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第50話 名前と剣の行方
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派手にドンパチをしたせいで死神達に連行された涼達は腕を鎖で繋がれたまま何処かへ連れていかれている。
「もうー涼の馬鹿!!」
「俺のせいなのか?」
「当たり前でしょ!あんなドンパチするから!このまま幽霊になったらどう責任取るわけ!!」
「いやでもな」
「静かにしないか!キリキリ歩け!」
「あいた」
動く骨の馬に跨る死神にムチを打たれる涼。
「俺たち何処へ連れて行かれるんだい?死神さんよ」
信道が聞く。
「知れた事をハデス様のところだ」
「ハデスだと」
やがて大きな扉の前に着くと扉は開くとその先に巨大な骨に黒い翼を生やしボロマントに巨大な鎌を持った死神が座っていた。
「デカイ骨!?」
「アレがハデスだ!」
ここ冥界の主で死神達のボスだ。
「貴様ら生きてここに来た以上は覚悟は出来ているんだろうな?」
「私達…死ぬんですか?」
「無論だ!」
即答かよ!まてまだ死にたくないって!
「俺たち何も悪い事してないぞ!」
「人間が死なずに冥界へ来るなど、自殺も同じだならばその魂狩るが我が仕事なり」
生きた人間が冥界へ行くなら命を払えって事かよ。帰りは無いってか…
「ハデスちょっとまてや!」
「貴様馴れ馴れしいぞ!デュラハンと言えども」
「俺はカイエン・ハーデストだ!」
「!?ハーデストだと…」
「そうだこの意味わかるよな?」
カイエンがそう言うと周りの死神達が跪いた。え?何この状況??
「は、カイエンの坊っちゃま!!」
「「「坊っちゃま!?」」」
「いやはやお久しぶりに御座います坊っちゃま。先代の息子様がいらっしゃるとはこの三代目ハデス何たる失態!」
死神さん口調がモロに変わったぞ…は?
三代目っていったか?
「全く…ちょいと来なくなったからって俺の顔を忘れやがって…」
「ですが坊っちゃま。貴方様はまだ幼少期このように凛々しくなられるとは思わなかったものでして!」
「あの~さっきから話が見えないんだが」
「カイエン、お前いったい?」
「はぁ~俺はここの元ボスの2代目ハデスの息子なんだよ…つまり死神だ俺は」
は…?
「死神ってお前デュラハンだろ!?」
「デュラハン族が死神になるんだよ。首無しライダーっているだろ!アレだようは!ていうか前に説明したろうが!」
いやさっぱり解らないからな。
確かにゲームや本じゃ首無し=死神だからな。まさかデュラハンの上位個体が死神になるなんてな。だから前にも言ってあったろうが!
「成る程な」
「どうりで堂々としてると思った」
「2人共普通は受け入れちゃいけないんじゃないのかしら…」
「しかし坊っちゃま。いくら坊っちゃまとは言え生きた人間族を連れてくるとは冥界の掟に反する重罪なんですよ!」
「わかってる。だがなどうしても聴きたい事があるんだだから連れてきた」
「そうまでして聴きたい事は?」
ハデスがカイエンに尋ねる。
「初代勇者の魂を狩った死神をさがしてるんだ!そいつからちょい聞きたい事がある」
「初代勇者を狩った死神ですか?」
「世界の命運を揺るがす程なのどうか教えて貰えませんか?ハデス様」
ハデスに頼み込むアリシア。
「坊っちゃまこの娘は?」
「初代勇者の末裔のアリシア姫だ」
「なんとあやつの子孫!」
「とにかく現世が危ないんだ!教えてくれ死神さん!」
「悪いが俺たちはまだ死ねないんだ!」
「ハデス頼む教えてくれ!」
「う…む…坊っちゃま事情を説明して下され」
カイエンはハデスに禁を犯してまで冥界へ来た理由と初代勇者の剣の手がかりを探す為に来た事を話す。
「成る程、初代勇者の剣の行方ですか」
「ああ、何一つ情報が残ってないからここならもしかしてと思って来たんだ」
「誰がご先祖様を此方へ連れてきたかご存知のありませんですか?」
アリシアがハデスに尋ねた。
「それは私ですが…」
「お前かよ!ハデス教えてくれ!」
カイエンは必死に頼む。
「分かりました。他ならぬ先代のご子息の頼みこの三代目ハデス坊っちゃまにお伝えしましょう。付いてきてください」
ハデスはそう言うとマントを羽織るとそのマントが身体を覆い尽くしハデスはどんどん小さくなっていく。
マントを脱ぐと眼鏡をかけた老人がそこにはいた。
「アンタ誰?」
「ハデスです」
「骨が本体じゃなかったわけ!?」
アリシアは声を上げる。
「アレはビジュアル的な理由で姿を変えていただけです。他の死神もそうです」
あの骨が死神の姿じゃなかったのかよ…ビジュアル的な理由って…最近の死神はどうなってんだよ。
「皆さん此方です」
ハデスに連れていかれ涼達は書庫へきた。
「書庫かここか?」
「ええ、あらゆる人間の魂の行方と輪廻転生そして死んだ履歴が記されている書物です」
「死神も大変なんすね」
「死ぬ運命のリストや寿命のリストもありますよ。ご覧になりますか?」
「「結構です…」」
そんなの見たくもない…同感よ…2人とも回想シーンで言わんでいい。
ハデスは棚から本とる「魂回収履歴」と書かれた記録帳だ。
「これは?」
「回収した魂の履歴だ」
ハデスはそう言うと1000年以上前の寿命の履歴を調べる。
「ところで初代勇者って名前なんて言うんだ?」
「私もそこまでは…」
ガネットの記録は古すぎてそんなものが残ってない為名前は後世に知られてないのだ。
「初代勇者…あったコヤツだ!」
「アリシア分かるか?」
「いえこれは古代文字で判らないわ??」
「ん?これ漢字じゃないか!!」
「漢字?」
「だなウチの店も漢字だ」
さすが日本出身の先代勇者の孫だな。
「涼達の世界の文字?」
「ああ」
「何て書いてあるんだ?」
カイエンが名前の部分に使われている漢字を聞く。
「えっと…藤原…藤原ノ貞道か?」
「フジワラノサダミチ??それが名前なの?」
「名前からして日本人だぞ!しかもこの読み方は平安時代か!!」
つまり初代勇者は平安時代からこの世界に召喚されたってことか!
「名前じゃなく剣の行方だ!」
「他には何か書いてあるか?ハデス?」
ハデスは本を閉じると。
今度は「藤原ノ貞道」とかかれた用紙を取り出した。
「これは?」
「家系図です」
「家系図!?オイ、ハデス関係ないだろこんなもん!」
「イヤあるんですよ坊っちゃま」
「関係あるってどう言う事なんだ?」
信道が聞いた。
「私が初代勇者の魂を刈り取った際に勇者の中に何かありそれが消え血縁者に行き渡ったのですよ」
血縁者に行き渡った?それってもしかして…
「それが初代勇者の剣なのか?」
「さあ?そこまでは私にもただ…」
「何かあったのですか?」
「この世代の辺りからそれが二つに分かれしかも片方の行方は私達も知らないのです」
家系図にはアリシアの国の最初の王族になった人の名前とその子孫達が記されていた。
だが五代目の子孫の辺りに二人に分かれ片方の行方が記されていなかったのだ。
「本当だ」
「これはこの世代の子孫は双子だったんだな」
「だからここだけ同じ線の長さで分かれてるのか!」
「見る限りこのマリッサって奴の行方が解ってないのか」
どうやら何かが分かれた世代は双子で片方は女性でこのマリッサという人物の先が無く消えていた。特徴は真っ赤な髪に碧眼だ。
「死んだのかな?」
「いやこれは誰かに記録を消されたんじゃないか?」
「誰かって誰だよ?」
「死神はあくまで魂を狩る存在ですから生きてる奴とは基本関わりませんよ」
「たしかに生きてる人間と関わって何になるんだって話か死神は」
あーだこーだ言うなら大人しく魂寄こせだからな。
「マリッサ…」
「アリシアどうした?」
「うん…この名前どこかで…」
アリシアはこの名前に見覚えがあった。
アレは確か…どこだったっけ…何かで見て…
!?
「あ!思い出したわ!ガリウス邸よ!!」
「ガリウス邸って!」
「あの泥棒女の実家か!!」
そうアリシアの従姉妹 アイカの実家だ。
だがガリウス邸はとうに封鎖されもぬけの殻で誰もいない。
「ガリウス邸の党首の部屋の壁に書かれたわ!!」
「でも別人じゃないのか?」
「この世界は写真無いしな…せいぜい水晶で映像出すくらいだろ顔が判らないんじゃ」
「いやまだ判らないぞ、ガリウス公爵は家宝をどっかにしまってるはずだから探せば肖像画くらいあるかもしれないぞ」
信道がそう言った。
あの豚みたいな公爵はやたらと飾りたくっていたから伝統の宝くらいは持っていそうだしな。
「財産は確か父上が没収したから城の宝物庫にあるはず」
「よし、じゃあ戻って確かめてみるか!」
「いやお前達は帰れないぞ!」
ハデスが鎌を構えた。
「えー!なんでー!?」
「生きた人間は冥界へ来た時点で命を差し出す。これは決まりだ!」
「ハデス!」
「こればかりは坊っちゃまの言葉と言えどもなりません…といいたいですが一つ頼みを聞いてくれればお前達を下界へ帰そう」
「本当かよ!死神さん!」
「何やらせる気だよハデス…」
カイエンは嫌な予感がした。
「最近冥界で我々の制御下に置かれていないソウルイーターがあちこちに現れてな」
ソウルイーターって俺達が倒したあいつらか。
「俺達にそれをどうにかしろと?」
「さようです」
マジかよ…こう言う面倒ごとを一番に引き受ける馬鹿が居るんだよ今。
「なんだそんな事かよ!俺達に任せな!なんたって俺達は戦隊だ!」
やっぱり言うのはこの馬鹿か…カイエンの予想的中だった。
「ちょっと涼。安請け合いして言い訳!?」
「何とかなったろ俺達。な、のぶさん?」
「まあ勇者の剣持ってたからだろうな俺達が対処できたのは」
そう勇者の剣事宝救剣と宝救丁は元々悪しき魔物を倒す為の物だ。ソウルイーターとて現世では魔物扱いだ。故に実体として捉える事が出来たのだ。
「いやだがな」
「そう言うわけだ!俺達ホウキュウジャーに任せてくれ!」
「ホウキュウジャー??訳わからん軍団だがでは頼んだぞ!」
「おう!」
「おうじゃねーだろ馬鹿野郎!!」
カイエンは声を上げた。
また安請け合いで面倒ごとを押し付けられる事態に陥ってしまった。
本当に帰れるの私達…涼は本当にお馬鹿よ…
「もうー涼の馬鹿!!」
「俺のせいなのか?」
「当たり前でしょ!あんなドンパチするから!このまま幽霊になったらどう責任取るわけ!!」
「いやでもな」
「静かにしないか!キリキリ歩け!」
「あいた」
動く骨の馬に跨る死神にムチを打たれる涼。
「俺たち何処へ連れて行かれるんだい?死神さんよ」
信道が聞く。
「知れた事をハデス様のところだ」
「ハデスだと」
やがて大きな扉の前に着くと扉は開くとその先に巨大な骨に黒い翼を生やしボロマントに巨大な鎌を持った死神が座っていた。
「デカイ骨!?」
「アレがハデスだ!」
ここ冥界の主で死神達のボスだ。
「貴様ら生きてここに来た以上は覚悟は出来ているんだろうな?」
「私達…死ぬんですか?」
「無論だ!」
即答かよ!まてまだ死にたくないって!
「俺たち何も悪い事してないぞ!」
「人間が死なずに冥界へ来るなど、自殺も同じだならばその魂狩るが我が仕事なり」
生きた人間が冥界へ行くなら命を払えって事かよ。帰りは無いってか…
「ハデスちょっとまてや!」
「貴様馴れ馴れしいぞ!デュラハンと言えども」
「俺はカイエン・ハーデストだ!」
「!?ハーデストだと…」
「そうだこの意味わかるよな?」
カイエンがそう言うと周りの死神達が跪いた。え?何この状況??
「は、カイエンの坊っちゃま!!」
「「「坊っちゃま!?」」」
「いやはやお久しぶりに御座います坊っちゃま。先代の息子様がいらっしゃるとはこの三代目ハデス何たる失態!」
死神さん口調がモロに変わったぞ…は?
三代目っていったか?
「全く…ちょいと来なくなったからって俺の顔を忘れやがって…」
「ですが坊っちゃま。貴方様はまだ幼少期このように凛々しくなられるとは思わなかったものでして!」
「あの~さっきから話が見えないんだが」
「カイエン、お前いったい?」
「はぁ~俺はここの元ボスの2代目ハデスの息子なんだよ…つまり死神だ俺は」
は…?
「死神ってお前デュラハンだろ!?」
「デュラハン族が死神になるんだよ。首無しライダーっているだろ!アレだようは!ていうか前に説明したろうが!」
いやさっぱり解らないからな。
確かにゲームや本じゃ首無し=死神だからな。まさかデュラハンの上位個体が死神になるなんてな。だから前にも言ってあったろうが!
「成る程な」
「どうりで堂々としてると思った」
「2人共普通は受け入れちゃいけないんじゃないのかしら…」
「しかし坊っちゃま。いくら坊っちゃまとは言え生きた人間族を連れてくるとは冥界の掟に反する重罪なんですよ!」
「わかってる。だがなどうしても聴きたい事があるんだだから連れてきた」
「そうまでして聴きたい事は?」
ハデスがカイエンに尋ねる。
「初代勇者の魂を狩った死神をさがしてるんだ!そいつからちょい聞きたい事がある」
「初代勇者を狩った死神ですか?」
「世界の命運を揺るがす程なのどうか教えて貰えませんか?ハデス様」
ハデスに頼み込むアリシア。
「坊っちゃまこの娘は?」
「初代勇者の末裔のアリシア姫だ」
「なんとあやつの子孫!」
「とにかく現世が危ないんだ!教えてくれ死神さん!」
「悪いが俺たちはまだ死ねないんだ!」
「ハデス頼む教えてくれ!」
「う…む…坊っちゃま事情を説明して下され」
カイエンはハデスに禁を犯してまで冥界へ来た理由と初代勇者の剣の手がかりを探す為に来た事を話す。
「成る程、初代勇者の剣の行方ですか」
「ああ、何一つ情報が残ってないからここならもしかしてと思って来たんだ」
「誰がご先祖様を此方へ連れてきたかご存知のありませんですか?」
アリシアがハデスに尋ねた。
「それは私ですが…」
「お前かよ!ハデス教えてくれ!」
カイエンは必死に頼む。
「分かりました。他ならぬ先代のご子息の頼みこの三代目ハデス坊っちゃまにお伝えしましょう。付いてきてください」
ハデスはそう言うとマントを羽織るとそのマントが身体を覆い尽くしハデスはどんどん小さくなっていく。
マントを脱ぐと眼鏡をかけた老人がそこにはいた。
「アンタ誰?」
「ハデスです」
「骨が本体じゃなかったわけ!?」
アリシアは声を上げる。
「アレはビジュアル的な理由で姿を変えていただけです。他の死神もそうです」
あの骨が死神の姿じゃなかったのかよ…ビジュアル的な理由って…最近の死神はどうなってんだよ。
「皆さん此方です」
ハデスに連れていかれ涼達は書庫へきた。
「書庫かここか?」
「ええ、あらゆる人間の魂の行方と輪廻転生そして死んだ履歴が記されている書物です」
「死神も大変なんすね」
「死ぬ運命のリストや寿命のリストもありますよ。ご覧になりますか?」
「「結構です…」」
そんなの見たくもない…同感よ…2人とも回想シーンで言わんでいい。
ハデスは棚から本とる「魂回収履歴」と書かれた記録帳だ。
「これは?」
「回収した魂の履歴だ」
ハデスはそう言うと1000年以上前の寿命の履歴を調べる。
「ところで初代勇者って名前なんて言うんだ?」
「私もそこまでは…」
ガネットの記録は古すぎてそんなものが残ってない為名前は後世に知られてないのだ。
「初代勇者…あったコヤツだ!」
「アリシア分かるか?」
「いえこれは古代文字で判らないわ??」
「ん?これ漢字じゃないか!!」
「漢字?」
「だなウチの店も漢字だ」
さすが日本出身の先代勇者の孫だな。
「涼達の世界の文字?」
「ああ」
「何て書いてあるんだ?」
カイエンが名前の部分に使われている漢字を聞く。
「えっと…藤原…藤原ノ貞道か?」
「フジワラノサダミチ??それが名前なの?」
「名前からして日本人だぞ!しかもこの読み方は平安時代か!!」
つまり初代勇者は平安時代からこの世界に召喚されたってことか!
「名前じゃなく剣の行方だ!」
「他には何か書いてあるか?ハデス?」
ハデスは本を閉じると。
今度は「藤原ノ貞道」とかかれた用紙を取り出した。
「これは?」
「家系図です」
「家系図!?オイ、ハデス関係ないだろこんなもん!」
「イヤあるんですよ坊っちゃま」
「関係あるってどう言う事なんだ?」
信道が聞いた。
「私が初代勇者の魂を刈り取った際に勇者の中に何かありそれが消え血縁者に行き渡ったのですよ」
血縁者に行き渡った?それってもしかして…
「それが初代勇者の剣なのか?」
「さあ?そこまでは私にもただ…」
「何かあったのですか?」
「この世代の辺りからそれが二つに分かれしかも片方の行方は私達も知らないのです」
家系図にはアリシアの国の最初の王族になった人の名前とその子孫達が記されていた。
だが五代目の子孫の辺りに二人に分かれ片方の行方が記されていなかったのだ。
「本当だ」
「これはこの世代の子孫は双子だったんだな」
「だからここだけ同じ線の長さで分かれてるのか!」
「見る限りこのマリッサって奴の行方が解ってないのか」
どうやら何かが分かれた世代は双子で片方は女性でこのマリッサという人物の先が無く消えていた。特徴は真っ赤な髪に碧眼だ。
「死んだのかな?」
「いやこれは誰かに記録を消されたんじゃないか?」
「誰かって誰だよ?」
「死神はあくまで魂を狩る存在ですから生きてる奴とは基本関わりませんよ」
「たしかに生きてる人間と関わって何になるんだって話か死神は」
あーだこーだ言うなら大人しく魂寄こせだからな。
「マリッサ…」
「アリシアどうした?」
「うん…この名前どこかで…」
アリシアはこの名前に見覚えがあった。
アレは確か…どこだったっけ…何かで見て…
!?
「あ!思い出したわ!ガリウス邸よ!!」
「ガリウス邸って!」
「あの泥棒女の実家か!!」
そうアリシアの従姉妹 アイカの実家だ。
だがガリウス邸はとうに封鎖されもぬけの殻で誰もいない。
「ガリウス邸の党首の部屋の壁に書かれたわ!!」
「でも別人じゃないのか?」
「この世界は写真無いしな…せいぜい水晶で映像出すくらいだろ顔が判らないんじゃ」
「いやまだ判らないぞ、ガリウス公爵は家宝をどっかにしまってるはずだから探せば肖像画くらいあるかもしれないぞ」
信道がそう言った。
あの豚みたいな公爵はやたらと飾りたくっていたから伝統の宝くらいは持っていそうだしな。
「財産は確か父上が没収したから城の宝物庫にあるはず」
「よし、じゃあ戻って確かめてみるか!」
「いやお前達は帰れないぞ!」
ハデスが鎌を構えた。
「えー!なんでー!?」
「生きた人間は冥界へ来た時点で命を差し出す。これは決まりだ!」
「ハデス!」
「こればかりは坊っちゃまの言葉と言えどもなりません…といいたいですが一つ頼みを聞いてくれればお前達を下界へ帰そう」
「本当かよ!死神さん!」
「何やらせる気だよハデス…」
カイエンは嫌な予感がした。
「最近冥界で我々の制御下に置かれていないソウルイーターがあちこちに現れてな」
ソウルイーターって俺達が倒したあいつらか。
「俺達にそれをどうにかしろと?」
「さようです」
マジかよ…こう言う面倒ごとを一番に引き受ける馬鹿が居るんだよ今。
「なんだそんな事かよ!俺達に任せな!なんたって俺達は戦隊だ!」
やっぱり言うのはこの馬鹿か…カイエンの予想的中だった。
「ちょっと涼。安請け合いして言い訳!?」
「何とかなったろ俺達。な、のぶさん?」
「まあ勇者の剣持ってたからだろうな俺達が対処できたのは」
そう勇者の剣事宝救剣と宝救丁は元々悪しき魔物を倒す為の物だ。ソウルイーターとて現世では魔物扱いだ。故に実体として捉える事が出来たのだ。
「いやだがな」
「そう言うわけだ!俺達ホウキュウジャーに任せてくれ!」
「ホウキュウジャー??訳わからん軍団だがでは頼んだぞ!」
「おう!」
「おうじゃねーだろ馬鹿野郎!!」
カイエンは声を上げた。
また安請け合いで面倒ごとを押し付けられる事態に陥ってしまった。
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そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
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