18 / 31
序章
18話
しおりを挟む
俺は精神状態が落ち着いた潤が運転するリムジンに乗り込み何事もなく六時間程かけてt父方の実家である芹沢邸に到着した。
車がゆっくりと停止し運転席から降りた潤が客席のドアを開けて
「勇人様、お待たせしました。芹沢家本邸に到着いたしました。どうぞお足元にお気お付けてお降りくださいませ」
「ああ、ありがと潤」
俺は潤の案内に従って車から降りると目の前には見事な洋館がどっしりと構えていて、その洋館の玄関前には芹沢家に仕えている使用人や桜子さんを含めた秘書室のみんなが俺の出迎えに集まってくれていた。
「…………みんな…………ただいま。…………今戻ったよ」
みんなが出迎えてくれるなんてここまでは予想してなかったな。
……あ!あの桜子さんが涙目になってるし何だか居た堪れないって感じになってるけど、もしかして電話で俺に言った事を気にしてるのかな。
「ねえ潤、何だか桜子さんが居た堪れないって感じの雰囲気をかもし出してるんだけど、もしかしてあの電話での件での事でなのかなあ」
「…………あ~、多分そうだと思います」
やっぱりそうか。
あんなの全然気にしなくて良いのになあ。
…………そんな事よりじいちゃんとばあちゃんの姿が見えないなあ。
まさか、俺が死んだと思い込んで体を壊して寝込んでるとかじゃないだろうなあ。
俺がじいちゃん達の姿が見えず内心少しずつ焦り始めていると、突如西と東からとてつもない力を感じ俺が一気に警戒モードに入ると遠く彼方から徐々に何かが聞こえて来た。
「「…………ゆ…………と…………ゆう…………勇人!!…………勇人!!!!!」」
「…………え!?あれ絶対じいちゃんとばあちゃんだよね」
「あ、はいそうですね。お二人ともお仕事でそれぞれ海外に出張されてまいて私が報告した後直ぐに桜子さんがお二人にお知らせしたとのことだったのでお二人とも急いで帰って来られたんだと思います」
「…………ははは、はあ~、だから二人ともスキルを使って鬼神化と獣神化してるわけね。まあ良いか。丁度じいちゃんとばあちゃんが神化してる事だし二人がここに着いたら早速あっちの世界に二人を連れて行くとそるかな。二人にも伝えないといけない事があるしね」
…………ふふふ、ばあちゃんは今獣神になってるからあっちにそのまま連れて行ったらとんでもないことになるかもな。
何しろ獣神は獣達神様だから…………ふふふ、どうなるか今から楽しみで仕方ないな。
その後、二人の声は徐々に俺以外の人にも聞こえ始め家の近所にある多くの家から住民達が何だ何だと顔をのぞかせ始めた頃、二人はようやく芹沢邸の大きな庭に轟音を立てて降りて来た。
そう二人は空を飛んで来たのだ。
やれやれ全く、二人とも無茶するんだから。
二人は庭に降り立つとそのまま駆け出し一瞬で俺の前にやって来ると二人とも信じられないと言った顔で俺の顔や体を触り始めた。
「…………ゆ…………勇人…………お前本当に勇人なのか?…………」
じいちゃんがそんなことを言いながら俺の顔を触っているとじいちゃんの隣からばあちゃんが「あなた!!何を言っているのこの子の顔を見てみなさい。勇人以外の何者でもないじゃない!!」と言って俺に抱き着いて来た。
じいちゃんも「そうじゃな……そうじゃな」と言いながら俺とばあちゃんを覆う様にして抱きしめてくれた。
ひとしきり三人で抱きしめ合った後、俺は今までの事を説明するためにじいちゃんとばあちゃんを予定通りに聖域島に招待することにした。
「うむ、わかった。そこで今までの事を説明してくれると言うのなら早速聖域島とやらに行こうではないか」
「…………そうね。勇人案内してくれるかしら」
「うん。ちょっと待ってて。今準備するから」
俺は二人にそう言うとスキル【ディメンションゲート】を発動し異次元扉を俺達の前に召喚した。
車がゆっくりと停止し運転席から降りた潤が客席のドアを開けて
「勇人様、お待たせしました。芹沢家本邸に到着いたしました。どうぞお足元にお気お付けてお降りくださいませ」
「ああ、ありがと潤」
俺は潤の案内に従って車から降りると目の前には見事な洋館がどっしりと構えていて、その洋館の玄関前には芹沢家に仕えている使用人や桜子さんを含めた秘書室のみんなが俺の出迎えに集まってくれていた。
「…………みんな…………ただいま。…………今戻ったよ」
みんなが出迎えてくれるなんてここまでは予想してなかったな。
……あ!あの桜子さんが涙目になってるし何だか居た堪れないって感じになってるけど、もしかして電話で俺に言った事を気にしてるのかな。
「ねえ潤、何だか桜子さんが居た堪れないって感じの雰囲気をかもし出してるんだけど、もしかしてあの電話での件での事でなのかなあ」
「…………あ~、多分そうだと思います」
やっぱりそうか。
あんなの全然気にしなくて良いのになあ。
…………そんな事よりじいちゃんとばあちゃんの姿が見えないなあ。
まさか、俺が死んだと思い込んで体を壊して寝込んでるとかじゃないだろうなあ。
俺がじいちゃん達の姿が見えず内心少しずつ焦り始めていると、突如西と東からとてつもない力を感じ俺が一気に警戒モードに入ると遠く彼方から徐々に何かが聞こえて来た。
「「…………ゆ…………と…………ゆう…………勇人!!…………勇人!!!!!」」
「…………え!?あれ絶対じいちゃんとばあちゃんだよね」
「あ、はいそうですね。お二人ともお仕事でそれぞれ海外に出張されてまいて私が報告した後直ぐに桜子さんがお二人にお知らせしたとのことだったのでお二人とも急いで帰って来られたんだと思います」
「…………ははは、はあ~、だから二人ともスキルを使って鬼神化と獣神化してるわけね。まあ良いか。丁度じいちゃんとばあちゃんが神化してる事だし二人がここに着いたら早速あっちの世界に二人を連れて行くとそるかな。二人にも伝えないといけない事があるしね」
…………ふふふ、ばあちゃんは今獣神になってるからあっちにそのまま連れて行ったらとんでもないことになるかもな。
何しろ獣神は獣達神様だから…………ふふふ、どうなるか今から楽しみで仕方ないな。
その後、二人の声は徐々に俺以外の人にも聞こえ始め家の近所にある多くの家から住民達が何だ何だと顔をのぞかせ始めた頃、二人はようやく芹沢邸の大きな庭に轟音を立てて降りて来た。
そう二人は空を飛んで来たのだ。
やれやれ全く、二人とも無茶するんだから。
二人は庭に降り立つとそのまま駆け出し一瞬で俺の前にやって来ると二人とも信じられないと言った顔で俺の顔や体を触り始めた。
「…………ゆ…………勇人…………お前本当に勇人なのか?…………」
じいちゃんがそんなことを言いながら俺の顔を触っているとじいちゃんの隣からばあちゃんが「あなた!!何を言っているのこの子の顔を見てみなさい。勇人以外の何者でもないじゃない!!」と言って俺に抱き着いて来た。
じいちゃんも「そうじゃな……そうじゃな」と言いながら俺とばあちゃんを覆う様にして抱きしめてくれた。
ひとしきり三人で抱きしめ合った後、俺は今までの事を説明するためにじいちゃんとばあちゃんを予定通りに聖域島に招待することにした。
「うむ、わかった。そこで今までの事を説明してくれると言うのなら早速聖域島とやらに行こうではないか」
「…………そうね。勇人案内してくれるかしら」
「うん。ちょっと待ってて。今準備するから」
俺は二人にそう言うとスキル【ディメンションゲート】を発動し異次元扉を俺達の前に召喚した。
10
お気に入りに追加
212
あなたにおすすめの小説
転生者ジンの異世界冒険譚(旧作品名:七天冒険譚 異世界冒険者 ジン!)
夏夢唯
ファンタジー
男の名前は沖田仁、彼が気がつくとそこは天界であった。
現れた神により自分の不手際で仁が次元の狭間に落ちてしまい元の世界に戻れなくなってしまった事を告げられるが、お詫びとして新たな体を手に入れ異世界に転生することになる。
冒険者達が剣や魔法で活躍するファンタジー冒険物語。
誤字脱字等は気づき次第修正していきますので宜しくお願いします。
転生して捨てられたけど日々是好日だね。【二章・完】
ぼん@ぼおやっじ
ファンタジー
おなじみ異世界に転生した主人公の物語。
転生はデフォです。
でもなぜか神様に見込まれて魔法とか魔力とか失ってしまったリウ君の物語。
リウ君は幼児ですが魔力がないので馬鹿にされます。でも周りの大人たちにもいい人はいて、愛されて成長していきます。
しかしリウ君の暮らす村の近くには『タタリ』という恐ろしいものを封じた祠があたのです。
この話は第一部ということでそこまでは完結しています。
第一部ではリウ君は自力で成長し、戦う力を得ます。
そして…
リウ君のかっこいい活躍を見てください。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
もふもふで始めるVRMMO生活 ~寄り道しながらマイペースに楽しみます~
ゆるり
ファンタジー
☆第17回ファンタジー小説大賞で【癒し系ほっこり賞】を受賞しました!☆
ようやくこの日がやってきた。自由度が最高と噂されてたフルダイブ型VRMMOのサービス開始日だよ。
最初の種族選択でガチャをしたらびっくり。希少種のもふもふが当たったみたい。
この幸運に全力で乗っかって、マイペースにゲームを楽しもう!
……もぐもぐ。この世界、ご飯美味しすぎでは?
***
ゲーム生活をのんびり楽しむ話。
バトルもありますが、基本はスローライフ。
主人公は羽のあるうさぎになって、愛嬌を振りまきながら、あっちへこっちへフラフラと、異世界のようなゲーム世界を満喫します。
カクヨム様でも公開しております。
俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉
まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。
貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。
なんだって? 俺を追放したSS級パーティーが落ちぶれたと思ったら、拾ってくれたパーティーが超有名になったって?
名無し
ファンタジー
「ラウル、追放だ。今すぐ出ていけ!」
「えっ? ちょっと待ってくれ。理由を教えてくれないか?」
「それは貴様が無能だからだ!」
「そ、そんな。俺が無能だなんて。こんなに頑張ってるのに」
「黙れ、とっととここから消えるがいい!」
それは突然の出来事だった。
SSパーティーから総スカンに遭い、追放されてしまった治癒使いのラウル。
そんな彼だったが、とあるパーティーに拾われ、そこで認められることになる。
「治癒魔法でモンスターの群れを殲滅だと!?」
「え、嘘!? こんなものまで回復できるの!?」
「この男を追放したパーティー、いくらなんでも見る目がなさすぎだろう!」
ラウルの神がかった治癒力に驚愕するパーティーの面々。
その凄さに気が付かないのは本人のみなのであった。
「えっ? 俺の治癒魔法が凄いって? おいおい、冗談だろ。こんなの普段から当たり前にやってることなのに……」
伯爵夫人のお気に入り
つくも茄子
ファンタジー
プライド伯爵令嬢、ユースティティアは僅か二歳で大病を患い入院を余儀なくされた。悲しみにくれる伯爵夫人は、遠縁の少女を娘代わりに可愛がっていた。
数年後、全快した娘が屋敷に戻ってきた時。
喜ぶ伯爵夫人。
伯爵夫人を慕う少女。
静観する伯爵。
三者三様の想いが交差する。
歪な家族の形。
「この家族ごっこはいつまで続けるおつもりですか?お父様」
「お人形遊びはいい加減卒業なさってください、お母様」
「家族?いいえ、貴方は他所の子です」
ユースティティアは、そんな家族の形に呆れていた。
「可愛いあの子は、伯爵夫人のお気に入り」から「伯爵夫人のお気に入り」にタイトルを変更します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる