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”狼”の存在意義

不幸ヤンキー、”狼”とすれ違う。【2】

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後ろを振り向けば哉太が驚いた表情を見せていた。哉太の存在にも気づかずにいた幸であったが、自身にとっては事故であれこのような場面を見られてしまってどこか心に焦りを感じてしまう。そんな彼に哉太は愕然とした表情を見せたかと思えば彼は静かに手を一回叩いた。そして自身の能力である磁石の力をコントロールしてあやめに近づき、彼の頬を思いっきり殴りつけたのだ。またあやめと密着する手前で能力を解除して今度は反発させて距離を取ってから右手を捻るような動作をして空気中の電子を集結させてチェンソーのような武器を作り出していく。幸でも分かるほど顔を強張らせチェンソーを唸らせた姿に幸は内心では恐怖を感じた。
そんな彼にあやめは殴られたのにも関わらず再び微笑んでから言い放つ。
「やっぱり一番”一匹狼”に近い奴に喧嘩を吹っ掛けるにはまだ時間がかかるんだな…。反省したぜ。」
頬を擦る(さする)あやめに哉太は冷酷な言葉を紡ぐ。
「反省する気あるなら死んでくれる?人のモンに手ェ出しておいて許されるとでも思ってんの?」
「それは無理な相談だぜ?…俺はホヅミって奴から言われてるから。…”一匹狼”にならないと殺すってな。」
にこやかに笑うあやめと臨戦態勢をとる哉太に幸は緊張感を感じるが緊迫した空気を破るようにあやめは深い溜息を吐く。
「な~んか俺が思ってたあんたのイメージとは違うけど…。いいや!これにて失礼するぜ?…またな。赤髪のヒト。…あんたの唇美味かったよ。」
「!!!!てめぇ…。」
電子を帯びたチェンソーを向けて威嚇する哉太と呆然と立ち尽くす幸にあやめは手を振って言い放つ。
「じゃあな。」
再び笑みを見せてから目に見えぬほどの猛スピードであやめは逃げてしまった。その速さに驚く幸ではあるが哉太は舌打ちをしてから能力を解除し幸に駆け寄る。
「花ちゃん平気?なんなんだよアイツは…?」
哉太が触れようとすれば彼は伸びてきた哉太の手を引っぱたいていた。見事な破裂音とともに哉太は驚き手を擦りながら尋ねようとするが幸はそっぽを向いてから冷たく言い放つ。
「花…ちゃん?なんで…?」
「俺にさわんな。…あんたのこともう嫌いだから。…二度と俺の前に現れんな。」
哉太を突き飛ばしそそくさとバイトへと向かう幸に哉太は追い掛けようとして途中で止まってしまう。何かを考え込んでいるような素振りを見せる哉太に幸は俯きながら泣きそうな表情を浮かべる。
(…なんで追わねぇんだよ。…やっぱり遊びだったのかよ!!!!)
幸は自分の不幸に思ってしまう思考を停止させるように走り出すのであった。

四日後。現在、哉太からの連絡が途絶えてしまっている。
魂が抜き取られたような感覚を覚える幸は日差しが眩しい道中で考え込む。
(あの人から…哉太さんから連絡が無い。なんなんだろう…?遊ばれてたって分かっててもやっぱり自分の中で納得できないのかな…?…あの人が。…哉太さんが恋しい。)
暑さで思考が哉太の想いでしか綴れないなかで学校へと来てみればやけに校門付近で幸は騒がしさを感じた。何事かと幸は思いながら自身は隠れるようにして校門付近の電柱に隠れて様子を伺う。
(今、気分最悪なのに不良とかに絡まれたら…ぜってぇ面倒ごと起こしてフライやジュジュちゃんに迷惑かけるだろうからな…。シンチョーに行かないと…。)
身を隠して声がする方に目を向ければ赤髪の巨漢の男性が銀髪の青年に向かって何度も熱く訴えているところを銀髪でしかもひどく痩せている男性が止めにかかっている姿が見える。赤髪の男性は銀髪の青年に何かを言っている様子なので幸は耳を澄ませてみた。
「お前のことが好きなんだ!!!たとえ禁断の愛だとっ!!!俺は分かっていても!!!…君を愛してるんだ!!!」
「落ち着いて下さい!!!力也君!…早くお薬飲みましょう!ねっ?」
「俺は君のことを忘れられないんだ!!!…久遠君!!!」
「久遠…?」
今の言葉に幸が迫られている銀髪の青年を見ればフライが怪訝そうな表情をして口を閉ざしている。迷惑そうなフライを助ける為に幸は電柱から離れ彼の元へ行く。
「フライ?…なんかあったのか?」
「!!!さっちゃん!!!」
驚く様子のフライに力也と呼ばれた男性は舌打ちをしてひどく痩せた男性と共に逃げるように立ち去ってしまった。…赤髪の男の右腕には”狼”の入れ墨が入っていた。
立ち去った二人にフライは深い溜息を吐いてから幸に礼をする。
「さっちゃん来てくれて助かったよ~。ありがとね!」
「お…おう。…しかしなんだアイツら?お前の知り合い?」
するとフライは困ったような表情を浮かべた。
「まあ知り合いだね。…二人とも僕と同じでホヅミによって”狼”へと変えさせられた人たちだから。」
「!!!?そう…なのか?」
幸の発言にフライが深く頷けば彼は言葉を続ける。
「あの鬱陶しい赤髪を止めてくれたのが泉 透(いずみ とおる)さんって言ってホヅミによって作られた狼たちのケアをしてくれる医療関係のマネージャみたいな人なんだよ。そんで…今、言ったあの赤髪の巨漢の男は小柳 力也(こやなぎ りきや)って言って俺より後に狼にされたらしいけど…自分から志願してなったらしくてね~。まぁ結局、副作用で頭をおかしくさせて治療中って感じらしいよ~。」
「そうなんだ…な。なんかお前のこと好きな感じがしたけど…?」
するとフライは下を向いて迷惑を被るような表情を見せる。
「はた迷惑な話だよ。…僕の外見だけ見て女の子だと思ったみたいでさ。…ちょっと前までは異質で気持ち悪いって言ってた奴に言われても嬉しくないよね。」
吐き捨てるように言い放つフライに幸は彼に同情の念を向ける。そんな幸にフライは軽く微笑んでから溜息を吐いた。
「…男同士とだなんてキモイよね~?はあ~!可愛い彼女でも作れるようになりたいなぁ~!…ねっ?さっちゃん!」
悪気の無いフライの発言に幸の心がズキリと痛むが彼は気にせずにぎこちない笑みを浮かべる。
「あ…あぁ。そうだな。」
「立ち話もなんだし早く教室へ行こう~!ジュジュさんも待ってるだろうしさ!早く早く~!」
「おい!俺の背中を押すなっての!!!」
フライが幸の背中を押してからかうフライに幸は自分の心に入り込んでいる想い人を思い出さずにすんだ。

時刻は21時前。居酒屋のバイトが終わる頃合いであった。
次のバイトが来る前に下準備とゴミ出しをしてから着替えて幸は店長へと声掛けをする。
「お疲れ様でした~。そんじゃあ俺帰ります。」
「おう。お疲れ~って、あっ!ちょっと待て!花!」
事務作業をしていた店長に呼び止められ幸が不思議そうな顔をすれば店長は思い出すように言い放つ。
「昨日くらいに”先生”からな?お前がバイトへ来たら話したいことがあるから伝えてくれって言われてたんだよ。良かった~。思い出しておいて。」
頭を掻きながら言い放つ店長に幸は”先生”という言葉に冷や汗を掻いた。頭の中では分かってはいるが幸は確かめるように店長へ問い掛ける。
「あの…。その先生ってもしかして…場磁石さんのことですか?」
幸の疑問に店長は何かを考えてから思い出すようにして笑った。
「あ~…。確かそんな名前だったな!いや~。凄いよな~。先生は!物理の先生でもあるし小説の大先生なんだからさ~!」
「????小説?…どういうことっすか?それ?」
「えっ!???花は知らなかったのか??…なんで言わなかったんだろうな~?俺には分かんねぇけど…?」
「名前教えてくれませんか!!?」
血相を変えて言う幸にたじろぐが店長は答えた。
「”田中 皐月”っていう小説家だよ。ちょっと前にベストセラー本出したんだぞ~?…お前も先生と顔なじみなんだからちゃんとそういう知識は入れておかないとな~?」
「…田中 皐月。…あの恋愛小説の…?」
自分が呼んでいる小説家の名前が出て幸は驚く。…しかし偶然から転じたこの言葉で幸は哉太が隠していたもう一つの職業を知るのであった。

バイトが終わった帰り道、幸は考え込んでいる様子である。
(なんで哉太さん、俺には言ってくれなかったのかな…?…俺に言ったら俺がなんか悪いことに悪用するって思ったから言わなかった…とか。)
自分の中で自問自答して出した結果がネガティブな思考であることに幸は気づいていない。しかしたとえ違った答えであったとしても恐らく自分にとっては不利益な考えであろうというのを幸は容易く想像が出来てしまうほど彼は落ち込んでいた。
そんな落ち込んでいる幸は風俗街から一本離れた場所にある道路…哉太と初めて出会った場所を改めて見る。
「…ここで哉太さんと出会ったんだよな。…ワケ分かんなかったけど…カッコよかったな。哉太さん。」
そう一人で呟いていた時であった。
-パァンッ。
軽い調子の音が鳴り響いたかと思えば幸は引っ張られ誰かに抱き留められた。恐る恐る振り返れば暑いのに深い青色のカーディガンを羽織り、白のへそ出しタンクトップにレザーパンツ、そしてサングラスを掛けた黒髪の男性が笑みを浮かべていた。脇腹に見える大きない狼の存在に幸は驚いて目を見張る。
「あ…あんた。なんで…?」
「…俺のことカッコいいって思ってくれてたんだ~。お兄さんはそれが聞けて嬉しい。」
微笑む哉太に幸はその笑顔が恋しくて見ていたかったのだが、彼の悪い癖が出てしまう。抱き留めている哉太にそっぽを向いて哉太を見ずに幸は冷たい声で発する。
「なんで俺の前に現れたんだよ?会いたくねぇのに。」
「…それはこっちのセリフ。…なんで俺に顔を見せないの?嫌いになったの?」
優しく問い掛ける哉太に幸はこの前見た光景を思い出した。金髪のロングヘアの女性とホテル街へ向かう哉太の姿。そして初めて知った新事実。幸は裏切られたような騙されたような気分になる。
「…あんたこの前、女とホテル街に行ったところを俺は見たぞ。」
「…えっ。」
「それにあんた、物理講師の傍ら、いや、本職が小説家でしかも大センセーらしいじゃん。良いのかよ?そんな人が俺みたいな不良もどきと居てよ?」
「……。」
「黙ってねぇでさっさと言ったらどうなんだよ。…用がないなら早く俺を解放させろ。…俺はお前に騙されてイラついてんだ。」
怒気を孕ませて伝えれば哉太は何も言わずに幸をじっと見つめた。サングラスを掛けているせいで何を思っているのかは分からない。そんな彼を睨みつければ哉太はこのような言葉を幸に問い掛ける。
「つまり花ちゃんは俺が何も言わずに、小説を書いていることを言わなかったことや俺が女とホテルへ行ったことがムカついたから騙されたと思ってんの?…つまり、俺はいらないって?」
少し悲しげに話す哉太に心が痛むが幸は心を鬼にして大きく頷く。すると哉太は再び言葉を紡ぐ。
「じゃあ花ちゃんはジュジュちゃんって子にアタックするんだね。…俺を捨てて。」
「捨ててって、捨てたのも騙したのもあんたの方じゃ」
「俺にだって考えはある。それに騙したつもりもない。ただ…言いたくなかっただけ。」
そっぽを向く幸に向けて真正面から言い放つ哉太に心が動かされそうになるが幸の心は許さない。
「それでも俺はあんたに騙された。…あんたなんか嫌いだ!!!もう二度と見たくない。」
自分で言ってしまった発言を後悔してしまう前に立ち去ろうと哉太から離れようとするが能力のせいで離れられない。離れようともがく幸に哉太はもう一回手を叩いてから力を強め幸を抱き上げた。突然のことで何も分かっていない幸に哉太は耳元で囁くのだ。
「花ちゃんがそう言うならさ?…俺の最後の相手をしてよ?…もうこんな機会ないんだから…さ。」
そして哉太は動いてもがく幸を強く抱きしめてホテルへと向かった。

ホテルへと入室して哉太は素早く術を解いてから幸をベットへと押し倒し再度能力を発動させる。普段よりも強い磁力のせいで幸はまるで自分が磔(はりつけ)にされたような気がしてならない。そんな彼に哉太は上着を適当に脱いでサングラスを外してから身動きの取れない幸に近寄った。
「普段より動けないっしょ?…ちょっと今回は強めにしたからね~。」
「…てめぇ、こんなことして許されるとでも思ってんのかよ。有名人なんだろ?」
「別に俺はたとえ花ちゃんとのスクープが出ても知らん顔できるよ?…そのために変装してる…な~んて言ったら花ちゃん怒るよね?」
「……怒るに決まってんだろ変態狼。」
「それと同じだよ?…言わなかったのは。」
透明な赤い瞳がどこか寂しげに映る哉太に幸は問いかけようとするが彼は幸に深いキスをしてきたのだ。普段よりも淫らで深いキスに幸は翻弄されてしまう。
-ジュッぷぅ…。ジュぷぅ…。クチュゥ…。クチュり…。
深く長いキスに幸は酸欠になって意識がもうろうとすると突然痛みを感じた。哉太が絡ませていた幸の舌を噛んだのである。痛みで意識がはっきりした幸は抗議をしようとするが唇を人差し指で塞がれてしまう。そんな彼に哉太は普段よりも意地悪で少し悲しげな表情をした。
「俺のことが嫌いなら…俺のことを忘れないくらい俺の印をつけないと…ね。」
「…?はあ?なに言って…んぅぅ。」
再び深いキスをされたかと思えば哉太は幸が着ているポロシャツのボタンを片手で器用に外してたくしあげてぷっくりとした乳首を弄ぶ。いきなり乳首を弄られて感じてしまっている幸は口腔内の舌を動かせずにいた。そんな彼に哉太はキスを止めて唇同士を離れさせる。銀色に紡がれた糸はたくしあげた幸の色黒の肌にゆっくりと落とされた。
「これぐらいでへばっちゃダメでしょ?…今日で最後かもしれないのに。」
「はぁ…。はぁ…。はぁ……。」
酸欠で頭がぼんやりしている幸の乳首を強く引っ張りそれと同時に首元へ噛みつく。同時にされた行為に幸は声を上げてからびくりと体を震わせる。首元には赤い噛み跡が残ってしまうが哉太は満足げに見てから幸の乳首にも噛みついた。
「痛っ!!!い…たぁい。」
涙目になる幸に背筋を震わせる哉太はもう片方にも強く噛みついた。乳首が取れそうなほど強く噛みつく哉太に幸は耐えられずに文句を言う。
「いったぁい…。痛いから…。痛ぇからもう…やめろ…よ。」
「でも花ちゃん?そんなこと言いながら勃起させてるよ?…いつもより早いのにね。痛いはずなのに…。…花ちゃんってひょっとしたら本当にMなんじゃないの?」
「んなわけねぇ…だろ。バカおおかみぃ…。い…痛い。」
泣きそうになっている幸に哉太は悲しげに笑ってから今度はベットに備え付けているローションを取り出して幸のズボンと下着を下ろし股を広げさせてたらりとかけていく。冷たいローションに幸は体をビクつかせるが露わになった幸自身は我慢汁で卑猥に溢れさせていた。普段よりもそっけない哉太との行為に幸は悲しさも相まって涙を流してしまうがそれを見た哉太は意地悪そうな顔を見せて囁く。
「ねぇ花ちゃん。どうして泣いてるの?…俺とすんのそんな嫌?」
「…嫌に決まってんだろ。…はぁっぅ!!!」
「その割には興奮してんじゃん?花ちゃんは誰でもこうなっちゃうのかな~?…ただのアバズレじゃん?」
後ろを解しながら冷たい言葉を告げる哉太に反論しようとするが幸は痛みと快楽の狭間で揺れ動き達してしまった。声を上げて射精をしてしまった自分が恥ずかしくて顔を伏せるが哉太には分かっていたようだ。しかし哉太はそんなことなど知らず、タンクトップとレザーパンツを脱いでしまう。黒いビキニが哉太の白い肌を見せつけている感覚がして幸は見惚れてしまった。そんな彼に哉太は再び幸の後ろを解しながらこんな言葉を投げかけるのだ。
「花ちゃんにさ。呪いをかけてあげるよ。」
「はぁぁぁっん!!!…へぁっ?の…ろい?」
後ろを解されて変な声を出してしまう幸の耳元で哉太は囁いた。
「たとえ花ちゃんがジュジュちゃんと結ばれたとしても、えっちぃことになっても、花ちゃんは…幸は俺のことを忘れられない。…忘れない呪い。」
「なにぃ…?それって…?うぁっ!!!」
-ジュプジュプ。ジュプゥ…。
哉太が後ろを解しながら言葉を投げかけるが幸は目の前の快感で見えないでいる。そんな彼を気にせずに哉太は指を
引き抜いて自身を取り出した。黒々と大きな肉棒は先端を汁で光らせている。圧巻させられる幸など気にせずに彼の尻を掴んで哉太は奥へとズブズブと挿入していくのだ。
「はぁぁぁっん!!!あぁぁぁん!!!イっ痛ぃ…。優しくして…くれよ…?」
「言ったでしょ?これは…呪い…だってっ!!!花ちゃんが俺を…忘れない…ようにって…。」
「やぁぁぁぁっっ…!!!うぁ……んぅ。」
その後幸は気絶するまで行為は続けられたのであった。

幸が目覚めれば人のぬくもりというものが無かった。いつもは行為をした後は二人して寝ているのにもだ。一人という悲しさを感じながら着替えようとすれば幸は自身の身体を見て驚く。…なぜなら身体中に噛み跡やキスマークが付けられていたのだから。哉太の行為に若干引きつつボロボロの身体を引きずって服に着替えようとすればテーブルに置き手紙と青いカーディガンが折りたたまれてそこに置かれていた。
「???なんだこれ?」
手紙を開いてみればただ一言。『これを返しに来る日を願っているよ。』という言葉と住所が書かれていた。その手紙をぼんやりと見つめてから幸は哉太が着ていたカーディガンの匂いを嗅ぐ。シャンプーと整髪料、それに微かな煙草の匂いがした。
「…これで良かったんだよな。…俺は間違っていない。」
それでも悲しさは募り幸は涙を流したのであった。




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