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不思議な女の子
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「アンノージュ様、大丈夫ですか??このベルデルリーが全力で補佐しますから」
「とても嫌な気分になったらすぐに言うのですよ」
…なぜかベルデルリーとエルディーヌに心配されたのですけれど…。
ベルデルリーはわたくしのお友達、髪の色が紫色で前髪はセンター分けされ、髪を肩まで伸ばしています。
エルディーヌは、前髪がパッツンになっていて、後ろ髪はお団子になっています。
二人とも上位領地の王の娘です。
わたくしと仲良くしてくださるのは嬉しいのですけれど、やはりわたくしでいいのかと思ってしまう時があります。
「ありがとうございます…けれどわたくしは大丈夫です」
けれど二人とも悲しそうに「無理はしないでくださいね」と言ってくれました。
…さてこれから何をしましょうか…。
今日は女神の日という、お休みの日ということで、適当に貴族街で歩きに行っても良いのではないかと思いました。
「メリア、馬車の準備を」
「はい。承りました」
そして馬車に乗って貴族街で少し歩いて行くと…
「あーーーー!もーやだ!」
貴族街では全然聞かない叫び声、貴族はそんなに汚く叫ぶものではありません。
…無礼な人は誰かしら?
そう思いながら叫んだ人の声の方向を辿りました。
…まぁ…なんて美しいお顔…。
とても顔立ちが整った、女の子です。わたくしと同じくらいなのでしょう。
青い瞳に、銀髪の髪…。
それはとても美しかったのですが…、今とっているポーズ…そして表情が貴族の常識を分かってないことを物語ります。
ずっと見ていましたがやっとわたくしの視線に気付きました。
「え!?アンノージュ様だぁ!」
「わたくしの名を知っているのですか?何故…?」
「それはですね、オトメゲー…あ、えっとーゆ、有名だったから知ってるというか…」
胸を張り、自慢するかのように言っていたはずなのに急に手で口を覆い慌てながらごにょごにょと言っています。
…有名?わたくしは公爵家の血を引いていますが、そんな有名ではないはずです…。
「あの…とりあえずあなたのお名前はなんでしょうか?」
出来るだけ穏やかに優しく話すと良いと躾けられています。
チラッとその子を見てみると不思議そうな顔でわたくしの顔を覗いてきます。
…名乗れないのかしら…
「あ、まぁ…名乗れないのでしたら無理に言わなくても…」
「あ!わたくしはレスヴィオーネです。どうぞよろしくお願いします」
自分の名前を思い出したかのような反応だ。一体どういう女の子か、少し興味を持った、
…けれど…
最後の挨拶はなんでしょう頭を下げて、挨拶をしています…。
普通はスカートを両手で少し上げながら屈んで挨拶をします。
そして挨拶がもう全然違います。「運命の女神レディビアのお陰でわたくし達は巡り合うことができました、これから仲良く、よろしくお願いします」なのです。わたくしも言えなかったですが少し常識から少しではなく大幅にかけ離れていると思います。
「よ、よろしくお願いしますとは…なんでしょうか…」
「あ!えっとこれは日本、ではなくわたくしの故郷の挨拶でございまして…」
…なるほど他の国にも挨拶の仕方が色々あるわけですか。
でも何故この子はここにいるのでしょう。
「あのここでは挨拶は……」
挨拶のことを教えてあげました。もしこの子が世間に出る時あの挨拶の場合、不思議に思われ、この子に危険が迫るかもしれません。
「そして、あなた学校とかは行っているのですか?」
「あ!はい!明日行く予定でして…!華麗学園です!」
元気よく満面の笑顔で笑っています。
けれどわたくしは一瞬狼狽してしまいました。
…あの子が華麗学園の生徒ですって!?
「あ、あの!実は優秀とかではなくて、実は神々にそうさせるように言われたのです」
わたくしの思っていたことを手に取っているかのように答えてくれました。が、それは関係ないです。神々ですって!?
「か、神々とは…?」
「実はわたくし神々に会ったことがあるのです!」
「神々に会う…ですか!?それはで、きな…」
驚きすぎて目眩がしてきました。意識もどんどん薄れていきます。
…無理…倒れそう…。
「とても嫌な気分になったらすぐに言うのですよ」
…なぜかベルデルリーとエルディーヌに心配されたのですけれど…。
ベルデルリーはわたくしのお友達、髪の色が紫色で前髪はセンター分けされ、髪を肩まで伸ばしています。
エルディーヌは、前髪がパッツンになっていて、後ろ髪はお団子になっています。
二人とも上位領地の王の娘です。
わたくしと仲良くしてくださるのは嬉しいのですけれど、やはりわたくしでいいのかと思ってしまう時があります。
「ありがとうございます…けれどわたくしは大丈夫です」
けれど二人とも悲しそうに「無理はしないでくださいね」と言ってくれました。
…さてこれから何をしましょうか…。
今日は女神の日という、お休みの日ということで、適当に貴族街で歩きに行っても良いのではないかと思いました。
「メリア、馬車の準備を」
「はい。承りました」
そして馬車に乗って貴族街で少し歩いて行くと…
「あーーーー!もーやだ!」
貴族街では全然聞かない叫び声、貴族はそんなに汚く叫ぶものではありません。
…無礼な人は誰かしら?
そう思いながら叫んだ人の声の方向を辿りました。
…まぁ…なんて美しいお顔…。
とても顔立ちが整った、女の子です。わたくしと同じくらいなのでしょう。
青い瞳に、銀髪の髪…。
それはとても美しかったのですが…、今とっているポーズ…そして表情が貴族の常識を分かってないことを物語ります。
ずっと見ていましたがやっとわたくしの視線に気付きました。
「え!?アンノージュ様だぁ!」
「わたくしの名を知っているのですか?何故…?」
「それはですね、オトメゲー…あ、えっとーゆ、有名だったから知ってるというか…」
胸を張り、自慢するかのように言っていたはずなのに急に手で口を覆い慌てながらごにょごにょと言っています。
…有名?わたくしは公爵家の血を引いていますが、そんな有名ではないはずです…。
「あの…とりあえずあなたのお名前はなんでしょうか?」
出来るだけ穏やかに優しく話すと良いと躾けられています。
チラッとその子を見てみると不思議そうな顔でわたくしの顔を覗いてきます。
…名乗れないのかしら…
「あ、まぁ…名乗れないのでしたら無理に言わなくても…」
「あ!わたくしはレスヴィオーネです。どうぞよろしくお願いします」
自分の名前を思い出したかのような反応だ。一体どういう女の子か、少し興味を持った、
…けれど…
最後の挨拶はなんでしょう頭を下げて、挨拶をしています…。
普通はスカートを両手で少し上げながら屈んで挨拶をします。
そして挨拶がもう全然違います。「運命の女神レディビアのお陰でわたくし達は巡り合うことができました、これから仲良く、よろしくお願いします」なのです。わたくしも言えなかったですが少し常識から少しではなく大幅にかけ離れていると思います。
「よ、よろしくお願いしますとは…なんでしょうか…」
「あ!えっとこれは日本、ではなくわたくしの故郷の挨拶でございまして…」
…なるほど他の国にも挨拶の仕方が色々あるわけですか。
でも何故この子はここにいるのでしょう。
「あのここでは挨拶は……」
挨拶のことを教えてあげました。もしこの子が世間に出る時あの挨拶の場合、不思議に思われ、この子に危険が迫るかもしれません。
「そして、あなた学校とかは行っているのですか?」
「あ!はい!明日行く予定でして…!華麗学園です!」
元気よく満面の笑顔で笑っています。
けれどわたくしは一瞬狼狽してしまいました。
…あの子が華麗学園の生徒ですって!?
「あ、あの!実は優秀とかではなくて、実は神々にそうさせるように言われたのです」
わたくしの思っていたことを手に取っているかのように答えてくれました。が、それは関係ないです。神々ですって!?
「か、神々とは…?」
「実はわたくし神々に会ったことがあるのです!」
「神々に会う…ですか!?それはで、きな…」
驚きすぎて目眩がしてきました。意識もどんどん薄れていきます。
…無理…倒れそう…。
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