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*《卒業》

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 ヨルのジーンズのチャックを下ろして下着越しに触れていけば、小柄で華奢な割には自分と同じくらいの質量であったのでシギュンは少し驚く。
「意外ですね~。結構、ヨルも大きいのですね~」
「さ、触りながら、言うな……!」
 自身に触れられて身体を仰け反ってしまうヨルに、シギュンは妖美に微笑みズボンを完全に下ろしたかと思えば、下着越しでヨル自身を食んだ。「ふひぃっ……!」身体がビクつき、か細い声でみっともなく喘いでしまう旦那様へ、妻は嬉しそうに食していく。
「あぅ……、パンツ越しで、そんな、かみかみするなよ……!」
「カミカミ? 可愛らしい言葉を使うのですね~。……じゃあ、直に触れてみましょうか」
 グレーのパンツをずり下ろしたかと思えば、素直に直立をした大きなヨルにシギュンは舌なめずりをする。
(やっぱり、ヨルのこっちは素直ですね……。狂暴そうだけれど、可愛らしい)
 じっくりと眺めて見せれば、ヨルが羞恥を孕んで自身を隠そうとするがシギュンは屈強な腕で彼の細い腕を払って行為に励む。
 吐息を持ち合わせえたうえで、ヨル自身の先端を舐めたかと思えば――口いっぱいに頬張った。
「あぅ、くち、……なかがぁ……あついぃ……」
 男のくせに淫らに喘いでいる自分に恥ずかしさが募っていく。ヨルは除けられた手を熟れた果実になっているであろう自身の顔の前で隠そうとするが、シギュンはそれさえも許さない。
 口で愛撫しながら、鍛え上げられた両腕でヨルの両手を開かせた。……ヨルの目の前に広がるのは、魅惑的な大男に口淫されている姿であった。
 その姿を見てしまうだけで、性行為などしたことがない青年の股間は怒張させる。すると応えるように男は自身の喉を開かせて、上下に揺さぶるのだ。
「うぃ……ひぃぁっ、し、シギュン! もう……だめぇ……!」
 赤髪の青年は見事に果ててしまった。はぁはぁと乱れた呼吸を整えわせようと薄く開いていた緑色の瞳を開けていけば、褐色肌の男が色気のある紫色の下着をずらし、小瓶を取り出して手元に垂らす。……その光景も果てしなく淫靡であった。
「な、なにしているんだ?」
「ふふっ。……ヨルの童貞卒業の準備ですよ?」
 とんでもないことを言い出すシギュンにヨルの顔はゆでだこのようになってしまう。そんな可愛らしいヨルにシギュンは下着を下ろしたかと思えば、自身の使い慣れた名器の淵にゆっくりと指を侵入させて、バラバラに動かしていく。
 ――ヨルが真っ赤な顔をして見られている姿に、シギュンは興奮を露わにした。
「あふっ、ヨル……。もう少し、待っていて、ください、ね? はぁ……はやく、挿入して、欲しい」
「お、おう……」
(シギュン、すげぇ……。身体もエロいけれど、こういうのも上手いんだな)
 ――俺以外と経験があるからだろうな。
 そう思うと切なくなって、独り占めをしたくなって。だからヨルは必死になって自身を満たそうとする肉壺に手入れをしてくれているシギュンへ、飛び乗るように抱擁したかと思えば拙くキスをする。その行動にシギュンは呆気に取られてしまった。
 軽くキスをしたヨルはふて腐れた様子で言葉を紡ぐ。
「お前、ばっかり……ずるい。俺だって、お前を、その、リードしたい……」
 真っ赤な顔で告げられた事実にシギュンは果てしないほどの欲に駆られる。だからシギュンは、ヨルを受け入れるように手入れをした陶器にずちゅりと充てがって苦しげな顔をする。
「はは、ヨルがリードするには早いですね。……だから、私が、頑張りますから!」
 少しずつ、体重をかけて挿入していくとヨルも苦しそうな、でも満たされたような声を発する。それだけで嬉しくて、シギュンは一気に挿入させては腰を振っていくのだ。
「あぅっ! シ……ギュン……、平気かよ?」
「平気ですよ……! 私はなにせシスターですから!」
「答えに、なって……いない! うぁっ!?」
 シギュンの激しい腰さばきにヨルは圧巻されて、先に果ててしまう。しかし、優勢的にはヨルの方が上にも関わらず、余裕のあるシギュンはまだ達さない。だからガツガツとピストンを打って、ヨルへの交尾を繰り返す。
「もう……お前、早く、出せよ……!」
 限界突破を果たしている美青年に懇願されてもなお、シギュンは行為を辞めずに腰を振り続け、ヨルがくたくたになる頃に達したのであった。

 飛行機にて。ヨルが昨日の性行為で疲れているさなか、初めて飛行機に乗車をしたシギュンはかなりはしゃいでいた。
「飛行機なんて乗ったことがないから、初めてです! ヨルはいつも乗られているのですか?」
 性行為の受け手であったのにも関わらずに元気な様子のシギュンへ、ヨルは耳を傾けて相槌を打ちつつもぐっすりと眠ってしまう。淡白な彼もとい旦那の寝顔が見られた妻のシギュンは、ふと笑ったかと思えば軽くキスを落とす。
「んぅ……」
 するとヨルが身を捩ってしまうので、シギュンは彼の身体を自分に向かせては呟くのだ。
「私を楽しませてくれてありがとう、ヨル」
 厚い唇でヨルの頬にキスをしたかと思えば、シギュンも目を閉じて眠るのであった。 
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