57 / 1,076
ラナキア洞窟攻略完了2
しおりを挟む
「清浄なる力よ、傷を癒せ『ホーリー・トリートメント』」
ルカはジョゼフの体に手を当てつつ初伝回復魔術、『ホーリー・トリートメント』を行使する。ジョゼフの全身についていた切り傷が見る間に回復していく。
「ありがとな、助かるぜ」
ジョゼフは、先ほどまで赤い血の流れていた頬をさすった。すでにそこの血は完全に止まり、薄いかさぶたができている。
「初伝回復魔術、『ホーリー・トリートメント』は体の再生能力を促進させて傷の治りを早くする事しかできません。もしかしたらさっきの骨の魔物が毒か何かの類を持っていた可能性もありますし…もし体調が悪くなったら言ってくださいね」
と、ルカは言い添えた。とはいえその可能性は低いと考えている。あくまで念のため、という所だ。
ルカは自身にも回復魔術をかけつつ、アレクシアに近寄った。彼女は疲弊こそしているものの外傷はないようだ。
「…凄い技でしたね」
先ほどのアレクシアの戦いぶりを思い出しながらそう言った。アルトゥース流奥義、『滴水穿石』。ルカにとっては雲の上の技と言っていい大技中の大技。
「アレクシアさんのおかげで助かりました」
「うん、なんとか倒せて良かったよ」
そう言って笑うアレクシア。
「今回僕たちが戦ったスケルトンは、魔物ランクで言えば間違いなくAランク以上でした。アレクシアさんがいなければ…多分全滅していました。本当にありがとうございます」
「いや、礼はいいさ。色々な事ができる君と違って、私は戦う事しかできないからね。自らの役割を全うしただけにすぎない。それより…」
アレクシアは、塵となったスケルトンの残骸…そしてその中央にある石のようなものに視線を向けた。
「あれがこの迷宮の核というものなのだろうか」
「はい、おそらくそうだと思います」
ルカは、スケルトンの核であると同時に迷宮の核でもあるその物体に近付いた。近くで見れば、ルカの拳ほどの大きさがあった。
「うっ…」
それを手に取ろうとして、思わず喉の奥から呻きが漏れた。その石…のようなものが、あまりにも禍々しい魔力を放っている事に気がついたからだ。
(なんだ、この吐き気がするような魔力…)
ただの魔鉱石ではあり得ない、あまりにも邪悪な魔力。ルカは手袋の上から、さらに布を被せ…その物体を拾い上げた。
「これは…爪…いや、牙…?」
石のように見えたその物体は、手に取って確かめてみるとそうではない事がはっきりと分かった。肉食獣や竜の牙のように見える。
「なんだ、こりゃ…魔物の牙か?」
ルカの横に歩み寄ったジョゼフが、その物体に顔を近付ける。
「そうですね。牙みたいですけど…とても邪悪な力を感じます」
「私も同感だ」
ルカの後ろに立つアレクシアが同意する。
「私は魔力というものに対しては敏感ではないが…それでも言い知れぬ禍々しさを感じるよ。それに、既視感がある。いつか、夢で見たような…」
「――ひょっとしたらですけど…」
ルカは、牙をまじまじと観察しつつ言った。
「これは、邪神デミウルゴスの体の一部…『災遺物』かもしれません」
「なっ…!」
ルカの発言で、ジョゼフは近付けていた顔を引っ込め後ずさった。
「じ、邪神の体の一部って…マジかよ…!」
「昔読んだ文献に書かれていた内容と一致します。その文献によると…かつて邪神デミウルゴスは、史上最強の剣士・剣聖アルトゥースとの死闘の葉てに敗れ去りました」
「ああ、その話は俺も知ってるが…」
剣聖アルトゥースの邪神討伐。それは、この世界に生きる者ならば誰もが聞いた事のある英雄譚だ。
「しかし、その文献によると邪神は完全に消滅したのではなく、その体は世界に散らばったというんです。邪神崇拝を行う者は、その体の一部を『災遺物』として崇め、奉っている…そうも書いてありました。でもまさか、本当にそんなものがあるなんて…」
ルカは邪神にまつわる様々な伝説を見聞きしてきた。だが、その中には信じがたい内容も多かった。それは邪神という存在があまりにも大きく、それを恐れるあまり色々な憶測が混じり噂に尾ひれがついてしまったのだろう。そう判断していた。邪神信仰者…邪神教徒が邪神の体の一部を災遺物として崇める、という話も信じてはいなかった。
