α

SAGE

文字の大きさ
上 下
6 / 22
序章

pt6

しおりを挟む
「お疲れ様でーす」
「はいお疲れチャーン」

店長と挨拶を交わすと俺はさっさと家に向けて走り出した。ビリーにまたがってね。
ちょっと小腹が減ったからラーメンとか食べたい気分だけど、今日はそうも言ってられない。
なぜならこの後、我が家にZOZOからお届けものがくるからだ。
俺がいないとスニーカーが受け取れない。
ドライバーさんも激おこ必至だ。

俺の気持ちに呼応するようにビリーは速度をあげていく。
俺がペダルを漕いでるから当たり前だと思うかもしれないが、そういう当たり前から見直して行くことが大事なんじゃないかな?どうかな?うーん!

すっかり空は暗くなっている。
雲もしんなりしてる。空気もひんやりしてる。
うーん!清々しい帰り道って感じだ!
最近では自転車に乗りながら音楽を聴いちゃいけない風潮だから、鼻歌で補完するのが常識だ。
歌唱力アップも期待できる!
携帯の電源エコにもつながる!
何事も前向きに生きていきましょう!えーだいっ!

そうこうしているうちにあっという間に家に着いた。
俺は駐輪場にビリーを置き去りにし、さっさと家に入った。(俺とビリーはそんな関係だ)
時計をチェックするとちょうど後30分ぐらいでドライバーさんがやってくるはずだ。

俺はその前にシャワーを浴びてさっぱりすることにした。
鏡の前に立つ。
・・・。
すっかり忘れてたけど。。。
俺の前髪、やっぱ変じゃん!
どうなってんだよ!
ぼやけるって何だよ!
科学的根拠に基づいたイレギュラーであってくれないと俺も変に緊張してくるんだよ!
なになに、もしかしてあれですか?
「これならフォトショでわざわざぼかし加工する必要ありませんよー」的なあれですか?
まて、その前にあれが何なのかわからない!

もういい。
俺は自分の前髪についてこれ以上気を回すことが無駄であることを知った。
宇宙のどこかで超絶巨大な惑星(地球の何万倍のサイズ)がいきなり爆発して、超絶空間が生まれて、ブラックホールができちゃって、太陽系ごと飲み込まれてしまうんじゃないか、今すぐ。
ってな感じで一分一秒を不安MAXで過ごすことくらい無駄であることを知った。

風呂から出るとスッキリした。
冷蔵庫にあったコーラをグイッと飲んで、プハーってした後、座り込んでドライバーさんがやってくるのを待った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました

フルーツパフェ
大衆娯楽
 とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。  曰く、全校生徒はパンツを履くこと。  生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?  史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。

結構な性欲で

ヘロディア
恋愛
美人の二十代の人妻である会社の先輩の一晩を独占することになった主人公。 執拗に責めまくるのであった。 彼女の喘ぎ声は官能的で…

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

[恥辱]りみの強制おむつ生活

rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。 保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。

処理中です...