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第48話 冥界の死神
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カイエンの口が開くととんでもない発言をした。
「一度死ぬって…冗談だよな…」
「いや、本気だ」
何を言ってんだお前は!?
死んだら元も子もないないだろ。
「とうとう死神としての本性を現したでありますな!首なし!」
「名前で呼べよ!後言い方が悪かった!正しくは生きたまま冥界へ行くんだよ!」
「生きたまま冥界へ行くだと?」
「そんな事出来るのか?」
「ああ、冥界への扉があるんだ」
冥界への扉?よく小説とかには聞く奴か?
「死ぬって言うのは、冥界へ生きて行くのは死ぬと同じって意味だ!!」
「ちょい待て!まさか行ったら帰って来れないなんてオチはないよな?」
「あるんだな~これが~」
笑いながら何を言ってんだよ!!
「デュラハンの俺がいるんだから大丈夫だって!」
「だから当てにならないでありますよ…」
「お前の発明品なら出来るってか?」
「う…流石に亡者の国にはいけないであります…」
「だろ!手がかり欲しいなら行くしかない!」
「正直心配だが行くしかないか」
「カイエン殿を信じましょうぞ!」
「可能な方法は試しましょう!」
「で、どうやって冥界へ行くんだ?カイエン」
「冥界の入り口は黒の森の奥にある墓場にある」
黒の森ってカイエンとあった所か。
「黒の森ってあの真っ暗な森の事!?」
「ああ、昼間はくらいが夜は明るいから大丈夫だ」
「でもサイネリアの近くからだとだいぶ遠いな…」
「冷蔵庫忘れてない?」
「ああ!そうか冷蔵庫を使えば俺の家にすぐいけるな!」
あの移動の術式を組んだ冷蔵庫なら指定した場所に繋がるから直ぐにいけるはずだ!
「良し早速いこうぜ!」
「ちょっと待った!」
「何だよコハク?」
「冥界なんて誰も知らないんだ、何が起こるか判らないから二手に分かれないか?」
「行く奴を選別すると?」
「そうだ」
確かに少人数のが都合がいいかもしれないな。何かあったら残った仲間が対処ができるからな。
「良し俺と涼は行くとして」
「私も行くわ!」
「姫様!?」
「駄目に決まってんだろ!一国の王女様に何かあったら!」
「だったら余計に私が行くわ!私の先祖の剣だもの!子孫の私が見つけるわ!だから連れて行きなさい!」
指を指すアリシア。こんな時だけ王女様かよ。
「無理だろなぁ」
「連れて行ってあげて2人共!」
「ひいお祖母様!」
「賢者様まで何言ってんすか?アンタの曾孫だろ!」
「初代勇者の子孫にしか判らない事もあるはずよ、それに貴方達は勇者でしょ!2人共お願いよ」
そういわれてもなやっぱ一国の王女様を冥界に連れてく訳には。
「よし、俺もついて行くから大丈夫だろ!」
「のぶさんも行くのか?」
「戦力的にまずいだろ」
「僕達を舐めないでくれるかい?」
「我輩達も以前より強くなっておりますぞ!」
「ここは大丈夫ですから!」
「私も居るから大丈夫よ!」
おいおい…
「しゃあないか…」
「姫様は頑固だ、諦めるんだな!」
「俺がアリシアを守るから心配すんな!」
「涼…」
何よ中々カッコいいじゃない。
「じゃあ涼さん。これお助けアイテム一式と修理したガッチランクアップであります!」
「サンキューベル!」
「今度は涼さん以外も使える様に改良を施したでありますから首なしも使えるでありますよ!」
「カイエンな!」
あのダサいネーミングアイテムかよ…
「じゃあ、お祖母様行ってまいります!」
「うん、気をつけてね!」
「俺も行くから大丈夫だ!」
「確かにのぶさんなら安心ですね」
「俺達だって行くんだぞ!」
「涼達だけじゃ頼りないからね」
コハク言うようになったなオイ…確かに信道は素の実力は俺達より上だからな。
「じゃあお前もくるか?コハク?」
「遠慮しておくよ」
「コイツ…」
「2人共行くわよ!」
アリシアに言われカイエンと涼も冷蔵庫を通る。
通り抜けた先はカイエンの家のクローゼットだった。
「俺の家だ!」
「本当に便利だなあの冷蔵庫」
「ここが黒の森…」
「噂にゃ聞いたが本当に真っ暗だな」
信道が窓を覗くとまさに漆黒の闇と言得るほど暗い。
「昼だからな」
カイエンはそう言うとランプを取り出して灯りをつける。
「うわ本当に暗いのね」
「皆んな付いて来い」
カイエンの家を後にすると光るキノコの足場を頼りに奥へ進んでいくと立派な墓跡と石の棺が見えてきた。
「やっぱ不気味だな…」
「涼!男なんだからしっかりしなさいよ」
「アリシア頼むから引っ張るなよ服伸びる」
「五月蝿いわよ!」
やれやれやっぱまだ子供だな。
カイエンはランプを墓石に置くと棺桶を開け始めた。
「ちょ、カイエン何してるの!?幽霊出たらどうするのよ!!」
いやデュラハンはアンデットなんだがな…幽霊みたいなもんだぞ。
「違う入り口がここなんだよ」
棺桶を開けると確かに階段がある。
4人は中を覗き込む。
生温かい風が吹いて来ている。いかにもヤバそうな場所に続いてそうな空気だ。
「この先が冥界か?」
「ああ、こっから先はかなりヤバイから皆んな離れるなよ!」
カイエンはそう言うと頭を付けてランプを片手に棺に入り階段を降りていく。
「涼、姫様行くぞ」
信道も続いて行く。
「涼!早く行きなさいよ!!」
「怖いなら馬車にいてもいいんだぞ」
「女の子にこんな怖い中帰れって言うわけ!」
なんで怒ってんだよたく。
涼はアリシアの手を握る。
「なっ!?」
アリシアは赤くなる。
「これなら怖くないだろ行くぞ」
「ちょ!離さないでよ絶対に!」
アリシアは赤くなりながらもしっかりと涼の手を握りしめ共に階段を降りて行く。
棺の先は暗くて周りは骨だらけでけして気持ちのいい馬主ではない。アリシアも流石に怖いのか涼の後ろに顔を埋めている。
「大丈夫か?」
「怖い…」
泣く程ならついて来なきゃいいのに…
女の子だからいいの!!
回想シーンで言うな!
「カイエンまだか?」
「もうじき出口だ頑張れ!」
カイエンの言う通り光が見えてきた。
4人はトンネルを抜けた。
「ひっ!ヒィィィィッ!?」
アリシアは声にならない叫けびを出しの後ろにまた隠れた。
そりゃ、怖いはずだ、周りは骨だけで動いている馬やら骨だけの人にオマケに空は薄暗くて鎌を持ち歩いている人までうろうろしている。
「カイエン…ここ地獄じゃないのか?」
「いや、冥界だ。死神のハデスが仕切る世界だ」
「ハデス?」
「死者の国の神で死神達のボスだ」
げ!あの有名な英雄映画に出てくるあのキレっぽい奴か。俺たち生きて帰れるのか本当に…
「とにかく早く用事を済ませて帰ろうぜ…」
「で、どこに行けば話を聞けるんだ?カイエン」
「確か死神の事務所があったはずだから、そこの名簿を見てもらう」
「は?事務所?名簿?ここ死者の国なんだろ?何でそんな会社みたいな場所が?」
「死神にも色々とノルマとか記録とか必要なんだよ」
どう言う理屈だよ…
「ほら、ダラダラしてると帰れなくなる急ぐぞ」
「ちょ!帰れなくなるって何よ!?」
アリシアの悲鳴を無視してカイエン達は先へ進む。
「こら!説明しなさいよ!!」
涼達はなるべく目立たない様に街側ではなく霧が濃い谷の様な場所から向かう事にした。
「いいか、着いたら俺が戻るまで隠れていろよ!」
「何でだよ?」
「人間族がここに居たらヤバイだろ普通に!俺はデュラハン族だから冥界を行き来しても平気なんだ」
「デュラハン族だから?」
死神とデュラハンは確か似た種族ってゲームで見たことあるな。首なしライダーがいたくらいだからな。
「デュラハン族は…確か最終的に死神になるって…本でよんだわ…」
怖がりながら説明してもな…だから服伸びるから…
「確かに祖父さんがそんな事言ってたな」
「まあ最終的には俺もいつかは死神になるが…」
「その前に勇者になったがな」
「まあな」
勇者になった首なしって絶対いないよなカイエン以外は。
涼達が話していると街の方から奇妙な唸り声が上がる。
「な、何よ今の!?」
「オイ冥界って死神とあの骨以外に何かいるのか?」
「いるって言っても後はせいぜいソウルイーターくらいだ」
「ソウルイーターって確か魂を餌に生きてる幽霊怪物だよな…」
「ああ」
「それってアレか?」
「「「ん?」」」
涼達の周りに夥しい数の青白い光で出来た気味の悪い魚みたいな奴が泳ぎまわっている。
「嘘だろ…ソウルイーターは死神が極悪人の魂を食らう際に使う言わば処刑道具だぞ!」
処刑道具だぁーー!?
「オマケにこんな大量に現れたりしないはずだぞ!死神が管理してる魔物なんだぞ!冥界の奴は!」
ソウルイーター
それは冥界に住まう霊体の魔物。
本来は現世で許されない悪を働く者を喰らう同じ過ちを生み出さない為に死神が使うい現世に悪人が転生するのを防ぐ事を目的に死神が冥界で処刑と言う形で使う。
現世のソウルイーターは見境なく食い殺しにかかる危険な魔物で勇者は増えすぎたソウルイーターを駆除するのも使命の一つだった。
「オマケに俺の知ってるのとは違うのがいるぞ!?」
「新種のソウルイーターってあの猫みたいな奴か」
ソウルイーターは魚類系の魔物に似てるがネコ科の魔物に擬態はしないはずだ。
しかも、かなり速い。
「ああ、あんなの見た事ないぞ」
「何にしてもやるしかないな」
「だな。アリシア隠れてろ!」
「嫌よ!こんな岩場でなんて!!」
アリシアは泣きながら涼にしがみついている。
「我儘言ってないで隠れてなさい!」
信道はそう言うとアリシアをひっぺがして岩陰に押し込んだ。
「信道!アンタ後で覚えてなさいよ!」
岩陰からぎゃーぎゃー言っているアリシア。
「さてと、やりますか!」
「油断するなよ!」
「行くぞ!」
涼とカイエンは宝救剣を信道は宝救丁とチェンジエッグを取り出しチェンジストーンをはめ込む。
レッド!ザ!宝救武装!
ブラック!ザ!宝救武装!
へい!とりあえずゴールド一丁!
「「宝救武装!(ホウキュウチェンジ)」」
「乾杯!(プロージット)」
三人の剣から光が溢れ出す。
その光は体に纏いスーツと鎧そしてパートナーを模したヘルメットを被り変身完了した。
ソウルイーター達は唸り声を上げながら涼達に襲いかかる。
「情熱のルビー!ホウキュウレッド!」
涼は交わしながらソウルイーターを斬り裂き名乗りあげる。
「こんな時まで名乗る訳!?」
アリシアは声を上げた。
猫のソウルイーターがアリシアに飛びかかる。
「キャーーー!!」
アリシアは声を上げる。
「激突のオニキス!」
カイエンの投げた頭が猫のソウルイーターに当たりよろけた。
すかさずカイエンの胴体がソウルイーターを斬り裂き倒す。
「( ̄∀ ̄)」
落ちてきた頭が綺麗に落ちカイエンの胴体にガッチリとくっつく。
「ホウキュウブラック!」
「カッコつけてんじゃないわよ!」
「まあ、そう言うな!一金提供!」
信道は魚のソウルイーターを三枚下ろしにし蹴散らした。
「ホウキュウゴールド!見参!」
そしてかっこよくポーズを決めた。
「貴方達…」
三人は次々とソウルイーターを倒していき。
「「「勇気の宝石身に纏い!」」」
三人は互いに背を合わせると涼とカイエンは宝救剣のグリップを引き。信道は濁酒銃にチェンジストーンを入れシリンダーを回す。
「「「宝石戦隊!」」」
ソウルイーターが一斉に襲いかかるが。
「「「ホウキュウジャー!」」」
名乗りと共に必殺技が放たれソウルイーターを全て蹴散らしその爆風がいつもの花火の代わりをしたかのようにタイミングよく上がった。
「決まった!」
「それやりたかっただけでしょ!涼!」
アリシアが怒りながら涼に近づく。
「まあまあ!そう怒るな」
「信道!お黙りなさい!」
「やれやれ…」
ついノリでやったが。これで終わったのか?
「怒んなって!無事に切り抜けたんだから!」
「いや…そうでもないぞ…」
「え?」
周りを見渡すと骨の馬に跨る鎌を構えた骨が取り囲んでいた。
「えっと…どちら様ですか?」
「死神だ!」
涼達は死神に連行されてしまった。
「一度死ぬって…冗談だよな…」
「いや、本気だ」
何を言ってんだお前は!?
死んだら元も子もないないだろ。
「とうとう死神としての本性を現したでありますな!首なし!」
「名前で呼べよ!後言い方が悪かった!正しくは生きたまま冥界へ行くんだよ!」
「生きたまま冥界へ行くだと?」
「そんな事出来るのか?」
「ああ、冥界への扉があるんだ」
冥界への扉?よく小説とかには聞く奴か?
「死ぬって言うのは、冥界へ生きて行くのは死ぬと同じって意味だ!!」
「ちょい待て!まさか行ったら帰って来れないなんてオチはないよな?」
「あるんだな~これが~」
笑いながら何を言ってんだよ!!
「デュラハンの俺がいるんだから大丈夫だって!」
「だから当てにならないでありますよ…」
「お前の発明品なら出来るってか?」
「う…流石に亡者の国にはいけないであります…」
「だろ!手がかり欲しいなら行くしかない!」
「正直心配だが行くしかないか」
「カイエン殿を信じましょうぞ!」
「可能な方法は試しましょう!」
「で、どうやって冥界へ行くんだ?カイエン」
「冥界の入り口は黒の森の奥にある墓場にある」
黒の森ってカイエンとあった所か。
「黒の森ってあの真っ暗な森の事!?」
「ああ、昼間はくらいが夜は明るいから大丈夫だ」
「でもサイネリアの近くからだとだいぶ遠いな…」
「冷蔵庫忘れてない?」
「ああ!そうか冷蔵庫を使えば俺の家にすぐいけるな!」
あの移動の術式を組んだ冷蔵庫なら指定した場所に繋がるから直ぐにいけるはずだ!
「良し早速いこうぜ!」
「ちょっと待った!」
「何だよコハク?」
「冥界なんて誰も知らないんだ、何が起こるか判らないから二手に分かれないか?」
「行く奴を選別すると?」
「そうだ」
確かに少人数のが都合がいいかもしれないな。何かあったら残った仲間が対処ができるからな。
「良し俺と涼は行くとして」
「私も行くわ!」
「姫様!?」
「駄目に決まってんだろ!一国の王女様に何かあったら!」
「だったら余計に私が行くわ!私の先祖の剣だもの!子孫の私が見つけるわ!だから連れて行きなさい!」
指を指すアリシア。こんな時だけ王女様かよ。
「無理だろなぁ」
「連れて行ってあげて2人共!」
「ひいお祖母様!」
「賢者様まで何言ってんすか?アンタの曾孫だろ!」
「初代勇者の子孫にしか判らない事もあるはずよ、それに貴方達は勇者でしょ!2人共お願いよ」
そういわれてもなやっぱ一国の王女様を冥界に連れてく訳には。
「よし、俺もついて行くから大丈夫だろ!」
「のぶさんも行くのか?」
「戦力的にまずいだろ」
「僕達を舐めないでくれるかい?」
「我輩達も以前より強くなっておりますぞ!」
「ここは大丈夫ですから!」
「私も居るから大丈夫よ!」
おいおい…
「しゃあないか…」
「姫様は頑固だ、諦めるんだな!」
「俺がアリシアを守るから心配すんな!」
「涼…」
何よ中々カッコいいじゃない。
「じゃあ涼さん。これお助けアイテム一式と修理したガッチランクアップであります!」
「サンキューベル!」
「今度は涼さん以外も使える様に改良を施したでありますから首なしも使えるでありますよ!」
「カイエンな!」
あのダサいネーミングアイテムかよ…
「じゃあ、お祖母様行ってまいります!」
「うん、気をつけてね!」
「俺も行くから大丈夫だ!」
「確かにのぶさんなら安心ですね」
「俺達だって行くんだぞ!」
「涼達だけじゃ頼りないからね」
コハク言うようになったなオイ…確かに信道は素の実力は俺達より上だからな。
「じゃあお前もくるか?コハク?」
「遠慮しておくよ」
「コイツ…」
「2人共行くわよ!」
アリシアに言われカイエンと涼も冷蔵庫を通る。
通り抜けた先はカイエンの家のクローゼットだった。
「俺の家だ!」
「本当に便利だなあの冷蔵庫」
「ここが黒の森…」
「噂にゃ聞いたが本当に真っ暗だな」
信道が窓を覗くとまさに漆黒の闇と言得るほど暗い。
「昼だからな」
カイエンはそう言うとランプを取り出して灯りをつける。
「うわ本当に暗いのね」
「皆んな付いて来い」
カイエンの家を後にすると光るキノコの足場を頼りに奥へ進んでいくと立派な墓跡と石の棺が見えてきた。
「やっぱ不気味だな…」
「涼!男なんだからしっかりしなさいよ」
「アリシア頼むから引っ張るなよ服伸びる」
「五月蝿いわよ!」
やれやれやっぱまだ子供だな。
カイエンはランプを墓石に置くと棺桶を開け始めた。
「ちょ、カイエン何してるの!?幽霊出たらどうするのよ!!」
いやデュラハンはアンデットなんだがな…幽霊みたいなもんだぞ。
「違う入り口がここなんだよ」
棺桶を開けると確かに階段がある。
4人は中を覗き込む。
生温かい風が吹いて来ている。いかにもヤバそうな場所に続いてそうな空気だ。
「この先が冥界か?」
「ああ、こっから先はかなりヤバイから皆んな離れるなよ!」
カイエンはそう言うと頭を付けてランプを片手に棺に入り階段を降りていく。
「涼、姫様行くぞ」
信道も続いて行く。
「涼!早く行きなさいよ!!」
「怖いなら馬車にいてもいいんだぞ」
「女の子にこんな怖い中帰れって言うわけ!」
なんで怒ってんだよたく。
涼はアリシアの手を握る。
「なっ!?」
アリシアは赤くなる。
「これなら怖くないだろ行くぞ」
「ちょ!離さないでよ絶対に!」
アリシアは赤くなりながらもしっかりと涼の手を握りしめ共に階段を降りて行く。
棺の先は暗くて周りは骨だらけでけして気持ちのいい馬主ではない。アリシアも流石に怖いのか涼の後ろに顔を埋めている。
「大丈夫か?」
「怖い…」
泣く程ならついて来なきゃいいのに…
女の子だからいいの!!
回想シーンで言うな!
「カイエンまだか?」
「もうじき出口だ頑張れ!」
カイエンの言う通り光が見えてきた。
4人はトンネルを抜けた。
「ひっ!ヒィィィィッ!?」
アリシアは声にならない叫けびを出しの後ろにまた隠れた。
そりゃ、怖いはずだ、周りは骨だけで動いている馬やら骨だけの人にオマケに空は薄暗くて鎌を持ち歩いている人までうろうろしている。
「カイエン…ここ地獄じゃないのか?」
「いや、冥界だ。死神のハデスが仕切る世界だ」
「ハデス?」
「死者の国の神で死神達のボスだ」
げ!あの有名な英雄映画に出てくるあのキレっぽい奴か。俺たち生きて帰れるのか本当に…
「とにかく早く用事を済ませて帰ろうぜ…」
「で、どこに行けば話を聞けるんだ?カイエン」
「確か死神の事務所があったはずだから、そこの名簿を見てもらう」
「は?事務所?名簿?ここ死者の国なんだろ?何でそんな会社みたいな場所が?」
「死神にも色々とノルマとか記録とか必要なんだよ」
どう言う理屈だよ…
「ほら、ダラダラしてると帰れなくなる急ぐぞ」
「ちょ!帰れなくなるって何よ!?」
アリシアの悲鳴を無視してカイエン達は先へ進む。
「こら!説明しなさいよ!!」
涼達はなるべく目立たない様に街側ではなく霧が濃い谷の様な場所から向かう事にした。
「いいか、着いたら俺が戻るまで隠れていろよ!」
「何でだよ?」
「人間族がここに居たらヤバイだろ普通に!俺はデュラハン族だから冥界を行き来しても平気なんだ」
「デュラハン族だから?」
死神とデュラハンは確か似た種族ってゲームで見たことあるな。首なしライダーがいたくらいだからな。
「デュラハン族は…確か最終的に死神になるって…本でよんだわ…」
怖がりながら説明してもな…だから服伸びるから…
「確かに祖父さんがそんな事言ってたな」
「まあ最終的には俺もいつかは死神になるが…」
「その前に勇者になったがな」
「まあな」
勇者になった首なしって絶対いないよなカイエン以外は。
涼達が話していると街の方から奇妙な唸り声が上がる。
「な、何よ今の!?」
「オイ冥界って死神とあの骨以外に何かいるのか?」
「いるって言っても後はせいぜいソウルイーターくらいだ」
「ソウルイーターって確か魂を餌に生きてる幽霊怪物だよな…」
「ああ」
「それってアレか?」
「「「ん?」」」
涼達の周りに夥しい数の青白い光で出来た気味の悪い魚みたいな奴が泳ぎまわっている。
「嘘だろ…ソウルイーターは死神が極悪人の魂を食らう際に使う言わば処刑道具だぞ!」
処刑道具だぁーー!?
「オマケにこんな大量に現れたりしないはずだぞ!死神が管理してる魔物なんだぞ!冥界の奴は!」
ソウルイーター
それは冥界に住まう霊体の魔物。
本来は現世で許されない悪を働く者を喰らう同じ過ちを生み出さない為に死神が使うい現世に悪人が転生するのを防ぐ事を目的に死神が冥界で処刑と言う形で使う。
現世のソウルイーターは見境なく食い殺しにかかる危険な魔物で勇者は増えすぎたソウルイーターを駆除するのも使命の一つだった。
「オマケに俺の知ってるのとは違うのがいるぞ!?」
「新種のソウルイーターってあの猫みたいな奴か」
ソウルイーターは魚類系の魔物に似てるがネコ科の魔物に擬態はしないはずだ。
しかも、かなり速い。
「ああ、あんなの見た事ないぞ」
「何にしてもやるしかないな」
「だな。アリシア隠れてろ!」
「嫌よ!こんな岩場でなんて!!」
アリシアは泣きながら涼にしがみついている。
「我儘言ってないで隠れてなさい!」
信道はそう言うとアリシアをひっぺがして岩陰に押し込んだ。
「信道!アンタ後で覚えてなさいよ!」
岩陰からぎゃーぎゃー言っているアリシア。
「さてと、やりますか!」
「油断するなよ!」
「行くぞ!」
涼とカイエンは宝救剣を信道は宝救丁とチェンジエッグを取り出しチェンジストーンをはめ込む。
レッド!ザ!宝救武装!
ブラック!ザ!宝救武装!
へい!とりあえずゴールド一丁!
「「宝救武装!(ホウキュウチェンジ)」」
「乾杯!(プロージット)」
三人の剣から光が溢れ出す。
その光は体に纏いスーツと鎧そしてパートナーを模したヘルメットを被り変身完了した。
ソウルイーター達は唸り声を上げながら涼達に襲いかかる。
「情熱のルビー!ホウキュウレッド!」
涼は交わしながらソウルイーターを斬り裂き名乗りあげる。
「こんな時まで名乗る訳!?」
アリシアは声を上げた。
猫のソウルイーターがアリシアに飛びかかる。
「キャーーー!!」
アリシアは声を上げる。
「激突のオニキス!」
カイエンの投げた頭が猫のソウルイーターに当たりよろけた。
すかさずカイエンの胴体がソウルイーターを斬り裂き倒す。
「( ̄∀ ̄)」
落ちてきた頭が綺麗に落ちカイエンの胴体にガッチリとくっつく。
「ホウキュウブラック!」
「カッコつけてんじゃないわよ!」
「まあ、そう言うな!一金提供!」
信道は魚のソウルイーターを三枚下ろしにし蹴散らした。
「ホウキュウゴールド!見参!」
そしてかっこよくポーズを決めた。
「貴方達…」
三人は次々とソウルイーターを倒していき。
「「「勇気の宝石身に纏い!」」」
三人は互いに背を合わせると涼とカイエンは宝救剣のグリップを引き。信道は濁酒銃にチェンジストーンを入れシリンダーを回す。
「「「宝石戦隊!」」」
ソウルイーターが一斉に襲いかかるが。
「「「ホウキュウジャー!」」」
名乗りと共に必殺技が放たれソウルイーターを全て蹴散らしその爆風がいつもの花火の代わりをしたかのようにタイミングよく上がった。
「決まった!」
「それやりたかっただけでしょ!涼!」
アリシアが怒りながら涼に近づく。
「まあまあ!そう怒るな」
「信道!お黙りなさい!」
「やれやれ…」
ついノリでやったが。これで終わったのか?
「怒んなって!無事に切り抜けたんだから!」
「いや…そうでもないぞ…」
「え?」
周りを見渡すと骨の馬に跨る鎌を構えた骨が取り囲んでいた。
「えっと…どちら様ですか?」
「死神だ!」
涼達は死神に連行されてしまった。
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しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
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若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
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