103 / 119
第三章 コルマノン大騒動
101 間抜け
しおりを挟む
「色々なものが暴れてたみたいだけど」
『支配』の力を使い、地面を無理やり掬いあげ、バロットへと投げられた剣を止めたシルヴァは、そう言いつつ壊れかけた門から庭へと足を踏み入れた。
亀裂が走り、きれいに整備されていたであろう庭の芝生はほとんど台無しになっている。屋敷の玄関辺りにはステフと思われる中年の男を囲うように、使用人と思われる者たちが膝をついたりしていた。
その中でシルヴァはステフに対して言う。
「なんというか……とても総出だね。ところで、貴方がステフ・ライニー?」
シルヴァに名指しされたステフは忌々しそうに噛みしめ、吐き捨てた。
「貴様は……貴様らは! 死んだハズじゃ……!」
「貴様ら……? 僕とシアン、死んでることになってたの?」
「……? よく分からないね……?」
どういうわけか、ライニー家当主のステフはシルヴァとシアンが死んでいる思っていたようである。シルヴァの隣にいるシアンも彼の言葉に首を傾けた。
「まあ……」
何がともあれ、シルヴァはボロボロになっているバロットと、不格好な芝生の上で倒れているサラを見る。
「内部抗争か何かは知らないけど、僕の目的はディヴィっていう役人のおっさんの捜索だから、貴方たちは好きにやってていいよ」
「ハッ……言ってくれるな」
シルヴァは大げさ気味に手をヒラヒラと揺らし、余裕そうに笑って見せた。バロットはそれを見て小さく緩ませ、調子良く言う。
そのやり取りに一瞬遅れて、シルヴァが『支配』で隆起させた土壌が崩れ始めた。それに伴い、その崩れた地面の向こう側にいた白髪の少年――シェルムがシルヴァと対面する。シェルムは隆起した地面の向こう側にいて、現れたシルヴァとシアンの声は聞こえていたものの、二人の顔は見えなかったようだ。
二人の顔を初めて見るや否や、シルヴァはチッと舌打ちをする。
「横やりが入った……」
シェルムは不機嫌そうな顔になりながらも、バロットと距離を取りながら移動し、その先に落ちていた槍を拾う。それはサラとバロットの二人と彼が戦った際、最初の方で使っていた武器だった。サラに投擲したっきりで、そのまま放置されていたのだ。
「バロット……サラ……俺が戦いたいのはお前ら二人であって、てめぇらじゃねぇんだよなぁ……? なんたって、フェアじゃねぇ」
そう言ってシェルムはくるりと上半身だけ振り向く。振り向いた先にいたのはステフたちだった。そして、シェルムの視線の先にいたのはステフの左右にいる二人の人物。彼に見られた彼らはピクリと肩を振るわせた。
「つっ立ってるだけがてめぇらの仕事か? 羨ましいなァおい! "A級"も名ばかりかァ!?」
「……っ!」
シェルムの言葉に、"A級"と称された二人の男女は唇をかみしめると、男はククリ、女は薙刀の柄を握りなおした。そして二人ほぼ同時に抜刀する。
「……ステフ様は屋敷の中に! 使用人は私たちに続け! 私たちはあの二人を狙う!」
その矛先は完全にシルヴァとシアンに向けられていた。女の掛け声を聞いた使用人たちも硬直から溶けたように、瞬時に各々の武器を構えなおす。ステフはその二人に踵を返すと、そのまま屋敷の中へ入り、思いっきり玄関の扉を閉めた。
それらを見たシェルムはどこか面白くなさそうに舌打ちをして、バロットに向き直った。シェルムの眼に捕らえられたバロットは軽く笑って両手に新たなナイフを充填し、背後にいるシルヴァとシアンへと呼びかける。
「俺はこいつらの敵で、お前らもこいつらの敵だ。言いたいこと、分かるだろ?」
バロットの言葉にシアンは息を呑む。
シルヴァに至っては肩をすくめて少し拗ねるように言った。
「敵の敵は味方、とでも? 僕は君の連れの女に何度か斬られたんだけど」
「……水に流せ、めんどくせぇ。元はといえば"ディヴィとかいう奴がしくじったせい"だ。文句は全部、あの間抜けに言うんだな」
シルヴァの文句にバロットは食いつかず、なかなかに興味深いことを発言する。
バロットの言葉の中でディヴィという単語が出た瞬間にシアンの獣耳がぴくりと揺れた。シルヴァもじとりとバロットの背中を見つめ、それからため息とつくと懐から虚無の短銃を取り出した。
――ディヴィ。その名前が出てくるとは。
シルヴァは虚無の短銃を構え、"A級"と呼ばれた二人とその周囲にいる使用人たちを見据える。
ディヴィはステフのバカ息子と一緒にいた役人だ。バカ息子が去ったあと、一緒にライニー家をどうするかの話し合いもした。そして彼は去り際にこう言ったのだ。
『何か動きをつかめれば、また報告しますね』
小太りの男、ディヴィはハンカチで己の汗をぬぐいながら、そう言って『食事処-彩食絹華』を出て行った。
その時はその言葉に対して、特に思うことはなかった。役人という立場からライニー家の動向を見張り、それを報告してくれるのだろう、ぐらいにしか。
けれど、今この場所でバロットの口から彼の名前が出たということは、全く違うことを意味する。それは暗に、バロットとディヴィは繋がっていたということ。繋がりがあることが明白になった今、それがどういう意味を成すのかは簡単に理解できる。
ディヴィは、バロットとサラという内通者をライニー家に送り込んでいたのだ。ライニー家の動向をより深く探るために。
「……にしても」
そこまで考えて、シルヴァはぼそりと呟く。
内通者を作ったのは良いけれど、この状況を鑑みる限りは内通者であることがバレてしまったようだ。バロットの言うことを真に受けるならば、ディヴィが原因の様。それらの要因から、ディヴィは屋敷につかまっていることがほぼ確定になった。
「バレちゃお終いでしょ……」
ディヴィの努力はたたえられるべきものだが、結果が伴わないことになってしまっている。シルヴァはため息をつくと、"A級"と呼ばれた二人を見つめて後ろのシアンへと言った。
「シアン。あの"A級"と呼ばれた二人、使用人たちの中では群を抜いて強いと思う。気をつけて」
白髪の青年――シルヴァは彼がシェルムという名前であることはまだ知らない――が言った"A級"という言葉。彼らの相貌からして、その意は"A級冒険者"ということなのだろう。
冒険者のランク付けとして、E~A、大きな壁を挟んでSに分けられる。単純に考えると、"A級"というのは二番手のランクであり、高位として受け取られる階級の冒険者だ。一筋縄ではいかないかもしれない。
「うん……分かった……!」
シルヴァの声を聞いたシアンはうなずいて『液状武装』を鎌の形に変化させ、構える。
「……まァ、いいや。今度こそ殺ってやるよ、バロット」
「やってみろよ、シェルム」
仕切り直し、再び屋敷での戦闘が始まった。
『支配』の力を使い、地面を無理やり掬いあげ、バロットへと投げられた剣を止めたシルヴァは、そう言いつつ壊れかけた門から庭へと足を踏み入れた。
亀裂が走り、きれいに整備されていたであろう庭の芝生はほとんど台無しになっている。屋敷の玄関辺りにはステフと思われる中年の男を囲うように、使用人と思われる者たちが膝をついたりしていた。
その中でシルヴァはステフに対して言う。
「なんというか……とても総出だね。ところで、貴方がステフ・ライニー?」
シルヴァに名指しされたステフは忌々しそうに噛みしめ、吐き捨てた。
「貴様は……貴様らは! 死んだハズじゃ……!」
「貴様ら……? 僕とシアン、死んでることになってたの?」
「……? よく分からないね……?」
どういうわけか、ライニー家当主のステフはシルヴァとシアンが死んでいる思っていたようである。シルヴァの隣にいるシアンも彼の言葉に首を傾けた。
「まあ……」
何がともあれ、シルヴァはボロボロになっているバロットと、不格好な芝生の上で倒れているサラを見る。
「内部抗争か何かは知らないけど、僕の目的はディヴィっていう役人のおっさんの捜索だから、貴方たちは好きにやってていいよ」
「ハッ……言ってくれるな」
シルヴァは大げさ気味に手をヒラヒラと揺らし、余裕そうに笑って見せた。バロットはそれを見て小さく緩ませ、調子良く言う。
そのやり取りに一瞬遅れて、シルヴァが『支配』で隆起させた土壌が崩れ始めた。それに伴い、その崩れた地面の向こう側にいた白髪の少年――シェルムがシルヴァと対面する。シェルムは隆起した地面の向こう側にいて、現れたシルヴァとシアンの声は聞こえていたものの、二人の顔は見えなかったようだ。
二人の顔を初めて見るや否や、シルヴァはチッと舌打ちをする。
「横やりが入った……」
シェルムは不機嫌そうな顔になりながらも、バロットと距離を取りながら移動し、その先に落ちていた槍を拾う。それはサラとバロットの二人と彼が戦った際、最初の方で使っていた武器だった。サラに投擲したっきりで、そのまま放置されていたのだ。
「バロット……サラ……俺が戦いたいのはお前ら二人であって、てめぇらじゃねぇんだよなぁ……? なんたって、フェアじゃねぇ」
そう言ってシェルムはくるりと上半身だけ振り向く。振り向いた先にいたのはステフたちだった。そして、シェルムの視線の先にいたのはステフの左右にいる二人の人物。彼に見られた彼らはピクリと肩を振るわせた。
「つっ立ってるだけがてめぇらの仕事か? 羨ましいなァおい! "A級"も名ばかりかァ!?」
「……っ!」
シェルムの言葉に、"A級"と称された二人の男女は唇をかみしめると、男はククリ、女は薙刀の柄を握りなおした。そして二人ほぼ同時に抜刀する。
「……ステフ様は屋敷の中に! 使用人は私たちに続け! 私たちはあの二人を狙う!」
その矛先は完全にシルヴァとシアンに向けられていた。女の掛け声を聞いた使用人たちも硬直から溶けたように、瞬時に各々の武器を構えなおす。ステフはその二人に踵を返すと、そのまま屋敷の中へ入り、思いっきり玄関の扉を閉めた。
それらを見たシェルムはどこか面白くなさそうに舌打ちをして、バロットに向き直った。シェルムの眼に捕らえられたバロットは軽く笑って両手に新たなナイフを充填し、背後にいるシルヴァとシアンへと呼びかける。
「俺はこいつらの敵で、お前らもこいつらの敵だ。言いたいこと、分かるだろ?」
バロットの言葉にシアンは息を呑む。
シルヴァに至っては肩をすくめて少し拗ねるように言った。
「敵の敵は味方、とでも? 僕は君の連れの女に何度か斬られたんだけど」
「……水に流せ、めんどくせぇ。元はといえば"ディヴィとかいう奴がしくじったせい"だ。文句は全部、あの間抜けに言うんだな」
シルヴァの文句にバロットは食いつかず、なかなかに興味深いことを発言する。
バロットの言葉の中でディヴィという単語が出た瞬間にシアンの獣耳がぴくりと揺れた。シルヴァもじとりとバロットの背中を見つめ、それからため息とつくと懐から虚無の短銃を取り出した。
――ディヴィ。その名前が出てくるとは。
シルヴァは虚無の短銃を構え、"A級"と呼ばれた二人とその周囲にいる使用人たちを見据える。
ディヴィはステフのバカ息子と一緒にいた役人だ。バカ息子が去ったあと、一緒にライニー家をどうするかの話し合いもした。そして彼は去り際にこう言ったのだ。
『何か動きをつかめれば、また報告しますね』
小太りの男、ディヴィはハンカチで己の汗をぬぐいながら、そう言って『食事処-彩食絹華』を出て行った。
その時はその言葉に対して、特に思うことはなかった。役人という立場からライニー家の動向を見張り、それを報告してくれるのだろう、ぐらいにしか。
けれど、今この場所でバロットの口から彼の名前が出たということは、全く違うことを意味する。それは暗に、バロットとディヴィは繋がっていたということ。繋がりがあることが明白になった今、それがどういう意味を成すのかは簡単に理解できる。
ディヴィは、バロットとサラという内通者をライニー家に送り込んでいたのだ。ライニー家の動向をより深く探るために。
「……にしても」
そこまで考えて、シルヴァはぼそりと呟く。
内通者を作ったのは良いけれど、この状況を鑑みる限りは内通者であることがバレてしまったようだ。バロットの言うことを真に受けるならば、ディヴィが原因の様。それらの要因から、ディヴィは屋敷につかまっていることがほぼ確定になった。
「バレちゃお終いでしょ……」
ディヴィの努力はたたえられるべきものだが、結果が伴わないことになってしまっている。シルヴァはため息をつくと、"A級"と呼ばれた二人を見つめて後ろのシアンへと言った。
「シアン。あの"A級"と呼ばれた二人、使用人たちの中では群を抜いて強いと思う。気をつけて」
白髪の青年――シルヴァは彼がシェルムという名前であることはまだ知らない――が言った"A級"という言葉。彼らの相貌からして、その意は"A級冒険者"ということなのだろう。
冒険者のランク付けとして、E~A、大きな壁を挟んでSに分けられる。単純に考えると、"A級"というのは二番手のランクであり、高位として受け取られる階級の冒険者だ。一筋縄ではいかないかもしれない。
「うん……分かった……!」
シルヴァの声を聞いたシアンはうなずいて『液状武装』を鎌の形に変化させ、構える。
「……まァ、いいや。今度こそ殺ってやるよ、バロット」
「やってみろよ、シェルム」
仕切り直し、再び屋敷での戦闘が始まった。
0
お気に入りに追加
670
あなたにおすすめの小説
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう!〜公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ〜
西園寺おとば🌱
ファンタジー
転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。
どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。
- カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました!
- アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました!
- この話はフィクションです。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈

【二章開始】『事務員はいらない』と実家からも騎士団からも追放された書記は『命名』で生み出した最強家族とのんびり暮らしたい
斑目 ごたく
ファンタジー
「この騎士団に、事務員はいらない。ユーリ、お前はクビだ」リグリア王国最強の騎士団と呼ばれた黒葬騎士団。そこで自らのスキル「書記」を生かして事務仕事に勤しんでいたユーリは、そう言われ騎士団を追放される。
さらに彼は「四大貴族」と呼ばれるほどの名門貴族であった実家からも勘当されたのだった。
失意のまま乗合馬車に飛び乗ったユーリが辿り着いたのは、最果ての街キッパゲルラ。
彼はそこで自らのスキル「書記」を生かすことで、無自覚なまま成功を手にする。
そして彼のスキル「書記」には、新たな能力「命名」が目覚めていた。
彼はその能力「命名」で二人の獣耳美少女、「ネロ」と「プティ」を生み出す。
そして彼女達が見つけ出した伝説の聖剣「エクスカリバー」を「命名」したユーリはその三人の家族と共に賑やかに暮らしていく。
やがて事務員としての仕事欲しさから領主に雇われた彼は、大好きな事務仕事に全力に勤しんでいた。それがとんでもない騒動を巻き起こすとは知らずに。
これは事務仕事が大好きな余りそのチートスキルで無自覚に無双するユーリと、彼が生み出した最強の家族が世界を「書き換えて」いく物語。
火・木・土曜日20:10、定期更新中。
この作品は「小説家になろう」様にも投稿されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる