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新たな地へ13
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「は、はい…この本には、確かに…そう書かれていますね…」
クラリスは顔を真っ赤にしながら今読み上げた部分を指で指し示す。確かにそこには、先ほどクラリスが言った通りの事が書かれていた。さらに続きを読み上げるクラリス。
「どうして行為を持っている人物がキスをするとスキルを共有出来るのか。それは、すでに記述した通りスキルとは魂から生じるものであり、魂を共鳴させる事が出来ればスキルを共有する事も可能…という考えを思い出せば理解できるだろう。すなわち、好意を持っている相手からのキスで魂は共鳴し、スキルを共有できる…という訳さ。もっとも、これは極めて分かりやすく単純化した説明に過ぎない。実際の原理はもう少し複雑になるだろうけど…しかし、『ルカ君に好意を持っている人物がルカ君にキスをすれば、ルカ君はスキルを共有して使用できる』というのはおそらく間違いのない事実だ。――…と、ルカさんのスキルに関する記述は…ひとまず、ここまでのようですね」
そう言って、クラリスは一度「はふぅ…っ」と息を吐いて読み上げを中断した。
「ふうーむ、なるほどなるほど…ちゅーしたらスキルが共有できる、ですか…なんだかラブコメみたいな能力ですねえ」
と、頷いて見せるのは安鶴沙だ。
「うん?でも、ルカくんはクラリスさんのスキルを使用できる訳ですよね?」
「「…はい」」
顔を赤らめたまま頷くクラリス。
「えっと、それじゃあ…クラリスさんは、ルカくんとちゅーしたって事、ですか…!?」
「…………はい」
クラリスは、消え入りそうなか細い声でそう答え頷いた。
クラリスは顔を真っ赤にしながら今読み上げた部分を指で指し示す。確かにそこには、先ほどクラリスが言った通りの事が書かれていた。さらに続きを読み上げるクラリス。
「どうして行為を持っている人物がキスをするとスキルを共有出来るのか。それは、すでに記述した通りスキルとは魂から生じるものであり、魂を共鳴させる事が出来ればスキルを共有する事も可能…という考えを思い出せば理解できるだろう。すなわち、好意を持っている相手からのキスで魂は共鳴し、スキルを共有できる…という訳さ。もっとも、これは極めて分かりやすく単純化した説明に過ぎない。実際の原理はもう少し複雑になるだろうけど…しかし、『ルカ君に好意を持っている人物がルカ君にキスをすれば、ルカ君はスキルを共有して使用できる』というのはおそらく間違いのない事実だ。――…と、ルカさんのスキルに関する記述は…ひとまず、ここまでのようですね」
そう言って、クラリスは一度「はふぅ…っ」と息を吐いて読み上げを中断した。
「ふうーむ、なるほどなるほど…ちゅーしたらスキルが共有できる、ですか…なんだかラブコメみたいな能力ですねえ」
と、頷いて見せるのは安鶴沙だ。
「うん?でも、ルカくんはクラリスさんのスキルを使用できる訳ですよね?」
「「…はい」」
顔を赤らめたまま頷くクラリス。
「えっと、それじゃあ…クラリスさんは、ルカくんとちゅーしたって事、ですか…!?」
「…………はい」
クラリスは、消え入りそうなか細い声でそう答え頷いた。
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