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変態狼の妄想爆発短編ショー!!!
2.先輩と後輩
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低く優しげだがどこか鋭さを持った声が俺の心を透けさせたように感じた。…先輩は、湊先輩は分かっていたの…かな?こんな気持ち悪い俺の心を汲み取っても、それでも俺のことを思って練習に付き合ってくれていたのだろうか?
…そんなことを分かってしまったら恥ずかしいを通り越して申し訳なくなる。…だって、先輩はこんな気持ちの悪い俺を見ても、分かっていても、気持悪るがらずに居てくれてたんだ。…でも、だったら俺は…どうすれば良いのだろうか?
「聞いてんの?……俺のこと、好きなんじゃないの?」
「そ…それは!…あの。……その。」
「否定しないんだったら好きなんじゃないの?だったら」
すると先輩は思いがけないような言葉を口にするのだ。
…俺を”抱いて”見せれば?
「……っへ?」
初めて聞く用語に俺は激しく戸惑う。本当は謝罪をしようとしていたのに。…こんな不釣り合いで下心のある気持ちを持ってしまってすみませんでした!…と。謝罪をすれば、反省をした態度を取れば、また憧れで大好きな湊先輩との日々が送れると軽んじて思っていたのにと。そんな先輩からの何故か抱いてみせろと言う命令に俺は不思議で堪らない。俺だって馬鹿じゃない。……つまり、こういうことじゃないか。
俺は押し倒されている先輩に抱き着くようにして両手を背中に回した。…ただそれだけである。だって”抱く”ってそういう意味でしょ?
俺達の間に沈黙が続いた。果てしなく続いたと思ったのだが、今度は抱きつかれている湊先輩に声を掛けられる。
「……なぁ?澪?」
「……はい。」
「俺は抱いてみせろって言ったんだけど?これじゃあ動けねぇじゃん?……ただ、抱き合ってるだけじゃん?」
……先輩は何を言っているのだろうか?
「”抱く”ってハグすることじゃないですか。それとも…何か深い意味でもあったんですか?」
すると背中越しから先輩が小刻みに震え始めてしまった。
…もしかして気持ち悪かった!??やっぱり男同士だから、気持ち悪くなったのだろうか!
俺はすぐに先輩から離して顔を見上げた。……やはりそうだ。先輩の目尻に涙が!!!…あれ?でも口角が吊り上がっていないか?しかも…笑ってる!??なんで???…どうして!!??
「っっふふ!!あっはははっ!!!はぁ~…笑うの堪えるの必死だったわ~。……なぁ、澪?」
「なっ…。なんですか一体?…俺が気持ち悪いことしたから吐きそうになったって言ったって俺は謝ることしか…」
「ばぁーか。違うって。…ただお前が果てしなく純粋すぎることが分かっただけ。…いや。澪はもしかしたら純粋無垢だから”天使”かもしれないな~?」
…?天使???先輩は何を言っているのか俺は全く持って分からない。先輩が俺のせいでおかしくなってしまったのだろうか?…まぁ、果てしなくカッコいいから、そんなキザッたらしいくさい台詞も似合ってしまうのが困り者なのだが。…あれ?俺もおかしいのか?
そんな俺の堂々巡りの考えに先輩は何かを閃いてから顔を近づけて笑みを零すのだ。キラキラした眩しい笑顔…俺が先輩を、湊先輩を好きになってしまったキッカケの笑顔で。
「良い事考えた。…俺が抱くっていう本当の意味を教えてやる。…その代わり。」
「???その代わりってどういう」
意味??って言おうとして俺は言葉が出なかった。理由は簡単だ。…俺の唇に大好きな、カッコよくてキラキラしていて俺にとって憧れの存在の先輩に…キスをされたのだ。
…キスってこんなにふわふわするんだ。……何も考えられなかった。
「なにその鳩が豆鉄砲食らったような目してんの?…可愛いなぁ~?澪君は?」
悪戯に先輩が微笑んだかと思えば初めてのキスで動けないでいる俺にまたキスをしてきた。…でも今度は違うキス。俺の動いていない舌を吸って、歯列をなぞって確かめるようなキスだ。初めての感覚に、なんだか咽てしまった。なにがなんだか俺は分からないでいる。抱くという言葉を聞かされて、抱いてみせれば天使だとよく分からない事を言われ、挙句の果てにはキスをされた。…夢のようだが現実であることにも驚く。俺の今の態度に先輩はどう思ってしまったのだろう?激しく咳き込んでしまう自身の胸を抑えながらそれでも俺は先輩に向けて謝罪をした。…もしかしたら先輩はからかっているのかもしれないと思ったから。
「ゴホッッ!…ごめんなさい!先輩!俺、こんなの初めてで…でも。先輩は俺をからかっているんですよね?」
「…はっ?」
あれ?先輩が少し怒ってる?…なんで?からかっているんじゃないの?だから俺は先輩に確認するように言うのだ。
「俺がいけなかったんですよね?…俺が先輩のことを分かっていないのに、先輩のご厚意を無下にしたから。…だから先輩はそれで…。」
口がもごもごしてしまう。だって先輩が少し眉間に皺を寄せているんだから。…やっぱり、俺のことが気持ち悪くて…。
「そうだな。お前は俺のことを分かっちゃいない。…俺の神経を逆なでするのが上手みたいだな~?…澪?」
「ご…ごめんなさい!そういうつもりは…なくて。でも。気持ち悪いかな…って。」
「……気持ち悪い相手にキスするかっての。…お前、俺のことバカにしてる?」
「!!!?そんな風に思ってません!!!俺は先輩のことが大す…き」
!!!言ってしまった。…認めてしまった!先輩の目の前で。恥ずかしさで穴があったら入りたいぐらいだ。顔だって真っ赤なはずだ。だがそんな俺を見て何故か先輩はにっこりと笑ってから俺の腕を取って…今度は意地悪く微笑むのだ。何事かと思うのだが連れて行かれたのはシャワー室の前。呆然と立ち尽くす俺を見て先輩はわざとのように小声で囁きかける。
「気が変わった。…やっぱりお前に”抱く”って言う意味を教えてやる。…とりあえずユニフォーム脱げ。」
…はい?
俺は知らなかった。なぜならば俺はこれからの事を予期できなかったのだから。
…そんなことを分かってしまったら恥ずかしいを通り越して申し訳なくなる。…だって、先輩はこんな気持ちの悪い俺を見ても、分かっていても、気持悪るがらずに居てくれてたんだ。…でも、だったら俺は…どうすれば良いのだろうか?
「聞いてんの?……俺のこと、好きなんじゃないの?」
「そ…それは!…あの。……その。」
「否定しないんだったら好きなんじゃないの?だったら」
すると先輩は思いがけないような言葉を口にするのだ。
…俺を”抱いて”見せれば?
「……っへ?」
初めて聞く用語に俺は激しく戸惑う。本当は謝罪をしようとしていたのに。…こんな不釣り合いで下心のある気持ちを持ってしまってすみませんでした!…と。謝罪をすれば、反省をした態度を取れば、また憧れで大好きな湊先輩との日々が送れると軽んじて思っていたのにと。そんな先輩からの何故か抱いてみせろと言う命令に俺は不思議で堪らない。俺だって馬鹿じゃない。……つまり、こういうことじゃないか。
俺は押し倒されている先輩に抱き着くようにして両手を背中に回した。…ただそれだけである。だって”抱く”ってそういう意味でしょ?
俺達の間に沈黙が続いた。果てしなく続いたと思ったのだが、今度は抱きつかれている湊先輩に声を掛けられる。
「……なぁ?澪?」
「……はい。」
「俺は抱いてみせろって言ったんだけど?これじゃあ動けねぇじゃん?……ただ、抱き合ってるだけじゃん?」
……先輩は何を言っているのだろうか?
「”抱く”ってハグすることじゃないですか。それとも…何か深い意味でもあったんですか?」
すると背中越しから先輩が小刻みに震え始めてしまった。
…もしかして気持ち悪かった!??やっぱり男同士だから、気持ち悪くなったのだろうか!
俺はすぐに先輩から離して顔を見上げた。……やはりそうだ。先輩の目尻に涙が!!!…あれ?でも口角が吊り上がっていないか?しかも…笑ってる!??なんで???…どうして!!??
「っっふふ!!あっはははっ!!!はぁ~…笑うの堪えるの必死だったわ~。……なぁ、澪?」
「なっ…。なんですか一体?…俺が気持ち悪いことしたから吐きそうになったって言ったって俺は謝ることしか…」
「ばぁーか。違うって。…ただお前が果てしなく純粋すぎることが分かっただけ。…いや。澪はもしかしたら純粋無垢だから”天使”かもしれないな~?」
…?天使???先輩は何を言っているのか俺は全く持って分からない。先輩が俺のせいでおかしくなってしまったのだろうか?…まぁ、果てしなくカッコいいから、そんなキザッたらしいくさい台詞も似合ってしまうのが困り者なのだが。…あれ?俺もおかしいのか?
そんな俺の堂々巡りの考えに先輩は何かを閃いてから顔を近づけて笑みを零すのだ。キラキラした眩しい笑顔…俺が先輩を、湊先輩を好きになってしまったキッカケの笑顔で。
「良い事考えた。…俺が抱くっていう本当の意味を教えてやる。…その代わり。」
「???その代わりってどういう」
意味??って言おうとして俺は言葉が出なかった。理由は簡単だ。…俺の唇に大好きな、カッコよくてキラキラしていて俺にとって憧れの存在の先輩に…キスをされたのだ。
…キスってこんなにふわふわするんだ。……何も考えられなかった。
「なにその鳩が豆鉄砲食らったような目してんの?…可愛いなぁ~?澪君は?」
悪戯に先輩が微笑んだかと思えば初めてのキスで動けないでいる俺にまたキスをしてきた。…でも今度は違うキス。俺の動いていない舌を吸って、歯列をなぞって確かめるようなキスだ。初めての感覚に、なんだか咽てしまった。なにがなんだか俺は分からないでいる。抱くという言葉を聞かされて、抱いてみせれば天使だとよく分からない事を言われ、挙句の果てにはキスをされた。…夢のようだが現実であることにも驚く。俺の今の態度に先輩はどう思ってしまったのだろう?激しく咳き込んでしまう自身の胸を抑えながらそれでも俺は先輩に向けて謝罪をした。…もしかしたら先輩はからかっているのかもしれないと思ったから。
「ゴホッッ!…ごめんなさい!先輩!俺、こんなの初めてで…でも。先輩は俺をからかっているんですよね?」
「…はっ?」
あれ?先輩が少し怒ってる?…なんで?からかっているんじゃないの?だから俺は先輩に確認するように言うのだ。
「俺がいけなかったんですよね?…俺が先輩のことを分かっていないのに、先輩のご厚意を無下にしたから。…だから先輩はそれで…。」
口がもごもごしてしまう。だって先輩が少し眉間に皺を寄せているんだから。…やっぱり、俺のことが気持ち悪くて…。
「そうだな。お前は俺のことを分かっちゃいない。…俺の神経を逆なでするのが上手みたいだな~?…澪?」
「ご…ごめんなさい!そういうつもりは…なくて。でも。気持ち悪いかな…って。」
「……気持ち悪い相手にキスするかっての。…お前、俺のことバカにしてる?」
「!!!?そんな風に思ってません!!!俺は先輩のことが大す…き」
!!!言ってしまった。…認めてしまった!先輩の目の前で。恥ずかしさで穴があったら入りたいぐらいだ。顔だって真っ赤なはずだ。だがそんな俺を見て何故か先輩はにっこりと笑ってから俺の腕を取って…今度は意地悪く微笑むのだ。何事かと思うのだが連れて行かれたのはシャワー室の前。呆然と立ち尽くす俺を見て先輩はわざとのように小声で囁きかける。
「気が変わった。…やっぱりお前に”抱く”って言う意味を教えてやる。…とりあえずユニフォーム脱げ。」
…はい?
俺は知らなかった。なぜならば俺はこれからの事を予期できなかったのだから。
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