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二次試験47

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「はぁ、はぁ…逃げ切れた…ようです」

 そう言って、ルカは足を止めた。少年の持っている魔鉱石の輝きからして、すでに夜20時を過ぎている。今日はこれ以上狩人ハンターによる追撃は行われないという事だ。

「そう…だね…」

「はひぃ…」

 アレクシアも足を止め、安鶴沙はその場にへたり込んだ。三人は夕方に行われたロストアルフェとの戦闘以来、ひたすらに迷宮ダンジョンの奥へ奥へと駆け続けていたのだ。結局、あの後追撃はなかったが足を止めればどこかで追いつかれていたかもしれない。

「いやぁ、あの方…ロストアルフェさん、でしたか…とんでもない強さでしたねぇ…相対しただけで鳥肌立っちゃいました」

「ああ、まさしく…叡意剣士の名に相応しい…強者だった」

 安鶴沙の言葉にアレクシアは同意した。三人の連携が完璧だったからこそ勝てたが、もし僅かでもミスがあれば全滅していた相手だった。

「明日も…追ってくるんでしょうかねぇ…」

 呟くように安鶴沙が言った。一瞬返答に悩んだルカだったが、

「その可能性は…高いでしょうね…」

 と真剣な面持ちで答える。昨日現れたロストアルフェは、たまたま見つけたから襲った…という風ではない。どうも最初からルカ達を標的にしていたようだ。

「しかし、今日は遭遇したのが夕方だったから夜まで逃げ切れたが…」

「…はい」

 アレクシアの言葉に、ルカは頷く。

「もしそうなってしまえば…夜まで逃げ切るのは、ほぼ不可能だと…思います」
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