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僕の生きている意味。

変えて下さい。【3】

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飼育員でもあり接客を請け負っているマナではあるが今日ほど興奮したことは無い。

『あの美しい虎の獣人を見せてくれないかね?』

『…へっ?』

『娘が欲しいと言って聞かなくてね。だから奮発して買おうかと…ね。』

失礼ではあるがロボットに娘なんているのかと疑問に思うマナではあるがさておき、あの最低クズ獣人のアリッストに興味を持ってくれたのは驚きと共に嬉しさが募る。

(これでうまくいけば…!あの獣人とのセクハラ…いや!最悪な日々から抜けられる!!!)

タキシードを着て気合いを入れているマナは息込んでロボットへの接客を試みた。

普段のだらしない格好からスーツを無理やり着せられてアリッストは苛立っているもののその表情はとても美麗であり、また服からでも分かる美しい肉体美にロボットは感嘆する。

「ふむふむ。…確かに美しい。これなら娘も喜びそうだ。」

購入を検討している客のロボットにマナは珍しくアリッストを褒め称える。

「そりゃあこの獣人はこの中ではNo.1の獣人ですし、見てもらえれば分かりますがとても美しいですしね!年頃の娘であればこんな素敵な獣人が居たら喜ぶと思います!絶対!」

「おっ?なんか今日は妙に褒めるな~。クズ?」

「!!!っし!」

クズ発言にマナは口元を人差し指で当てるもののその発言はロボットは見逃さなかったらしい。人間のように顔を訝しむような表情をすればマナは誤魔化すようにして笑った。

「ははは…。僕にだけは懐かないだけなんですよ~。でも娘さんにはきっと懐いて」

「…5億リットル。それなら飼われてやっても良い。」

「「はい?」」

マナとロボットの顔が強張ってしまった。ちなみにリットルとはこの世界の貨幣の単位で”リットル=L”である。水などに使われる単位であるがこの世界ではガソリンも水も超貴重であるので5億リットルを日本円で換算してみれば…とんでもないお金だ。
本来であれば高くはあるものの1億リットルだと言っていたアリッストにマナは呑気に欠伸をしている彼に耳打ちする。

「ちょっと!なんで勝手に!…しかも5倍に値段を上げるんですか!?これじゃあ買うわけないですし…!」

小声で話すマナにアリッストは値段に驚いて硬直しているロボットに向けて言い放った。

「まあそんなわけで買えないんだったらこっから去れ。…あっ。クズ。お前はこのロボット様を見送ってからこっちに来い。…そうしねぇと、てめぇが俺のおもちゃ、にく」

「さぁっ次に行きましょう!こんな奴、放って置いて!他のを見てみましょうね!!?」

頭がフリーズしているロボットをマナが強制的にかつ丁重に連れ出すのであった。


ロボットは結局うさぎの獣人を購入することが決定し手続きを取ってから見送った。そして言われた通りにアリッストの部屋へと向かえば彼は待ち構えていたかのようにソファーでくつろいでいる。マナが訪ねて来たのが分かると彼は笑いながら手招きをして言い放つ。

「いや~。まさか今日はクズに褒められるとはなぁ~?…いつもは喘いでよがってばっかりのお前に…な?」

手招きをされたかと思えばアリッストが居るソファへ押し倒されてしまったマナに彼は意地悪く笑う。意味の分からないといったマナに彼は囁くのだ。

「今日は仕方ねぇから優しくしてやんよ?…クズ?」

「だから!僕は愛美だって…んぅっ!」

今まで味わったことの無い深い口づけにマナは驚きと共に抵抗をしようと試みるが余りにもキスが上手すぎて抵抗が出来ずにいる。抵抗をしようとしても身体が痺れたような、電撃が走ったような感覚がして動けないのだ。

-プチュゥ。クチュゥ。…チュゥ。

「んぅ…、ふぅん…。」

唇がやっと離れたかと思えば息を忘れるほど深いキスをしていたのでマナは大きく深呼吸をして酸素を取り込む。涙目でぐちゃぐちゃになったマナの顔にアリッストは笑うが、激しいキスでマナが掛けている眼鏡がずれていた。何となく眼鏡を外してみれば今まで気づかなかった大きな丸い黒い瞳がそこにあった。
涙で潤された黒い瞳に透き通った肌にすじの通った鼻、そして薄い唇にアリッストは興奮を覚える。

「ふぅん…?お前やっぱり美味そうな顔してたんだな~?こっちもだけど?」

「!!?あぅっ!!?」

マナの局部をズボン越しに触れば勃起していることが分かるので彼は恥ずかしそうにする。その反応に気を良くしたアリッストは彼のネクタイを緩めては地面へと投げ捨て、ボタンを外しながらマナの大きな瞳をベロリと舐める。ザラザラとしたアリッストの舌に少しの興奮と同時に現れる恐怖にマナはおかしくなりそうであった。そんな彼にアリッストはあえてマナの局部には触れずに自分の指に唾液を絡ませて後ろを抜き差ししていく。熱くてきつい後孔を弄ってくるアリッストにマナは喘ぐことしかできない。

「ひぃぁっあ!!!あぁぅ…。いつも…しない…のに?なんでぇ?」

「ほぉ~?お前は痛い方が好きなのか?クズ?」

「そんなわけ…ないじゃない…ですか!あぅっ!!?」

-グチュリ。ヌポん。

指が抜けたかと思えば今度はアリッストはいつものように自身の長くて太い自身を見せつける。肌と同じ色黒だが大きくて長い、そして棘のある局部には毎度のことながらマナは恐れてしまう。慄いて(おののいて)身を引こうとするマナに距離を詰めて一気に挿入をする。普段よりは痛みは緩和されているが異物感と窮屈さに苦しむマナにアリッストは吐き出すように言い放つ。


「気に入ったぜ?…お前は俺の、一生のおもちゃ…だ!」

「!!!?!そんな…の、嫌に決まって」

「いや?嫌でも、俺が生きてる限り…俺のおもちゃだ。…クズ?」

アリッストが達したのと同時に額にキスをされたマナはこの時の彼の言葉の意味を分かっていなかった。


「えっ!!!??僕が…アリッストさんの専門の…飼育員?」

「うん。そう。あの子がそうして欲しいって言ってきてね~?…そうしないと死んでやるって言うもんだからさ~?」

主任のリアラが溜息を吐いているが溜息を吐きたいのはこちらである。意味の分からないといった様子のマナは異論を唱えようとすればリアラは言い放つ。

「でもその代わりに、君の給料も上げておくし~?いいでしょ?…社宅も安くしておくし!っね?」

「でも!それでも!!!」

「ロボット様の文献にされるよりはいいよね???」

有無を言わせないような主任の態度にマナは溜息を押し殺し承諾をするが内心ではこのように思っていた。

(神様…。どうして僕だけ不憫なんですか…?)

空の彼方に居る神をマナは呪うことしか出来なかった。
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