僕と彼女の手は血塗られている

 ――僕は友達を殺した。

 人殺しになってしまった僕は、雨の中ある女性に拾われた。その女性は傘を捨てて僕を抱きしめると、なんと僕の『殺し』を褒めたのだった。
 そう、彼女の手もヒトの血で穢れていたのだ。

 これは、僕と彼女の甘く冷たい思い出である。
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