追放された少年は『スキル共有スキル』で仲間と共に最強冒険者を目指す

二次試験終了22

　最終試験当日。

　ルカはアレクシア、安鶴沙と共に闘技場《コロシアム》の観客席に腰掛けていた。そうするようにレームに指示されていたためだ。

「いよいよね」

　そんな声に振り向くと、そこにはシルヴィの姿があった。彼女はルカ達から少し離れた位置に腰掛ける。

「もし当たる事があれば、お手柔らかにの」

　そんな言葉と共にフーベルトも姿を現す。彼もまたルカ達から少し離れた位置に腰掛ける。

　さらに離れた位置に視線を向ければ、ウォルターの姿もあった。その他、数名の冒険者。全員を合計しても十人には満たない。これが最終試験に残った冒険者達と言う事だろう。

「さてさてぇ、みんな揃ったかなぁ」

　どこからともなく、レームの声が聞こえる。

「それじゃぁ最終試験開始――の前に、ルール説明といこうかぁ」