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ベガ

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倒産

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彼は不動産の会社を経営していた。
この会社は祖父、父、彼と3代も受け継がれているちょっとした有名な不動産会社だった。
しかし、リーマンショックを期に持ち合わせていた土地はすべて売り払われ何も出来ず、倒産寸前まで追い込まれてしまった。
そんな彼も最初の頃は取り戻そうと寝る間も惜しんで働いていたが、やがてストレスから私に手を出すようになってしまった。

私だけならよかった。まだ幼い子供たちにも手を出して家の中は大騒ぎ。落ち着いたと思ったら金をせがまれ朝まで帰ってこないことが続いた。
結局彼の会社は倒産し、無職になった。
彼は昼間から酒を浴びるように飲み、私は
時給860円のパートで生活をやり繰りする生活が続いた。その間も私や子供たちに手を出し、金をせがんでキャバクラが並ぶ夜の街に消えていった。
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