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残り四か月6
しおりを挟む「限界が来るもの…?」
クラリスのその言葉と、練兵場にパキン――という硬質な何かが砕ける音が響いたのはほぼ同時だった。砕けたのは…ルカの持つ剣だ。アレクシアの猛攻に対して、ルカはギリギリの所で対応できていた。しかし…彼の持つ剣の方が、アレクシアの攻撃に耐える事が出来なかった。
「くっ…!」
剣を砕かれつつ、アレクシアの攻撃をルカは紙一重でかわす。その次の攻撃もなんとか回避したが、しかしアレクシアの剣が僅かにルカの髪を掠めた。明らかにルカは追い詰められている。
「剣がないと…防御が出来ず回避するしかない…。けれど…回避のみではいつかバランスを崩す瞬間がくるわ。そうなったら…あの猛攻を凌ぐのは…難しいでしょうね…」
ロストアルフェのその言葉通り、アレクシアの攻撃を回避し続けたルカはついにバランスを崩し僅かによろめいた。それは、1秒にも満たない僅かな乱れ。しかし叡意剣士アレクシア・ツヴァイクとの戦いにおいては致命的な隙となる。
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