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最終試験4
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(まさか、あなたと当たるとはね…アヅサ)
シルヴィは試合開始位置に立ち、安鶴沙の顔をじっと見つめた。脳裏に蘇るのは、一次試験で共闘した思い出。もし安鶴沙と出会わなければ、きっと自分はこの最終試験まで残れなかっただろう…シルヴィはそう思った。
(だけど、容赦はしない――)
シルヴィは安鶴沙の事が嫌いではなかった。それどころか、手のかかる妹のようで可愛らしいとすら思っていた。だが…それとこの戦いは別の話である。
(あなたの隙を突かせてもらうわ)
安鶴沙は対人戦闘で無類の強さを誇る。だが、シルヴィは彼女の弱点を見抜いていた。それは性格の甘さ。来島安鶴沙という人間は情にほだされやすく、またドジも多い。おそらく、一次試験で苦楽を共にしたシルヴィと戦う事に対して安鶴沙は躊躇いがあるはず。
そこを突いて、開始直後に勝負を決める。それがシルヴィ・ローズの戦略だった。
「それじゃぁ試合――はじめ!」
レームの声が試合場に鳴り響く。と、同時にシルヴィは動いていた。
シルヴィは試合開始位置に立ち、安鶴沙の顔をじっと見つめた。脳裏に蘇るのは、一次試験で共闘した思い出。もし安鶴沙と出会わなければ、きっと自分はこの最終試験まで残れなかっただろう…シルヴィはそう思った。
(だけど、容赦はしない――)
シルヴィは安鶴沙の事が嫌いではなかった。それどころか、手のかかる妹のようで可愛らしいとすら思っていた。だが…それとこの戦いは別の話である。
(あなたの隙を突かせてもらうわ)
安鶴沙は対人戦闘で無類の強さを誇る。だが、シルヴィは彼女の弱点を見抜いていた。それは性格の甘さ。来島安鶴沙という人間は情にほだされやすく、またドジも多い。おそらく、一次試験で苦楽を共にしたシルヴィと戦う事に対して安鶴沙は躊躇いがあるはず。
そこを突いて、開始直後に勝負を決める。それがシルヴィ・ローズの戦略だった。
「それじゃぁ試合――はじめ!」
レームの声が試合場に鳴り響く。と、同時にシルヴィは動いていた。
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