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王都にて31
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「もういいだろう、レオンフォルテ」
そう声を発したのは、ランプレヒトの横に立つ甲冑に身を包んだ兵士だ。レオンフォルテは、その兵士を睨みつける。
「なんだ、お前は。たかが兵士が余を呼び捨てにするなど…」
「まだ気付いていないか。アレクシアは少し前に気がついていたぞ」
「え…?」
兵士の言葉の意味が分からず、怪訝な表情を見せるレオンフォルテ。そんな彼に対して、兵士は頭をすっぽりと覆うフルフェイスの兜を外して見せる。そこから現れたのは…金色の髪と下顎全体を覆う顎髭、蒼い瞳を持つ中年の男だった。
「なっ…!」
驚きのあまり、レオンフォルテは一瞬硬直する。と同時に、慌てて背筋を伸ばし自らの左胸に右掌を添えた。
「ち、父上…国王、陛下…!」
「おう、久しいな…我が子よ」
そう告げた後、男はアレクシアに視線を移す。アレクシアもまた、自らの左胸に手を添え敬礼の形を取る。
「アレクシア、お前と顔を会わせるのも久しぶりだな」
「はい、国王陛下」
アレクシアの言葉に男は頷いた。その後、今度はルカ達へと顔を向ける。
「さて…挨拶が遅れたな、ルカ・ハークレイと…その仲間達。我はジギスムント・ケーニッヒ=ロギニア・フォン・シュタインベルグ。この国の国王だ」
そう声を発したのは、ランプレヒトの横に立つ甲冑に身を包んだ兵士だ。レオンフォルテは、その兵士を睨みつける。
「なんだ、お前は。たかが兵士が余を呼び捨てにするなど…」
「まだ気付いていないか。アレクシアは少し前に気がついていたぞ」
「え…?」
兵士の言葉の意味が分からず、怪訝な表情を見せるレオンフォルテ。そんな彼に対して、兵士は頭をすっぽりと覆うフルフェイスの兜を外して見せる。そこから現れたのは…金色の髪と下顎全体を覆う顎髭、蒼い瞳を持つ中年の男だった。
「なっ…!」
驚きのあまり、レオンフォルテは一瞬硬直する。と同時に、慌てて背筋を伸ばし自らの左胸に右掌を添えた。
「ち、父上…国王、陛下…!」
「おう、久しいな…我が子よ」
そう告げた後、男はアレクシアに視線を移す。アレクシアもまた、自らの左胸に手を添え敬礼の形を取る。
「アレクシア、お前と顔を会わせるのも久しぶりだな」
「はい、国王陛下」
アレクシアの言葉に男は頷いた。その後、今度はルカ達へと顔を向ける。
「さて…挨拶が遅れたな、ルカ・ハークレイと…その仲間達。我はジギスムント・ケーニッヒ=ロギニア・フォン・シュタインベルグ。この国の国王だ」
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