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第一部 第一章
46話 幼馴染パーティー視点2
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エルクを追放した翌日の早朝、ミゲルたちは宿を出るとその足で冒険者ギルドへと向かった。
ミゲルは二人を連れて受付カウンターに行くと昨日の晩のイライラがまだ治まっていないのか傲慢な態度で受付嬢へと話しかけた。
「おい、報酬の多いミスリル級の依頼はあるか」
「失礼ですがギルドカードを提示して頂けませんか。一応、等級を確認するのが決まりですので」
受付嬢にギルドカードを提示するように言われたミゲルは自分の懐からカードを取り出すとカウンターの上に置き、ちんたらカードを出そうとしているゴードンとナナリーからギルドカードを強引に引っ手繰るとそのカードもカウンターに力ずよく置いた。
「これで良いだろ。早く確認して報酬の多いミスリル級の依頼を持って来やがれ」
ミゲルに急かされた受付嬢は渋々カウンターの後ろの棚から二枚の依頼書を待って来た。
「こちらがミスリル級の依頼の中で高額の報酬が出る依頼ですけど、本当にいいんですか。どちらもとても危険な依頼ですよ。片方はレッドドラゴン討伐の依頼ですしもう片方も少し遠出になりますが、王国南部を守護するエルスハイド辺境伯領にあるフィールド型ダンジョン『死の森』での調査依頼です。もう一度言いますがどちらも危険な依頼です。考え直しませんか。高額依頼でしたらゴールド級依頼にもあります。まあ、少し金額的には低くなりますが、あなたたちはまだゴールド級の冒険者ですし命あっての物種です」
受付嬢の指摘にゴードンとナナリーの二人は納得した様な顔をしていたがミゲルは全く納得していない顔をしていた。
「おい、受付嬢、俺たちは出来るだけ多く金が欲しいんだ。余計なことは言わなくていい。それと遠出は余りしたくないからレッドドラゴン討伐の依頼を受ける。受領してくれ」
「いやですから自分一人で決めないで、ちゃんとパーティーメンバーと話し合ってからにした方が」
ミゲルは受付嬢の忠告の言葉を途中でさえぎると厳しい口調で受付嬢に言った。
「いいからさっさとこの依頼を受領しろ」
余りに底冷えしたミゲルの声に心底怯えてしまった受付嬢は体を小刻みに震わせながらレッドドラゴン討伐の依頼を受領して依頼書をミゲルに手渡した。
「最初っからうだうだ言ってねぇで受領すれば良いんだよ。俺たちはな非公式ではあるが昔一度だけレッドドラゴンを討伐したことがあるんだよ。あの時は少し苦戦しちまったが今ならそんな事にはならねえ。レッドドラゴンなんて余裕で倒してやるぜ」
依頼書を受け取ったミゲルはニヤケタ悪い顔をしながら居心地の悪そうな顔をしているゴードンとナナリーを連れてギルドを出て行った。
ギルドを出たミゲルたちはそのまま領都ロクスの門を出るとその場で立ち止まり依頼書を荷物から取り出して依頼の詳細が書かれている欄を読み始めた。
「ギルドでは余りにも対応が遅すぎて詳細を確認するのを忘れていたが、この依頼はお貴族様からの依頼だったのか。ふん、俺たちは何て運が良いんだ」
「ちょっちょっと、何で貴族からの依頼だと運が良いのよ」
ミゲルの言葉にナナリーが疑問を投げかけるとミゲルはさも当然かの様に言いだした。
「何を言っているんだナナリー、明らかにこれはチャンスじゃないか。この依頼を成功させれば貴族との繋がりを得られるんだぞ。ここは依頼の失敗なんて考えないでこのチャンスを掴みに行くところだろ。まあ、兎に角この依頼は絶対にやるからな」
ミゲルの話を聞いたゴードンとナナリーはその後なにも言うことが出来ずに三人はレッドドラゴンが生息している巨大な山、ドラゴンマウンテンに向かうためドラゴンマウンテンの近くにあるアンディゴ子爵領のティゴンの町まで領都ロクスから出ている乗合馬車で向かった。
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ミゲルは二人を連れて受付カウンターに行くと昨日の晩のイライラがまだ治まっていないのか傲慢な態度で受付嬢へと話しかけた。
「おい、報酬の多いミスリル級の依頼はあるか」
「失礼ですがギルドカードを提示して頂けませんか。一応、等級を確認するのが決まりですので」
受付嬢にギルドカードを提示するように言われたミゲルは自分の懐からカードを取り出すとカウンターの上に置き、ちんたらカードを出そうとしているゴードンとナナリーからギルドカードを強引に引っ手繰るとそのカードもカウンターに力ずよく置いた。
「これで良いだろ。早く確認して報酬の多いミスリル級の依頼を持って来やがれ」
ミゲルに急かされた受付嬢は渋々カウンターの後ろの棚から二枚の依頼書を待って来た。
「こちらがミスリル級の依頼の中で高額の報酬が出る依頼ですけど、本当にいいんですか。どちらもとても危険な依頼ですよ。片方はレッドドラゴン討伐の依頼ですしもう片方も少し遠出になりますが、王国南部を守護するエルスハイド辺境伯領にあるフィールド型ダンジョン『死の森』での調査依頼です。もう一度言いますがどちらも危険な依頼です。考え直しませんか。高額依頼でしたらゴールド級依頼にもあります。まあ、少し金額的には低くなりますが、あなたたちはまだゴールド級の冒険者ですし命あっての物種です」
受付嬢の指摘にゴードンとナナリーの二人は納得した様な顔をしていたがミゲルは全く納得していない顔をしていた。
「おい、受付嬢、俺たちは出来るだけ多く金が欲しいんだ。余計なことは言わなくていい。それと遠出は余りしたくないからレッドドラゴン討伐の依頼を受ける。受領してくれ」
「いやですから自分一人で決めないで、ちゃんとパーティーメンバーと話し合ってからにした方が」
ミゲルは受付嬢の忠告の言葉を途中でさえぎると厳しい口調で受付嬢に言った。
「いいからさっさとこの依頼を受領しろ」
余りに底冷えしたミゲルの声に心底怯えてしまった受付嬢は体を小刻みに震わせながらレッドドラゴン討伐の依頼を受領して依頼書をミゲルに手渡した。
「最初っからうだうだ言ってねぇで受領すれば良いんだよ。俺たちはな非公式ではあるが昔一度だけレッドドラゴンを討伐したことがあるんだよ。あの時は少し苦戦しちまったが今ならそんな事にはならねえ。レッドドラゴンなんて余裕で倒してやるぜ」
依頼書を受け取ったミゲルはニヤケタ悪い顔をしながら居心地の悪そうな顔をしているゴードンとナナリーを連れてギルドを出て行った。
ギルドを出たミゲルたちはそのまま領都ロクスの門を出るとその場で立ち止まり依頼書を荷物から取り出して依頼の詳細が書かれている欄を読み始めた。
「ギルドでは余りにも対応が遅すぎて詳細を確認するのを忘れていたが、この依頼はお貴族様からの依頼だったのか。ふん、俺たちは何て運が良いんだ」
「ちょっちょっと、何で貴族からの依頼だと運が良いのよ」
ミゲルの言葉にナナリーが疑問を投げかけるとミゲルはさも当然かの様に言いだした。
「何を言っているんだナナリー、明らかにこれはチャンスじゃないか。この依頼を成功させれば貴族との繋がりを得られるんだぞ。ここは依頼の失敗なんて考えないでこのチャンスを掴みに行くところだろ。まあ、兎に角この依頼は絶対にやるからな」
ミゲルの話を聞いたゴードンとナナリーはその後なにも言うことが出来ずに三人はレッドドラゴンが生息している巨大な山、ドラゴンマウンテンに向かうためドラゴンマウンテンの近くにあるアンディゴ子爵領のティゴンの町まで領都ロクスから出ている乗合馬車で向かった。
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