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一次試験終了6
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「えっ…」
「は…?」
冒険者たちは息を飲む。紹介された5人のうち、Gランクの位階を持つ人物…ライズリー、ラス、レーム、ドーイ。この4人は冒険者の中では名の知れた現役冒険者の最高峰。そして、達人ランク冒険者ロストアルフェ・ツヴァイク。彼女に関しては特筆すべき事項がふたつある。ひとつは、Gランクよりもさらに上の位階…達人|《マスター》ランクであるという事。この位階を持つ物は歴代冒険者でも数名しかいない。
そしてふたつ目の特筆すべき事項は…それ程の位階を持ちながら、彼女がいったい何者なのか皆目見当がつかないという事。見た目からエルフの血を引いている事は分かる。さらに、ツヴァイクという姓から剣の名門、ツヴァイク家の関係者である事もほぼ間違いないだろう。だが――分かるのはそれだけだ。
他の4名のGランク冒険者はそれぞれ名が通っている。実際に見るのは初めてでも、冒険者をやっていれば必ず耳にする名だ。しかし、『ロストアルフェ』などという冒険者がいるというのは…参加者たちにとって初耳だ。達人ランクまで上り詰めた人物にも関わらず名が知れていない…それは不気味と言う他は無かった。
だが、今はそんな事に気を取られている余裕はない。
「じゃ、試験を開始するかあ!」
声を張り上げたのは、Gランク冒険者のひとりライズリー・ガイ。好戦的な見た目通り、声も荒々しい。
「貴様らが攻略する迷宮は、あそこだ――」
と指を指した先には岩山が見える。距離にしてここから500mといった所か。だが、迷宮の入り口らしいものは見えない。
「おっと、他の冒険者が入らないように蓋をしてるんだったな。…おい、お前らちょっとどけ。巻き添え食うぞ」
手で指し示し、集合している冒険者達を左右に別れさせた。そして息を大きく吸い込み――吐く。その瞬間、『ボッ』という何かに火が灯るような音が鳴る。と同時に、ライズリーの口から火球が吐き出される。人の口から吐き出されたものであるにも関わらず、その大きさは2m程はある。それが飛ぶ鳥のような勢いで飛翔し、岩山の根元に命中した。
ドン――という爆裂音が響き。共に粉塵が舞う。続いて、何かが崩れる音。そして粉塵が消えた先には…確かに、迷宮の入り口らしい穴が出来ていた。
「あれが迷宮の入り口だ。さあ、俺様達から逃げ切って見せろよ?」
「は…?」
冒険者たちは息を飲む。紹介された5人のうち、Gランクの位階を持つ人物…ライズリー、ラス、レーム、ドーイ。この4人は冒険者の中では名の知れた現役冒険者の最高峰。そして、達人ランク冒険者ロストアルフェ・ツヴァイク。彼女に関しては特筆すべき事項がふたつある。ひとつは、Gランクよりもさらに上の位階…達人|《マスター》ランクであるという事。この位階を持つ物は歴代冒険者でも数名しかいない。
そしてふたつ目の特筆すべき事項は…それ程の位階を持ちながら、彼女がいったい何者なのか皆目見当がつかないという事。見た目からエルフの血を引いている事は分かる。さらに、ツヴァイクという姓から剣の名門、ツヴァイク家の関係者である事もほぼ間違いないだろう。だが――分かるのはそれだけだ。
他の4名のGランク冒険者はそれぞれ名が通っている。実際に見るのは初めてでも、冒険者をやっていれば必ず耳にする名だ。しかし、『ロストアルフェ』などという冒険者がいるというのは…参加者たちにとって初耳だ。達人ランクまで上り詰めた人物にも関わらず名が知れていない…それは不気味と言う他は無かった。
だが、今はそんな事に気を取られている余裕はない。
「じゃ、試験を開始するかあ!」
声を張り上げたのは、Gランク冒険者のひとりライズリー・ガイ。好戦的な見た目通り、声も荒々しい。
「貴様らが攻略する迷宮は、あそこだ――」
と指を指した先には岩山が見える。距離にしてここから500mといった所か。だが、迷宮の入り口らしいものは見えない。
「おっと、他の冒険者が入らないように蓋をしてるんだったな。…おい、お前らちょっとどけ。巻き添え食うぞ」
手で指し示し、集合している冒険者達を左右に別れさせた。そして息を大きく吸い込み――吐く。その瞬間、『ボッ』という何かに火が灯るような音が鳴る。と同時に、ライズリーの口から火球が吐き出される。人の口から吐き出されたものであるにも関わらず、その大きさは2m程はある。それが飛ぶ鳥のような勢いで飛翔し、岩山の根元に命中した。
ドン――という爆裂音が響き。共に粉塵が舞う。続いて、何かが崩れる音。そして粉塵が消えた先には…確かに、迷宮の入り口らしい穴が出来ていた。
「あれが迷宮の入り口だ。さあ、俺様達から逃げ切って見せろよ?」
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