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ルフェールへの道中10
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「アレクシアさん、待ってください!その相手は…!」
ルカが叫んだ時には、すでにアレクシアとゴーレムは一足一刀の間合い。ゴーレムの腕が振り下ろされる。しかし、女剣士はそれを難なくかわしゴーレムの懐に潜り込む。そして、脚に斬撃を見舞う。
初伝剣技、『平薙ぎ』。泥で作られたゴーレムの足に対し、アレクシアの剣はいとも容易く滑り込む。人間の胴体ほどもある足を難なく断ち切った。しかし、
「ん…?」
アレクシアは、そのあまりの手ごたえのなさに違和感を覚えた。まるで水を斬ったかのような感覚だ。ゴーレムの脚を見れば、斬撃を加えた部分が塞がりかけている。
「アレクシアさん!マッドゴーレムに物理攻撃を加えても無駄です!すぐ再生してしまうんです!」
ルカが叫ぶ。
「なるほど」
「だからアレクシアさん、下がって…」
「では、倒すにはどうすればいいんだい?」
アレクシアが振り向く。その瞬間、マッドゴーレムが足を高く上げた。
「アレクシアさん…!」
ズン。という地響き。先ほどまでアレクシアのいた場所にマッドゴーレムが足を踏み下ろした。だが、そこにアレクシアの姿はない。すでに彼女は回避していた。
「ルカ君、マッドゴーレムを倒す方法は?」
「そ、それは…大規模な魔術で全身に修復不能なダメージを与えるか、ゴーレムを動かしている魔力の塊…核を破壊するか…でも、核は体の奥深くにあって…」
「なるほど、全身に大規模なダメージだね」
アレクシアは頷くと、再びヒュージマッドゴーレムと正対した。アレクシアを踏みつぶそうと、ゴーレムが足を踏み出す。
「遅い」
アレクシアはゴーレムの足を難なく避ける。続いて、ゴーレムが腕を振りかぶり…振り下ろす。それをひらりとかわしたアレクシアは、振り下ろされた腕に足をかけた。一歩、二歩。ゴーレムの腕を飛ぶように駆けていく。泥で出来たゴーレムの体表に足を取られる事もない。断崖を登るカモシカのような身のこなし。
そして三歩目――アレクシアは跳んだ。ゴーレムの胸へ刃の切先を向けて。泥で形作られた体に剣が突き刺さる。跳躍からの刺突、修伝剣技『飛穿』。だが、
(駄目だ)
ルカの表情は曇っている。マッドゴーレムの核には届いていない。この攻撃で倒す事はできない。
その時、アレクシアの体から練気が迸った。
「はああ!」
突き刺した剣に練気を注ぎ込む。そして、剣をもう一押し。突き刺さった剣先から練気が迸り、ゴーレムの体を駆け抜ける。アレクシアは着地し、次の瞬間――ゴーレムの体が爆散した。皆伝剣技、『練気爆散』。
練気。生物の体に流れ、その力の源泉となるエネルギー。第五元素、闘気なども呼ばれるそれは、修練次第で増幅させる事ができる。そしてそれを纏う事により、人の身体能力は飛躍的に向上する。また、剣などの武器に纏わせる事で攻撃力を上昇させる事もできる。
だが、過剰な練気を一気に注ぎ込まれた生物は――あるいは魔物は、その負荷に耐え切れず体が崩壊する。それを応用したのが、アルトゥース流皆伝剣技『練気爆散』だ。
初伝、中伝の上位である修伝…の、さらに上位に属する皆伝位階に属する剣技。かつてルカを追放したゲオルクは修伝位階の剣士であり、その冒険者ランクはB。つまり、皆伝位階の剣技を使用できるアレクシアはBランク以上…おそらく、Aランク相当の実力を有しているという事になる。
「ふう…」
アレクシアは息を吐いた。彼女の衣服にはわずかにマッドゴーレムの肉体…すなわち泥が付着している。だが、爆発の威力の割には汚れが少ない所を見ると、自身には飛び散ってこないよう爆発の方向性をコントロールしていたのだろう。
「大丈夫でしたか!?」
ルカが駆け寄った。アレクシアはやや疲れた面持ちながら微笑みを返す。
「ああ、野生の魔物と戦うのは初めての経験だったけれど、なんとか…」
と、そこまで言ってアレクシアは膝を折った。
「ア、アレクシアさん!?」
ルカは慌てて彼女の肩を支える。
「…すまない。練気一気に放出しすぎたようだ。私もまだまだだね」
そう言って苦笑するアレクシア。
「まだまだなんて…アレクシアさんがいなかったら、僕は死んでいました」
アレクシアでまだまだだと言うのならば、この場にいる全員がまだまだという事になるだろう。Dランク魔物であるボグリザードの大軍を蹴散らし、Bランク魔物であるヒュージマッドゴーレムを倒せる者など、他にいないのだから。
なんにせよ、戦いは終わった。窮地は脱したのだ。そう思いながらルカは視線を上げる。その時…森の闇の中から、一体のゴーレムが姿を現した。
「え…?」
(倒しきれていなかった?いや――)
そのゴーレムは、先ほど倒した個体より一回り小さかった。おそよ、3m程度。中型ゴーレムだ。
(もう一体…!)
おそらく、ヒュージゴーレムの後からついてきていたのだ。ミドルマッドゴーレムの魔物ランクはC。ヒュージマッドゴーレムに比べ小さく攻撃力は低いが、その分俊敏だ。
「くっ…!」
アレクシアもゴーレムの存在に気が付いたようで、すぐさま剣を構える。しかし、明らかにふらついている。力を使い過ぎたのだ。
「もう一体いたとは…油断した!ルカ君、逃げろ!」
迎撃する姿勢を見せるアレクシア。だが、今の彼女にゴーレムを倒す力があるとは思えない。
ルカは手を前へとかざし、呪文を詠唱する。
「水よ、我が敵へと飛翔せよ…!」
初伝攻撃魔術、『ウォーター・スプラッシュ』の詠唱だ。泥で出来たマッドゴーレムは水に弱い。それ故に選択した水系統の呪文だった。しかし、
(初伝じゃあ…威力が足りない)
ミドルマッドゴーレムを倒す事はできないだろう。それは分かっている。だが、何もやらないよりはマシだ。ルカは全神経を集中させ、魔力を込める。不意に、全身の魔力が体から放出されていくのを感じた。初めて覚える感覚だ。
(なんだ、これ…)
放出された魔力はルカのかざした手の前方へと集まり…そこに出来つつあった水の塊へと吸い込まれていく。そして、突如水が膨張した。
「『ウォーター・スプラッシュ…!』」
詠唱を終えた次の瞬間、滝の如き奔流がルカの手から放たれた。明らかに初伝攻撃魔術の威力を逸脱しているそれは、マッドゴーレムに着弾し…その体を粉々に打ち砕いた。
「いったい、何が…」
自分でも何が起こったのか分からない。信じられない光景に目を見開いて…すぐに視界が暗くなる。
「あれ…?魔力切…れ…?」
これは魔力切れによる失神だ。そう思った次の瞬間、少年の意識は遠のいていた。
ルカが叫んだ時には、すでにアレクシアとゴーレムは一足一刀の間合い。ゴーレムの腕が振り下ろされる。しかし、女剣士はそれを難なくかわしゴーレムの懐に潜り込む。そして、脚に斬撃を見舞う。
初伝剣技、『平薙ぎ』。泥で作られたゴーレムの足に対し、アレクシアの剣はいとも容易く滑り込む。人間の胴体ほどもある足を難なく断ち切った。しかし、
「ん…?」
アレクシアは、そのあまりの手ごたえのなさに違和感を覚えた。まるで水を斬ったかのような感覚だ。ゴーレムの脚を見れば、斬撃を加えた部分が塞がりかけている。
「アレクシアさん!マッドゴーレムに物理攻撃を加えても無駄です!すぐ再生してしまうんです!」
ルカが叫ぶ。
「なるほど」
「だからアレクシアさん、下がって…」
「では、倒すにはどうすればいいんだい?」
アレクシアが振り向く。その瞬間、マッドゴーレムが足を高く上げた。
「アレクシアさん…!」
ズン。という地響き。先ほどまでアレクシアのいた場所にマッドゴーレムが足を踏み下ろした。だが、そこにアレクシアの姿はない。すでに彼女は回避していた。
「ルカ君、マッドゴーレムを倒す方法は?」
「そ、それは…大規模な魔術で全身に修復不能なダメージを与えるか、ゴーレムを動かしている魔力の塊…核を破壊するか…でも、核は体の奥深くにあって…」
「なるほど、全身に大規模なダメージだね」
アレクシアは頷くと、再びヒュージマッドゴーレムと正対した。アレクシアを踏みつぶそうと、ゴーレムが足を踏み出す。
「遅い」
アレクシアはゴーレムの足を難なく避ける。続いて、ゴーレムが腕を振りかぶり…振り下ろす。それをひらりとかわしたアレクシアは、振り下ろされた腕に足をかけた。一歩、二歩。ゴーレムの腕を飛ぶように駆けていく。泥で出来たゴーレムの体表に足を取られる事もない。断崖を登るカモシカのような身のこなし。
そして三歩目――アレクシアは跳んだ。ゴーレムの胸へ刃の切先を向けて。泥で形作られた体に剣が突き刺さる。跳躍からの刺突、修伝剣技『飛穿』。だが、
(駄目だ)
ルカの表情は曇っている。マッドゴーレムの核には届いていない。この攻撃で倒す事はできない。
その時、アレクシアの体から練気が迸った。
「はああ!」
突き刺した剣に練気を注ぎ込む。そして、剣をもう一押し。突き刺さった剣先から練気が迸り、ゴーレムの体を駆け抜ける。アレクシアは着地し、次の瞬間――ゴーレムの体が爆散した。皆伝剣技、『練気爆散』。
練気。生物の体に流れ、その力の源泉となるエネルギー。第五元素、闘気なども呼ばれるそれは、修練次第で増幅させる事ができる。そしてそれを纏う事により、人の身体能力は飛躍的に向上する。また、剣などの武器に纏わせる事で攻撃力を上昇させる事もできる。
だが、過剰な練気を一気に注ぎ込まれた生物は――あるいは魔物は、その負荷に耐え切れず体が崩壊する。それを応用したのが、アルトゥース流皆伝剣技『練気爆散』だ。
初伝、中伝の上位である修伝…の、さらに上位に属する皆伝位階に属する剣技。かつてルカを追放したゲオルクは修伝位階の剣士であり、その冒険者ランクはB。つまり、皆伝位階の剣技を使用できるアレクシアはBランク以上…おそらく、Aランク相当の実力を有しているという事になる。
「ふう…」
アレクシアは息を吐いた。彼女の衣服にはわずかにマッドゴーレムの肉体…すなわち泥が付着している。だが、爆発の威力の割には汚れが少ない所を見ると、自身には飛び散ってこないよう爆発の方向性をコントロールしていたのだろう。
「大丈夫でしたか!?」
ルカが駆け寄った。アレクシアはやや疲れた面持ちながら微笑みを返す。
「ああ、野生の魔物と戦うのは初めての経験だったけれど、なんとか…」
と、そこまで言ってアレクシアは膝を折った。
「ア、アレクシアさん!?」
ルカは慌てて彼女の肩を支える。
「…すまない。練気一気に放出しすぎたようだ。私もまだまだだね」
そう言って苦笑するアレクシア。
「まだまだなんて…アレクシアさんがいなかったら、僕は死んでいました」
アレクシアでまだまだだと言うのならば、この場にいる全員がまだまだという事になるだろう。Dランク魔物であるボグリザードの大軍を蹴散らし、Bランク魔物であるヒュージマッドゴーレムを倒せる者など、他にいないのだから。
なんにせよ、戦いは終わった。窮地は脱したのだ。そう思いながらルカは視線を上げる。その時…森の闇の中から、一体のゴーレムが姿を現した。
「え…?」
(倒しきれていなかった?いや――)
そのゴーレムは、先ほど倒した個体より一回り小さかった。おそよ、3m程度。中型ゴーレムだ。
(もう一体…!)
おそらく、ヒュージゴーレムの後からついてきていたのだ。ミドルマッドゴーレムの魔物ランクはC。ヒュージマッドゴーレムに比べ小さく攻撃力は低いが、その分俊敏だ。
「くっ…!」
アレクシアもゴーレムの存在に気が付いたようで、すぐさま剣を構える。しかし、明らかにふらついている。力を使い過ぎたのだ。
「もう一体いたとは…油断した!ルカ君、逃げろ!」
迎撃する姿勢を見せるアレクシア。だが、今の彼女にゴーレムを倒す力があるとは思えない。
ルカは手を前へとかざし、呪文を詠唱する。
「水よ、我が敵へと飛翔せよ…!」
初伝攻撃魔術、『ウォーター・スプラッシュ』の詠唱だ。泥で出来たマッドゴーレムは水に弱い。それ故に選択した水系統の呪文だった。しかし、
(初伝じゃあ…威力が足りない)
ミドルマッドゴーレムを倒す事はできないだろう。それは分かっている。だが、何もやらないよりはマシだ。ルカは全神経を集中させ、魔力を込める。不意に、全身の魔力が体から放出されていくのを感じた。初めて覚える感覚だ。
(なんだ、これ…)
放出された魔力はルカのかざした手の前方へと集まり…そこに出来つつあった水の塊へと吸い込まれていく。そして、突如水が膨張した。
「『ウォーター・スプラッシュ…!』」
詠唱を終えた次の瞬間、滝の如き奔流がルカの手から放たれた。明らかに初伝攻撃魔術の威力を逸脱しているそれは、マッドゴーレムに着弾し…その体を粉々に打ち砕いた。
「いったい、何が…」
自分でも何が起こったのか分からない。信じられない光景に目を見開いて…すぐに視界が暗くなる。
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