテルの食堂で朝食をとっていました。
「先生、今日はどこへ行きましょうか?」
「そうだね、ハンナくんはどこか行きたいところはある?」
「いっぱいありますよ。ガイドブックに色々なところが書いてありました。森の奥の方には湖もあるそうです。ペリカーノ卿もいるかも」
しかしその頃には既に、先生が王子を見事に治療したという話がパロ中に広まっていたのです。
朝ご飯を終えて部屋に戻り、外の景色を見ようとカーテンを開くと、バルコニーにはたくさんの鳥が集まって、先生の戻りを待っていました。
「先生、うちの子の具合が悪くて」
と子どもの鳥を連れてくる親鳥もいました。
「昨日ミミズを食べてからお腹の調子がおかしいんです」
と訴える鳥もいました。
鳥たちはなんとかして先生に治療をしてもらおうと、ホテルに押しかけてきていたのです。
「先生、どうしましょう?」
と私は先生に尋ねました。
「そうだね、こんなにも私を頼ってきてくれたんだ。それに王子のために持ってきた治療器具や薬もそのまま残っている。やろう! ハンナくんも手伝ってくれるかい?」
パロに来る前は先生のお手伝いをすると大見得を切っていた私ですが、それが本当になるとは思いもしませんでした。
けどここまで来たらやるしかありません。
「はい!」
私は大きな声で先生に返事をしました。
「私は診察の準備をするから、ハンナくんはこのスプレーを使って部屋を消毒してくれ。やり方はメティスに訊いて。メティス、頼んだよ」
「承知しました」
とメティスが答えました。
私はメティスに教えられるまま、部屋の消毒をしました。
鳥たちはどこへ行くか分からないから、部屋の隅々まで消毒するように言われ、私は広いスイートルームのベッドルームからバスルームまで、あらゆる場所に消毒液を吹きかけました。
リビングルームに戻ると、先生はスーツケースを広げて、治療の準備をしていました。
先生が私に目で合図を送りました。私は窓を開け最初の患者さんを部屋に迎え入れました。
先生は小さな嘴を上も下も同時に開くことができる特製のピンセットを使って、鳥たちを診察しました。覚えてますか? 空港の荷物検査で不審がられたあの医療器具は、鳥たちの治療のために先生が特別に作ったものだったのです。
ほかにも鳥の心音も聞き取れるよう音量ブースターを付けた聴診器や、鳥たちの体温に合わせて補正をかけた、非接触型の体温計がありました。
そして薬が必要な場合は、スーツケースいっぱいに詰め込まれた薬の中から適切なものを取り出し、患者さんに与えました。
患者さんの中には結構な割合で羽が折れている鳥がいました。
先生が渋い顔で、
「残念だがこれはもう手遅れだよ」
と言うのを何度も聞きました。
それでも先生は治りそうな鳥には接ぎ木をしてやり、そうでない鳥にはできるだけ痛み無く過ごせるように治療を行いました。
オオハシがやってきたときの、先生の治療は圧巻でした。
「どうしたんですか?」
先生が尋ねると、オオハシが答えました。
「先生、これを見てください。この私の自慢の嘴が、こんなになってしまったんです」
オオハシは体長とほぼ同じくらい長い、立派な嘴を持つ鳥です。嘴の色は通常オレンジですが、このオオハシは非常に珍しい銀色に光る嘴を持っていました。しかしひどいことに上の嘴も下の嘴も先の方が大きく削り取られ、断面がギザギザになっていました。
「一体どうしてこんなことに?」
「先日のスコールの際、近くの木に雷が落ちました。木は焼け焦げてバリバリバリと折れてしまいました。運の悪いことにこの嘴が、折れた木の下敷きになってしまったのです」
先生はしばらくウーンと唸っていましたが、やがて私に言いました。
「ハンナくん、すまないがキッチンに行って、アルミの空き缶を二つもらってきてくれないか?」
私は急いでキッチンに行きました。コックさんたちに先生の依頼を伝えると、すぐに空き缶を用意してくれました。
部屋に戻って先生に空き缶を渡すと、先生はハサミやらペンチやらを使って、その空き缶に細工をし始めました。
「できた!」
先生の手には、アルミの銀色を生かした金属製の嘴がありました。
先生は接着剤を使って、作ったばかりの嘴を、オオハシの元の嘴の先にくっつけました。丁度ギザギザになったところが隠れて、特徴的なカーブを描いた元の嘴の姿を取り戻しました。
「ハンナくん、この布を使って、新しい嘴を磨いてやってくれるかな?」
私は言われたとおりにしました。多少繋ぎ目のところが気になりますが、オオハシの嘴は元のように美しく輝きました。
「アルミならそれほど重くないから困りはしないだろう。ただへこまないように気を付けなさい」
オオハシは何度も何度も頭を下げて、先生に感謝の言葉を伝えながら帰っていきました。
オオハシを二個の缶で治した話は瞬く間に話題になりました。
「ジョン先生は医者としての腕が良いだけでなく、ユーモアのセンスもある」と、ますます多くの患者さんがやって来るようになりました。
私は必死で先生のお手伝いをしました。最初は先生が指定する医療器具を手渡すだけで精一杯でしたが、すぐに治療と治療の間の時間を利用して、使用済みの器具を消毒するくらいの余裕は出てきました。先生は私の飲み込みが早いのを嬉しそうに眺めていました。
もっと忙しくなると、私自身が患者さんから直接症状を聞くようになりました。そして治療方法にある程度目星を付けてから、先生に引き継ぎました。
先生をひと目見たいがために、病気や怪我でもないのに私たちの部屋を訪れる不届き者もいました。そんな鳥は特別のレーンを作ってそこに並ばせました。そのレーンは治療の邪魔にならない程度の距離まで先生に近付くことができ、そしてそのまま部屋の外に出るようなルートになっていました。
メティスはこのアイディアを大変気に入りました。そして自らレーン係を買って出、レーンからはみ出て先生に近付こうとする者を容赦なく嘴でつつきました。
「ホ、ホ、これはいい。先生は少し働き過ぎですから」
特別レーンに並ばされた鳥たちは少し不満げでしたが、先生のすぐそばまで行くことができたので、家族には「先生に会ったぞ!」と自慢していたと思います。
一週間が過ぎた頃、ようやく患者さんの数が減り始めました。
「いやー、この一週間はよく働いた。ハンナくんがいなかったらどうなっていたことか」
「いえ、私はちょっとしたお手伝いしかできませんでした」
けど先生にそう言ってもらい、私は心の中では嬉しくてたまりませんでした。
診察中はずっと緊張していたので顔がこわばっていましたが、私は久々に表情を崩して笑いました。
ピッコロは毎日王子のところに通っていました。朝になると王子の元から使者が現れ、その使者とともに王子の住まいへと向かいます。帰ってくるのはいつも夕方頃です。聞くと王子は、パロ王国の様々な場所に連れていってくれるそうです。
「ハンナ、今日は滝を見にいったよ」
寝る前にピッコロが今日行ったところを教えてくれました。
「明日はさらにその先まで行って、夕陽がパロ王国で最も美しく見える丘に連れていってくれる。だから明日は少し遅くなるかも」
「いいなー、ピッコロは。先生と私は働きどおしで全く観光なんてしてないよ」
「ごめんね、ハンナ」
私はピッコロのことを悪く言うつもりはなかったので、慌てました。
「いいよいいよ、それにここはもしかするとピッコロのご先祖さまの生まれ故郷かもしれないものね」
と、私はなんとか取り繕うために、昔ピッコロから聞いた話を持ち出しました。
「そうなんじゃないかという気もするけど、分からないな。お父さんやお母さんは鳥だけの国の話をしてくれたけど、本当に私たちのご先祖がその国からやって来たのか、今となっては分からないからね」
私はピッコロにお休みを言って、枕元の電灯を消しました。明日、患者さんが少なければ、先生と一緒にどこか廻ってみようと考えながら目を閉じました。
早速先生を自分の住まいに招かれ、何度も何度もお礼の言葉を述べられました。そしてしばらくこの国に留まって休暇を楽しんでほしいとおっしゃいました。
先生は喜んでその申し出を受けました。
そうしたわけで、私たちは一時この国に滞在することになりました。しかし休暇を楽しむというわけにはいきませんでした。これからそのお話をします。
王子の診察をした翌朝、私たちはホテルの食堂で朝食をとっていました。
「先生、今日はどこへ行きましょうか?」
「そうだね、ハンナくんはどこか行きたいところはある?」
「いっぱいありますよ。ガイドブックに色々なところが書いてありました。森の奥の方には湖もあるそうです。ペリカーノ卿もいるかも」
しかしその頃には既に、先生が王子を見事に治療したという話がパロ中に広まっていたのです。
朝ご飯を終えて部屋に戻り、外の景色を見ようとカーテンを開くと、バルコニーにはたくさんの鳥が集まって、先生の戻りを待っていました。
「先生、うちの子の具合が悪くて」
と子どもの鳥を連れてくる親鳥もいました。
「昨日ミミズを食べてからお腹の調子がおかしいんです」
と訴える鳥もいました。
鳥たちはなんとかして先生に治療をしてもらおうと、ホテルに押しかけてきていたのです。
「先生、どうしましょう?」
と私は先生に尋ねました。
「そうだね、こんなにも私を頼ってきてくれたんだ。それに王子のために持ってきた治療器具や薬もそのまま残っている。やろう! ハンナくんも手伝ってくれるかい?」
パロに来る前は先生のお手伝いをすると大見得を切っていた私ですが、それが本当になるとは思いもしませんでした。
けどここまで来たらやるしかありません。
「はい!」
私は大きな声で先生に返事をしました。
「私は診察の準備をするから、ハンナくんはこのスプレーを使って部屋を消毒してくれ。やり方はメティスに訊いて。メティス、頼んだよ」
「承知しました」
とメティスが答えました。
私はメティスに教えられるまま、部屋の消毒をしました。
鳥たちはどこへ行くか分からないから、部屋の隅々まで消毒するように言われ、私は広いスイートルームのベッドルームからバスルームまで、あらゆる場所に消毒液を吹きかけました。
リビングルームに戻ると、先生はスーツケースを広げて、治療の準備をしていました。
先生が私に目で合図を送りました。私は窓を開け最初の患者さんを部屋に迎え入れました。
先生は小さな嘴を上も下も同時に開くことができる特製のピンセットを使って、鳥たちを診察しました。覚えてますか? 空港の荷物検査で不審がられたあの医療器具は、鳥たちの治療のために先生が特別に作ったものだったのです。
ほかにも鳥の心音も聞き取れるよう音量ブースターを付けた聴診器や、鳥たちの体温に合わせて補正をかけた、非接触型の体温計がありました。
そして薬が必要な場合は、スーツケースいっぱいに詰め込まれた薬の中から適切なものを取り出し、患者さんに与えました。
患者さんの中には結構な割合で羽が折れている鳥がいました。
先生が渋い顔で、
「残念だがこれはもう手遅れだよ」
と言うのを何度も聞きました。
それでも先生は治りそうな鳥には接ぎ木をしてやり、そうでない鳥にはできるだけ痛み無く過ごせるように治療を行いました。
オオハシがやってきたときの、先生の治療は圧巻でした。
「どうしたんですか?」
先生が尋ねると、オオハシが答えました。
「先生、これを見てください。この私の自慢の嘴が、こんなになってしまったんです」
オオハシは体長とほぼ同じくらい長い、立派な嘴を持つ鳥です。嘴の色は通常オレンジですが、このオオハシは非常に珍しい銀色に光る嘴を持っていました。しかしひどいことに上の嘴も下の嘴も先の方が大きく削り取られ、断面がギザギザになっていました。
「一体どうしてこんなことに?」
「先日のスコールの際、近くの木に雷が落ちました。木は焼け焦げてバリバリバリと折れてしまいました。運の悪いことにこの嘴が、折れた木の下敷きになってしまったのです」
先生はしばらくウーンと唸っていましたが、やがて私に言いました。
「ハンナくん、すまないがキッチンに行って、アルミの空き缶を二つもらってきてくれないか?」
