47 / 86
第四章
□第一騎士団長からの新たな依頼
しおりを挟む「うぇーい!」
桜樹瑠偉は昼間っからキマっていた。右手には半分ぐらい空けている泡盛・菊ノ露のボトル。左腕はピュアマリンこと青山涼子の肩に添えられている。
「うぇいうぇーい!」
戦友であり親友の青山が持っていた酒瓶をラッパ飲み。あろうことか与那国島の強いお酒、どなんである。クバに巻かれたそれは60度もある強い酒だ。肝臓の出来が本土とは段違いに強い沖縄人が飲む強い酒である。
「泡盛、さいこー!」
「たまんえねなー! おい!」
2人は沖縄の宮古島にある原っぱにいた。そこで沖縄の中学生たちと車座になって酒を回し飲みして酌み交わす、オトーリという酒盛りの真っ最中だった。
肝臓がとんでもなく強い沖縄の子供達は、度数の強い酒をがばがばと飲んでも素面だった。酒豪のリリピュア達に負けぬ内臓を持っている。普通の中学生が泡盛を飲むと、多分死ぬ。
リリピュアは全員、この島で正月を過ごす事に決めていた。沖縄本島ははっきりいってつまらんとアドバイスした、青山の意見を聞いてである。
「うーん。最近味がうすくなってるなー、どなんは」
泡盛に喜ぶ2人に比して幾分か冷ややかな感想を述べるのは、平良第四中学に通う嘉手刈さんである。青山の古い友達である。濃ゆくなった『ゆきえ』みたいな美少女だが、酒を飲んでも沈着冷静だった。
「りょうこ。これでおいしいと思えるなんて、舌が退化しちゃった?」
「うまい泡盛でうええいいー、と喜んでいるところに水を差すなよォ!」
「本土に行ってだいぶたるんじゃったみたいだね。瑠偉ちゃんも安酒ばっかり飲んでないで、舌を耕しなよー?」
「なんくるないさー! うぇえいいいー!」
ああこりゃだめだ。嘉手刈さんはへたくそなカチャーシーを踊り始めた2人と、それに混じるお調子者の男子達に呆れて鼻で笑ってしまった。
「さて問題は、もう1人とそのおつれさんだ」
酔っぱらって「うぇええいいい!」とパリピする美少女たちはまだいいのだ。問題は松坂ともう1人だ。
その2人は黄金色のマイクロビキニという格好で真昼間の白い砂浜にいた。脂ぎったおっさん連中に取り囲まれ、これまた日本本土とは違う猛烈な腰遣いを体験して絶頂顔でイキ狂っていた。
「ぬおおおおおおっ♡」
「おほおおおおおっ♡」
1人は黄色いリリピュアことピュアサンシャインの松坂季美子である。紐ビキニのパンツの片方のリボンを外し、ちょっとめくれたところから正常位でチンポにガン突かれてよがり狂っている。
「ぬぼおおおおおおっ♡」
凄まじく強いピストンである。太さも並ではない。日焼けしたおっさんの黒い肌に負けぬ金剛棒は、松坂の膣を容赦なく責める。ヤワい女じゃとっくの昔に舌をかみ切って死ぬぐらいの激しさだ。
「しゅごしゅぎいいいい♡」
けれども空手の有段者で痛いのに慣れている松坂には、「とてもきもちいい♡」としか感じられなかった。しかも伝説の戦士でもある。このピストン、アタシじゃなきゃ受け止めきれないよ。瑠偉たちに比べて華奢な身体でもゴン突きファックを楽しめていたのだ。
もう一方の、松坂よりも激しく「ぬべええええええ♡」と白目を剥いてアクメ顔する少女がいた。おっぱいこそぺらぺらだが背が高い。170ぐらいある。顔立ちは高校生ぐらいか。高い偏差値の大学を受験して受かりそうな、怜悧で知性ある顔立ちにはなんだか眼鏡が似合いそうだった。
「おほ♡ おほ♡ おほおおおおっ♡♡」
その少女も、種付けプレスファックがたまらなく大好きだ。もっとこねて♡ ついて♡ 松坂よりも激しいのを所望。眼鏡を掛けたら凄腕美人経理みたいに見えそうな彼女は、長い髪を振り乱して砂だらけにしながらもっとと求めた。
「激しく♡ ぶちこわして♡ おねがい♡ おねがいだから♡ きにしないでいいから♡」
よだれを垂らし、泡をふきながらも叫び続ける。松坂の相手がチンポを抜いた。マイクロビキニをまとった彼女の胸に濃ゆいのがかかった。
一息入れようと彼女はもう1人の男に渡された『忠孝』の瓶を取り、ぐびっと飲むと隣でばちゅんばちゅんとやられている少女に呼びかけた。
「女王様、楽しんでますねー! 気持よかったらピースしてくださいよー?」
女王と呼ばれた少女はにひ、と笑ってダブルピースを。怜悧な顔がぼやけてしまった。
「人間界、サイコー。これだからやめられないの……」
この人物こそが妖精界の女王である。名前はクィーンだ。そのまんま。長らく悪の帝国に捕らえられ、帝国が博多の中州に置いていた、生で中出しがデフォルトのソープランドで働かされていた。去年の11月ぐらいにリリピュア達に助けられた。
「やっぱ妖精界の女王ってことあるだけ、まんこも女王っすねー」
男達がなかなか離してくれない。松坂が10分につき1人で1発だが、女王の場合は20分も30分もしがみついてきて4発5発を飲み込まされる。
「えへへー♡」
「すーっかりだらしねえ雌の顔ですね。でもとってもきれいでかわいいです♡」
「そうかしら~♡ うひゅひゅひゅ♡」
「美人なのはマジですよ。中州のソープ時代にとんでもなく売れっ子だったの、なんとなくだけどわかりますよ」
「うれし~♡ ピース♡ ピース♡」
女王はとっても中イキがしやすい身体だった。しかも名器で肌はもちもち。すらりとしているが極上の体だ。男達を夢中にする美貌と性の特質があれば、日本軍は太平洋戦争で勝てただろう、と保証できるぐらいだ。よくわからない言い方だが。
松坂は一休み、と言って立ち上がった。ビキニの紐を外していたから割れ目が出てしまった。やりまくって出来上がってビラビラがのぞいてしまっている。
右手の指をくいっとやると、もう1人のおっさんに煙草をもらった。バイオレットというきついタバコだ。そいつをすぱーっ。ハイライトを1日に6箱吸っても肺がんにならない、リリピュアだからこそ出来るたしなみである。
「いやあ。やった後の一休みの一服は、たまらねえっすねえ……」
隣の正常位ガン突きピストンは続いていた。
「わ、わたしは♡ おちんぽをおまんこで吸っているだけでいいのっ♡」
流石は女王のおまんこである。彼女の恥丘はとっくに白い大洪水を起こしていたが、まだまだ続いていた。泡立っていていやらしい音を響き渡り続けている。宮古島の白い砂浜と青い空の中で。最高の姫初めセックスだ。
1服吸い終えると松坂はパンツを脱ぎ捨てて砂浜の上に尻を付けた。さて、続きをしようじゃないか。煙草をくれたおっさんが「ほらよっ」と、ぱっつんぱっつんのボクサーブリーフを彼女の顔に近づけた。
「どう? くさいか?」
「すんすん……たまんねえです♡」
「まずはしゃぶって欲しいんだが、いいかい?」
「焦らすのも大好きですよ、あたし♡」
カウパーで濡れたブリーフを鼻でさする。むわんとしたにおいが彼女の鼻孔にささった。蒸れてくさいそれは秘所を濡れさせ、ラヴィアを興奮させてくれる。
「じゃあ、いただきますね……」
松坂はブリーフをつかんだ。そこに原っぱから嘉手刈さんの呼ぶ声が。
「おおーい! おおおおーい! たいへんよーっ!」
何が起きた。見て、と嘉手刈はスマホの動画サイトを松坂に見せる。新宿区で化け物が暴れまわっているニュースのライブ配信だった。
「ちぇっ! またかよ!」
「リリピュアなんでしょ? さっさと行かなきゃ!」
「ルイせんぱいとリョウコせんぱいは?」
「みんながウコン茶を飲ませてアルコールを吐かせているところよ!」
さあ、早く行って!
