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決勝直前
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「それではみなさま、長らくお待たせいたしました――!」
ニコニスの声が会場中に響き渡る。すると、めいめいに話をしていた観客達の会話がぴたりと止まる。彼らはいっせいに試合場へと視線を向けた。
「ティネン新人トーナメント、決勝戦参加者――入場!」
その言葉と共に、楽隊による演奏が始まった。
「まず一人目は…若干13歳!しかしながら一回戦で無法者ザビノ・リデロを!二回戦で鉄壁の守備を誇るドンズ・クラドラドを!準決勝で天才少女ローエングリン・ファイアフィズを倒し決勝まで勝ち残ってきた!アルトゥース流剣術初伝!Dランク冒険者!――ルカ・ハークレイィィィィィ!」
戦いの場に少年が姿を現した。その瞳に秘められた凛とした決意が太陽の下で輝く。
「そして、対するは…これまた一回戦で無法者の死刑囚デドモンド・リマを撃破!二回戦ではハーフエルフの狩人ザイグアルフェに勝利!そしてそして…決勝戦では、優勝候補のヴェルナー・ライヒハウゼンに対しトリッキーな戦いで勝ちをもぎ取った!ランサラト流剣術修伝!Aランク冒険者!シルヴィ・ロォォォォォズ!」
まるで影のように音もなく気配もなく、その人物は試合場へと姿を現す。全身がフードに覆われているためその表情は伺い知れないが、その体からは張り詰めるような闘志が漂っていた。
「それでは、いよいよ決勝戦――の前に!」
ニコニスは観客席の最上段へと視線を向ける。それにつられ、観客達も視線を移した。そこにいるのは――、
「今大会来賓、レオンフォルテ・フォン・シュタインベルグ殿下より決勝進出者へ向けてお言葉を賜らせていただきます!」
ニコニスの声が会場中に響き渡る。すると、めいめいに話をしていた観客達の会話がぴたりと止まる。彼らはいっせいに試合場へと視線を向けた。
「ティネン新人トーナメント、決勝戦参加者――入場!」
その言葉と共に、楽隊による演奏が始まった。
「まず一人目は…若干13歳!しかしながら一回戦で無法者ザビノ・リデロを!二回戦で鉄壁の守備を誇るドンズ・クラドラドを!準決勝で天才少女ローエングリン・ファイアフィズを倒し決勝まで勝ち残ってきた!アルトゥース流剣術初伝!Dランク冒険者!――ルカ・ハークレイィィィィィ!」
戦いの場に少年が姿を現した。その瞳に秘められた凛とした決意が太陽の下で輝く。
「そして、対するは…これまた一回戦で無法者の死刑囚デドモンド・リマを撃破!二回戦ではハーフエルフの狩人ザイグアルフェに勝利!そしてそして…決勝戦では、優勝候補のヴェルナー・ライヒハウゼンに対しトリッキーな戦いで勝ちをもぎ取った!ランサラト流剣術修伝!Aランク冒険者!シルヴィ・ロォォォォォズ!」
まるで影のように音もなく気配もなく、その人物は試合場へと姿を現す。全身がフードに覆われているためその表情は伺い知れないが、その体からは張り詰めるような闘志が漂っていた。
「それでは、いよいよ決勝戦――の前に!」
ニコニスは観客席の最上段へと視線を向ける。それにつられ、観客達も視線を移した。そこにいるのは――、
「今大会来賓、レオンフォルテ・フォン・シュタインベルグ殿下より決勝進出者へ向けてお言葉を賜らせていただきます!」
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