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邪神の眠る地11
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「シェムハザイさん」
先頭を進むシェムハザイに追いつき、ルカは問いかける。
「シェムハザイさんの『アナクロニズム』は、どのくらい時を止める事が出来るんですか?」
「半年といった所です。それだけ時間があればこの迷宮を攻略し、冒険者ギルド本部に戻れるでしょぅ」
「そうですね」
「こんなにも生きがいい邪神の肉体を採取できたのは、冒険者ギルドとしても初めての事、これはこれは嬉しい収穫ですょ」
「…」
邪神の肉体を『生きがいい』と言ってのけ、それを手に入れた事を喜んで見せるシェムハザイ。ルカは、そんな彼にどのような言葉をかけて良いのか分からなかった。そんな少年に、シェムハザイは笑いかける。
「頼みますょ、ルカ・ハークレイ」
「何を…ですか?」
「もし私が死んだら、邪神の肉体を冒険者ギルドに持って帰ってくださぃ」
「え…?何で突然そんな事を?」
「いえ、単純にこの中で生き残る確率が最も高いのがあなたというだけの話ですょ。無論、私も死ぬつもりはありませんが…万が一の場合は、私は自分が死んだとしてもあなたを生かす事を優先します。その方が面白いですからねぇ」
先頭を進むシェムハザイに追いつき、ルカは問いかける。
「シェムハザイさんの『アナクロニズム』は、どのくらい時を止める事が出来るんですか?」
「半年といった所です。それだけ時間があればこの迷宮を攻略し、冒険者ギルド本部に戻れるでしょぅ」
「そうですね」
「こんなにも生きがいい邪神の肉体を採取できたのは、冒険者ギルドとしても初めての事、これはこれは嬉しい収穫ですょ」
「…」
邪神の肉体を『生きがいい』と言ってのけ、それを手に入れた事を喜んで見せるシェムハザイ。ルカは、そんな彼にどのような言葉をかけて良いのか分からなかった。そんな少年に、シェムハザイは笑いかける。
「頼みますょ、ルカ・ハークレイ」
「何を…ですか?」
「もし私が死んだら、邪神の肉体を冒険者ギルドに持って帰ってくださぃ」
「え…?何で突然そんな事を?」
「いえ、単純にこの中で生き残る確率が最も高いのがあなたというだけの話ですょ。無論、私も死ぬつもりはありませんが…万が一の場合は、私は自分が死んだとしてもあなたを生かす事を優先します。その方が面白いですからねぇ」
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