追放された少年は『スキル共有スキル』で仲間と共に最強冒険者を目指す

死霊使いvs大魔術師

「やあやあ、君の久しぶりだねルカ・ハークレイ君…さて、いつぶりだったかな」

　オイフェはルカの方へ視線を向け問いかける。その瞬間、レイミアが左手をさっと動かした。それに合わせスケルトンが二体、オイフェ目掛けて襲い掛かる。

　――危ない！

　とルカが叫ぶ間もなく、スケルトンの体はバラバラに砕けた。それを成し遂げたのは、オイフェの体から発せられた衝撃波だ。その衝撃波の威力は、低く見積もっても皆伝レベル4程度はある。

「困るねえ、レイミア。私はこの子と話をしているんだよ？そんな時に襲い掛かるなんて、マナーがなっていないよ」

「くっ…！」

　レイミアは歯噛みする。その瞬間、オイフェは少しだけ悲しそうな顔をした――ように、ルカには見えた。しかしすぐに、何か思いついたようにポンと手を叩く。

「そうそう、だいたい半年前だったかな。ベルーズの街の宿屋で会ったんだよねえ。私の弟子…クラリスと一緒に」

　そこまで言って、オイフェは再びレイミアの方を向く。

「君の妹弟子だよ、レイミア。良ければ紹介したいんだけど…」

「ふざけるのもたいがいにするんだね、オイフェ…！」

　レイミアが一歩前へ踏み出した。

「たしかにあんたは強いよ、大魔術師グランド・マジシャンオイフェ。けどね、今のあたしなら――あんたにだって勝てる」

「へえ、そうかい…随分と言うようになったもんだね、レイミア」