私は急いでキッチンに行きました。コックさんたちに先生の依頼を伝えると、すぐに空き缶を用意してくれました。
部屋に戻って先生に空き缶を渡すと、先生はハサミやらペンチやらを使って、その空き缶に細工をし始めました。
「できた!」
先生の手には、アルミの銀色を生かした金属製の嘴がありました。
先生は接着剤を使って、作ったばかりの嘴を、オオハシの元の嘴の先にくっつけました。丁度ギザギザになったところが隠れて、特徴的なカーブを描いた元の嘴の姿を取り戻しました。
「ハンナくん、この布を使って、新しい嘴を磨いてやってくれるかな?」
私は言われたとおりにしました。多少繋ぎ目のところが気になりますが、オオハシの嘴は元のように美しく輝きました。
「アルミならそれほど重くないから困りはしないだろう。ただへこまないように気を付けなさい」
オオハシは何度も何度も頭を下げて、先生に感謝の言葉を伝えながら帰っていきました。
オオハシを二個の缶で治した話は瞬く間に話題になりました。
「ジョン先生は医者としての腕が良いだけでなく、ユーモアのセンスもある」と、ますます多くの患者さんがやって来るようになりました。
私は必死で先生のお手伝いをしました。最初は先生が指定する医療器具を手渡すだけで精一杯でしたが、すぐに治療と治療の間の時間を利用して、使用済みの器具を消毒するくらいの余裕は出てきました。先生は私の飲み込みが早いのを嬉しそうに眺めていました。
もっと忙しくなると、私自身が患者さんから直接症状を聞くようになりました。そして治療方法にある程度目星を付けてから、先生に引き継ぎました。
先生をひと目見たいがために、病気や怪我でもないのに私たちの部屋を訪れる不届き者もいました。そんな鳥は特別のレーンを作ってそこに並ばせました。そのレーンは治療の邪魔にならない程度の距離まで先生に近付くことができ、そしてそのまま部屋の外に出るようなルートになっていました。
メティスはこのアイディアを大変気に入りました。そして自らレーン係を買って出、レーンからはみ出て先生に近付こうとする者を容赦なく嘴でつつきました。
「ホ、ホ、これはいい。先生は少し働き過ぎですから」
特別レーンに並ばされた鳥たちは少し不満げでしたが、先生のすぐそばまで行くことができたので、家族には「先生に会ったぞ!」と自慢していたと思います。
一週間が過ぎた頃、ようやく患者さんの数が減り始めました。
「いやー、この一週間はよく働いた。ハンナくんがいなかったらどうなっていたことか」
「いえ、私はちょっとしたお手伝いしかできませんでした」
けど先生にそう言ってもらい、私は心の中では嬉しくてたまりませんでした。
診察中はずっと緊張していたので顔がこわばっていましたが、私は久々に表情を崩して笑いました。
ピッコロは毎日王子のところに通っていました。朝になると王子の元から使者が現れ、その使者とともに王子の住まいへと向かいます。帰ってくるのはいつも夕方頃です。聞くと王子は、パロ王国の様々な場所に連れていってくれるそうです。
「ハンナ、今日は滝を見にいったよ」
寝る前にピッコロが今日行ったところを教えてくれました。
「明日はさらにその先まで行って、夕陽がパロ王国で最も美しく見える丘に連れていってくれる。だから明日は少し遅くなるかも」
「いいなー、ピッコロは。先生と私は働きどおしで全く観光なんてしてないよ」
「ごめんね、ハンナ」
私はピッコロのことを悪く言うつもりはなかったので、慌てました。
「いいよいいよ、それにここはもしかするとピッコロのご先祖さまの生まれ故郷かもしれないものね」
と、私はなんとか取り繕うために、昔ピッコロから聞いた話を持ち出しました。
「そうなんじゃないかという気もするけど、分からないな。お父さんやお母さんは鳥だけの国の話をしてくれたけど、本当に私たちのご先祖がその国からやって来たのか、今となっては分からないからね」
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