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第二章 オーバーヒールの代償
第三十六話 洗脳解除は愛を抱いて
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王の命令が下り、幾らかの時が過ぎた頃。少し開けた山道にて、俺は七名の集団と軽く戦闘していた。そう、本当に軽く。
「無駄な攻撃、やめにしないか?」黄色い髪の女の攻撃をひらりと避ける。
女は、指に謎の赤い発光を纏わせたサックを付け、それで単純なパンチを放つ。一撃の後はすぐにもう一撃。連打の速さは中々だが、そこに意味がない。
俺を仕留めるという意思の欠落した、いわば乱雑な攻撃。
「ほらほらアスト君、避けるだけじゃ勝てないよー?」女の浅い煽り文句。
俺の心は微動だにしない。コイツと一対一の状況下、周囲からの攻撃に対して意識を割く。些細な音を収集し、早く先手を──
「音が、加速している?」視覚と聴覚がリンクしていない。空を切る音が聞こえた後、少し遅れて女のパンチが放たれる。
おそらくは脳に作用する攻撃魔法。それもかなり上位に入る部類だ。
「誰だ!!」と俺は正面の女から視線を外す。……誰もいない。
迂闊だった。
ゴシャ!!
初めに攻撃のヒット音。遅れて体が吹っ飛ばされる。空中、俺は木々の枝にさんざん可愛がられつつも大木に堰き止められた。
──ヒール
翼の鱗がパラパラと落ちたが、それ以外は完治。ドンと大木を叩いて音の感覚も確認する。
「よし、ちゃんと聞こえてるな」ガラリと音を立てて倒れる大木、いつも通り。
「にしても厄介な魔法だ、優先順位を見直すか……」
俺はガラにもなく戦略を立てる。非常に屈辱的な行動。しかしながら、『油断して負けました』なんて報告、アマテラス様のお望みではない。
「今はプライドよりも結果を優先しようか」俺は顎に手を当てて思考に励む。
バフ、デバフ要因を見つけ次第排除、道中のオマケは牽制だけしてスルー。特にヒーラーを沈めないとイタチごっこでジリ貧だ。
ガサリ、正面から敵襲。視界の悪い森に自ら入るとは命知らず。そんな哀れな子羊は茂みから突進してきた。
青色の髪をした少女。凛とした表情の美しい彼女は、レイピアを両手に装備している。青く光るそれの軌道は空気を凍らせる。
「シシリー先輩……」ポロリと変な言葉が出てきたが気にしない。
今の俺にはよくあることだ。彼女の動きはセオリーを気持ち悪いくらい守っている。俺の度々チラつかせる隙に飛び込まず、常に三歩引いたところで観察。地面に足を擦って歩くため、移動も滑らか。
しばしの睨み合い。
「私もいるわよー」この均衡を崩したのは第三者。
俺の後ろからツタが触手のように絡みついてきた。魔法の操作主は俺の視界の外。唯一確認できる目の前の少女も仕掛けて来る。
「意外とあっけないのね……。しばらく頭を冷やしなさい」
「あ……が……」パキパキと氷が散布される。
冷徹な口調と、体の芯まで冷える突きの連打。攻撃された箇所からたちまち凍ってゆく。
「──ファイア」俺は起死回生の一撃を狙う。
ツタと氷を同時に焼き払って、最小限のダメージにという思惑。ヒールを使うと俺が弱体化してしまうので、いかに節約するかだ。
「バカね、氷は極低温。刻一刻と進化するの……」
俺のファイアが食われた。ツタは焼却できたが事態は収束せず。何事もなかったかのように振る舞う氷を前に、渋々の最終手段。
「──ヒール」全身の氷がポロポロと落ちる。同時に俺の翼がゴトリと片方落ちる。必要な犠牲だ、悔やむことはない。
「あらー? ヒール、もう二回目よね?」イザベル先輩の煽り文句。
俺の心はまだ、まだ動かない。ヒール二回での弱体化でも戦力としては十分。
「私達の役目は終わりです。さぁ、カトレア先輩の元へ」
シシリー先輩はそう言って去ってしまった。木々の間に消えてゆく彼女の後を「分かったわ~」とイザベル先輩が追いかけて行った。
理解ができない。敵が目の前にいるというのに、背中を向けて退散とは。やはりあの二人は素人だったのだろうか。
ヒュン、ヒュン……。今度聞こえてきたのは空中を駆け回る音。
「どこだ? 何がいる?」俺は嗅覚を頼りに敵を探す。
しかしコイツ、めちゃくちゃ動きまわるのだ。視覚でも聴覚でも捉えられていない相手、最後の頼みの綱がなくなると厳しいが……。
スチャ……
俺の首元に当てられた鎌。しっかりと刃の光沢がコチラを伺っている。
「しーいっ。アストくん、大声出しちゃダメです。これは暗殺、安らかに殺すんですよ」
俺の耳元でそう宣言したのはマリオン先輩。さっきまでの怯えた小動物のような雰囲気は一変。その声は、圧倒的な強さと余裕を併せ持つ一流の殺し屋そのものと等しかった。
「待ってくれ、まだやり残したことが──」
「喋っちゃダメですよ」マリオン先輩の耳打ちの直後。
鎌は助走をつけるために、少し俺の首とのスペースを開けた。そこに強引な氷魔法をねじ込む。案の定マリオン先輩の攻撃に遅れが生じる。
俺はその一瞬の隙をついて鎌から離れる。これにて仕切り直し……。
スチャ……
「動くのもダメです」突如背後から呟かれ、俺の首は切り落とされた。
──ヒール
俺は即刻のヒールで体制を立て直す。しかし、すでにマリオン先輩は何処かへ。ただ森が広がっているだけで、さっきまでの時間が夢かのよう。
ゴトリ、サラサラ……。そんな俺の思考を否定するかのように翼が落ち、鱗も剥がれ落ちてしまう。これが俺の力の源であるという事実に気づいたのは、オリヴィア先輩のパンチを受けた後。
俺は首を摩りつつ、『アマテラス討伐』の思案を固めた。
作戦は簡単。最終的にアイツの力の源をなくせばいい。つまり、ダメージを与えて鱗を落とす。たったそれだけ。
「いってぇ……。早く『皆んな』の所に戻らないと……」
俺は足元の悪い森の、道なき道を進む。
「アイタッ!!」途中、俺は木の根につまづいて、膝に軽い傷を負った。
──ヒール
「あれっ? なんかできなくなってる……カトレア先輩にお願いしよ」
俺はポタポタと血が滴る膝を庇いながら、みんなの集まる山道を目指した。意識は正常、視界は良好。
淡い光の差す先には、カトレア先輩とみんなの後ろ姿があった。
「無駄な攻撃、やめにしないか?」黄色い髪の女の攻撃をひらりと避ける。
女は、指に謎の赤い発光を纏わせたサックを付け、それで単純なパンチを放つ。一撃の後はすぐにもう一撃。連打の速さは中々だが、そこに意味がない。
俺を仕留めるという意思の欠落した、いわば乱雑な攻撃。
「ほらほらアスト君、避けるだけじゃ勝てないよー?」女の浅い煽り文句。
俺の心は微動だにしない。コイツと一対一の状況下、周囲からの攻撃に対して意識を割く。些細な音を収集し、早く先手を──
「音が、加速している?」視覚と聴覚がリンクしていない。空を切る音が聞こえた後、少し遅れて女のパンチが放たれる。
おそらくは脳に作用する攻撃魔法。それもかなり上位に入る部類だ。
「誰だ!!」と俺は正面の女から視線を外す。……誰もいない。
迂闊だった。
ゴシャ!!
初めに攻撃のヒット音。遅れて体が吹っ飛ばされる。空中、俺は木々の枝にさんざん可愛がられつつも大木に堰き止められた。
──ヒール
翼の鱗がパラパラと落ちたが、それ以外は完治。ドンと大木を叩いて音の感覚も確認する。
「よし、ちゃんと聞こえてるな」ガラリと音を立てて倒れる大木、いつも通り。
「にしても厄介な魔法だ、優先順位を見直すか……」
俺はガラにもなく戦略を立てる。非常に屈辱的な行動。しかしながら、『油断して負けました』なんて報告、アマテラス様のお望みではない。
「今はプライドよりも結果を優先しようか」俺は顎に手を当てて思考に励む。
バフ、デバフ要因を見つけ次第排除、道中のオマケは牽制だけしてスルー。特にヒーラーを沈めないとイタチごっこでジリ貧だ。
ガサリ、正面から敵襲。視界の悪い森に自ら入るとは命知らず。そんな哀れな子羊は茂みから突進してきた。
青色の髪をした少女。凛とした表情の美しい彼女は、レイピアを両手に装備している。青く光るそれの軌道は空気を凍らせる。
「シシリー先輩……」ポロリと変な言葉が出てきたが気にしない。
今の俺にはよくあることだ。彼女の動きはセオリーを気持ち悪いくらい守っている。俺の度々チラつかせる隙に飛び込まず、常に三歩引いたところで観察。地面に足を擦って歩くため、移動も滑らか。
しばしの睨み合い。
「私もいるわよー」この均衡を崩したのは第三者。
俺の後ろからツタが触手のように絡みついてきた。魔法の操作主は俺の視界の外。唯一確認できる目の前の少女も仕掛けて来る。
「意外とあっけないのね……。しばらく頭を冷やしなさい」
「あ……が……」パキパキと氷が散布される。
冷徹な口調と、体の芯まで冷える突きの連打。攻撃された箇所からたちまち凍ってゆく。
「──ファイア」俺は起死回生の一撃を狙う。
ツタと氷を同時に焼き払って、最小限のダメージにという思惑。ヒールを使うと俺が弱体化してしまうので、いかに節約するかだ。
「バカね、氷は極低温。刻一刻と進化するの……」
俺のファイアが食われた。ツタは焼却できたが事態は収束せず。何事もなかったかのように振る舞う氷を前に、渋々の最終手段。
「──ヒール」全身の氷がポロポロと落ちる。同時に俺の翼がゴトリと片方落ちる。必要な犠牲だ、悔やむことはない。
「あらー? ヒール、もう二回目よね?」イザベル先輩の煽り文句。
俺の心はまだ、まだ動かない。ヒール二回での弱体化でも戦力としては十分。
「私達の役目は終わりです。さぁ、カトレア先輩の元へ」
シシリー先輩はそう言って去ってしまった。木々の間に消えてゆく彼女の後を「分かったわ~」とイザベル先輩が追いかけて行った。
理解ができない。敵が目の前にいるというのに、背中を向けて退散とは。やはりあの二人は素人だったのだろうか。
ヒュン、ヒュン……。今度聞こえてきたのは空中を駆け回る音。
「どこだ? 何がいる?」俺は嗅覚を頼りに敵を探す。
しかしコイツ、めちゃくちゃ動きまわるのだ。視覚でも聴覚でも捉えられていない相手、最後の頼みの綱がなくなると厳しいが……。
スチャ……
俺の首元に当てられた鎌。しっかりと刃の光沢がコチラを伺っている。
「しーいっ。アストくん、大声出しちゃダメです。これは暗殺、安らかに殺すんですよ」
俺の耳元でそう宣言したのはマリオン先輩。さっきまでの怯えた小動物のような雰囲気は一変。その声は、圧倒的な強さと余裕を併せ持つ一流の殺し屋そのものと等しかった。
「待ってくれ、まだやり残したことが──」
「喋っちゃダメですよ」マリオン先輩の耳打ちの直後。
鎌は助走をつけるために、少し俺の首とのスペースを開けた。そこに強引な氷魔法をねじ込む。案の定マリオン先輩の攻撃に遅れが生じる。
俺はその一瞬の隙をついて鎌から離れる。これにて仕切り直し……。
スチャ……
「動くのもダメです」突如背後から呟かれ、俺の首は切り落とされた。
──ヒール
俺は即刻のヒールで体制を立て直す。しかし、すでにマリオン先輩は何処かへ。ただ森が広がっているだけで、さっきまでの時間が夢かのよう。
ゴトリ、サラサラ……。そんな俺の思考を否定するかのように翼が落ち、鱗も剥がれ落ちてしまう。これが俺の力の源であるという事実に気づいたのは、オリヴィア先輩のパンチを受けた後。
俺は首を摩りつつ、『アマテラス討伐』の思案を固めた。
作戦は簡単。最終的にアイツの力の源をなくせばいい。つまり、ダメージを与えて鱗を落とす。たったそれだけ。
「いってぇ……。早く『皆んな』の所に戻らないと……」
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──ヒール
「あれっ? なんかできなくなってる……カトレア先輩にお願いしよ」
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