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第87話 狂った教祖
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「ん?んん…あれ?ここ何処だ?」
涼は目を覚ました。しかし手足が手錠と鉄球付きの足枷に繋がれている。
「な、何だこりゃ!?」
「今頃起きたか?」
「カイエン!これはどう言う…」
涼の足元に転がるカイエンの生首。
「ギャーー生首が!?」
「今更だろ!俺はデュラハンだろが!!」
あ、そうだった。カイエンはデュラハンだった。首無しだから死なないんだ。
「つか、何で首だけなんだよ!?」
「どうやら身体はあのイカレ宗教の信者が連れていきやがったんだよ!」
「どう言う事だよ?」
「ジルド教はマジでヤバいカルト集団だったんだよ!現にここは牢屋だろ!」
確かに此処は牢屋だ。
「教会の下に何で牢屋があるんだよ?」
「俺が知るかよ!つか涼…何で離れていくんだ?」
「いや、改めて生首怖いなってな…」
「マジで今更だな!オイ!」
カイエンは声を上げた。
「そういやルーガルは?」
「姫も居ないぞ??」
カイエンは首だけでぴょんぴょん跳ねまわる。
涼は鉄格子に近づき大声を上げた。
「オイ!こっから出せ!!」
「いや客観的すぎるだろ」
「何事ですか?」
蝋燭を持ったジルド教のシスターがやってきた。
「オイあんた!アリシアとルーガルは何処だ!つかこっから出しやがれ!!」
「ぎゃーぎゃー五月蝿い異端者と悪魔ですね!」
はーー!?
「異端視!?」
「悪魔!?俺達がだぁ!?」
「貴女方はジャンヌ様を不可解な入れ物に導いた悪魔の手先です。故に浄化します」
「訳わかんないわ!!」
「お前ら頭おかしいんじゃないか??」
「教祖様が作り上げたジャンヌ様を現世へ呼び戻す為の聖なる剣がまさか異端者と悪魔の手に渡っているとは!貴様らがジャンヌ様を異端の肉体へ導いた何よりの証!」
「マジで何言ってんだよ!!」
「現世に導く為の聖なる剣?宝救剣はそんなオカルトグッズじゃねぇぞ!」
「この悪魔め!」
「うわ!ぺっぺっ!」
「塩じゃないか!?」
俺達は悪霊じゃねえぞ!!一体何が何なんだよこの街はよ!?
「やがて神の裁きにより貴方方は浄化され正しき秩序と繁栄がもたらされ争いは全て消える日が来ます。神の情を与えられる事を感謝する事です!」
シスターはそう言うと消えた。
「コラ待てや!」
「涼少し落ち着け!」
「だけどよ!」
「今はおとなしくしてる方がいい。剣も取られてるみたいだし」
宝救剣も取られていて手元に無い。おまけに何だこの手枷は?
「変な細工しやがって術が使えない」
「身体がなきゃどうにもならん…」
2人はお手上げだった。
もう別行動している3人を信じるしか無いか。しかし…
「うわーー!であります!」
「何なんですか!?」
「とにかく今は逃げろ!!」
別行動していた信道達は松明を持った住民達に追い回されていた。
しかも武器持ってるでありますよ!!
「悪魔共を殺せ!!」
「魔獣を殺せ!」
「異端者をにがすな!」
追い回す連中はどうやらジルド教の信者みたいだ。
「確かに私は魔人族でありますが悪い事なんもしてないでありますよ!!」
「この人達一体何なんですか!?」
「あからさまにこりゃ度の過ぎてる信者だな!」
「見りゃわかるであります!!」
ベルは泣き叫ぶ。
「うわー前から来たであります!!」
「もうこうなったら!」
リアは宝救剣を取り出して人口宝石をはめ込みグリップを引いた。
「リア!それまさか!?」
「出来れば使いたくなかったです…」
「まあ使うしかないか」
リアは剣を振り翳し黄色い煙の刃を地面に当てた。
ブーブーブー!
強烈悪臭が吹き出した。
そうお馴染みオナラジュエルである。
くせー!
何だこの臭いは!?
悪魔め神聖な街に!!
オナラが風で吹き飛ばされると三人の姿はなかった。
「奴らめ何処へ行った!」
「探せ!」
「ジャンヌ様が復活するんだ!悪魔を排除して清らかな式にするんだ!」
信者達はその場を後にした。
誰も居なくなると地面に穴が空きベルが顔を出した。
「行ったみたいであります…」
「助かりました…」
「涼のダサいアイデアはいつもピンチを救うな」
「しかし、何でありますか!いきなり殺しにくるなんて!」
「あの人達ジャンヌ様が復活って言ってましたけど」
「死んだ奴を復活させるってか?」
「ゾンビでも作るんでありますか?」
「ゾンビってかヤバイ実験してんじゃないか?」
「ヤバイ実験?」
「祖父さんが確か昔言ってたんだよ」
信道の祖父曰くジルド教とは聖母ジャンヌを神聖化している宗教らしいが裏では何か恐ろしい実験をしてると言う黒い噂が昔流れていたらしくジルド教は更に何処の国にも受け入れて貰えずこの地にたどり着いたと言っていたらしい。
「そのジャンヌって人は初代勇者ですよね?」
「蝦蟇爺が言ってたでありますね」
「変だよな…初代勇者の時代の人間に何で現代の人間がこだわってんだ??」
「確かにこの宗教を作ったのは教祖のジルドレイって人てますよね」
「とっくに死んでる人の意思を継いだでありますか?にしては過激すぎるであります。まるで死んだストーカーがまだ生きてるみたいな話でありますよ迷惑な片思いの!」
「迷惑な片思いねぇ~」
確かにそう言うの解釈に行き着くよな。
そんな昔の人崇拝してるは確かに有るがなんて言うか…まるで歪んだ恋心が作ったみたいな感じがする宗教だな。崇拝しすぎ…いやにしちゃここまでおかしい事をやらかすのか?
「ていうか涼さん達!?」
「ああ!奴らの本拠地に行ってたでありますよ!!」
「間違いなく捕まってるな…この空気は…」
「これからどうしましょうか?」
「よし、俺とリアで涼達を助けに行って来るからベルは一旦基地に戻れ!みんなに知らせるんだ!」
「わかったであります!」
「良し行くぞ!」
「「はい!・であります!」」
信道達は涼達を救いに教会へ向かい、ベルはその辺の扉にマーキングすると基地への入り口を作り出し向かった。
「ん…んん…何処よ?って!?」
目を覚ましたアリシアは両手両足を繋がれた上になんと丸裸にされていた。
「ちょっ!?何で裸!?パンツも履いてない!!何でよ!!」
「お目覚めかな?ジャンヌ!」
「え?ひっ!?」
アリシアは凍りついた。
目の前に現れたのはやたらとデカイ目玉に芋っ鼻におかっぱ頭の恐ろしく気持ち悪い男だった。
ゴブリンみたいだ!つか此奴人気ゲームの◯髭と異世界で生活始める話の奴に出てきたおかっぱ頭のあの魔法使いの合わせじゃないか!!オイ作者!何でこの2人を掛け合わせたんだ!余計に怖いわ!!
ちょっと何回想シーンに何で出てきてるのよ涼!ていうか誰に文句言いってるのよ。つか助けなさいよ!!
「嫌あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!来ないでーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
アリシアは今まで出した事ない程声を上げた。
「何を怖がっているのですか?ジャンヌ?」
「アンタが怖いからよ!!」
「なんと!?私ですよジャンヌ!貴女のフィアンセ。ジルドレイです!」
「違うわよ!私はアリシア!アリシア・フォン・ガネットよ!ジャンヌじゃないわよ!」
「何を言ってますか?ジャンヌ?」
「だから違うって言ってるでしょうがっ!!」
アリシアは怒鳴り上げた。
「もしやまだ前世の記憶が!?」
「だから人違いだって言ってるでしょうが!!この変態!!」
一体何なのよこの変質者は!?
「じゃ、ジャンヌ!」
「近寄らないでよ!変態!変質者!蛙面!ゴブリン擬き!!」
「いい加減にしなさいよ!私はジャンヌじゃないわよ!」
「何故思い出せぬのですか!?ジャンヌ!」
「異端者の肉体だからですわ!」
聞き覚えのある声が闇の奥から聞こえる。
「アイカ!!」
「大丈夫ですよ。教祖ジルドレイ必ず記憶は戻りますわよ」
「それはまことですか!」
「ええ。恐らく前世を思い出さないのは異端者の身体だからですわ!」
「成る程!でしたらどうすれば良いのでしょうか?」
「異端者の身体から抜け出すにはそうですね。彼女の〇〇を奪わなくてはいけませんわね!」
「はっ!?ふざけんじゃないわよ!!」
アリシアは真っ赤になり怒鳴り上げた。
こら!仮にも戦隊ものだ!色んな意味で壊すような発言はするな!
だからどうして回想シーンに現れるのよ涼!?
「成る程ジャンヌの◯◯を奪えば異端者の身体は汚れ清らかな器求めて肉体を捨てるという事ですね!」
「うわーーーーー!何発言してんのよ!!」
「貞操を奪えば古い肉体は捨てるはずですわ。女は辱めを受ければ汚れますからね!」
「アイカ!貴女何て事言うのよ!」
「安心して下さいジャンヌ!私が貴女に最高の肉体を用意致しましたら。いつでも清らかな姿に変われますよ!」
「さっきから訳わからないわよ!大体ジャンヌって誰よ!アンタは一体何なのよ!!」
さっきから私を辱める事ばっか言うは裸にされるわで訳わからないわよ!!
「この方は教祖ジルドレイ。ジルド教の創始者ですわ!ジャンヌ!」
あからさまにワザと間違えたわね!!
「ああ~ジャンヌ!どれ程貴女を待ち焦がれた事か~私が貴女を導く為に作った剣がまさか…あんな異端者と悪魔供に渡っているなんて!!」
「ちょっと待ちなさいよ!貴方が宝救剣を作ったですって!?それにジルドレイって初代勇者の時代の人間でしょ!?生きてる訳ないじゃない!!」
そりゃそうだ。初代勇者が居たのはざっと見ても何千年と昔の話だ。そんなおとぎ話時代の人間が生きてるの事自体おかしい。
蝦蟇爺に関しては不老不死の研究が成功したからって聞いたからだけど。でも蛙になってるのよ。
「私はジルドレイ!万能の術師です。愚かな蛙に成り下がった三流とは違いますから!私の不老不死は完璧!」
ジルドレイはそう言うと薄暗かった部屋が明るくなって来た。
「な、何よこれ!?」
周りにはガラスケースに入れられホルマリン漬けになっているジルドレイが沢山並んでいた。
「私は新たな肉体に移り不老不死となったのですよジャンヌ!」
「まさかホムンクルスなの!?」
「いかにも!ジャンヌは相変わらず賢いさすが聖女!」
「貴方わかってるわけ!?命を弄ぶ大罪に当たるホムンクルス製造は禁止されてるのよ!」
「それは最近のルールです。私は何千年も前からこの技術を発明した者。私が生みの親ですからいいんですよ!さあジャンヌ!貴女の新しい身体ですよ!」
ジルドレイは布を退かすとその容器の中には何処と無く見た母の肖像画と似ている女性が中に入っている。
「な、何よそれ!」
「貴女のかつての姿です。再現は大変でしたよ~幾度となく失敗し何個も失敗作を捨てた事か~」
「貴方…狂ってるわ…」
ハッキリ言ってこの男は狂っている。
本当にただ迷惑な片思いが暴走した成れの果てがこの狂気の塊の中年やろうなんて。
「さあジャンヌ!そね異端者の身体を捨て私と添い遂げ子供をもうけて世界を正しい秩序に導きましょう!」
「ひぃっ!!」
怖い…物凄く怖いわ…
「涼…助けて…お願い…」
同じ頃牢屋の中。
「くそ…どうすりゃ出られんだよ!」
「今の俺達じゃ無理だな…」
「ルーガル大丈夫かな?」
「アイツなら大丈夫だろ」
「あれ?」
「どうした?」
「いやさ、誰か足りなくないか?」
「あ、確かに…」
そうだ何か足りないと思ったら。
「今更気付くか君達は?」
「「コハク!」」
そうコハクを忘れていた。檻の前に現れた。
「お前どこにいたんだ?」
「君達が僕が置いて行ったんじゃないか!」
どうやらコハクは気付かず基地に置いていかれてしまい追いかけて来たのだ。
「悪かったよ…」
「早く出してくれ!」
「全く何をやってるんだか…」
コハクは宝救剣で錠前を壊し手錠は剣の刃先を短くし鍵開け宝石で解除し2人を助け出した。
「はぁ~助かった…」
「コハク助かったぜ」
「姫様はどうしたんだ?それに此処はかなりヤバイぞ早く見つけて逃げないと!」
「待ったルーガルも居ないんだよ!」
「君達は揃いも揃って…」
「仕方ないだろ!いきなりだったんだよ!」
「はいはい…」
その顔は絶対信じてないな。
「さてどうするよ」
「ここには信者供がうようよしてるからな」
「外も大変な事になってる」
「何にしてもまずは剣だな」
「俺の身体もだ!場所は特定出来る!」
デュラハンは見えない糸で身体と頭が繋がっているから場所は分かるのだ。
「そりゃ凄いな」
「よし俺は身体を見つけたらアイツらの注意を引いておく。お前らは姫とルーガルと宝救剣を探せ!」
「わかった!」
「1人で平気なのか?」
「大丈夫だ。任せておけ!」
「僕が途中までついて行く。涼。君は姫様を探しだして脱出するんだ!」
「わかった!頼んだぞ!」
涼は走り出す。
「アイツだけで大丈夫かよ」
「まあ大丈夫だろ。よし僕達も行こう!」
コハクはカイエンの頭を抱えて走り出す。
「もっと丁寧運べよ!」
「無茶言うなよ!持つの抵抗あるんだぞ!」
「なんだと!」
3人は分かれた。
とにかく一刻も早くアリシアを見つけないと。
涼は目を覚ました。しかし手足が手錠と鉄球付きの足枷に繋がれている。
「な、何だこりゃ!?」
「今頃起きたか?」
「カイエン!これはどう言う…」
涼の足元に転がるカイエンの生首。
「ギャーー生首が!?」
「今更だろ!俺はデュラハンだろが!!」
あ、そうだった。カイエンはデュラハンだった。首無しだから死なないんだ。
「つか、何で首だけなんだよ!?」
「どうやら身体はあのイカレ宗教の信者が連れていきやがったんだよ!」
「どう言う事だよ?」
「ジルド教はマジでヤバいカルト集団だったんだよ!現にここは牢屋だろ!」
確かに此処は牢屋だ。
「教会の下に何で牢屋があるんだよ?」
「俺が知るかよ!つか涼…何で離れていくんだ?」
「いや、改めて生首怖いなってな…」
「マジで今更だな!オイ!」
カイエンは声を上げた。
「そういやルーガルは?」
「姫も居ないぞ??」
カイエンは首だけでぴょんぴょん跳ねまわる。
涼は鉄格子に近づき大声を上げた。
「オイ!こっから出せ!!」
「いや客観的すぎるだろ」
「何事ですか?」
蝋燭を持ったジルド教のシスターがやってきた。
「オイあんた!アリシアとルーガルは何処だ!つかこっから出しやがれ!!」
「ぎゃーぎゃー五月蝿い異端者と悪魔ですね!」
はーー!?
「異端視!?」
「悪魔!?俺達がだぁ!?」
「貴女方はジャンヌ様を不可解な入れ物に導いた悪魔の手先です。故に浄化します」
「訳わかんないわ!!」
「お前ら頭おかしいんじゃないか??」
「教祖様が作り上げたジャンヌ様を現世へ呼び戻す為の聖なる剣がまさか異端者と悪魔の手に渡っているとは!貴様らがジャンヌ様を異端の肉体へ導いた何よりの証!」
「マジで何言ってんだよ!!」
「現世に導く為の聖なる剣?宝救剣はそんなオカルトグッズじゃねぇぞ!」
「この悪魔め!」
「うわ!ぺっぺっ!」
「塩じゃないか!?」
俺達は悪霊じゃねえぞ!!一体何が何なんだよこの街はよ!?
「やがて神の裁きにより貴方方は浄化され正しき秩序と繁栄がもたらされ争いは全て消える日が来ます。神の情を与えられる事を感謝する事です!」
シスターはそう言うと消えた。
「コラ待てや!」
「涼少し落ち着け!」
「だけどよ!」
「今はおとなしくしてる方がいい。剣も取られてるみたいだし」
宝救剣も取られていて手元に無い。おまけに何だこの手枷は?
「変な細工しやがって術が使えない」
「身体がなきゃどうにもならん…」
2人はお手上げだった。
もう別行動している3人を信じるしか無いか。しかし…
「うわーー!であります!」
「何なんですか!?」
「とにかく今は逃げろ!!」
別行動していた信道達は松明を持った住民達に追い回されていた。
しかも武器持ってるでありますよ!!
「悪魔共を殺せ!!」
「魔獣を殺せ!」
「異端者をにがすな!」
追い回す連中はどうやらジルド教の信者みたいだ。
「確かに私は魔人族でありますが悪い事なんもしてないでありますよ!!」
「この人達一体何なんですか!?」
「あからさまにこりゃ度の過ぎてる信者だな!」
「見りゃわかるであります!!」
ベルは泣き叫ぶ。
「うわー前から来たであります!!」
「もうこうなったら!」
リアは宝救剣を取り出して人口宝石をはめ込みグリップを引いた。
「リア!それまさか!?」
「出来れば使いたくなかったです…」
「まあ使うしかないか」
リアは剣を振り翳し黄色い煙の刃を地面に当てた。
ブーブーブー!
強烈悪臭が吹き出した。
そうお馴染みオナラジュエルである。
くせー!
何だこの臭いは!?
悪魔め神聖な街に!!
オナラが風で吹き飛ばされると三人の姿はなかった。
「奴らめ何処へ行った!」
「探せ!」
「ジャンヌ様が復活するんだ!悪魔を排除して清らかな式にするんだ!」
信者達はその場を後にした。
誰も居なくなると地面に穴が空きベルが顔を出した。
「行ったみたいであります…」
「助かりました…」
「涼のダサいアイデアはいつもピンチを救うな」
「しかし、何でありますか!いきなり殺しにくるなんて!」
「あの人達ジャンヌ様が復活って言ってましたけど」
「死んだ奴を復活させるってか?」
「ゾンビでも作るんでありますか?」
「ゾンビってかヤバイ実験してんじゃないか?」
「ヤバイ実験?」
「祖父さんが確か昔言ってたんだよ」
信道の祖父曰くジルド教とは聖母ジャンヌを神聖化している宗教らしいが裏では何か恐ろしい実験をしてると言う黒い噂が昔流れていたらしくジルド教は更に何処の国にも受け入れて貰えずこの地にたどり着いたと言っていたらしい。
「そのジャンヌって人は初代勇者ですよね?」
「蝦蟇爺が言ってたでありますね」
「変だよな…初代勇者の時代の人間に何で現代の人間がこだわってんだ??」
「確かにこの宗教を作ったのは教祖のジルドレイって人てますよね」
「とっくに死んでる人の意思を継いだでありますか?にしては過激すぎるであります。まるで死んだストーカーがまだ生きてるみたいな話でありますよ迷惑な片思いの!」
「迷惑な片思いねぇ~」
確かにそう言うの解釈に行き着くよな。
そんな昔の人崇拝してるは確かに有るがなんて言うか…まるで歪んだ恋心が作ったみたいな感じがする宗教だな。崇拝しすぎ…いやにしちゃここまでおかしい事をやらかすのか?
「ていうか涼さん達!?」
「ああ!奴らの本拠地に行ってたでありますよ!!」
「間違いなく捕まってるな…この空気は…」
「これからどうしましょうか?」
「よし、俺とリアで涼達を助けに行って来るからベルは一旦基地に戻れ!みんなに知らせるんだ!」
「わかったであります!」
「良し行くぞ!」
「「はい!・であります!」」
信道達は涼達を救いに教会へ向かい、ベルはその辺の扉にマーキングすると基地への入り口を作り出し向かった。
「ん…んん…何処よ?って!?」
目を覚ましたアリシアは両手両足を繋がれた上になんと丸裸にされていた。
「ちょっ!?何で裸!?パンツも履いてない!!何でよ!!」
「お目覚めかな?ジャンヌ!」
「え?ひっ!?」
アリシアは凍りついた。
目の前に現れたのはやたらとデカイ目玉に芋っ鼻におかっぱ頭の恐ろしく気持ち悪い男だった。
ゴブリンみたいだ!つか此奴人気ゲームの◯髭と異世界で生活始める話の奴に出てきたおかっぱ頭のあの魔法使いの合わせじゃないか!!オイ作者!何でこの2人を掛け合わせたんだ!余計に怖いわ!!
ちょっと何回想シーンに何で出てきてるのよ涼!ていうか誰に文句言いってるのよ。つか助けなさいよ!!
「嫌あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!来ないでーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
アリシアは今まで出した事ない程声を上げた。
「何を怖がっているのですか?ジャンヌ?」
「アンタが怖いからよ!!」
「なんと!?私ですよジャンヌ!貴女のフィアンセ。ジルドレイです!」
「違うわよ!私はアリシア!アリシア・フォン・ガネットよ!ジャンヌじゃないわよ!」
「何を言ってますか?ジャンヌ?」
「だから違うって言ってるでしょうがっ!!」
アリシアは怒鳴り上げた。
「もしやまだ前世の記憶が!?」
「だから人違いだって言ってるでしょうが!!この変態!!」
一体何なのよこの変質者は!?
「じゃ、ジャンヌ!」
「近寄らないでよ!変態!変質者!蛙面!ゴブリン擬き!!」
「いい加減にしなさいよ!私はジャンヌじゃないわよ!」
「何故思い出せぬのですか!?ジャンヌ!」
「異端者の肉体だからですわ!」
聞き覚えのある声が闇の奥から聞こえる。
「アイカ!!」
「大丈夫ですよ。教祖ジルドレイ必ず記憶は戻りますわよ」
「それはまことですか!」
「ええ。恐らく前世を思い出さないのは異端者の身体だからですわ!」
「成る程!でしたらどうすれば良いのでしょうか?」
「異端者の身体から抜け出すにはそうですね。彼女の〇〇を奪わなくてはいけませんわね!」
「はっ!?ふざけんじゃないわよ!!」
アリシアは真っ赤になり怒鳴り上げた。
こら!仮にも戦隊ものだ!色んな意味で壊すような発言はするな!
だからどうして回想シーンに現れるのよ涼!?
「成る程ジャンヌの◯◯を奪えば異端者の身体は汚れ清らかな器求めて肉体を捨てるという事ですね!」
「うわーーーーー!何発言してんのよ!!」
「貞操を奪えば古い肉体は捨てるはずですわ。女は辱めを受ければ汚れますからね!」
「アイカ!貴女何て事言うのよ!」
「安心して下さいジャンヌ!私が貴女に最高の肉体を用意致しましたら。いつでも清らかな姿に変われますよ!」
「さっきから訳わからないわよ!大体ジャンヌって誰よ!アンタは一体何なのよ!!」
さっきから私を辱める事ばっか言うは裸にされるわで訳わからないわよ!!
「この方は教祖ジルドレイ。ジルド教の創始者ですわ!ジャンヌ!」
あからさまにワザと間違えたわね!!
「ああ~ジャンヌ!どれ程貴女を待ち焦がれた事か~私が貴女を導く為に作った剣がまさか…あんな異端者と悪魔供に渡っているなんて!!」
「ちょっと待ちなさいよ!貴方が宝救剣を作ったですって!?それにジルドレイって初代勇者の時代の人間でしょ!?生きてる訳ないじゃない!!」
そりゃそうだ。初代勇者が居たのはざっと見ても何千年と昔の話だ。そんなおとぎ話時代の人間が生きてるの事自体おかしい。
蝦蟇爺に関しては不老不死の研究が成功したからって聞いたからだけど。でも蛙になってるのよ。
「私はジルドレイ!万能の術師です。愚かな蛙に成り下がった三流とは違いますから!私の不老不死は完璧!」
ジルドレイはそう言うと薄暗かった部屋が明るくなって来た。
「な、何よこれ!?」
周りにはガラスケースに入れられホルマリン漬けになっているジルドレイが沢山並んでいた。
「私は新たな肉体に移り不老不死となったのですよジャンヌ!」
「まさかホムンクルスなの!?」
「いかにも!ジャンヌは相変わらず賢いさすが聖女!」
「貴方わかってるわけ!?命を弄ぶ大罪に当たるホムンクルス製造は禁止されてるのよ!」
「それは最近のルールです。私は何千年も前からこの技術を発明した者。私が生みの親ですからいいんですよ!さあジャンヌ!貴女の新しい身体ですよ!」
ジルドレイは布を退かすとその容器の中には何処と無く見た母の肖像画と似ている女性が中に入っている。
「な、何よそれ!」
「貴女のかつての姿です。再現は大変でしたよ~幾度となく失敗し何個も失敗作を捨てた事か~」
「貴方…狂ってるわ…」
ハッキリ言ってこの男は狂っている。
本当にただ迷惑な片思いが暴走した成れの果てがこの狂気の塊の中年やろうなんて。
「さあジャンヌ!そね異端者の身体を捨て私と添い遂げ子供をもうけて世界を正しい秩序に導きましょう!」
「ひぃっ!!」
怖い…物凄く怖いわ…
「涼…助けて…お願い…」
同じ頃牢屋の中。
「くそ…どうすりゃ出られんだよ!」
「今の俺達じゃ無理だな…」
「ルーガル大丈夫かな?」
「アイツなら大丈夫だろ」
「あれ?」
「どうした?」
「いやさ、誰か足りなくないか?」
「あ、確かに…」
そうだ何か足りないと思ったら。
「今更気付くか君達は?」
「「コハク!」」
そうコハクを忘れていた。檻の前に現れた。
「お前どこにいたんだ?」
「君達が僕が置いて行ったんじゃないか!」
どうやらコハクは気付かず基地に置いていかれてしまい追いかけて来たのだ。
「悪かったよ…」
「早く出してくれ!」
「全く何をやってるんだか…」
コハクは宝救剣で錠前を壊し手錠は剣の刃先を短くし鍵開け宝石で解除し2人を助け出した。
「はぁ~助かった…」
「コハク助かったぜ」
「姫様はどうしたんだ?それに此処はかなりヤバイぞ早く見つけて逃げないと!」
「待ったルーガルも居ないんだよ!」
「君達は揃いも揃って…」
「仕方ないだろ!いきなりだったんだよ!」
「はいはい…」
その顔は絶対信じてないな。
「さてどうするよ」
「ここには信者供がうようよしてるからな」
「外も大変な事になってる」
「何にしてもまずは剣だな」
「俺の身体もだ!場所は特定出来る!」
デュラハンは見えない糸で身体と頭が繋がっているから場所は分かるのだ。
「そりゃ凄いな」
「よし俺は身体を見つけたらアイツらの注意を引いておく。お前らは姫とルーガルと宝救剣を探せ!」
「わかった!」
「1人で平気なのか?」
「大丈夫だ。任せておけ!」
「僕が途中までついて行く。涼。君は姫様を探しだして脱出するんだ!」
「わかった!頼んだぞ!」
涼は走り出す。
「アイツだけで大丈夫かよ」
「まあ大丈夫だろ。よし僕達も行こう!」
コハクはカイエンの頭を抱えて走り出す。
「もっと丁寧運べよ!」
「無茶言うなよ!持つの抵抗あるんだぞ!」
「なんだと!」
3人は分かれた。
とにかく一刻も早くアリシアを見つけないと。
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鳴鐘 慧河(なるがね けいが)25歳は上司に捨て駒にされ会社をクビになってしまい世の中に絶望し無職ニートの引き籠りになっていたが、二人の妹、優羽花(ゆうか)と静里菜(せりな)に元気づけられて再起を誓った。
だがその瞬間、妹たち共々『魔力満ちる世界エゾン・レイギス』に異世界召喚されてしまう。
全ての人間を滅ぼそうとうごめく魔族の長、大魔王を倒す星剣の勇者として、セカイを護る精霊に召喚されたのは妹だった。
勇者である妹を討つべく襲い来る魔族たち。
そして慧河より先に異世界召喚されていた慧河の元上司はこの異世界の覇権を狙い暗躍していた。
エゾン・レイギスの人間も一枚岩ではなく、様々な思惑で持って動いている。
これは戦乱渦巻く異世界で、妹たちを護ると一念発起した、勇者ではない只の一人の兄の戦いの物語である。
…その果てに妹ハーレムが作られることになろうとは当人には知るよしも無かった。
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妹とは魂の繋がりである。
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かけがいの無い大切な妹たちとのセカイを護る為に戦え!鳴鐘 慧河!戦わなければ護れない!
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
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ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
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しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
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この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
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特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
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鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
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第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
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