51 / 164
第51話 第2の魔王
しおりを挟む
現世へ返してもらう条件に冥界に無造作に現れるソウルイーターの駆除と発生源の根絶をハデスから依頼された涼達はハデスから聞かされた発生源へ向かっていた。
「全く涼って本当に馬鹿ね!」
「同感だな」
「まあ確かにお頭は足らんかな…」
「何だよ皆んなして馬鹿呼ばわりして。これをこなしゃ帰れるんだからいいじゃないか!」
「あのな無造作に現れる霊の魔物の根源をどうやって断つんだよ!」
「なるようになるさ!」
「その原因を知らずに引き受けた訳涼は?だからお馬鹿って言われるのよ!」
さっきからカイエンとアリシアはやたらと馬鹿呼ばわりしてくる。何を怒ってんだよ二人は??
「根拠ない博打をしたからだろ涼が」
「のぶさんまで言うのかよ!宝救剣があるんだソウルイーターくらい何とかなるだろ!」
「確かに勇者の剣ならソウルイーターは倒せるがな元を断たなきゃ意味がないんだよ!」
そう無限に湧いてくる魂を食べる魔物ソウルイーター。こいつらにとっては冥界は餌の豊庫でバイキングだ。根こそぎ食われたら輪廻転生が不可になり人間が産まれなくなるかも知れんからだ。
「その元が何なのか判らないんじゃいくら倒しても意味ないんだよ。わかったか?」
「ようするに親玉を潰すんだろ!」
だから違うっつの…
「とにかく行けばわかる!」
「涼って能天気だな」
「今更かよのぶ!」
「呆れる程の能天気よアレは」
涼達は林を抜けると洞穴が見えた。
その洞穴の周りにソウルイーターがうじゃうじゃ飛び回っている。
「あの洞窟から湧いてるのか!?」
「みたいだな」
「調べてみよう」
涼はバックルから人口宝石を取り出し宝救剣にはめ込みグリップを引く。
「ステルスジュエル」
四人の姿が一瞬で消えた。
姿が消えると四人は洞窟へ猛ダッシュした。洞窟に入った瞬間四人の姿が現れた。
「危なかったな~」
「これ便利だけど10秒しか透明になれないのよね…」
ステルスジュエルはルーガルが思いついて作った人口宝石だ。アイデア自体はカメレオンから思いついたらしく作ったはいいが、効果が10秒くらいかしか持続が出来ないと言う欠点があり余り使わない。
「この宝石に付属してる術は高等な上にマナを一瞬で空にするからな、こう言う時じゃなきゃ使えないさ」
ステルスジュエルはおまけに燃費が悪いのですぐにマナが尽きてしまいこれが持続が短い大元の原因なのだ。
「やっぱり透明化は自力で会得しなきゃダメね…」
「あれは超高等だ簡単にはいかん」
「いいから行くぞ」
カイエンは光の玉を作り出しあたりを照らす。
「修行の成果が出たみたいねカイエン」
「ああ、けど今はこれが一杯だ」
初歩にようやく近づいたからな俺達。
涼達は洞窟を進んでいる。
蝙蝠が上にいるわ周りは濡れてるし変な匂いがするし早くこっから出たいよたく。
「なんか寒いな…」
「洞窟だからかしら?」
「いや何か変な気配がある!」
カイエンはそう言うと止まる。
涼達は剣を引き抜き構える。
涼達はゆっくりと妙な気配がする奥へ進んでみると、そこには妙な亀裂がある。
「なんだ?あの裂け目は?」
「バチバチと凄いエネルギーだぞ」
「妙な気配はこっからか?」
「あ!見て裂け目から何かでてくるわ!」
裂け目が急に電気をバチバチさせながら凄い音を出すと中からソウルイーターが飛び出して来た。
奇妙な奇声を上げながら飛び出してきたソウルイーターが涼達に襲いかかる。
「ソウルイーター!?」
「こっから湧いていたのか!」
襲って来たソウルイーターを斬り裂くと消えた。意外とあっさりだな。
「原因はこの裂け目か。」
「どうやってコレを消すわけ?」
「お決まりなら必殺技だよな!」
涼はそう言うとチェンジストーンをはめ込む。
レッド!ザ!宝救武装!
「宝救武装!」
涼の剣から光が飛び出し身に纏うと涼は変身した。
「そらよ!」
そしてそのままグリップを三回引っ張り必殺技を放つ。
裂け目に赤い刃が当たるが裂け目は消えなかった。
「アレ?効いてない?」
「一人で駄目なら」
「三人だ!」
ブラック!ザ!宝救武装!
へい!とりあえずゴールド一丁!
「宝救武装!」
「乾杯!」
二人も変身する。
三人は武器を構えてそれぞれ必殺技を発動させ裂け目に目掛けて放つ。
「これならどうだ!」
三人の放った刃が重なり回りながら裂け目に向かっていった時だ。
突然四人の後ろから別の攻撃が放たれ三人の技がかき消された。
「今のは!?」
「勝手な事をしないで頂きませんか?」
四人が振り向くと見た目が海賊の様な手品師の様な…とにかく二つが合わさった様な者がそこにいた。額から一本角が生えている。
「角!?」
「まさか魔人族!?」
「おや?知ってるんですか?勇者の皆さん」
「!?」
「お前…俺達を知ってるな?」
「ヴァンデストを倒した勇者は今では魔王軍では見逃せない存在になってますからね」
俺達がヴァンデストを倒した話はやはり広まってるか。俺達を消しに来たのか?
「お前何者だ?」
「私はコキュートス三世!初代魔王様に使える北の魔王だ!」
ま、魔王だと!?こいつもか!
「何で魔王が冥界にいるんだよ!」
「私はただ初代勇者の行方を探してるだけでソウルイーター達は邪魔な死神達を追い払う口実ですよ」
ソウルイーターがわんさか溢れたのはこいつのせいか。
「初代勇者の行方ですって!!貴方も初代勇者の剣を探している訳!」
「ほぉ~そちらもですか?何せ霊剣ですからね持ち主が死ねば次の世代に移るここにはその情報があると踏んだので、貴方達もそうなのでしょう?」
は?初代勇者の剣が霊剣だって!?
まじかよ、霊剣…んまてよアリシアの中の宝石は半透明で触れないんだよな…もしかして元は一つだったのが分かれたのか!?
「必要な情報は得ましたからね」
「だったらさっさと出て行けよ!」
「ついでに人間族への転生をしにくくしようと思いましてね~基本邪魔なので」
さらりと酷い事を抜かすなこいつ。
「書庫の記録を消したのもお前かペテン師やろう!」
「ペテン師とは失礼な!記録など知らん。私が来た時にはとうに消されていたからな!」
アレ?こいつじゃないのか??
「とりあえずお前を蹴散らしてソウルイーターを追い出してやる!!」
涼達は剣を構えてコキュートスに斬りにかかるが、斬った瞬間にコキュートスは破裂し中から紙吹雪とクラッカーみたいな音が鳴り響く。そしてコキュートスは消えた。
「あの野郎!何処に行った??」
「逃げたのかしら?」
「なら丁度いい今のうちに亀裂を潰すぞ!」
「だな!もう一度三人で!」
涼達が亀裂に攻撃しようした時だった…
亀裂の中から数え切れない量のソウルイーターがどんどん飛び出したちまち洞窟が溢れる。洞窟が崩れてきた。
「ヤバイ崩れてきた!」
「一旦出よう!」
涼達は急いで洞窟を出た。
涼達が出ると同時に洞窟は崩れた。
亀裂から今度は巨大なキマイラみたいなソウルイーターが現れた。亀裂はそのソウルイーターが飛び出ると同時に消えた。
「このデカイ奴が元凶だったのか!」
「アレが亀裂そのものだったの!!」
「アレはまさかソウルイーター達の母体か!?」
「て、ハチじゃないんだぞ!」
「そう考えれば辻褄は合うだろ」
あのコキュートスとか言う魔王がこのクイーンソウルイーターって言うべき奴をこの地に放ち無造作に産ませ冥界を掻き回していたのか!
「この親玉を倒せばこいつらも消えるんだな」
「恐らくな」
「考えてもしょうがないやるぞ!」
「アリシア隠れてろ!」
「え、ええ」
アリシアは涼達と離れて近くの岩陰に隠れた。
奇妙な奇声を上げながらクイーンソウルイーター達が涼達に襲いかかる。
「行くぜカイエン!」
「アレを使うんだな」
涼はドンガンをカイエンはガッチランクアップを取り出すと剣に取り付けたグリップを引いた。
「宝救武装!」
「ランクアップチェンジ!」
涼は翡翠の鎧を纏ったホウキュウレッドラピードにカイエンはオレンジのガーネットの鎧とガントレットを身に付けた。色は変わってない。
「ホウキュウレッド・ラピード!」
「ホウキュウブラック・ランクアップ!」
二人はパワーアップアイテムで変身しソウルイーターに向かい打つ。
「おら!」
涼は加速しながら周りのソウルイーター達をバッサバッサと斬り倒して行く。
斬られたソウルイーター達は光になりどんどん消えていった。
「凄いなやっぱ!」
涼はベルの発明品に感心する。
「ベルちゃんやっぱり天才ね!ネーミングはともかく」
「それは同感だな!」
カイエンも猫型のソウルイーターを投げ飛ばしガントレットに付いた爪で引き裂く。
周りのソウルイーターも宝救剣で一気に一掃した。
「確かにこりゃ凄いな!パワーが半端ないや!」
カイエンはレバーを上に二度上げ中央でレバーのスイッチを押すと鎧は赤くなり炎の様なマントを羽織る。涼と違い素の色は変わってない。
カイエンは宝救剣から炎が吹き出しソウルイーターを焼き払った。
「二人共反動もデカイから余り使いすぎるなよ!」
信道は濁酒銃を撃ちながら宝救丁から光の剣を放ち周りのソウルイーターをいなして交わしながら倒していく。
「よし粗方片付けた!後はこのデカブツだ!」
さらに上がったクイーンソウルイーターは口を開くとバチバチとエネルギーが集まり始めた。
「ヤバイなんかくるぞ!」
「カイエン、のぶさん!俺の後ろにアリシアも!」
三人は涼の後ろに行く。
涼は鞘を引き抜き反対側の方を表にし再び差し込むと翡翠の鎧の周りに煌びやかなダイヤの鎧が覆い尽くすと姿を変えた。
「ホウキュウレッド・ガンナー!」
涼の鎧が眩い光を放ち強力な防壁を貼る。
クイーンソウルイーターは口から光線を放つ。光線が涼の貼った防壁に当たる。光線のパワーは半端ない。
「こなくそっ!」
涼はその光線を跳ね返し逆にクイーンソウルイーターに当てた。
光線に当たったクイーンソウルイーターは大爆発を起こし焼きすぎた焼き魚みたいになり落ちてきた。
奇声を上げながら立ち上がりフラフラと飛び上がる。
「逃すか!」
涼は宝救剣をガンモードにし構える。
眩いダイヤの集まり一つの巨大な弾丸に変わって行く。そして形がしっかりと固まりその弾丸がくるくる回りながら火花を散らす。
「飛んでけーー!」
涼は引き金を引き、ダイヤの弾丸は物凄い速さでクイーンソウルイーターに突っ込みその体を貫いた。
クイーンソウルイーターは苦しみながら奇声を上げ爆死した。
「ふぅ~終わった~」
涼は座り込むと同時に変身が解けた。
「終わったんなら早く帰るわよ!!」
「やめろ少し休ませてくれ…」
アリシアは疲れて座り込んでいる涼を無理やり立たせる。
「いや早く戻ってみんなに知らせないとな!魔王が絡んでると分かった以上はな」
確かにあの感じじゃ奴らが剣の場所を特定するのもそんなに時間がかからないかもしれないからな。
「それに皆んなが心配だ」
「分かった…」
「ホラ、私が肩を貸してあげるから!」
「アリシア身長足りないし歩きにくいぞ」
「う、五月蝿いわね!ていうか私王女よ!最近馴れ馴れしくない涼!!」
いや姫さまがだいぶ素が出てるからだろ。
アリシア姫はこれで結構頭固くてじゃじゃ馬だからな。
涼達はハデスの元へ行くと魔王が紛れていた事やソウルイーターがうじゃうじゃ居た理由を説明した。
「さすが坊っちゃま!」
「その坊っちゃまは止めろよ!ハデス!」
「いやいや元使いとしてこればかりは」
死神のボスがカイエンの元使いって世の中…いや死後も解らないもんだな。
「とにかく俺たちは帰っていいんだよな?」
「よかろう。だが二度と来るなよ!次は死んでから来い」
「どっちにしても来ないわよ!」
「世話になりました死神さん」
「いいから早く帰れ人間族」
特例で生きて帰すなんて先代様にしられたら…
カイエンがハデスに背を向け去ろうとした時。
「坊っちゃま!何故出ていかれたのですか?」
「俺は死神に向いてないだけだよ」
カイエンはそう言うとハデスのいる部屋を後にし涼達は無事に冥界からの帰還を果たした。
涼達が戻ると辺りは明るくなっていたつまり今は夜だ。
「夜はこんなに明るくなるのね」
「よし早く馬車に戻ろう」
「ていうかどうやって馬車まで戻るんだ!」
あの冷蔵庫は確かマーキングしないと一方通行の代物だったはずだ。
帰る度にの信道が調整してたからマーキングしてある場所の扉に繋がっている。
マーキングしてなければ何処かの扉がある所へ出てしまうらしい。
「大丈夫よ!カイエンのクローゼットにちゃんとマーキングしておいたから」
アリシアは首から下げた判子みたいな物を出す。これはベルが作った即席マーキング用のスタンプで押せばそこは冷蔵庫のある所へ繋がる。だが使い捨てタイプで通ったら直ぐに消えるのが難点だ。
「いつのまに…」
「私は王女よ!抜かりはないわ!」
「はいはいじゃあ帰りますか」
男三人は家の中に入る。
「ちょっと少しは褒めなさいよ!」
涼達はクローゼットに入る。
しばらく歩くと光が差し混んできたアレが馬車にある秘密基地の入り口だ。
涼は扉を押して外にでると冷蔵庫が横たわっている状態だった。
「ん?部屋が逆さまになってる!?」
「何だとっ!?」
「ちょ、何よこれ!?」
「皆んなは!?」
戻ってみると基地の中は逆さまになり辺りに家具や道具が散乱していた。
四人はくまなく中を探し回るが仲間達が誰一人として基地にはいなかった。
涼は嫌な予感がし外に出ると。
「!?」
そこには血を流して倒れているコハク、リア、ルーガルに泣きじゃくりながら倒れたマナリアに顔を埋めているベルがいた。
「ベル!」
「う…涼…ざぁん…」
「何があった!!」
「ひぐ…暑化粧女が…」
鼻水を垂らしながら語るベル。
「ベルちゃん!何があったの!」
後からきた三人も駆け寄る。
「オイ!コハク、ルーガルっ!しっかりしろ!」
「リア!賢者さま!」
カイエンと信道が必死に皆んなに声をかける。
「泥棒女が来たのか!」
「ベルちゃん?」
「ごめんなさい…であります…涼さん…姫さま…ルビ…ティラ達が…攫われてしまったであります…」
「えっ!?ルビティラ達が攫われた…」
宝石獣達が魔王軍に攫われてしまった!
一体何があったのか??
「全く涼って本当に馬鹿ね!」
「同感だな」
「まあ確かにお頭は足らんかな…」
「何だよ皆んなして馬鹿呼ばわりして。これをこなしゃ帰れるんだからいいじゃないか!」
「あのな無造作に現れる霊の魔物の根源をどうやって断つんだよ!」
「なるようになるさ!」
「その原因を知らずに引き受けた訳涼は?だからお馬鹿って言われるのよ!」
さっきからカイエンとアリシアはやたらと馬鹿呼ばわりしてくる。何を怒ってんだよ二人は??
「根拠ない博打をしたからだろ涼が」
「のぶさんまで言うのかよ!宝救剣があるんだソウルイーターくらい何とかなるだろ!」
「確かに勇者の剣ならソウルイーターは倒せるがな元を断たなきゃ意味がないんだよ!」
そう無限に湧いてくる魂を食べる魔物ソウルイーター。こいつらにとっては冥界は餌の豊庫でバイキングだ。根こそぎ食われたら輪廻転生が不可になり人間が産まれなくなるかも知れんからだ。
「その元が何なのか判らないんじゃいくら倒しても意味ないんだよ。わかったか?」
「ようするに親玉を潰すんだろ!」
だから違うっつの…
「とにかく行けばわかる!」
「涼って能天気だな」
「今更かよのぶ!」
「呆れる程の能天気よアレは」
涼達は林を抜けると洞穴が見えた。
その洞穴の周りにソウルイーターがうじゃうじゃ飛び回っている。
「あの洞窟から湧いてるのか!?」
「みたいだな」
「調べてみよう」
涼はバックルから人口宝石を取り出し宝救剣にはめ込みグリップを引く。
「ステルスジュエル」
四人の姿が一瞬で消えた。
姿が消えると四人は洞窟へ猛ダッシュした。洞窟に入った瞬間四人の姿が現れた。
「危なかったな~」
「これ便利だけど10秒しか透明になれないのよね…」
ステルスジュエルはルーガルが思いついて作った人口宝石だ。アイデア自体はカメレオンから思いついたらしく作ったはいいが、効果が10秒くらいかしか持続が出来ないと言う欠点があり余り使わない。
「この宝石に付属してる術は高等な上にマナを一瞬で空にするからな、こう言う時じゃなきゃ使えないさ」
ステルスジュエルはおまけに燃費が悪いのですぐにマナが尽きてしまいこれが持続が短い大元の原因なのだ。
「やっぱり透明化は自力で会得しなきゃダメね…」
「あれは超高等だ簡単にはいかん」
「いいから行くぞ」
カイエンは光の玉を作り出しあたりを照らす。
「修行の成果が出たみたいねカイエン」
「ああ、けど今はこれが一杯だ」
初歩にようやく近づいたからな俺達。
涼達は洞窟を進んでいる。
蝙蝠が上にいるわ周りは濡れてるし変な匂いがするし早くこっから出たいよたく。
「なんか寒いな…」
「洞窟だからかしら?」
「いや何か変な気配がある!」
カイエンはそう言うと止まる。
涼達は剣を引き抜き構える。
涼達はゆっくりと妙な気配がする奥へ進んでみると、そこには妙な亀裂がある。
「なんだ?あの裂け目は?」
「バチバチと凄いエネルギーだぞ」
「妙な気配はこっからか?」
「あ!見て裂け目から何かでてくるわ!」
裂け目が急に電気をバチバチさせながら凄い音を出すと中からソウルイーターが飛び出して来た。
奇妙な奇声を上げながら飛び出してきたソウルイーターが涼達に襲いかかる。
「ソウルイーター!?」
「こっから湧いていたのか!」
襲って来たソウルイーターを斬り裂くと消えた。意外とあっさりだな。
「原因はこの裂け目か。」
「どうやってコレを消すわけ?」
「お決まりなら必殺技だよな!」
涼はそう言うとチェンジストーンをはめ込む。
レッド!ザ!宝救武装!
「宝救武装!」
涼の剣から光が飛び出し身に纏うと涼は変身した。
「そらよ!」
そしてそのままグリップを三回引っ張り必殺技を放つ。
裂け目に赤い刃が当たるが裂け目は消えなかった。
「アレ?効いてない?」
「一人で駄目なら」
「三人だ!」
ブラック!ザ!宝救武装!
へい!とりあえずゴールド一丁!
「宝救武装!」
「乾杯!」
二人も変身する。
三人は武器を構えてそれぞれ必殺技を発動させ裂け目に目掛けて放つ。
「これならどうだ!」
三人の放った刃が重なり回りながら裂け目に向かっていった時だ。
突然四人の後ろから別の攻撃が放たれ三人の技がかき消された。
「今のは!?」
「勝手な事をしないで頂きませんか?」
四人が振り向くと見た目が海賊の様な手品師の様な…とにかく二つが合わさった様な者がそこにいた。額から一本角が生えている。
「角!?」
「まさか魔人族!?」
「おや?知ってるんですか?勇者の皆さん」
「!?」
「お前…俺達を知ってるな?」
「ヴァンデストを倒した勇者は今では魔王軍では見逃せない存在になってますからね」
俺達がヴァンデストを倒した話はやはり広まってるか。俺達を消しに来たのか?
「お前何者だ?」
「私はコキュートス三世!初代魔王様に使える北の魔王だ!」
ま、魔王だと!?こいつもか!
「何で魔王が冥界にいるんだよ!」
「私はただ初代勇者の行方を探してるだけでソウルイーター達は邪魔な死神達を追い払う口実ですよ」
ソウルイーターがわんさか溢れたのはこいつのせいか。
「初代勇者の行方ですって!!貴方も初代勇者の剣を探している訳!」
「ほぉ~そちらもですか?何せ霊剣ですからね持ち主が死ねば次の世代に移るここにはその情報があると踏んだので、貴方達もそうなのでしょう?」
は?初代勇者の剣が霊剣だって!?
まじかよ、霊剣…んまてよアリシアの中の宝石は半透明で触れないんだよな…もしかして元は一つだったのが分かれたのか!?
「必要な情報は得ましたからね」
「だったらさっさと出て行けよ!」
「ついでに人間族への転生をしにくくしようと思いましてね~基本邪魔なので」
さらりと酷い事を抜かすなこいつ。
「書庫の記録を消したのもお前かペテン師やろう!」
「ペテン師とは失礼な!記録など知らん。私が来た時にはとうに消されていたからな!」
アレ?こいつじゃないのか??
「とりあえずお前を蹴散らしてソウルイーターを追い出してやる!!」
涼達は剣を構えてコキュートスに斬りにかかるが、斬った瞬間にコキュートスは破裂し中から紙吹雪とクラッカーみたいな音が鳴り響く。そしてコキュートスは消えた。
「あの野郎!何処に行った??」
「逃げたのかしら?」
「なら丁度いい今のうちに亀裂を潰すぞ!」
「だな!もう一度三人で!」
涼達が亀裂に攻撃しようした時だった…
亀裂の中から数え切れない量のソウルイーターがどんどん飛び出したちまち洞窟が溢れる。洞窟が崩れてきた。
「ヤバイ崩れてきた!」
「一旦出よう!」
涼達は急いで洞窟を出た。
涼達が出ると同時に洞窟は崩れた。
亀裂から今度は巨大なキマイラみたいなソウルイーターが現れた。亀裂はそのソウルイーターが飛び出ると同時に消えた。
「このデカイ奴が元凶だったのか!」
「アレが亀裂そのものだったの!!」
「アレはまさかソウルイーター達の母体か!?」
「て、ハチじゃないんだぞ!」
「そう考えれば辻褄は合うだろ」
あのコキュートスとか言う魔王がこのクイーンソウルイーターって言うべき奴をこの地に放ち無造作に産ませ冥界を掻き回していたのか!
「この親玉を倒せばこいつらも消えるんだな」
「恐らくな」
「考えてもしょうがないやるぞ!」
「アリシア隠れてろ!」
「え、ええ」
アリシアは涼達と離れて近くの岩陰に隠れた。
奇妙な奇声を上げながらクイーンソウルイーター達が涼達に襲いかかる。
「行くぜカイエン!」
「アレを使うんだな」
涼はドンガンをカイエンはガッチランクアップを取り出すと剣に取り付けたグリップを引いた。
「宝救武装!」
「ランクアップチェンジ!」
涼は翡翠の鎧を纏ったホウキュウレッドラピードにカイエンはオレンジのガーネットの鎧とガントレットを身に付けた。色は変わってない。
「ホウキュウレッド・ラピード!」
「ホウキュウブラック・ランクアップ!」
二人はパワーアップアイテムで変身しソウルイーターに向かい打つ。
「おら!」
涼は加速しながら周りのソウルイーター達をバッサバッサと斬り倒して行く。
斬られたソウルイーター達は光になりどんどん消えていった。
「凄いなやっぱ!」
涼はベルの発明品に感心する。
「ベルちゃんやっぱり天才ね!ネーミングはともかく」
「それは同感だな!」
カイエンも猫型のソウルイーターを投げ飛ばしガントレットに付いた爪で引き裂く。
周りのソウルイーターも宝救剣で一気に一掃した。
「確かにこりゃ凄いな!パワーが半端ないや!」
カイエンはレバーを上に二度上げ中央でレバーのスイッチを押すと鎧は赤くなり炎の様なマントを羽織る。涼と違い素の色は変わってない。
カイエンは宝救剣から炎が吹き出しソウルイーターを焼き払った。
「二人共反動もデカイから余り使いすぎるなよ!」
信道は濁酒銃を撃ちながら宝救丁から光の剣を放ち周りのソウルイーターをいなして交わしながら倒していく。
「よし粗方片付けた!後はこのデカブツだ!」
さらに上がったクイーンソウルイーターは口を開くとバチバチとエネルギーが集まり始めた。
「ヤバイなんかくるぞ!」
「カイエン、のぶさん!俺の後ろにアリシアも!」
三人は涼の後ろに行く。
涼は鞘を引き抜き反対側の方を表にし再び差し込むと翡翠の鎧の周りに煌びやかなダイヤの鎧が覆い尽くすと姿を変えた。
「ホウキュウレッド・ガンナー!」
涼の鎧が眩い光を放ち強力な防壁を貼る。
クイーンソウルイーターは口から光線を放つ。光線が涼の貼った防壁に当たる。光線のパワーは半端ない。
「こなくそっ!」
涼はその光線を跳ね返し逆にクイーンソウルイーターに当てた。
光線に当たったクイーンソウルイーターは大爆発を起こし焼きすぎた焼き魚みたいになり落ちてきた。
奇声を上げながら立ち上がりフラフラと飛び上がる。
「逃すか!」
涼は宝救剣をガンモードにし構える。
眩いダイヤの集まり一つの巨大な弾丸に変わって行く。そして形がしっかりと固まりその弾丸がくるくる回りながら火花を散らす。
「飛んでけーー!」
涼は引き金を引き、ダイヤの弾丸は物凄い速さでクイーンソウルイーターに突っ込みその体を貫いた。
クイーンソウルイーターは苦しみながら奇声を上げ爆死した。
「ふぅ~終わった~」
涼は座り込むと同時に変身が解けた。
「終わったんなら早く帰るわよ!!」
「やめろ少し休ませてくれ…」
アリシアは疲れて座り込んでいる涼を無理やり立たせる。
「いや早く戻ってみんなに知らせないとな!魔王が絡んでると分かった以上はな」
確かにあの感じじゃ奴らが剣の場所を特定するのもそんなに時間がかからないかもしれないからな。
「それに皆んなが心配だ」
「分かった…」
「ホラ、私が肩を貸してあげるから!」
「アリシア身長足りないし歩きにくいぞ」
「う、五月蝿いわね!ていうか私王女よ!最近馴れ馴れしくない涼!!」
いや姫さまがだいぶ素が出てるからだろ。
アリシア姫はこれで結構頭固くてじゃじゃ馬だからな。
涼達はハデスの元へ行くと魔王が紛れていた事やソウルイーターがうじゃうじゃ居た理由を説明した。
「さすが坊っちゃま!」
「その坊っちゃまは止めろよ!ハデス!」
「いやいや元使いとしてこればかりは」
死神のボスがカイエンの元使いって世の中…いや死後も解らないもんだな。
「とにかく俺たちは帰っていいんだよな?」
「よかろう。だが二度と来るなよ!次は死んでから来い」
「どっちにしても来ないわよ!」
「世話になりました死神さん」
「いいから早く帰れ人間族」
特例で生きて帰すなんて先代様にしられたら…
カイエンがハデスに背を向け去ろうとした時。
「坊っちゃま!何故出ていかれたのですか?」
「俺は死神に向いてないだけだよ」
カイエンはそう言うとハデスのいる部屋を後にし涼達は無事に冥界からの帰還を果たした。
涼達が戻ると辺りは明るくなっていたつまり今は夜だ。
「夜はこんなに明るくなるのね」
「よし早く馬車に戻ろう」
「ていうかどうやって馬車まで戻るんだ!」
あの冷蔵庫は確かマーキングしないと一方通行の代物だったはずだ。
帰る度にの信道が調整してたからマーキングしてある場所の扉に繋がっている。
マーキングしてなければ何処かの扉がある所へ出てしまうらしい。
「大丈夫よ!カイエンのクローゼットにちゃんとマーキングしておいたから」
アリシアは首から下げた判子みたいな物を出す。これはベルが作った即席マーキング用のスタンプで押せばそこは冷蔵庫のある所へ繋がる。だが使い捨てタイプで通ったら直ぐに消えるのが難点だ。
「いつのまに…」
「私は王女よ!抜かりはないわ!」
「はいはいじゃあ帰りますか」
男三人は家の中に入る。
「ちょっと少しは褒めなさいよ!」
涼達はクローゼットに入る。
しばらく歩くと光が差し混んできたアレが馬車にある秘密基地の入り口だ。
涼は扉を押して外にでると冷蔵庫が横たわっている状態だった。
「ん?部屋が逆さまになってる!?」
「何だとっ!?」
「ちょ、何よこれ!?」
「皆んなは!?」
戻ってみると基地の中は逆さまになり辺りに家具や道具が散乱していた。
四人はくまなく中を探し回るが仲間達が誰一人として基地にはいなかった。
涼は嫌な予感がし外に出ると。
「!?」
そこには血を流して倒れているコハク、リア、ルーガルに泣きじゃくりながら倒れたマナリアに顔を埋めているベルがいた。
「ベル!」
「う…涼…ざぁん…」
「何があった!!」
「ひぐ…暑化粧女が…」
鼻水を垂らしながら語るベル。
「ベルちゃん!何があったの!」
後からきた三人も駆け寄る。
「オイ!コハク、ルーガルっ!しっかりしろ!」
「リア!賢者さま!」
カイエンと信道が必死に皆んなに声をかける。
「泥棒女が来たのか!」
「ベルちゃん?」
「ごめんなさい…であります…涼さん…姫さま…ルビ…ティラ達が…攫われてしまったであります…」
「えっ!?ルビティラ達が攫われた…」
宝石獣達が魔王軍に攫われてしまった!
一体何があったのか??
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
実家が没落したので、こうなったら落ちるところまで落ちてやります。
黒蜜きな粉
ファンタジー
ある日を境にタニヤの生活は変わってしまった。
実家は爵位を剥奪され、領地を没収された。
父は刑死、それにショックを受けた母は自ら命を絶った。
まだ学生だったタニヤは学費が払えなくなり学校を退学。
そんなタニヤが生活費を稼ぐために始めたのは冒険者だった。
しかし、どこへ行っても元貴族とバレると嫌がらせを受けてしまう。
いい加減にこんな生活はうんざりだと思っていたときに出会ったのは、商人だと名乗る怪しい者たちだった。
騙されていたって構わない。
もう金に困ることなくお腹いっぱい食べられるなら、裏家業だろうがなんでもやってやる。
タニヤは商人の元へ転職することを決意する。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる