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準決勝第二試合4
しおりを挟む「え…?」
「あれ?」
「なんだあ!?」
試合開始の合図と同時に、観客席からはどよめきの声が上がった。試合場にいたはずのヴェルナーとシルヴィが、忽然と姿を消したのだ。いや――正確には姿を消したのではない。
ヴェルナーはシルヴィがいた位置に、そしてシルヴィはそこから少し離れた位置へと移動している。
試合開始直後にヴェルナーがアルトゥース流修伝体技『雷足』を使用しシルヴィに接近。対する彼女はランサラト流修伝体技『霞足』を使用し素早く身をかわしたのだ。その動きがあまりに素早く、観客達には二人が姿を消したようにしか見えなかったという訳だ。
「凄い…」
ルカは息を飲む。
「これが修伝剣士同士の対決…」
生半可な剣士であれば、試合開始直後に決着がついていただろう。
試合場の二人は改めて構えを取り、互いに警戒しながら睨み合う。
「実力伯仲って所だなァ…」
ふと、そんな声がルカの後ろから聞こえた。そこには――白鳥の如き白髪の少女。
「ローエングリンさん…!」
準決勝でルカと戦ったローエングリンがそこにいた。
「おっと、オレの事ァどうでもいいんだ。それより、試合に目を向けなよ。よそ見してると終わっちまうぜ」
そう言って、白髪の少女は試合場を指さした。
「あれ?」
「なんだあ!?」
試合開始の合図と同時に、観客席からはどよめきの声が上がった。試合場にいたはずのヴェルナーとシルヴィが、忽然と姿を消したのだ。いや――正確には姿を消したのではない。
ヴェルナーはシルヴィがいた位置に、そしてシルヴィはそこから少し離れた位置へと移動している。
試合開始直後にヴェルナーがアルトゥース流修伝体技『雷足』を使用しシルヴィに接近。対する彼女はランサラト流修伝体技『霞足』を使用し素早く身をかわしたのだ。その動きがあまりに素早く、観客達には二人が姿を消したようにしか見えなかったという訳だ。
「凄い…」
ルカは息を飲む。
「これが修伝剣士同士の対決…」
生半可な剣士であれば、試合開始直後に決着がついていただろう。
試合場の二人は改めて構えを取り、互いに警戒しながら睨み合う。
「実力伯仲って所だなァ…」
ふと、そんな声がルカの後ろから聞こえた。そこには――白鳥の如き白髪の少女。
「ローエングリンさん…!」
準決勝でルカと戦ったローエングリンがそこにいた。
「おっと、オレの事ァどうでもいいんだ。それより、試合に目を向けなよ。よそ見してると終わっちまうぜ」
そう言って、白髪の少女は試合場を指さした。
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