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第四章
■五月山修羅はバグを疑う
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□修羅サイド□
「お前を信じる、私を信じろ」
自分の力が実力でないことに弱音を吐いた修羅にバルザクトが言った言葉が、修羅の胸に深く刺さった。
迷わぬように、ハッピーエンドを目指して、ただひたすらに選択して必要に駆られて体も鍛えたけれど。当初は自分の肉体をひっさげてこの世界に来たのだと思っていたが、いまはそれに疑問を感じている。
そもそも元の世界は魔法などない世界だった、それがこの世界ではゲームと同じく魔法を扱える、その上、元の世界ではなあり得ないほど、身体能力を向上させることができた。
魔法があるからなのかもしれない。治癒魔法があるから、どうせすぐ治せると思えばかなり無茶もできる。無茶をすればするだけ、自分の限界を突破するのも早くなるのだ。
チート……という言葉は正しくはないだろう。ゲームでチートをかませるならば、バグがつきものなのだから。(※チート:データ改ざんツールなどを使用しゲームデータやシステムを改変して、最初からキャラのレベルを最大にしたりするなどの違法行為。これを行うとゲームデータにバグがおこりやすくなる)。修羅が気にしているのは元々ゲームにあったデータを引き継ぐ機能だけだ、クリア後も次の周回時にアイテムなどを引き継ぐだけの。
だが、自分の考えにハッとする。
「バグ――なのか? 俺が男であることや、イベントの発生がおかしいことも」
それならば、説明がつく。
だが、バグがおきているとすれば、今後の展開がどうなるのか予測がつかなくなってしまう。
空恐ろしさに腕を擦り、考えを振り払うように短く息を吐き出した。
「お前を信じる、私を信じろ」
自分の力が実力でないことに弱音を吐いた修羅にバルザクトが言った言葉が、修羅の胸に深く刺さった。
迷わぬように、ハッピーエンドを目指して、ただひたすらに選択して必要に駆られて体も鍛えたけれど。当初は自分の肉体をひっさげてこの世界に来たのだと思っていたが、いまはそれに疑問を感じている。
そもそも元の世界は魔法などない世界だった、それがこの世界ではゲームと同じく魔法を扱える、その上、元の世界ではなあり得ないほど、身体能力を向上させることができた。
魔法があるからなのかもしれない。治癒魔法があるから、どうせすぐ治せると思えばかなり無茶もできる。無茶をすればするだけ、自分の限界を突破するのも早くなるのだ。
チート……という言葉は正しくはないだろう。ゲームでチートをかませるならば、バグがつきものなのだから。(※チート:データ改ざんツールなどを使用しゲームデータやシステムを改変して、最初からキャラのレベルを最大にしたりするなどの違法行為。これを行うとゲームデータにバグがおこりやすくなる)。修羅が気にしているのは元々ゲームにあったデータを引き継ぐ機能だけだ、クリア後も次の周回時にアイテムなどを引き継ぐだけの。
だが、自分の考えにハッとする。
「バグ――なのか? 俺が男であることや、イベントの発生がおかしいことも」
それならば、説明がつく。
だが、バグがおきているとすれば、今後の展開がどうなるのか予測がつかなくなってしまう。
空恐ろしさに腕を擦り、考えを振り払うように短く息を吐き出した。
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