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新たな地へ23
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――ドスン、ドスン、という巨大な何かが地面を踏みしめる音。さらに、木がバキバキと倒れる音が続く。それらは異常な速度で近付いていき…そして、木を薙ぎ倒しその姿を現した。おそらくは巨大な蜘蛛…なのだろう。脚が8本あり、顔と思われる部分では赤い瞳が4つ光っている。しかし、その体はどのような魔物とも異なっていた。全身が黒い影のようなものに覆われているその姿は、おとぎ話に出てくる悪霊を彷彿とさせる。
しかし、霊などではなくしっかりと実態があるのはその肉体で木を薙ぎ倒した事からも分かる通り。
「こいつには剣術も魔術も通用しない!あたしが盾になるからあんたらは逃げな!」
弓を構え、魔物の前に立ちはだかる赤髪の女性。そんな彼女のさらに一歩前に、ルカとクラリスは歩み出た。
「クラリスさん」
「はいっ!」
短いやり取りで互いの意図を疎通させ、ルカとクラリスは同時に魔術を放つ。
「「『ウィンド・ショック』」」
両者の掌から発生した風が、魔物の顔に叩きつけられる。魔術増強で強化され、さらに2人の力が合わさったそれはもはや突風などという生易しいものではなく…風の大砲だ。それは魔物の顔に大きく穴を穿った。
しかし、霊などではなくしっかりと実態があるのはその肉体で木を薙ぎ倒した事からも分かる通り。
「こいつには剣術も魔術も通用しない!あたしが盾になるからあんたらは逃げな!」
弓を構え、魔物の前に立ちはだかる赤髪の女性。そんな彼女のさらに一歩前に、ルカとクラリスは歩み出た。
「クラリスさん」
「はいっ!」
短いやり取りで互いの意図を疎通させ、ルカとクラリスは同時に魔術を放つ。
「「『ウィンド・ショック』」」
両者の掌から発生した風が、魔物の顔に叩きつけられる。魔術増強で強化され、さらに2人の力が合わさったそれはもはや突風などという生易しいものではなく…風の大砲だ。それは魔物の顔に大きく穴を穿った。
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