邪神信仰があったとして、その崇拝対象に邪神の体の一部が選ばれる…というのは理解できる。だが、その邪神の体の一部というのはあくまで『邪神の体の一部を模して造られた模造品』だと思っていたのだ。女神を信仰する者が、女神の像を作って拝むようなものだ。
(けど、このあまりにも禍々しい魔力…本物の邪神の牙としか思えない)
おそらく、先ほどのスケルトンはこの『邪神の牙』と融合する事であれ程の力を得たのだろう。本来なら、Eランク程度の力しかなかったはずだ。それが、その片鱗とはいえ邪神の魔力と融合しAランクかそれ以上の力を得た。そういう事だろう。
「この牙と融合したのがスケルトンだったのは不幸中の幸いだったのかもしれません。もっと高位の魔物であれば…おそらく、僕らでは手がつけられなかったはずです」
自分でそう言いながら、ルカは背筋が寒くなる。万が一この牙が高ランクの魔物と融合してしまったら取り返しのつかない事態になる恐れがある。
「ひとまずこれは持ち帰って冒険者ギルドか修道騎士会に届け出ましょう」
「お、おう…そうだな…。えーっと、一応リーダーである俺が預かっとくか…」
ジョゼフは恐る恐ると言った様子で邪神の牙を受け取る。無論、素手ではない。布越しだ。そこで、今まで膝をついていたゲルトがヨロヨロと立ち上がった。
「…私にも、それを見せていただいてよろしいでしょうか。何か分かる事があるかもしれません」
そう言って、ジョゼフに対して手を伸ばす。
「お、おう…ゲルトの旦那はこういう事には結構詳しいもんな。ただ、素手で触らない方がいいぜ」
ジョゼフはゲルトに近寄り、包んでいた布ごと邪神の牙を手渡した。
「これは…」
ゲルトは邪神の牙を受け取るとまじまじと観察し…大きく目を見開いた。
「これは…やはり…!」
そう呟くと、感極まったように全身が震えはじめる。
「お、おい、旦那…大丈夫か?」
ジョゼフが心配になって声をかける。だが、その言葉すらゲルトには届いていないようだ。彼の瞳は零れ落ちんばかりに見開かれ、邪神の牙に釘付けとなっている。
「おお…!」
恐怖とも、驚きとも、または別の感情の発露とも受け取れる声を漏らす。そして――
「…さま」
何者かの名を小さく呟いた。
「デミウルゴス様…!」
そう叫ぶや否や、鋭利なものが肉を穿つ音が部屋に響いた。
ポタリ、と床に血が零れ落ちる。ゲルトの胸から滴り落ちた血液だ。
エルフの魔術師、ゲルトアルヴスは邪神デミウルゴスの牙を自らの心臓に突き立てていた。
ルカはジョゼフの体に手を当てつつ初伝回復魔術、『ホーリー・トリートメント』を行使する。ジョゼフの全身についていた切り傷が見る間に回復していく。
「ありがとな、助かるぜ」
ジョゼフは、先ほどまで赤い血の流れていた頬をさすった。すでにそこの血は完全に止まり、薄いかさぶたができている。
「初伝回復魔術、『ホーリー・トリートメント』は体の再生能力を促進させて傷の治りを早くする事しかできません。もしかしたらさっきの骨の魔物が毒か何かの類を持っていた可能性もありますし…もし体調が悪くなったら言ってくださいね」
と、ルカは言い添えた。とはいえその可能性は低いと考えている。あくまで念のため、という所だ。
ルカは自身にも回復魔術をかけつつ、アレクシアに近寄った。彼女は疲弊こそしているものの外傷はないようだ。
「…凄い技でしたね」
先ほどのアレクシアの戦いぶりを思い出しながらそう言った。アルトゥース流奥義、『滴水穿石』。ルカにとっては雲の上の技と言っていい大技中の大技。
「アレクシアさんのおかげで助かりました」
「うん、なんとか倒せて良かったよ」
そう言って笑うアレクシア。
「今回僕たちが戦ったスケルトンは、魔物ランクで言えば間違いなくAランク以上でした。アレクシアさんがいなければ…多分全滅していました。本当にありがとうございます」
「いや、礼はいいさ。色々な事ができる君と違って、私は戦う事しかできないからね。自らの役割を全うしただけにすぎない。それより…」
アレクシアは、塵となったスケルトンの残骸…そしてその中央にある石のようなものに視線を向けた。
「あれがこの迷宮の核というものなのだろうか」
「はい、おそらくそうだと思います」
ルカは、スケルトンの核であると同時に迷宮の核でもあるその物体に近付いた。近くで見れば、ルカの拳ほどの大きさがあった。
「うっ…」
それを手に取ろうとして、思わず喉の奥から呻きが漏れた。その石…のようなものが、あまりにも禍々しい魔力を放っている事に気がついたからだ。
(なんだ、この吐き気がするような魔力…)
ただの魔鉱石ではあり得ない、あまりにも邪悪な魔力。ルカは手袋の上から、さらに布を被せ…その物体を拾い上げた。
「これは…爪…いや、牙…?」
石のように見えたその物体は、手に取って確かめてみるとそうではない事がはっきりと分かった。肉食獣や竜の牙のように見える。
「なんだ、こりゃ…魔物の牙か?」
ルカの横に歩み寄ったジョゼフが、その物体に顔を近付ける。
「そうですね。牙みたいですけど…とても邪悪な力を感じます」
「私も同感だ」
ルカの後ろに立つアレクシアが同意する。
「私は魔力というものに対しては敏感ではないが…それでも言い知れぬ禍々しさを感じるよ。それに、既視感がある。いつか、夢で見たような…」
「――ひょっとしたらですけど…」
ルカは、牙をまじまじと観察しつつ言った。
「これは、邪神デミウルゴスの体の一部…『災遺物』かもしれません」
「なっ…!」
ルカの発言で、ジョゼフは近付けていた顔を引っ込め後ずさった。
「じ、邪神の体の一部って…マジかよ…!」
「昔読んだ文献に書かれていた内容と一致します。その文献によると…かつて邪神デミウルゴスは、史上最強の剣士・剣聖アルトゥースとの死闘の葉てに敗れ去りました」
「ああ、その話は俺も知ってるが…」
剣聖アルトゥースの邪神討伐。それは、この世界に生きる者ならば誰もが聞いた事のある英雄譚だ。
「しかし、その文献によると邪神は完全に消滅したのではなく、その体は世界に散らばったというんです。邪神崇拝を行う者は、その体の一部を『災遺物』として崇め、奉っている…そうも書いてありました。でもまさか、本当にそんなものがあるなんて…」
ルカは邪神にまつわる様々な伝説を見聞きしてきた。だが、その中には信じがたい内容も多かった。それは邪神という存在があまりにも大きく、それを恐れるあまり色々な憶測が混じり噂に尾ひれがついてしまったのだろう。そう判断していた。邪神信仰者…邪神教徒が邪神の体の一部を災遺物として崇める、という話も信じてはいなかった。
邪神信仰があったとして、その崇拝対象に邪神の体の一部が選ばれる…というのは理解できる。だが、その邪神の体の一部というのはあくまで『邪神の体の一部を模して造られた模造品』だと思っていたのだ。女神を信仰する者が、女神の像を作って拝むようなものだ。
(けど、このあまりにも禍々しい魔力…本物の邪神の牙としか思えない)
おそらく、先ほどのスケルトンはこの『邪神の牙』と融合する事であれ程の力を得たのだろう。本来なら、Eランク程度の力しかなかったはずだ。それが、その片鱗とはいえ邪神の魔力と融合しAランクかそれ以上の力を得た。そういう事だろう。
「この牙と融合したのがスケルトンだったのは不幸中の幸いだったのかもしれません。もっと高位の魔物であれば…おそらく、僕らでは手がつけられなかったはずです」
自分でそう言いながら、ルカは背筋が寒くなる。万が一この牙が高ランクの魔物と融合してしまったら取り返しのつかない事態になる恐れがある。
「ひとまずこれは持ち帰って冒険者ギルドか修道騎士会に届け出ましょう」
「お、おう…そうだな…。えーっと、一応リーダーである俺が預かっとくか…」
ジョゼフは恐る恐ると言った様子で邪神の牙を受け取る。無論、素手ではない。布越しだ。そこで、今まで膝をついていたゲルトがヨロヨロと立ち上がった。
「…私にも、それを見せていただいてよろしいでしょうか。何か分かる事があるかもしれません」
そう言って、ジョゼフに対して手を伸ばす。
「お、おう…ゲルトの旦那はこういう事には結構詳しいもんな。ただ、素手で触らない方がいいぜ」
ジョゼフはゲルトに近寄り、包んでいた布ごと邪神の牙を手渡した。
「これは…」
ゲルトは邪神の牙を受け取るとまじまじと観察し…大きく目を見開いた。
「これは…やはり…!」
そう呟くと、感極まったように全身が震えはじめる。
「お、おい、旦那…大丈夫か?」
ジョゼフが心配になって声をかける。だが、その言葉すらゲルトには届いていないようだ。彼の瞳は零れ落ちんばかりに見開かれ、邪神の牙に釘付けとなっている。
「おお…!」
恐怖とも、驚きとも、または別の感情の発露とも受け取れる声を漏らす。そして――
「…さま」
何者かの名を小さく呟いた。
「デミウルゴス様…!」
そう叫ぶや否や、鋭利なものが肉を穿つ音が部屋に響いた。
ポタリ、と床に血が零れ落ちる。ゲルトの胸から滴り落ちた血液だ。
エルフの魔術師、ゲルトアルヴスは邪神デミウルゴスの牙を自らの心臓に突き立てていた。
21
お気に入りに追加
317
あなたにおすすめの小説
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
勇者に幼馴染で婚約者の彼女を寝取られたら、勇者のパーティーが仲間になった。~ただの村人だった青年は、魔術師、聖女、剣聖を仲間にして旅に出る~
霜月雹花
ファンタジー
田舎で住む少年ロイドには、幼馴染で婚約者のルネが居た。しかし、いつもの様に農作業をしていると、ルネから呼び出しを受けて付いて行くとルネの両親と勇者が居て、ルネは勇者と一緒になると告げられた。村人達もルネが勇者と一緒になれば村が有名になると思い上がり、ロイドを村から追い出した。。
ロイドはそんなルネや村人達の行動に心が折れ、村から近い湖で一人泣いていると、勇者の仲間である3人の女性がロイドの所へとやって来て、ロイドに向かって「一緒に旅に出ないか」と持ち掛けられた。
これは、勇者に幼馴染で婚約者を寝取られた少年が、勇者の仲間から誘われ、時に人助けをしたり、時に冒険をする。そんなお話である
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
催眠アプリで恋人を寝取られて「労働奴隷」にされたけど、仕事の才能が開花したことで成り上がり、人生逆転しました
フーラー
ファンタジー
「催眠アプリで女性を寝取り、ハーレムを形成するクソ野郎」が
ざまぁ展開に陥る、異色の異世界ファンタジー。
舞台は異世界。
売れないイラストレーターをやっている獣人の男性「イグニス」はある日、
チートスキル「催眠アプリ」を持つ異世界転移者「リマ」に恋人を寝取られる。
もともとイグニスは収入が少なく、ほぼ恋人に養ってもらっていたヒモ状態だったのだが、
リマに「これからはボクらを養うための労働奴隷になれ」と催眠をかけられ、
彼らを養うために働くことになる。
しかし、今のイグニスの収入を差し出してもらっても、生活が出来ないと感じたリマは、
イグニスに「仕事が楽しくてたまらなくなる」ように催眠をかける。
これによってイグニスは仕事にまじめに取り組むようになる。
そして努力を重ねたことでイラストレーターとしての才能が開花、
大劇団のパンフレット作製など、大きな仕事が舞い込むようになっていく。
更にリマはほかの男からも催眠で妻や片思いの相手を寝取っていくが、
その「寝取られ男」達も皆、その時にかけられた催眠が良い方に作用する。
これによって彼ら「寝取られ男」達は、
・ゲーム会社を立ち上げる
・シナリオライターになる
・営業で大きな成績を上げる
など次々に大成功を収めていき、その中で精神的にも大きな成長を遂げていく。
リマは、そんな『労働奴隷』達の成長を目の当たりにする一方で、
自身は自堕落に生活し、なにも人間的に成長できていないことに焦りを感じるようになる。
そして、ついにリマは嫉妬と焦りによって、
「ボクをお前の会社の社長にしろ」
と『労働奴隷』に催眠をかけて社長に就任する。
そして「現代のゲームに関する知識」を活かしてゲーム業界での無双を試みるが、
その浅はかな考えが、本格的な破滅の引き金となっていく。
小説家になろう・カクヨムでも掲載しています!
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる