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30.”指南”の書に吸い込まれて。
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”指南の書”に吸い込まれて着いた先は、豊にとっては身近ではあったが最近は見てもいない部屋であった。その懐かしさに抱かれて彼は声を出してしまう。
「うわぁ~!畳の部屋じゃん!!!懐かしいなぁ~!」
リィナと契約をした状態で”指南の書”へと吸い込まれた豊がたどり着いた先は…なんと和室であった。畳のい草の香りが鼻孔をくすぐらせ、なんとなく故郷である実家を思い出してしまう豊ではあるが、データフォースの状態になっているリィナは意思疎通をさせて懐かしむ彼に声を掛ける。
『志郎。懐かしんでいる場合じゃない!この世界は”指南の書”が作り出した世界。…お前がどう出るかで”指南の書”の対応が変わるはずだ。…しっかりしろ!』
「分かったよ~!ごめんってば!」
『…お前は何べん言っても、相変わらず声に出すな…?』
また呆れるような溜息を吐きそうになるリィナではあるが、もう豊にとってはへっちゃらである。とりあえずデータフォースを構えつつ前進し辺りを見渡してみることにした。襖があるかと思えばまた和室の部屋。そして開けても進んでも一向に同じ部屋ばかりで進んだ気がしない。これが”指南の書”のいわゆる”永久に人間と遊ぶ”という行為であろう。だが豊は和室ばかりでもリィナが居るおかげで暇にならずに済んでいた。
「ずっと和室の部屋だね~!このい草の香りとかも家を思い出すよ~!妹の小夜とも昔は畳の部屋で遊んでたな~。…妹の小夜はさ~、美人で可愛くて、しかも浴衣とか着付けとか出来るんだ~。…しかも頭も良いし。俺の自慢の妹なんだよね!うん!!!」
和室の部屋を進みながら豊は大いに妹自慢をしている。こんな状況であるというのにも関わらず、呑気すぎる彼にリィナは怒りを通り越して呆れ果て、さっさと”指南の書”と対面することを望む。
…アスカの状態は把握しきれてはいないがあの”枢要の罪”である”憂鬱”の罪のことだ。早くしなければ…!
話を続行させようとする豊にリィナは彼の妹自慢話を牽制するのだ。
『そんな妹自慢よりも、今はアスカのことだ!…早くしないと、アスカの命に関わるからな。…とりあえずこの空間は”指南の書”が作った世界。…”文字”で作られた世界だ。それならばデータフォースで吸収出来るかもしれない。』
「あ…ごめん。そうだよね!アスカ書簡のことが1番の最優先事項なんだから早く”指南の書”に会わないと…。うん!そうしてみるよ!…でもさ、リィナ。…一言言っても良いかな?」
「…なんだ急に?妹自慢なら耳を傾けないぞ。面倒だ。はっきり言って。」
「違うよ~!そうじゃなくてさ!」
すると豊は白銀に輝くデータフォースを使用する前に少し微笑んでいた。なぜこのような状況の時に笑うのかが不思議であるリィナに彼は優しく笑うのだ。
「俺はリィナが自分が傷付いてまで人を助けようとする…君の中はそれは”心”…というよりも”知識”…かな?それが育ってくれたことが嬉しいなって。」
豊のふとした言葉にリィナは驚いてからなんと言ったら良いのかが分からない。しどろもどろになってしまうのだ。
『……!??そっ…それは。その…。』
「どんな理由やたとえそれが”知識”や”情報”だとしても俺は嬉しい。…さぁ~て!頑張ろうね!リィナ?」
『……あぁ。』
リィナは自身の変化に困惑を覚えつつも相棒である彼に力を貸す。こんなことを思いながら。
…これは”知識”というべきなのか?どうなのか…。…もしかしたら…。
すると白銀に輝く槍ことデータフォースにさらに輝きが増した。なぜかは分からない。だがその時のリィナは怖さもありつつも、これは”知識”なんて簡単な言葉で収まらないほどの威力があると感じるのだ。…書物が持ってはならないと言われている”想い”というものに気付いてしまったのだ。だがそんなことも知らない豊はデータフォースを掲げて文字を吸収させていた。
一室の和室で豊とデータフォース…つまりリィナの姿を部屋に備え付けてあるモニターで鑑賞をしている魅惑的な女性は、和室には似つかわしくない3人掛けの真紅のソファに寝そべって彼らの姿を見つめる。艶やかな黒髪を畳に下ろし、朱色をベースにした白の斑を黒い帯で締め付けてはいるが、豊満な胸は少々露出させて着崩した状態のままモニターをじっと見つめる。何処の馬鹿がこの世界に入って来たのかと思い、永遠に続く迷路を配置したのだが…今回の来訪者はかなり変わった奴であるとその女性…いや、”指南の書”はふと思った。
「ふぅ~ん……。今回のおバカさんはかなり変わった子ね?…しかも、あの”反魂の書”とも…ね。」
彼女はリィナのことも知っているようである。そんな彼女はゆっくりと起き上がっては淫らに見えてしまう服装を直し、腰まである長い髪を櫛で梳かしながら、モニターを見つめるのだ。
「まぁ、どんなおバカさんなのかはもうちょっと見てからにしましょう。…でも、あの人間なんて信じもしない、そして力を貸そうともしない”反魂の書”に能力の使用を許させたとはね~……?ちょっと興味が湧いたわ。…退屈しのぎになるかもしれない。」
そして”指南の書”はもう一度帯を緩くさせて今度はきっちりと着直すのであった。
意識を集中させ白銀に輝くデータフォース大きく振ってみせる。すると、膨大な文字という名の”情報”が吸収されていった。しかしかなりあるのでこれ以上吸収させすぎてはリィナや自分にも負担がかかると思い止めようとするのだが…何故だ?吸収をし続けても重みが増さない。むしろ軽いくらいだ。
「…なんでだろう!?全然重くない!…ひょっとして、俺の筋力が付いたのかな~?だったら…、あの大技が出せるかもしれない!リィナは平気?…具合とか悪くなってない?」
『モノの心配をするよりも自分を心配しろ。このキザ馬鹿野郎。』
「もう~!せっかく言ってあげたのに~!…まっいっか!…じゃあリィナが大丈夫だと言うのなら…!」
すると豊は膨大な”情報”を吸収し続けあの大技を出そうと心構える。データフォースが軽いのが気掛かりであるが念頭に置きつつ、豊はさらに大きく振ってみせてから技を掛けるのだ。
「行くよ!…風竜の情報!この空間を…破れっ!!!」
豊の掛け声に呼応するかのように白銀に瞬いて輝くデータフォースは大きな”情報”という風で空間を破る。だがまだまだ新米の焚書士である豊は制御が上手くいかず、その膨大な”情報”の風に自分が巻き込まれそうになってしまった。必死で踏ん張るものの風が…”情報”が多すぎて、自分の態勢が崩れそうになるのを豊は我慢する。しかしデータフォースとなっているリィナはとある考えを思いつくのだ。
「”情報”が…デカすぎて、俺も飛ばされそうになるん…だ…けどっ!!!どうすれば……!??」
『馬鹿者!…っと言いたいところだが、それで良いんだ、志郎。…その風に乗って上に飛べ!』
「とっ飛ぶっ!??この風に?そんなの無理に決まって…」
『良いから!データフォースを使って、その風に乗ってページ数を飛び越えるんだ!…私の知識が正しければ…最後のページに”指南の書”が居るはずだ!だから…飛べ!…お前なら出来る!』
突飛で無理難題な発言をするリィナに豊は文句を言いたい所ではあるが、彼女の知識と言葉を信じ、意を決して”情報”を吸収し続けるデータフォースを力を強めてから乱暴な風に乗って豊は書物のページ数を超えていく。彼はまだ知らない。なぜ、文字という”情報”を糧に吸収をし、それによって重みを増してしまうデータフォースが、吸収し続けても羽のように軽かったのを。…それはもしかしたらデータフォースであるリィナの中に無かったはずの”心”というものが生まれつつあり、そのおかげで彼を気遣ったからかもしれない。だがそれを知っているのはリィナ以外気付いていないのだ。
「うわぁ~!畳の部屋じゃん!!!懐かしいなぁ~!」
リィナと契約をした状態で”指南の書”へと吸い込まれた豊がたどり着いた先は…なんと和室であった。畳のい草の香りが鼻孔をくすぐらせ、なんとなく故郷である実家を思い出してしまう豊ではあるが、データフォースの状態になっているリィナは意思疎通をさせて懐かしむ彼に声を掛ける。
『志郎。懐かしんでいる場合じゃない!この世界は”指南の書”が作り出した世界。…お前がどう出るかで”指南の書”の対応が変わるはずだ。…しっかりしろ!』
「分かったよ~!ごめんってば!」
『…お前は何べん言っても、相変わらず声に出すな…?』
また呆れるような溜息を吐きそうになるリィナではあるが、もう豊にとってはへっちゃらである。とりあえずデータフォースを構えつつ前進し辺りを見渡してみることにした。襖があるかと思えばまた和室の部屋。そして開けても進んでも一向に同じ部屋ばかりで進んだ気がしない。これが”指南の書”のいわゆる”永久に人間と遊ぶ”という行為であろう。だが豊は和室ばかりでもリィナが居るおかげで暇にならずに済んでいた。
「ずっと和室の部屋だね~!このい草の香りとかも家を思い出すよ~!妹の小夜とも昔は畳の部屋で遊んでたな~。…妹の小夜はさ~、美人で可愛くて、しかも浴衣とか着付けとか出来るんだ~。…しかも頭も良いし。俺の自慢の妹なんだよね!うん!!!」
和室の部屋を進みながら豊は大いに妹自慢をしている。こんな状況であるというのにも関わらず、呑気すぎる彼にリィナは怒りを通り越して呆れ果て、さっさと”指南の書”と対面することを望む。
…アスカの状態は把握しきれてはいないがあの”枢要の罪”である”憂鬱”の罪のことだ。早くしなければ…!
話を続行させようとする豊にリィナは彼の妹自慢話を牽制するのだ。
『そんな妹自慢よりも、今はアスカのことだ!…早くしないと、アスカの命に関わるからな。…とりあえずこの空間は”指南の書”が作った世界。…”文字”で作られた世界だ。それならばデータフォースで吸収出来るかもしれない。』
「あ…ごめん。そうだよね!アスカ書簡のことが1番の最優先事項なんだから早く”指南の書”に会わないと…。うん!そうしてみるよ!…でもさ、リィナ。…一言言っても良いかな?」
「…なんだ急に?妹自慢なら耳を傾けないぞ。面倒だ。はっきり言って。」
「違うよ~!そうじゃなくてさ!」
すると豊は白銀に輝くデータフォースを使用する前に少し微笑んでいた。なぜこのような状況の時に笑うのかが不思議であるリィナに彼は優しく笑うのだ。
「俺はリィナが自分が傷付いてまで人を助けようとする…君の中はそれは”心”…というよりも”知識”…かな?それが育ってくれたことが嬉しいなって。」
豊のふとした言葉にリィナは驚いてからなんと言ったら良いのかが分からない。しどろもどろになってしまうのだ。
『……!??そっ…それは。その…。』
「どんな理由やたとえそれが”知識”や”情報”だとしても俺は嬉しい。…さぁ~て!頑張ろうね!リィナ?」
『……あぁ。』
リィナは自身の変化に困惑を覚えつつも相棒である彼に力を貸す。こんなことを思いながら。
…これは”知識”というべきなのか?どうなのか…。…もしかしたら…。
すると白銀に輝く槍ことデータフォースにさらに輝きが増した。なぜかは分からない。だがその時のリィナは怖さもありつつも、これは”知識”なんて簡単な言葉で収まらないほどの威力があると感じるのだ。…書物が持ってはならないと言われている”想い”というものに気付いてしまったのだ。だがそんなことも知らない豊はデータフォースを掲げて文字を吸収させていた。
一室の和室で豊とデータフォース…つまりリィナの姿を部屋に備え付けてあるモニターで鑑賞をしている魅惑的な女性は、和室には似つかわしくない3人掛けの真紅のソファに寝そべって彼らの姿を見つめる。艶やかな黒髪を畳に下ろし、朱色をベースにした白の斑を黒い帯で締め付けてはいるが、豊満な胸は少々露出させて着崩した状態のままモニターをじっと見つめる。何処の馬鹿がこの世界に入って来たのかと思い、永遠に続く迷路を配置したのだが…今回の来訪者はかなり変わった奴であるとその女性…いや、”指南の書”はふと思った。
「ふぅ~ん……。今回のおバカさんはかなり変わった子ね?…しかも、あの”反魂の書”とも…ね。」
彼女はリィナのことも知っているようである。そんな彼女はゆっくりと起き上がっては淫らに見えてしまう服装を直し、腰まである長い髪を櫛で梳かしながら、モニターを見つめるのだ。
「まぁ、どんなおバカさんなのかはもうちょっと見てからにしましょう。…でも、あの人間なんて信じもしない、そして力を貸そうともしない”反魂の書”に能力の使用を許させたとはね~……?ちょっと興味が湧いたわ。…退屈しのぎになるかもしれない。」
そして”指南の書”はもう一度帯を緩くさせて今度はきっちりと着直すのであった。
意識を集中させ白銀に輝くデータフォース大きく振ってみせる。すると、膨大な文字という名の”情報”が吸収されていった。しかしかなりあるのでこれ以上吸収させすぎてはリィナや自分にも負担がかかると思い止めようとするのだが…何故だ?吸収をし続けても重みが増さない。むしろ軽いくらいだ。
「…なんでだろう!?全然重くない!…ひょっとして、俺の筋力が付いたのかな~?だったら…、あの大技が出せるかもしれない!リィナは平気?…具合とか悪くなってない?」
『モノの心配をするよりも自分を心配しろ。このキザ馬鹿野郎。』
「もう~!せっかく言ってあげたのに~!…まっいっか!…じゃあリィナが大丈夫だと言うのなら…!」
すると豊は膨大な”情報”を吸収し続けあの大技を出そうと心構える。データフォースが軽いのが気掛かりであるが念頭に置きつつ、豊はさらに大きく振ってみせてから技を掛けるのだ。
「行くよ!…風竜の情報!この空間を…破れっ!!!」
豊の掛け声に呼応するかのように白銀に瞬いて輝くデータフォースは大きな”情報”という風で空間を破る。だがまだまだ新米の焚書士である豊は制御が上手くいかず、その膨大な”情報”の風に自分が巻き込まれそうになってしまった。必死で踏ん張るものの風が…”情報”が多すぎて、自分の態勢が崩れそうになるのを豊は我慢する。しかしデータフォースとなっているリィナはとある考えを思いつくのだ。
「”情報”が…デカすぎて、俺も飛ばされそうになるん…だ…けどっ!!!どうすれば……!??」
『馬鹿者!…っと言いたいところだが、それで良いんだ、志郎。…その風に乗って上に飛べ!』
「とっ飛ぶっ!??この風に?そんなの無理に決まって…」
『良いから!データフォースを使って、その風に乗ってページ数を飛び越えるんだ!…私の知識が正しければ…最後のページに”指南の書”が居るはずだ!だから…飛べ!…お前なら出来る!』
突飛で無理難題な発言をするリィナに豊は文句を言いたい所ではあるが、彼女の知識と言葉を信じ、意を決して”情報”を吸収し続けるデータフォースを力を強めてから乱暴な風に乗って豊は書物のページ数を超えていく。彼はまだ知らない。なぜ、文字という”情報”を糧に吸収をし、それによって重みを増してしまうデータフォースが、吸収し続けても羽のように軽かったのを。…それはもしかしたらデータフォースであるリィナの中に無かったはずの”心”というものが生まれつつあり、そのおかげで彼を気遣ったからかもしれない。だがそれを知っているのはリィナ以外気付いていないのだ。
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