とんだ正月だ。まったく、悪の帝国には休みというものを知らんのか。しかし新宿まではひとっ飛びである。何故なら、すぐ側に妖精どもより頼れる妖精界の女王様がいるのだ。
「ああああー♡」
「女王様、仕事ですよ!」
「あああ……へ?」
「悪の帝国が暴れているんですよ! これから出発しますんで、力を貸してください!」
「むすーっ!」
女王はふくれっ面だ。せっかくのアクメ祭りなのに何てことしやがるんだ。起き上がり、膣から精液を垂らしながらも仕事モードに入る。向こうから変身したばかりのピュアブロッサムとピュアマリンが、たいへん蒼い顔をしながら駆けてやって来るのを目にした。
「うぬぬう、許せん、悪の帝国め! ……やっちゃいなさい、伝説の戦士たち!」
新春。かくしてリリピュア達は新宿に現れた怪物と戦う事に。今度の敵はおぞましいほど強い。
しかし激闘で大いにボコらされていた最中、彼女達は女王の力で新たなフォームを得て見事討ち倒すのだが……。
そのくだりは需要が無さそうなので、ここで語りを終わりとさせていただくことにしよう。
完
□ □ □ □ □
本作はここでおしまいです。お付き合いくださり、ありがとうございました。
桜樹瑠偉は昼間っからキマっていた。右手には半分ぐらい空けている泡盛・菊ノ露のボトル。左腕はピュアマリンこと青山涼子の肩に添えられている。
「うぇいうぇーい!」
戦友であり親友の青山が持っていた酒瓶をラッパ飲み。あろうことか与那国島の強いお酒、どなんである。クバに巻かれたそれは60度もある強い酒だ。肝臓の出来が本土とは段違いに強い沖縄人が飲む強い酒である。
「泡盛、さいこー!」
「たまんえねなー! おい!」
2人は沖縄の宮古島にある原っぱにいた。そこで沖縄の中学生たちと車座になって酒を回し飲みして酌み交わす、オトーリという酒盛りの真っ最中だった。
肝臓がとんでもなく強い沖縄の子供達は、度数の強い酒をがばがばと飲んでも素面だった。酒豪のリリピュア達に負けぬ内臓を持っている。普通の中学生が泡盛を飲むと、多分死ぬ。
リリピュアは全員、この島で正月を過ごす事に決めていた。沖縄本島ははっきりいってつまらんとアドバイスした、青山の意見を聞いてである。
「うーん。最近味がうすくなってるなー、どなんは」
泡盛に喜ぶ2人に比して幾分か冷ややかな感想を述べるのは、平良第四中学に通う嘉手刈さんである。青山の古い友達である。濃ゆくなった『ゆきえ』みたいな美少女だが、酒を飲んでも沈着冷静だった。
「りょうこ。これでおいしいと思えるなんて、舌が退化しちゃった?」
「うまい泡盛でうええいいー、と喜んでいるところに水を差すなよォ!」
「本土に行ってだいぶたるんじゃったみたいだね。瑠偉ちゃんも安酒ばっかり飲んでないで、舌を耕しなよー?」
「なんくるないさー! うぇえいいいー!」
ああこりゃだめだ。嘉手刈さんはへたくそなカチャーシーを踊り始めた2人と、それに混じるお調子者の男子達に呆れて鼻で笑ってしまった。
「さて問題は、もう1人とそのおつれさんだ」
酔っぱらって「うぇええいいい!」とパリピする美少女たちはまだいいのだ。問題は松坂ともう1人だ。
その2人は黄金色のマイクロビキニという格好で真昼間の白い砂浜にいた。脂ぎったおっさん連中に取り囲まれ、これまた日本本土とは違う猛烈な腰遣いを体験して絶頂顔でイキ狂っていた。
「ぬおおおおおおっ♡」
「おほおおおおおっ♡」
1人は黄色いリリピュアことピュアサンシャインの松坂季美子である。紐ビキニのパンツの片方のリボンを外し、ちょっとめくれたところから正常位でチンポにガン突かれてよがり狂っている。
「ぬぼおおおおおおっ♡」
凄まじく強いピストンである。太さも並ではない。日焼けしたおっさんの黒い肌に負けぬ金剛棒は、松坂の膣を容赦なく責める。ヤワい女じゃとっくの昔に舌をかみ切って死ぬぐらいの激しさだ。
「しゅごしゅぎいいいい♡」
けれども空手の有段者で痛いのに慣れている松坂には、「とてもきもちいい♡」としか感じられなかった。しかも伝説の戦士でもある。このピストン、アタシじゃなきゃ受け止めきれないよ。瑠偉たちに比べて華奢な身体でもゴン突きファックを楽しめていたのだ。
もう一方の、松坂よりも激しく「ぬべええええええ♡」と白目を剥いてアクメ顔する少女がいた。おっぱいこそぺらぺらだが背が高い。170ぐらいある。顔立ちは高校生ぐらいか。高い偏差値の大学を受験して受かりそうな、怜悧で知性ある顔立ちにはなんだか眼鏡が似合いそうだった。
「おほ♡ おほ♡ おほおおおおっ♡♡」
その少女も、種付けプレスファックがたまらなく大好きだ。もっとこねて♡ ついて♡ 松坂よりも激しいのを所望。眼鏡を掛けたら凄腕美人経理みたいに見えそうな彼女は、長い髪を振り乱して砂だらけにしながらもっとと求めた。
「激しく♡ ぶちこわして♡ おねがい♡ おねがいだから♡ きにしないでいいから♡」
よだれを垂らし、泡をふきながらも叫び続ける。松坂の相手がチンポを抜いた。マイクロビキニをまとった彼女の胸に濃ゆいのがかかった。
一息入れようと彼女はもう1人の男に渡された『忠孝』の瓶を取り、ぐびっと飲むと隣でばちゅんばちゅんとやられている少女に呼びかけた。
「女王様、楽しんでますねー! 気持よかったらピースしてくださいよー?」
女王と呼ばれた少女はにひ、と笑ってダブルピースを。怜悧な顔がぼやけてしまった。
「人間界、サイコー。これだからやめられないの……」
この人物こそが妖精界の女王である。名前はクィーンだ。そのまんま。長らく悪の帝国に捕らえられ、帝国が博多の中州に置いていた、生で中出しがデフォルトのソープランドで働かされていた。去年の11月ぐらいにリリピュア達に助けられた。
「やっぱ妖精界の女王ってことあるだけ、まんこも女王っすねー」
男達がなかなか離してくれない。松坂が10分につき1人で1発だが、女王の場合は20分も30分もしがみついてきて4発5発を飲み込まされる。
「えへへー♡」
「すーっかりだらしねえ雌の顔ですね。でもとってもきれいでかわいいです♡」
「そうかしら~♡ うひゅひゅひゅ♡」
「美人なのはマジですよ。中州のソープ時代にとんでもなく売れっ子だったの、なんとなくだけどわかりますよ」
「うれし~♡ ピース♡ ピース♡」
女王はとっても中イキがしやすい身体だった。しかも名器で肌はもちもち。すらりとしているが極上の体だ。男達を夢中にする美貌と性の特質があれば、日本軍は太平洋戦争で勝てただろう、と保証できるぐらいだ。よくわからない言い方だが。
松坂は一休み、と言って立ち上がった。ビキニの紐を外していたから割れ目が出てしまった。やりまくって出来上がってビラビラがのぞいてしまっている。
右手の指をくいっとやると、もう1人のおっさんに煙草をもらった。バイオレットというきついタバコだ。そいつをすぱーっ。ハイライトを1日に6箱吸っても肺がんにならない、リリピュアだからこそ出来るたしなみである。
「いやあ。やった後の一休みの一服は、たまらねえっすねえ……」
隣の正常位ガン突きピストンは続いていた。
「わ、わたしは♡ おちんぽをおまんこで吸っているだけでいいのっ♡」
流石は女王のおまんこである。彼女の恥丘はとっくに白い大洪水を起こしていたが、まだまだ続いていた。泡立っていていやらしい音を響き渡り続けている。宮古島の白い砂浜と青い空の中で。最高の姫初めセックスだ。
1服吸い終えると松坂はパンツを脱ぎ捨てて砂浜の上に尻を付けた。さて、続きをしようじゃないか。煙草をくれたおっさんが「ほらよっ」と、ぱっつんぱっつんのボクサーブリーフを彼女の顔に近づけた。
「どう? くさいか?」
「すんすん……たまんねえです♡」
「まずはしゃぶって欲しいんだが、いいかい?」
「焦らすのも大好きですよ、あたし♡」
カウパーで濡れたブリーフを鼻でさする。むわんとしたにおいが彼女の鼻孔にささった。蒸れてくさいそれは秘所を濡れさせ、ラヴィアを興奮させてくれる。
「じゃあ、いただきますね……」
松坂はブリーフをつかんだ。そこに原っぱから嘉手刈さんの呼ぶ声が。
「おおーい! おおおおーい! たいへんよーっ!」
何が起きた。見て、と嘉手刈はスマホの動画サイトを松坂に見せる。新宿区で化け物が暴れまわっているニュースのライブ配信だった。
「ちぇっ! またかよ!」
「リリピュアなんでしょ? さっさと行かなきゃ!」
「ルイせんぱいとリョウコせんぱいは?」
「みんながウコン茶を飲ませてアルコールを吐かせているところよ!」
さあ、早く行って!
とんだ正月だ。まったく、悪の帝国には休みというものを知らんのか。しかし新宿まではひとっ飛びである。何故なら、すぐ側に妖精どもより頼れる妖精界の女王様がいるのだ。
「ああああー♡」
「女王様、仕事ですよ!」
「あああ……へ?」
「悪の帝国が暴れているんですよ! これから出発しますんで、力を貸してください!」
「むすーっ!」
女王はふくれっ面だ。せっかくのアクメ祭りなのに何てことしやがるんだ。起き上がり、膣から精液を垂らしながらも仕事モードに入る。向こうから変身したばかりのピュアブロッサムとピュアマリンが、たいへん蒼い顔をしながら駆けてやって来るのを目にした。
「うぬぬう、許せん、悪の帝国め! ……やっちゃいなさい、伝説の戦士たち!」
新春。かくしてリリピュア達は新宿に現れた怪物と戦う事に。今度の敵はおぞましいほど強い。
しかし激闘で大いにボコらされていた最中、彼女達は女王の力で新たなフォームを得て見事討ち倒すのだが……。
そのくだりは需要が無さそうなので、ここで語りを終わりとさせていただくことにしよう。
完
□ □ □ □ □
本作はここでおしまいです。お付き合いくださり、ありがとうございました。
1
お気に入りに追加
259
あなたにおすすめの小説
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます
鳴宮野々花@書籍2冊発売中
恋愛
一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────
私、この子と生きていきますっ!!
シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。
幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。
時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。
やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。
それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。
けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────
生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。
※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる