12 / 42
時間よ 止まれ
しおりを挟む
どうする?
どうしたらいい?
そうだ!
「おい!案内人‼︎」
あー!めんどくセー‼︎
「NAMAE NAI!~‼︎‼︎‼︎」
「はぁ~い♪呼ばれましたかぁ~?」
斜め後ろの砂浜から声がする。
振り返るとヤツがいた!
サングラスの案内人
その名も『NAMAE NAI=名前ない』
しかも⁉︎ 砂浜の中から首だけ出していやがる。
「テメェ~⁉︎人の一大事になんでそんなとこにいやがんだ⁉︎」
「え?一大事なんですか?」
「一大事だよ!帰れねーんだよ!戻れないんだっつーの!」
俺は正直焦っていた。
皆んなのところへ帰れない!
なりふり構わず大声で叫び続けた!
「大丈夫。戻れますよ~」
男はあっさり返事する。
「こっちには来れたのに、戻れないんだよ!…って戻れるのかよ⁉︎」
「ハイ!」
男はスーッと砂から抜き出て来た。
やっぱり黒いスーツ姿。
どうやったらこうなるんだ。
「心配ございません。初めての遠距離で、魂もちょっとお疲れなのでございましょう。ちゃんと戻れますよ。皆様のところへ」
男はスーツの砂を払いながら淡々と喋る。
「皆様のところへだぁ~?お前…聞いて…もしかして、ずっとそこに居たんじゃあるまいな」
俺は男を睨みつけた。
「あぁ~…まぁ~途中からですが…。でも気がつかれる様子もありませんでしたし、感傷に浸っておいでのようでしたので、お声はかけませんでした」
「途中って何処からだ」
俺はジリジリと男に詰め寄る。
「えっとぉ~(汗)『なあ叶和子』…の辺ですかね」
「ほぼ初めっからじゃねーかっ‼︎」
俺は思いっきりネクタイを引っ張って、思いっきり離してやった。
バチン‼︎
「あいたっ!」
相変わらずな展開だ。
男はまたハンカチで汗を拭きながら言い訳をする。
「実は今日、私は仕事がオフでして。那智さんのファイルに《沖縄が好き》と書いてあったので、もしかしたらここにいらっしゃるのではないか?と思い、念のため こちらで休暇をとっておりました」
「へー。そりゃどうも。」
俺は適当に返事する。
だが人と話をするってのは、相手が誰であれ 気持ちが落ち着くもんだ。
「本当に戻れるんだな?」
「大丈夫ですよ。私もご一緒いたします。でもその前に…」
男は何処からか、薄いピンクのアロハと三線(さんしん)を出して来た。
見覚えがある…これは…
「お前⁉︎それは俺の⁉︎」
「ハイハイそうです。よくお分かりで」
俺のアロハと三線を なぜこの男が持っている⁉︎
しかも手品のように、あっという間に俺にアロハを着せ、三線を持たせて砂浜に立たせた。
「おー⁉︎足が着いている?」
「今だけ特別ですよ!はいチーズ!カシャ!」
カシャって自分で言うな‼︎
せっかくのアロハもあっという間に脱がされて、三線も何処かに消してしまった。
「んにゃろー!一体何の真似だ!」
ネクタイを引っ張ろうとしたが、男はひょいと一歩後ろに下がり それをかわした。
学習しやがったな?
「あとで分かりますよ」
男は右手の人差し指を立てて、ニコリと笑いながらそう言った。
「さぁ~!そろそろ帰りましょ~」
俺は何が何だかサッパリ分からなかったが、とにかく…男のおかげで助かった。
それから無事、俺は家まで帰ることができた。
またな!沖縄‼︎
どうしたらいい?
そうだ!
「おい!案内人‼︎」
あー!めんどくセー‼︎
「NAMAE NAI!~‼︎‼︎‼︎」
「はぁ~い♪呼ばれましたかぁ~?」
斜め後ろの砂浜から声がする。
振り返るとヤツがいた!
サングラスの案内人
その名も『NAMAE NAI=名前ない』
しかも⁉︎ 砂浜の中から首だけ出していやがる。
「テメェ~⁉︎人の一大事になんでそんなとこにいやがんだ⁉︎」
「え?一大事なんですか?」
「一大事だよ!帰れねーんだよ!戻れないんだっつーの!」
俺は正直焦っていた。
皆んなのところへ帰れない!
なりふり構わず大声で叫び続けた!
「大丈夫。戻れますよ~」
男はあっさり返事する。
「こっちには来れたのに、戻れないんだよ!…って戻れるのかよ⁉︎」
「ハイ!」
男はスーッと砂から抜き出て来た。
やっぱり黒いスーツ姿。
どうやったらこうなるんだ。
「心配ございません。初めての遠距離で、魂もちょっとお疲れなのでございましょう。ちゃんと戻れますよ。皆様のところへ」
男はスーツの砂を払いながら淡々と喋る。
「皆様のところへだぁ~?お前…聞いて…もしかして、ずっとそこに居たんじゃあるまいな」
俺は男を睨みつけた。
「あぁ~…まぁ~途中からですが…。でも気がつかれる様子もありませんでしたし、感傷に浸っておいでのようでしたので、お声はかけませんでした」
「途中って何処からだ」
俺はジリジリと男に詰め寄る。
「えっとぉ~(汗)『なあ叶和子』…の辺ですかね」
「ほぼ初めっからじゃねーかっ‼︎」
俺は思いっきりネクタイを引っ張って、思いっきり離してやった。
バチン‼︎
「あいたっ!」
相変わらずな展開だ。
男はまたハンカチで汗を拭きながら言い訳をする。
「実は今日、私は仕事がオフでして。那智さんのファイルに《沖縄が好き》と書いてあったので、もしかしたらここにいらっしゃるのではないか?と思い、念のため こちらで休暇をとっておりました」
「へー。そりゃどうも。」
俺は適当に返事する。
だが人と話をするってのは、相手が誰であれ 気持ちが落ち着くもんだ。
「本当に戻れるんだな?」
「大丈夫ですよ。私もご一緒いたします。でもその前に…」
男は何処からか、薄いピンクのアロハと三線(さんしん)を出して来た。
見覚えがある…これは…
「お前⁉︎それは俺の⁉︎」
「ハイハイそうです。よくお分かりで」
俺のアロハと三線を なぜこの男が持っている⁉︎
しかも手品のように、あっという間に俺にアロハを着せ、三線を持たせて砂浜に立たせた。
「おー⁉︎足が着いている?」
「今だけ特別ですよ!はいチーズ!カシャ!」
カシャって自分で言うな‼︎
せっかくのアロハもあっという間に脱がされて、三線も何処かに消してしまった。
「んにゃろー!一体何の真似だ!」
ネクタイを引っ張ろうとしたが、男はひょいと一歩後ろに下がり それをかわした。
学習しやがったな?
「あとで分かりますよ」
男は右手の人差し指を立てて、ニコリと笑いながらそう言った。
「さぁ~!そろそろ帰りましょ~」
俺は何が何だかサッパリ分からなかったが、とにかく…男のおかげで助かった。
それから無事、俺は家まで帰ることができた。
またな!沖縄‼︎
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる