39 / 58
最終章 故に世界はゼロ点を望む
第三十八話 振りまく笑顔に詰めたい心
しおりを挟む
茜色の空も変わりつつあった。
俺たち八人は学園に着くなり解散。カトレア先輩は「疲れた」と言って真っ先に帰宅し、それに釣られるようにアカツキ先輩、オリヴィア先輩、イザベル先輩も帰宅。
シシリー先輩はいつの間にかいなくなっていた。しかし気にする者もおらず、誰一人として疑問を呈さない。
そして俺は、マリオン先輩とエレナと共にアミューズメントエリアでご飯を食べることにした。マリオン先輩の「残された三人でご飯でも……」という一言に快く同意した結果である。
「アストは食べたい物ある? マリオン先輩も何かありますか?」
エレナは、俺とマリオン先輩の方を振り返ってそう聞いた。泣きじゃくった跡も消え、キラキラとした笑顔を振りまく天使のように見えている。
学園から少し離れた並木通りを、アミューズメントエリアへ向かいつつ三人で歩く。
「俺はなんでもいいかな。そういうことで、二人の意見を尊重します」
俺は早々に晩メシ決定権を破棄。思考の中のジャンクフードに蓋をし、女の子の美容にも気を使う。
「えー? なんでもいいが一番困るわ。意見くらい出しなさいよ」
エレナはムッと顔を変える。彼女の眉間に寄ったシワ、どうしてなのかは理解できない。
「選択肢は多い方がいいじゃん」謎に付け加えてしまった。
行為的には火にちょろっと油を注ぐことと同義。エレナの機嫌も悪くなる一方。
「はーい、アストは後で文句言えませーん。拒否権がなくなりましたー」
「へいへい」エレナの不貞腐れに、俺はただただ返事で答える。
「わっ、私はエレナちゃんの好きな物が食べたいな!」
マリオン先輩の提案は、俺と異音同義の内容。エレナはそれが原因で不機嫌になっている。したがってエレナのテンションは下がるはず……。
「そうですか? やっぱり、マリオン先輩は優しい人だー!」
「ありがとうございます!」ととびきりの笑顔を見せるエレナに、俺は本当に困惑した。
「エレナ、俺のことそんなに気に食わないの?」素朴な、純粋な一言。
俺は両手の人差し指をツンツンと合わせて、少々気持ちの悪い体勢で質問に出た。バツの悪そうな演出のためである。
「アンタが『なんでもいい』なんて言うからよ。ガキじゃないんだから、食事の時に『なんでもいい』が禁句なのは分かるでしょ?」
「……初耳ですね」なぜか『なんでもいい』は禁句らしい。
「うっそ、母親からさんざん言われたでしょ?」
「その俺、実は捨て子なんですよ。だから両親との話とか覚えてなくて……」
エレナは俺の言葉を聞いたのち、「そうだったわ……」と小さく、小さく口にした。俯いた彼女の全身から哀しみが漂う。
「わわっ、この話終わりー!」マリオン先輩のファインプレー。
ぎこちなくも快活な声が並木通りにこだまする。
俺とエレナの間に入って、雰囲気を良い意味でぶち壊す。コミュ症でもやる時はやるんだなと俺は心底驚いた。
「ほっ、ほら! もう商店街が見えてきましたよー。みんなで楽しくお喋りしましょー」
マリオン先輩は子供をあやす風な口ぶりである。いや、現状はそれであっている。このマイナスな空気を一変させるにはそれくらいが丁度いい。
「そうですね!」と俺もマリオン先輩の作り出した波に乗る。
そしてボソッとエレナの耳元で本心を伝えた。
「別に気にしてないから、もう気に病まないでくれ。あれは記憶から消したことだしな……」
俺がそう呟くとエレナの瞳孔が広がり、やがて小さくなる。たったそれだけの反応だったが、今の俺には十分伝わるシグナル。俺はエレナの肩を叩くと「ありがとう」とだけ付け加える。
「私のお気に入りの店に連れてってあげるわ!」エレナは再度先頭を歩く。
さっきの僅かな会話でエレナの雰囲気は戻った。故に俺の真意が流れ込んだことを意味し、それすなわち俺の疑惑が確信に変わる決定打となる。
──エレナは俺の過去を知っている
おそらく俺がエレナの過去を覗いていた時、逆にエレナもこれの過去を覗いていた。そこからエレナの俺に対する行動に、妙な情が入っていたことに繋がる。
あれは俺とカトレア先輩のキスの際。エレナは異常なまでに反応し、あまつさえ腰を抜かしてしまった。それこそ決定的ではあるが、俺が蘇生する前までの記憶が残っているかと言われれば、首を横に振るしかあるまい。
あくまでも仮説の領域から逸脱することのない確信である。
「アスト、ボーッと突っ立ってないで早くしなさいよ! 見失っても知らないからね!」
ほんの数メートル離れただけでも振り返って忠告してくるエレナの優しさ。不器用ながらも俺には伝わる。
俺はマリオン先輩とエレナの元へ駆け出した。
「ハンバーガー、セットで。ええっとじゃあ烏龍茶でお願いします」
俺は注文を終えて、エレナを探すため店内を見渡す。
ギラギラと照明たぎる店内は、制服姿の生徒でほぼ満席の状態だ。視界の中央、目的地。一足先に注文を終えたエレナは場所取りを済ませていた。次から次へと出入りする生徒達の姿を横目に流しつつ、俺は席に座る。
「意外だったな、エレナがこんな店好むなんて」俺は番号の札を手で弄ぶ。
「そうかしら? コスパも抜群だし、好きにならない理由なんてないわ」
「『コスパ』ってエレナから聞くとは……。でもイイトコのお嬢様なんだろ? ジャンクフードとか、よく禁止されないな」
俺はカウンターで注文に手間取っているマリオン先輩を眺め、時間がかかりそうなことを確認する。
「ほら、エレナの親父とかめっちゃ怖かったじゃん」
俺はエレナの過去に関するカマをかけた。エレナが「なぜその事を?」と疑問を口にするのか。これで俺との過去を覚えているのかを確認できる。
──俺の見たエレナの過去が現実か、はたまた幻想か
「そう……ね。たしかに怖かったわ」
『怖かった』と過去形。それだけで何か起きたのは推測できる。それでも俺は知りたかった。覚悟を決め、踏み込むのは地雷原。
「もしかして、不幸なことでも……」最大限の注意を払って進む。
言葉尻ひとつで不敬に値する。エレナとの歪みができてしまう。そんなことすら俺には些細なリスクにしかならないというのに。
「私、お父さん殺しちゃったんだ」
俺の瞳孔は捉えてしまった。これも現実で、世界を疑いたくなるような事実。
──エレナの笑顔を
そう、振りまく笑顔に『冷たい』心
俺たち八人は学園に着くなり解散。カトレア先輩は「疲れた」と言って真っ先に帰宅し、それに釣られるようにアカツキ先輩、オリヴィア先輩、イザベル先輩も帰宅。
シシリー先輩はいつの間にかいなくなっていた。しかし気にする者もおらず、誰一人として疑問を呈さない。
そして俺は、マリオン先輩とエレナと共にアミューズメントエリアでご飯を食べることにした。マリオン先輩の「残された三人でご飯でも……」という一言に快く同意した結果である。
「アストは食べたい物ある? マリオン先輩も何かありますか?」
エレナは、俺とマリオン先輩の方を振り返ってそう聞いた。泣きじゃくった跡も消え、キラキラとした笑顔を振りまく天使のように見えている。
学園から少し離れた並木通りを、アミューズメントエリアへ向かいつつ三人で歩く。
「俺はなんでもいいかな。そういうことで、二人の意見を尊重します」
俺は早々に晩メシ決定権を破棄。思考の中のジャンクフードに蓋をし、女の子の美容にも気を使う。
「えー? なんでもいいが一番困るわ。意見くらい出しなさいよ」
エレナはムッと顔を変える。彼女の眉間に寄ったシワ、どうしてなのかは理解できない。
「選択肢は多い方がいいじゃん」謎に付け加えてしまった。
行為的には火にちょろっと油を注ぐことと同義。エレナの機嫌も悪くなる一方。
「はーい、アストは後で文句言えませーん。拒否権がなくなりましたー」
「へいへい」エレナの不貞腐れに、俺はただただ返事で答える。
「わっ、私はエレナちゃんの好きな物が食べたいな!」
マリオン先輩の提案は、俺と異音同義の内容。エレナはそれが原因で不機嫌になっている。したがってエレナのテンションは下がるはず……。
「そうですか? やっぱり、マリオン先輩は優しい人だー!」
「ありがとうございます!」ととびきりの笑顔を見せるエレナに、俺は本当に困惑した。
「エレナ、俺のことそんなに気に食わないの?」素朴な、純粋な一言。
俺は両手の人差し指をツンツンと合わせて、少々気持ちの悪い体勢で質問に出た。バツの悪そうな演出のためである。
「アンタが『なんでもいい』なんて言うからよ。ガキじゃないんだから、食事の時に『なんでもいい』が禁句なのは分かるでしょ?」
「……初耳ですね」なぜか『なんでもいい』は禁句らしい。
「うっそ、母親からさんざん言われたでしょ?」
「その俺、実は捨て子なんですよ。だから両親との話とか覚えてなくて……」
エレナは俺の言葉を聞いたのち、「そうだったわ……」と小さく、小さく口にした。俯いた彼女の全身から哀しみが漂う。
「わわっ、この話終わりー!」マリオン先輩のファインプレー。
ぎこちなくも快活な声が並木通りにこだまする。
俺とエレナの間に入って、雰囲気を良い意味でぶち壊す。コミュ症でもやる時はやるんだなと俺は心底驚いた。
「ほっ、ほら! もう商店街が見えてきましたよー。みんなで楽しくお喋りしましょー」
マリオン先輩は子供をあやす風な口ぶりである。いや、現状はそれであっている。このマイナスな空気を一変させるにはそれくらいが丁度いい。
「そうですね!」と俺もマリオン先輩の作り出した波に乗る。
そしてボソッとエレナの耳元で本心を伝えた。
「別に気にしてないから、もう気に病まないでくれ。あれは記憶から消したことだしな……」
俺がそう呟くとエレナの瞳孔が広がり、やがて小さくなる。たったそれだけの反応だったが、今の俺には十分伝わるシグナル。俺はエレナの肩を叩くと「ありがとう」とだけ付け加える。
「私のお気に入りの店に連れてってあげるわ!」エレナは再度先頭を歩く。
さっきの僅かな会話でエレナの雰囲気は戻った。故に俺の真意が流れ込んだことを意味し、それすなわち俺の疑惑が確信に変わる決定打となる。
──エレナは俺の過去を知っている
おそらく俺がエレナの過去を覗いていた時、逆にエレナもこれの過去を覗いていた。そこからエレナの俺に対する行動に、妙な情が入っていたことに繋がる。
あれは俺とカトレア先輩のキスの際。エレナは異常なまでに反応し、あまつさえ腰を抜かしてしまった。それこそ決定的ではあるが、俺が蘇生する前までの記憶が残っているかと言われれば、首を横に振るしかあるまい。
あくまでも仮説の領域から逸脱することのない確信である。
「アスト、ボーッと突っ立ってないで早くしなさいよ! 見失っても知らないからね!」
ほんの数メートル離れただけでも振り返って忠告してくるエレナの優しさ。不器用ながらも俺には伝わる。
俺はマリオン先輩とエレナの元へ駆け出した。
「ハンバーガー、セットで。ええっとじゃあ烏龍茶でお願いします」
俺は注文を終えて、エレナを探すため店内を見渡す。
ギラギラと照明たぎる店内は、制服姿の生徒でほぼ満席の状態だ。視界の中央、目的地。一足先に注文を終えたエレナは場所取りを済ませていた。次から次へと出入りする生徒達の姿を横目に流しつつ、俺は席に座る。
「意外だったな、エレナがこんな店好むなんて」俺は番号の札を手で弄ぶ。
「そうかしら? コスパも抜群だし、好きにならない理由なんてないわ」
「『コスパ』ってエレナから聞くとは……。でもイイトコのお嬢様なんだろ? ジャンクフードとか、よく禁止されないな」
俺はカウンターで注文に手間取っているマリオン先輩を眺め、時間がかかりそうなことを確認する。
「ほら、エレナの親父とかめっちゃ怖かったじゃん」
俺はエレナの過去に関するカマをかけた。エレナが「なぜその事を?」と疑問を口にするのか。これで俺との過去を覚えているのかを確認できる。
──俺の見たエレナの過去が現実か、はたまた幻想か
「そう……ね。たしかに怖かったわ」
『怖かった』と過去形。それだけで何か起きたのは推測できる。それでも俺は知りたかった。覚悟を決め、踏み込むのは地雷原。
「もしかして、不幸なことでも……」最大限の注意を払って進む。
言葉尻ひとつで不敬に値する。エレナとの歪みができてしまう。そんなことすら俺には些細なリスクにしかならないというのに。
「私、お父さん殺しちゃったんだ」
俺の瞳孔は捉えてしまった。これも現実で、世界を疑いたくなるような事実。
──エレナの笑顔を
そう、振りまく笑顔に『冷たい』心
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】魔術師リュカと孤独の器 〜優しい亡霊を連れた少女〜
平田加津実
ファンタジー
各地を流れ歩く旅芸人のリュカは、訪れた小さな町で、亜麻色の髪をした自分好みの少女アレットを見かける。彼女は中世の貴族のような身なりの若い男と、やせ細った幼女、黒猫の三体の亡霊を連れていた。慌てて彼らを除霊しようとしたリュカは、亡霊たちを「友達だ」と言い張るアレットに面食らう。リュカは、黒猫の亡霊に彼女を助けてほしいと頼まれ、なりゆきで一人暮らしの彼女の家に泊まることに。彼女らの状況をなんとかしようとするリュカは、世間知らずで天然な彼女と、個性的な亡霊たちにふりまわされて……。
「魔術師ロラと秘された記憶」の主人公たちの血を引く青年のお話ですが、前作をお読みでない方でもお楽しみいただけます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~
ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。
玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。
「きゅう、痩せたか?それに元気もない」
ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。
だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。
「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」
この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
母娘丼W
Zu-Y
恋愛
外資系木工メーカー、ドライアド・ジャパンに新入社員として入社した新卒の俺、ジョージは、入居した社宅の両隣に挨拶に行き、運命的な出会いを果たす。
左隣りには、金髪碧眼のジェニファーさんとアリスちゃん母娘、右隣には銀髪紅眼のニコルさんとプリシラちゃん母娘が住んでいた。
社宅ではぼさぼさ頭にすっぴんのスウェット姿で、休日は寝だめの日と豪語する残念ママのジェニファーさんとニコルさんは、会社ではスタイリッシュにびしっと決めてきびきび仕事をこなす会社の二枚看板エースだったのだ。
残業続きのママを支える健気で素直な天使のアリスちゃんとプリシラちゃんとの、ほのぼのとした交流から始まって、両母娘との親密度は鰻登りにどんどんと増して行く。
休日は残念ママ、平日は会社の二枚看板エースのジェニファーさんとニコルさんを秘かに狙いつつも、しっかり者の娘たちアリスちゃんとプリシラちゃんに懐かれ、慕われて、ついにはフィアンセ認定されてしまう。こんな楽しく充実した日々を過していた。
しかし子供はあっという間に育つもの。ママたちを狙っていたはずなのに、JS、JC、JKと、日々成長しながら、急激に子供から女性へと変貌して行く天使たちにも、いつしか心は奪われていた。
両母娘といい関係を築いていた日常を乱す奴らも現れる。
大学卒業直前に、俺よりハイスペックな男を見付けたと言って、あっさりと俺を振って去って行った元カノや、ママたちとの復縁を狙っている天使たちの父親が、ウザ絡みをして来て、日々の平穏な生活をかき乱す始末。
ママたちのどちらかを口説き落とすのか?天使たちのどちらかとくっつくのか?まさか、まさかの元カノと元サヤ…いやいや、それだけは絶対にないな。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。
名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
モブ高校生と愉快なカード達〜主人公は無自覚脱モブ&チート持ちだった!カードから美少女を召喚します!強いカード程1癖2癖もあり一筋縄ではない〜
KeyBow
ファンタジー
1999年世界各地に隕石が落ち、その数年後に隕石が落ちた場所がラビリンス(迷宮)となり魔物が町に湧き出した。
各国の軍隊、日本も自衛隊によりラビリンスより外に出た魔物を駆逐した。
ラビリンスの中で魔物を倒すと稀にその個体の姿が写ったカードが落ちた。
その後、そのカードに血を掛けるとその魔物が召喚され使役できる事が判明した。
彼らは通称カーヴァント。
カーヴァントを使役する者は探索者と呼ばれた。
カーヴァントには1から10までのランクがあり、1は最弱、6で強者、7や8は最大戦力で鬼神とも呼ばれる強さだ。
しかし9と10は報告された事がない伝説級だ。
また、カードのランクはそのカードにいるカーヴァントを召喚するのに必要なコストに比例する。
探索者は各自そのラビリンスが持っているカーヴァントの召喚コスト内分しか召喚出来ない。
つまり沢山のカーヴァントを召喚したくてもコスト制限があり、強力なカーヴァントはコストが高い為に少数精鋭となる。
数を選ぶか質を選ぶかになるのだ。
月日が流れ、最初にラビリンスに入った者達の子供達が高校生〜大学生に。
彼らは二世と呼ばれ、例外なく特別な力を持っていた。
そんな中、ラビリンスに入った自衛隊員の息子である斗枡も高校生になり探索者となる。
勿論二世だ。
斗枡が持っている最大の能力はカード合成。
それは例えばゴブリンを10体合成すると10体分の力になるもカードのランクとコストは共に変わらない。
彼はその程度の認識だった。
実際は合成結果は最大でランク10の強さになるのだ。
単純な話ではないが、経験を積むとそのカーヴァントはより強力になるが、特筆すべきは合成元の生き残るカーヴァントのコストがそのままになる事だ。
つまりランク1(コスト1)の最弱扱いにも関わらず、実は伝説級であるランク10の強力な実力を持つカーヴァントを作れるチートだった。
また、探索者ギルドよりアドバイザーとして姉のような女性があてがわれる。
斗枡は平凡な容姿の為に己をモブだと思うも、周りはそうは見ず、クラスの底辺だと思っていたらトップとして周りを巻き込む事になる?
女子が自然と彼の取り巻きに!
彼はモブとしてモブではない高校生として生活を始める所から物語はスタートする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる