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第一部 第一章

10話

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 箱庭の中に移動したエルクとルリは小屋の中で、今までに回収した宝箱の中身をの確認作業をしていた。

 回収した宝箱を全て開けて中の物を確認してみると武器や防具、大量の鉱石、そして変わり種では、持ち運び出来る温泉セットと言うアイテムがあった。 

「何だかこうして見てみると、もの凄く貴重な物から何だかよくわからないものまでいっぱいあるな。まあ、当面の間の装備はフェンリルコートとブラックワイバーンの皮の長ズボン、雷刀【雷切】で大丈夫そうだな。それじゃあ、飯食った後、持ち運び出来る温泉セットでも試してみるか」

 そして、夕食を食べ終わったエルクは、ルリと小屋の外に出ると、小屋の近くにある空き地に無限収納から取り出した手に収まるくらいの大きさの温泉の模型の様な物を放り投げた。

 エルクが放り投げた温泉の模型の様な物が空き地の地面に落ちると、たちまち煙が盛大に上げり煙が引くとそこには大の大人が十数人は入れるほどの大きさの温泉が出来上がっていた。

「おお、何かよくわかんないけど、凄いな。温度も丁度良いし、ルリ、早速入るとするか」

『え、ええ、でも何だか一緒に入るのは、恥ずかしいわね』

 温泉の外で体にタオルを巻いたままモジモジしながらなかなか湯船に入ってこないルリにしびれを切らしたエルクは、湯船から一旦上がるとルリの所まで行き、ルリの腕を掴んで一緒に湯船へと飛び込んだ。

『ちょ、ちょっと、いきなり湯船に飛び込むなんて一体どう言うつもりなのかしら。答えによってはエルク、あなたをしばき倒すわよ』

 しかし、今のオエルクにルリの説教を聞いている余裕などあるはずもなかった。

 なぜなら、湯船に飛び込んだ時に、ルリの巻いていたタオルが落ちてしまい今、エルクの目の前には生まれたままの姿のルリが腰に手を当てて胸を張りふんぞり返っているからだ。

 お陰で、エルクは、ルリの全裸をまじまじと見てしまい鼻血をふいて倒れてしまい湯船の底へと沈んでいくという醜態を晒すこととなった。

 湯船の中で気を失ったエルクが次に目を覚ましたのは、小屋の中にある自分のベッドの上だった。

「ん~、ここはどこだ」

 エルクは、上半身を起こしながら周りを見回しながら様子を伺うと、自分の隣でルリが寝ていることに気付いた。

 エルクがルリに気付くと、それと同時にルリが目を覚ました。

『あ、エルク、起きたのね。急に倒れて湯船の底に沈んでいくから、びっくりしたじゃない。それで、怪我とかはないのよね。本当に心配したんだから』

「ごめん。ルリ、心配かけて、それで、俺ってどのくらい寝てた」

『そうね。私もあなたと添い寝して、いつの間にか眠っていたから、正確な時間はわからないわ』

「わかつた。取り敢えず外に出てみるか。パネルを見れば、今何時か確認できるしな」

『そうね。温泉セットも出しっぱなしだし、それに、もっとちゃんと湯船に浸かりたいしね。あなたをここまで運んできてその後、ずっとあなたの様子を見ていたからちゃんと温泉を堪能していないのよ』

「そうだったのか。悪かった。それじゃあ、行こうか」

 エルクとルリは小屋を出ると、パネルまで行き現在の時刻を確認した。

「えっと、今は朝の五時三十分か、結構寝てたっぽいな。よし、温泉セットも出っぱなしだしこのまま朝風呂にでも入るか。どうだ。一緒に入るかルリ。」

『そうね。まだ、恥ずかしいけど、あなたにはもう全部見られちゃったし、今更って感じね。いいわ。一緒に入りましょう』

 そして、エルクとルリは、温泉に一緒に入り二人で抱きしめ合いながら存分に朝風呂を満喫した後、温泉セットもを無限収納に仕舞ってから小屋に戻り朝食を食べ始めた。

 朝食を食べ終えたエルクとルリは、身支度を整えると箱庭を出てダンジョン攻略を再開してた。

 百階層以降の攻略はもの凄く早かった。

 エルクとルリは、たった半日で九十九階層から一階層まで踏破した。

 そして遂にエルクとルリは、アダマンタイト級ダンジョン『神狼の住処』を脱出したのだった。

 アダマンタイト級ダンジョン『神狼の住処』を脱出したエルクとルリは、一度箱庭の中に移動して今のところ拠点として使っている小屋の中に入った。

「ルリ、やっとダンジョンから出られたところだけど、先ずは、九十九階層から一階層までのボス部屋で回収した宝箱の中身を確認しよう」

『そうね。街に行く前に確認してしまいましょう』

「おお、何か役立ちそうな物がたくさんあるな。特にこの魔道シリーズは全て役立ちそうだ。この先の旅がますます楽しみになって来たな。よし、宝箱の確認も終わったし、街に向かうとするか。行くぞルリ」

『ええ、もう支度は整えているわ。それじゃあ、行きましょうか』

 そして、エルクとルリは、箱庭を出て一番近いマロクス辺境伯領の辺境の街マスイへと向かって歩き出した。



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武器防具・道具類
・竜殺しの聖剣アスカロン(幻想級)
・魔剣アロンダイト(伝説級)
・魔道キッチン(希少級)
・魔道馬車(3LDK)(伝説級)
・エリクサー 十三本(伝説級)
・オリハルコンの剣 一本(伝説級)
・オリハルコンの魔道馬(希少級)
・オリハルコン鉱石 三十個(希少級)
・氷槍(最上級)
・アダマンタイトの剣 一本(希少級)
・持ち運び出来る温泉セット(伝説級)
・アダマンタイト鉱石 五十個(最上級)
・持ち運び出来る館(大き目の庭付)(希少級)
・招待状(ある者からの招待状)(???級)
・雷刀【雷切】(希少級)
・ミスリルの鎧(上級)
・ブラックワイバーンの皮の長ズボン(最上級)
・ミスリルの剣 一本(上級)
・ミスリル鉱石 八十個(上級)
・魔道飛行船(幻想級)
・進化の木の苗木 一本(創世級)
・魔道潜水艇(幻想級)
・最上級石化ポーション 二本(上級)
・最上級麻痺ポーション 二本(上級)
・転移の小羽(回数制限付き)(10/10)(最上級)
・魔道風呂(大型:大人が同時に五人入れる大きさ)(希少級)
・快眠ベッド(キングサイズ:大人が同時に四人寝てもスペースが余る大きさ)(最上級)
・最上級解毒ポーション 二本(上級)
・魔道船(大型)(希少級)
・最上級回復ポーション 二本(上級)
・疾風の靴(上級)
・ゴブリンエンドの首飾り(希少級)
・金鉱石、銀鉱石 三十個ずつ(中級)
・魔法の袋(小)(上級)
・大型ソファー(十人用)(上級)
・劣化の腕輪(最上級)
・鉄鉱石 三十個(下級)
・大型テーブル(中級) 

魔物の素材類
・邪龍の骨 ×2
・邪龍の血 ×5(瓶入り)
・邪龍の肉 ×4
・邪龍の鱗 ×3
・邪龍ニーズへックの逆鱗 ×1
・邪龍の角 ×3
・邪龍の牙 ×5
・邪龍の爪 ×3
・邪龍ニーズへックの魔石(オリハルコン級)
・アダマンタイト級の魔石 5個
・ミスリル級の魔石 475個
・ゴールド級の魔石 527個
・シルバー級の魔石 719個
・ブロンズ級の魔石 182個 

お金類
・鉄貨:1526枚
・銅貨:2119枚
・銀貨:636枚
・金貨:238枚
・白金貨:91枚
・ミスリル金貨:23枚
・オリハルコン金貨:5枚  
      
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