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一次試験~ルカパーティ~
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冒険者達が一斉に身構える中、港近くの広場に姿を現したのは――、
「いやあ、ようやくたどり着きましたねえ」
そんな事を言いながら額の汗を拭う少女。この世界には場違いな女子校のセーラー服に眼鏡という格好だ。
「うん、なんとか正午にも間に合って良かった」
そう答えたのは長身の女性。白金色の髪は腰まで伸び、蒼瞳は凛とした光を放っている。彼女は息ひとつ乱していない。
「ほっほ…老骨に無茶をさせよるわい…」
笑い声と共に小柄な老人が二人の女性にやや遅れて広場に姿を現した。
「…あなた達…速すぎよ…。私が付いて行くのがやっとだなんて…」
そして最後に現れたのは、漆黒のローブに身を包んだ女性。走っている間に頭のローブが捲れたため、猫形獣人特有の猫耳が露わになっている。
「えーっと、到着したはいいですが…」
セーラー服の少女が前方を眺め回した。彼女の前には冒険者達が揃っており、警戒の視線を向けている。
「これはいったいどういう状況で…?」
と質問しようとしたその時、
「アヅサさん!アレクシアさん…!」
冒険者達の中から、ひとりの少年が駆けだした。
「いやあ、ようやくたどり着きましたねえ」
そんな事を言いながら額の汗を拭う少女。この世界には場違いな女子校のセーラー服に眼鏡という格好だ。
「うん、なんとか正午にも間に合って良かった」
そう答えたのは長身の女性。白金色の髪は腰まで伸び、蒼瞳は凛とした光を放っている。彼女は息ひとつ乱していない。
「ほっほ…老骨に無茶をさせよるわい…」
笑い声と共に小柄な老人が二人の女性にやや遅れて広場に姿を現した。
「…あなた達…速すぎよ…。私が付いて行くのがやっとだなんて…」
そして最後に現れたのは、漆黒のローブに身を包んだ女性。走っている間に頭のローブが捲れたため、猫形獣人特有の猫耳が露わになっている。
「えーっと、到着したはいいですが…」
セーラー服の少女が前方を眺め回した。彼女の前には冒険者達が揃っており、警戒の視線を向けている。
「これはいったいどういう状況で…?」
と質問しようとしたその時、
「アヅサさん!アレクシアさん…!」
冒険者達の中から、ひとりの少年が駆けだした。
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