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"狼"の質疑応答
【閑話休題】不幸ヤンキー、”狼”に打ち明ける。
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とある金曜日。今日はバイトが無かったので幸はまたピンチヒッターとして哉太のマンションを訪れ、汚部屋を綺麗にし、今は夕飯を作っていた。甲斐甲斐しく働く恋人に哉太は礼はするものの自分はソファにて寝転がっている。
「…あんたは小説や非常勤の先生として働く以外はしないのか?…まっ良いけどっさ。」
「え~先生として~?俺、あんまり年下に興味ないし~?」
寝転びながら欠伸(あくび)をする哉太に幸は溜息を吐いて疑問を述べる。
「俺の場合はどうなんだ?」
「花ちゃんは特別?かな。」
「…あっそ。」
そんなことを言いながら調理をしていけば突然哉太が思い出したように言い放つ。
「あっ!思い出したよ!!!…花ちゃん、進路どうすんの?決まってないって言ってたじゃん!」
「…あ。」
手を止めて考える幸ではあったが彼は意外な言葉を口にしたのだ。
「英語とかなら難しい文章では無ければ話せるけど…。でもそしたら中国語とかも入るのか?…結構中途半端だけど…。」
「えっ!?英語に中国語?…花ちゃん、料理が出来る筋肉チンパンジー以外で特技あったの!?」
さらりとひどい言葉を吐く哉太に幸は簡単ではあるが発音がばっちりの英語で返した。
「Now.I‘m cooking for Kanata.Kanata is famous Novelist but he is very very lazy.(今、哉太さんの為に料理を作ってる。哉太さんは有名な小説家だけどすんごい怠けてる。)」
「…ねぇ。今さらりとバカにしたよね?発音が滑らかすぎてよく分かんなかったけど。」
「さっきの仕返しだっつ~の。」
そのまま夕飯を作る幸に今度は哉太が興味本位で尋ねてきた。
「じゃあさ!中国語で”恋人がいる。”ってなんて言うの?中国語の発音はムズイから聞けるか分からないけど!」
嬉々として問い掛ける哉太に幸は少し顔を赤くして考えてからこのように答えた。
「我有一个爱人 (恋人がいる。)かな?俺も発音は怪しいから、あとで調べてくれ。…まぁなに言ってんのか分からないかもだけど…。はい。そんなこんなで夕飯出来たぞ~。」
テーブルに置かれたのは唐揚げにポテトサラダに味噌汁とご飯であった。英語圏でも中国圏でもなく日本の和食に重点を置いてい幸の夕飯に哉太は少し笑う。しかしとても美味しそうだ。
「谢谢 (ありがとう。)」
拙い発音で礼を言う哉太に幸は軽く笑う。席に着いて食べ始めながら哉太はとあることを疑問に思うのだ。
「というか英語もそうだけど、なんで中国語も出来んの?」
すると幸は味噌汁を一口飲んでから思い出したようにこのように答える。
「俺のばあさんが中華系の日本人で、じいさんがよく英語圏の仕事をしていたから、難しい言葉は覚えては無いけど発音とかはな~。たま~にじいさんと英語圏に行ってたし。」
「えっ!???マジかよ!!!」
少々驚き気味の哉太に笑いながら幸は彼の頬に付いている米粒を指さした。
「その前に、ほっぺに米ついてるからちゃんと取れ。右側に付いてる。」
「え~!花ちゃん取ってよ~。」
「…子供か。あんたは。…まったく。」
哉太に近づき米粒を取れば彼は礼の代わりにとある言葉を幸に向ける。
「…ウァーアイニー。」
「!!!?」
驚いて顔を真っ赤にする幸に哉太は微笑んでからとある約束事を口にした。
「今度、国際系の大学のオープンキャンパスにでも行ってみようか~。いいね~!小説のネタにもつながるし!…幸とのデートにもなるし!決定!小説がんばんぞ~!」
「……あんた、さっきの言葉、どこで知った?」
顔を赤くしてご飯を口にする幸に哉太は悪戯な笑みをした。
「え~?…ナイショ。でもちゃんと使ったのは幸にだけだから。」
幸は自分の真っ赤な顔を隠すようにうつむくのであった。
-我爱你 ウォーアイニー -
あなたを愛しています。
「…あんたは小説や非常勤の先生として働く以外はしないのか?…まっ良いけどっさ。」
「え~先生として~?俺、あんまり年下に興味ないし~?」
寝転びながら欠伸(あくび)をする哉太に幸は溜息を吐いて疑問を述べる。
「俺の場合はどうなんだ?」
「花ちゃんは特別?かな。」
「…あっそ。」
そんなことを言いながら調理をしていけば突然哉太が思い出したように言い放つ。
「あっ!思い出したよ!!!…花ちゃん、進路どうすんの?決まってないって言ってたじゃん!」
「…あ。」
手を止めて考える幸ではあったが彼は意外な言葉を口にしたのだ。
「英語とかなら難しい文章では無ければ話せるけど…。でもそしたら中国語とかも入るのか?…結構中途半端だけど…。」
「えっ!?英語に中国語?…花ちゃん、料理が出来る筋肉チンパンジー以外で特技あったの!?」
さらりとひどい言葉を吐く哉太に幸は簡単ではあるが発音がばっちりの英語で返した。
「Now.I‘m cooking for Kanata.Kanata is famous Novelist but he is very very lazy.(今、哉太さんの為に料理を作ってる。哉太さんは有名な小説家だけどすんごい怠けてる。)」
「…ねぇ。今さらりとバカにしたよね?発音が滑らかすぎてよく分かんなかったけど。」
「さっきの仕返しだっつ~の。」
そのまま夕飯を作る幸に今度は哉太が興味本位で尋ねてきた。
「じゃあさ!中国語で”恋人がいる。”ってなんて言うの?中国語の発音はムズイから聞けるか分からないけど!」
嬉々として問い掛ける哉太に幸は少し顔を赤くして考えてからこのように答えた。
「我有一个爱人 (恋人がいる。)かな?俺も発音は怪しいから、あとで調べてくれ。…まぁなに言ってんのか分からないかもだけど…。はい。そんなこんなで夕飯出来たぞ~。」
テーブルに置かれたのは唐揚げにポテトサラダに味噌汁とご飯であった。英語圏でも中国圏でもなく日本の和食に重点を置いてい幸の夕飯に哉太は少し笑う。しかしとても美味しそうだ。
「谢谢 (ありがとう。)」
拙い発音で礼を言う哉太に幸は軽く笑う。席に着いて食べ始めながら哉太はとあることを疑問に思うのだ。
「というか英語もそうだけど、なんで中国語も出来んの?」
すると幸は味噌汁を一口飲んでから思い出したようにこのように答える。
「俺のばあさんが中華系の日本人で、じいさんがよく英語圏の仕事をしていたから、難しい言葉は覚えては無いけど発音とかはな~。たま~にじいさんと英語圏に行ってたし。」
「えっ!???マジかよ!!!」
少々驚き気味の哉太に笑いながら幸は彼の頬に付いている米粒を指さした。
「その前に、ほっぺに米ついてるからちゃんと取れ。右側に付いてる。」
「え~!花ちゃん取ってよ~。」
「…子供か。あんたは。…まったく。」
哉太に近づき米粒を取れば彼は礼の代わりにとある言葉を幸に向ける。
「…ウァーアイニー。」
「!!!?」
驚いて顔を真っ赤にする幸に哉太は微笑んでからとある約束事を口にした。
「今度、国際系の大学のオープンキャンパスにでも行ってみようか~。いいね~!小説のネタにもつながるし!…幸とのデートにもなるし!決定!小説がんばんぞ~!」
「……あんた、さっきの言葉、どこで知った?」
顔を赤くしてご飯を口にする幸に哉太は悪戯な笑みをした。
「え~?…ナイショ。でもちゃんと使ったのは幸にだけだから。」
幸は自分の真っ赤な顔を隠すようにうつむくのであった。
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